シルバーフェニックス族は美しい銀髪とグリーンの瞳を持ち、緑溢れる大地と豊かな実りを人間に提供していた。彼らのことは、物語に出てくる架空の種族として人間の間で語り継がれるに過ぎなかった。ある事件が起こるまでは……。事の発端は、とある山奥で見付
かった大量の鏡。その鏡は、人間に姿を変えて生活していた彼らの正体を暴くことができるものだった。彼らの本来の姿を見た人間は美しい容姿をコレクションし始めるが、幽閉された彼らが餓死し始め、そして、彼らがいなくなった土地が砂漠化していく。非人道的な行いと環境の変化を止めるため、彼らの保護団体PFSが発足された。ある日、救出メンバーのキラがとある幽閉先に潜り込むと、シルバーフェニックスの女の子の隣に正体不明の男が閉じ込められていて「お前、何者だ?」と聞いて聞くる。「あんたこそ何者よ」そのあと同じ状況で再び対面する二人。男の正体は。二人の関係はこれからどうなるのだろうか。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-04 22:00:00
509643文字
会話率:75%
突如、幽霊伯爵に嫁ぐこととなった侯爵令嬢ダリア。
事の発端は、婚約者を扇子で張り倒したことから婚約解消となり、降って湧いたように婚約打診されたのだ。幽霊伯爵本人来訪で。
だがまあ、結婚後は社交界から離れ、いわゆる溺愛生活を送っていたわけでし
て。
けれど、人を介して王太子から社交界復帰を望まれた。
何やら、社交界が聖女に手玉に取られているらしい。
「社交界復帰、よろしくってよ! 私ダリアが、社交界の流れを覆してやるわ。オーッホッホッホ」
ダリアの高笑いが響き渡る。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-05 14:08:06
43713文字
会話率:43%
事の発端というのは、偶然から始まるものである。
そして今回の発端は部屋の片付けだった。
片付けていると、修学旅行の小冊子が落ちてきた。
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
今日もお会
いすれば良かった。なんて思いながら、一日を終えます。
実はずっとお傍にいらした気がした一日でした。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-01 21:30:55
1248文字
会話率:20%
全てが蕩けてしまいそうな、真夏日に御友人と蓮池を訪れたので御座います。
花咲く手前、最も美しい蓮の花。
そんな時、御友人に誘われるがままに鵲の橋を拝見致したのです。
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いませ
ん。
注意事項2
幻想奇譚です。
ガールズラブは“意識してません”が、そう思われるかも知れません。
そして記念すべき千作品目(多分)!!
今振り返って見れば、梅香の君を男性だと意識して書いてないと思うんですよ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-28 13:42:35
1248文字
会話率:39%
此処は○○の改札口ではありません。
そのお言葉に気が付ついたのが、事の発端で御座います。本日の予定を少し捻りましょう。
私が訪れたのは、とある洋館。昔ながらの香りのする、甘い……。
あぁ、物は異なっても香り高さは変わらず。
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
ケーキ四個食いしたら、鼻から抜ける匂いも勿論美味しい。
そしてぽよぽよしていたら、洋館の匂いに気が付きました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-06 14:09:47
850文字
会話率:0%
事件を追う主人公アニードと、事件の関連者で脳天気な主人公セシリア。二つの視点で書いてます。この二人がうまく出会い、恋に落ちてほしい、ついでに事の発端たる事件が解決してほしい。作者頑張ります。
R15はもしかしたらという保険です。
最終更新:2024-11-30 13:14:32
51025文字
会話率:49%
ある日突然。日本各地に次々と怪獣が現れるようになって。対抗手段は魔法少女。正体はキャピキャピ現役ギャルで。そのギャルを魔法少女へ導いたのは、ちっこいマスコットキャラ的存在でなく普通のアラサーサラリーマンで。そんなカオスな事の発端が転生した
ノストラダムスだとしたら…………
あーもう意味わからん。
紛うことなきリアルなんです。これ。
※ ※ ※
──異色の現代ファンタジー!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-22 12:00:00
4414文字
会話率:39%
「血みどろの、死神の仕事を奪ってる俺に何が出来る?」
事の発端は、とある1通の旧友の手紙から始まる。
ただただ国家の汚れ仕事を恩人の為にと、自身の母親代わりたる女王陛下の為に心身共に全てを語弊なく。一切の誤認なきままに全てを費やす何
の変哲もない日々の中。その中、長命たる彼の一生からすれば一瞬の出来事。されど手紙の差出人であるもう1人の彼からは到底世間一般の日常生活の中で、このチャンスを逃せば二度と巡り合えぬであろう出会いで繋がれた縁がその後の未来を、国家を、全てを大きく変える。
「……本当、お前は酔狂な奴だ。」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-08 06:00:00
416304文字
会話率:59%
舞台は架空都市、比良坂町。
壁によって四つの区域に分けられ、身動きが取れない状態の中。壁を乗り越え空間移動をする運び屋の存在があった。
そんな町が危機的状況に包まれた事の発端はとある2人の男達による密談からだった。
ある運び屋はその場面を
突き止めるが、これ以上の騒動を自分では起こす事は出来ないと身を隠す。
彼はとある少女、東望海に最後の希望を託すのだった。
全ての真実を解き明かす和風ファンタジーの完全版。
※作品のクオリティ維持の為、不定期更新となりますご了承下さい。各章毎に制作次第、まとめて投稿させて頂きます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-22 23:10:15
320308文字
会話率:40%
果てなき塔。
神塔オリンポスの中で生まれた主人公、フォルツェ・エルドレは、武神と呼ばる父と、魔神と呼ばれる母の間に生まれた才能溢れる青年だった。
順風満帆が確定していたエルドレの人生。
しかし冒険者になるための必要な、神器授与で手に入れた人
型神器"オセロ"によって、思い描いていた成功の日々とは真逆の人生を歩まされることになる。
今まで積み上げてきた筋力と魔力は反転し、魔法が使えず、箸もまともに持てなくなったエルドレ。
もはや日常生活に支障が出るレベルで低下したステータス。
挙句の果てには、事の発端である神器"オセロ"に、罵倒や煽られながらお世話されることになる。
屈辱の連続する日々に、エルドレのストレスは遂に危険な領域へと突入する。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-07 19:13:52
15795文字
会話率:26%
事の発端は、凡ゆる宇宙の消滅から。
誰も予期せず、気付くことさえ出来ずに多くが消え去って行くのみでは、その未曾有の危機に立ち会い、『抗う』と決意した"三つの世界"が『新たに世を創る大いなる神』へと変じた折に始まる。
即
ちも、物語の主軸は『三柱の大神たち』にあって、その内の一つ、後に『アデス』と呼ばれることになる神性。
とりわけ件の大神は『怠惰』と『邪悪』が変じた『暗黒世界の神』であり、世界の再生が始まって以降も変わらず、消滅の脅威が迫る中にさえ無気力な日々を過ごしていた。
しかし、ある日。
生来に持ち得た権能を利用して久しく闇に沈んでいた神の元へと、異なる大神に連れ立っては"見慣れぬ神"が現れる。
その名は——『女神テア』。
先の創世の時期には存在していなかった新顔の女神であり、曰く『自身のルーツを探るために大いなる神を訪ねてきた』と探究心に富む彼女との出会いは、後にアデスの心情を強く揺るがすことになる。
さる日々には『理想とは』を投げかけた彼女との問答——『探究をし続ける』と言って、"交わした約束"。
だがして、永遠に続くと思われた時の流れにも、二者の約定が守られることはなく——激しく勢いを増す消滅の波濤、急変する世界。
後に『世界』の『有る』か『無いか』を分ける大いなる戦には『勇気を持って脅威に立ち向かった女神』を含む諸神が失われ、存続の道を勝ち得ても失意に沈む世相。
しかして、喪に服するアデスでも、変化の潮流は否応なく訪れる。
静謐を望む彼の者に、『愛する子を失った悲嘆』によってかは『狂乱に荒れる神』と向き合い、時として『光と闇の対決』も経ては——新たに立つ勝者が『真なる王』の名乗りを上げ、平定した世を末長く温情に、見守らん。
(この作品は『小説家になろう』および『カクヨム』で同時に掲載しています)
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-27 18:06:36
259928文字
会話率:53%
異世界から召喚された聖女ユミに、婚約者のヴァージルを取られ、捨てられた令嬢、ライラ。彼女はひどくユミを恨み、紆余曲折あって罪を犯して処刑されてしまう。
そんな事の発端の出来事があってからもう何度目のループだろうか。
飽きるほど同
じ言動を繰り返す周りの人間にライラはうんざりしていた。しかし今日でそれも終わらせられるかもしれない。
なんせ、前回のループでユミが言った「これではまた同じ結末になってしまう」という言葉はループを経験している人間以外は言わないはずの言葉だ。
今度のループこそ彼女から話を聞き、正解のルートを導き出すのだと意気込んでライラはユミを呼び出したのだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-05 20:05:46
8946文字
会話率:46%
「こんばんはぁ……」
「こ、こんびゃ、こんばんは!」
自宅の玄関にて出迎えたその女性を一目見た瞬間、俺の体は硬直したように動かなくなってしまった。言わずもがな、股間は特に硬い。
夢ではない。彼女だ。あの彼女が目の前に。このあと俺は、
俺は……。
事の発端は会社の休憩室。先輩との会話である。
「……なあ、お前、俺の奥さん知ってるよな」
「知ってるも何も結婚式に出たじゃないっすか。いやー、美人すよねっー。うちのと違って」
「交換しねぇ?」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-25 11:00:00
3203文字
会話率:39%
西暦2150年、人類は最初の植民惑星である火星と人類の故郷である地球との惑星戦争を経験した。
事の発端は、地球政府が計画し、火星自治政府も了承した、火星の地殻より下の全てを一旦溶岩として溶かし、磁極を復活させようとする抜本的テラフォーミング
を実行しようとした時。
一部のテラフォーミング反対派が立ち上げた火星共和国設立宣言の後の、あまりに唐突な地球空域での奇襲攻撃。
それにより、地球国家連合は成り行きのままに火星との惑星間戦争に突入して行く。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-23 13:59:38
27235文字
会話率:6%
物事の発端は大抵突然起こる。
そうーーー彼もまた例外ではなかった。何処にでも居そうな何の変鉄もない高校生、園田帝斗はいつものように学校の屋上でスマホゲームを楽しんでいたのだ。
そんな彼はひょんな事から見知らぬ異世界『アルカディア』へ転移し
てしまう。
その世界で最初に出会った人物は銀髪の女の子。
世界の管理者だとか言うその子に告げられた彼の職業は...
ーーー『正体不明【アンノウン】』ーーー
世界の管理者である彼女にも正体がわからないその職業。
ただ一つわかっている事があるとするなら、それはこの世界に存在する能力《スキル》ならば、如何なる物であろうと扱えると言うとんでもない職業だった
そんな彼と彼を取り巻く様々な人が織り成すギャグ&たまにシリアスな冒険譚。
※物語の進行上、一部キャラクターのセリフや各種設定が変更される場合があります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-23 12:26:12
30163文字
会話率:38%
昔々神仙により遣わされた五の仙獣(せんじゅう)、青龍・朱雀・白虎・玄武・麒麟が、人を怪より守護する国、大爛国(たいらんこく)。
名門貴族燕家の娘、朱里(しゅり)は皇帝の指名により身代わりを命じられる。事の発端は齢十五の皇帝の暗殺未遂だった。
呪いにかけられた皇帝の療養の間、皇帝の身代わりに指名された皇帝の従姉たる朱里。二つ返事で身代わりを引き受け、仙獣・白虎の力を身に宿す護衛の皓虎月(こうこげつ)と皇宮に向かう。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-14 20:00:00
117198文字
会話率:45%
これは、仮面の王との政略結婚から始まる、ある姫君の物語。
舞台は中世欧州風の異世界。
ラヴェイラ王国の妹姫である主人公リリアスは、長い吊り橋を渡ろうとしていた。事の発端は、政略結婚。正体の不明な隣国の新王に嫁ぐことになったのだ。
王命なので粛々と従おうとするも、粗末な身なりでとても花嫁が通るとは思えないような吊り橋をたった一人で渡るという、理不尽な状況に不満を漏らすリリアス。
しかし、この吊り橋を渡り切った時、更なる試練が待ち受けていた。
無事に仮面の王に対面するも、いきなり命の危機を告げられ⁉︎
この政略結婚の背景とは。
主人公の夫となる隣国の新王とはどんな人物なのか。主人公は無事に王城へたどり着けるのか? そして彼女自身の持つ秘密とは?果たしてこの婚姻の行く末は⁉︎
*第二章より戦闘描写、残酷描写があります。苦手な方はご注意願います。
*転生等はありません。
*この作品はアルファポリス、ノベプラにも掲載しています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-30 23:00:00
111736文字
会話率:47%
日本に1匹のスパイが送り込まれた。彼の名はハムタコスキー。アンビエント連邦が開発に成功した国家のスパイ動物だ。
ひょんなことで京都にやって来たハムタコスキーは京大で実験動物と間違えられ、捕えられてしまう。何とか命拾いしたものの、理性と知性
を持ったハムタコスキーは自分も人間の都合で改造された動物であることを悟り、生きる気力を失なっていた。
ちょうどその頃、千年の都、京都に異様な邪気が流れ込む。事の発端は京都の守護神である北の玄武の逃亡。護り神のいなくなった北の方角から魔物が入り込んだのだ。コロモダコという魔物は人間の自尊心を吸い尽くして生きのびていた。それゆえに京都の人々の自尊心は少しずつ枯れ始めていく。やがて京都の地下水は枯れ果て、高瀬川の水は濁り、鴨川に花は咲かなくなった。
ハムタコスキーもまた自尊心を失い、鴨川に身投げするが、一羽のカモに救われる。カモは大徳寺、而今庵にハムタコスキーを連れて行き、和尚様に匿ってもらうよう頼む。そこにいたのは京都の守護神、四神と呼ばれる霊獣たち。完璧な神のイメージとは裏腹に、神たちはどこか抜けていて、おっとりのんびりしている。だが、数ヶ月前、北の神である玄武が仲間割れし、行方をくらましたという。事の始まりは青龍がメルカリで誤って出品したお寺の宝、井戸茶碗。これは古くから呪いの井戸茶碗とも言われ、所有した者は皆呪われてきた。そのため個人が所有できないようお寺で保管されていた。玄武はこの茶碗の流出に激怒して出ていったという。玄武の捜索は難航。一刻も早く代わりを見つけ、邪気を退治する必要があると判断した和尚様は、ハムタコスキーに北の神の仕事を任せた。
果たして、よそ者ハムに京都の街を救うことは出来るのか。呪われた井戸茶碗を取り戻すことはできるのか。玄武は戻ってくるのか。神の代理を務めようと奮闘する脱スパイハムの物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-24 16:47:05
24142文字
会話率:33%
「お前との結婚は本意ではない」
初対面の、たった今夫となった公爵様が冷淡に私に告げていた。
事の発端と言えば。元日本人、異世界の伯爵令嬢に転生していた私エリカ・バートンの元に舞い込んだのは突然の婚姻話。
お相手は『麗しの黒公爵』と
称されるエリート魔術師様。一方の私は貴族なら当たり前にある魔術の才能が乏しく、無能の烙印を押された厄介者である。
訝しみつつも選択肢はなく、婚姻の場で夫となるその人と初めて顔を合わせればその態度は非情且つ横暴であり、告げられた言葉に思わず息を呑む。
……人のことを悪女だ何だと好き放題言い放ちますけど、確かに無能だけならいざ知らず世間で悪評を轟かせている私ですけど! あなただって噂の『麗しの黒公爵様』とは大違いですよね⁉
そっちがそのつもりなら、私だって好き勝手やらせていただきます!
エリート魔術師である公爵様と、無能な元伯爵令嬢こと私の前途多難な婚姻生活が今始まる……!
●完結まで毎日更新予定。どうぞお付き合いください●折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-27 19:12:06
326594文字
会話率:42%
とある日。君島丈助34歳は、誠心誠意尽くしてきた会社からクビ宣告を受ける。
上司の口から告げられたのは、身に覚えない事ばかり。しかし、丈助の弁解は無常にも誰の耳にも届かなかった。
更に帰り際。丈助を送り出したのは……事の発端を作った先輩。そ
してその隣には、同棲していた丈助の彼女が肩を抱かれていた。
『ねっ? どんくさいでしょ?』
『『はははははっ』』
何もかもを失った丈助は、当てもなく歩き続け……気が付けば、1人公園で夜更けまでビールを呷っていた。
夜空を見上げながら、途方に暮れる丈助。頭の中に最悪な事が過ぎろうとした時だった。
目の前に現れたのは……
「あの、何してるんですか?」
これは、全てを失った男が女子大生に拾われ……幸せを取り戻す物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-06 21:33:59
232633文字
会話率:55%
オラール王国の筆頭宰相クロードは難題を抱えていた。それは実母キトリーの侍女の件だった。王族でセゼール家に嫁いだキトリーの我が儘に手を焼いていたのだ。最近お気に入りの侍女が結婚で辞めたのが事の発端だった。その辞めた侍女はお茶を淹れるのが上手で
、それと同じように淹れられる者がいないのだ。キトリーは息子のクロード以上のお茶通だった。
おかげで最近では気に入らないものだから癇癪をおこすので、侍女が直ぐに辞めてしまうのだ。その為屋敷に戻っても溢れる程いた筈の、侍女はおろか召使いまで不足している状態だった。父は運のいい事に軍の関係で遠征中だし、クロードも何かと理由付けて王宮に留まり屋敷には帰らなかった。
しかし毎日のように執事からは嘆きの手紙が届けられるのだ。だからついイレーネの所の侍女の腕前に思わず願い出てしまった。リリーを貸して貰って家人達にお茶の淹れ方を教授して貰おうということだった。
リリーは憧れのクロードの役に立てるなら嬉しく侯爵邸へと向かった。そこでリリーは侯爵夫人キトリーにとても気に入られ、そんな彼女をクロードも気になり始めて・・・その恋心が芽生え始めた矢先に、リリーをめぐってアランやキトリーが暴走!すれ違う心と、周囲の思惑に振り回される二人の恋の行方は?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-05 21:35:26
51049文字
会話率:55%
「お父さんなんて大っ嫌い!」
全てを拒絶する声が家中に響いた。
娘からついにこの言葉を言われる日が来るなんて……
反抗期はいつかくるものとわかっていても、実際に言われるとやっぱりショックだった。
事の発端は、まだお昼過ぎだとい
うのに、娘のリサが学校から帰ってきたことだった。
その顔はひどく落ち込んでいて、怒られるのを恐れるようにゆっくりと入ってきた。
いつもは元気に響く「ただいま」の声も、今日は響かない。
こういうことは初めてじゃなかった。
リサの通う魔法学校はかなりレベルが高く、魔力をうまく扱えないリサはうまく馴染めていないみたいなんだ。
うなだれるリサの目尻にうっすら涙が浮かんでいたから、何があったのかは大体想像がつく。
「どうしたの? また学校で何かあったの?」
声をかけたけど返事はない。
弱々しく視線を上げると、何かを訴えるように潤んだ瞳で僕を見つめた。
言いたいことはわかる。
もう学校に行かなくていいよ。
その一言ですべてが解決するんだろう。だけど……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-25 20:00:00
18510文字
会話率:35%