辺境の薬館で暮らしていた少女ユウは、ある日、都の使者に「医術の腕を見込まれて」後宮へと召し上げられる──名目は、後宮で相次ぐ不審な病死の調査。
しかし、後宮とは麗しき美と格式の園にして、毒と偽りの伏魔殿。
その内部では、香に溶けた毒、塗料
に潜む病、絹の糸に織り込まれた罠がうごめいていた。
だがユウには、「薬草の気配を嗅ぎ分ける」という奇妙な“鼻”と、
どんな嘘も見逃さない“観察眼”があった。
少女は知識と直感、そして水平思考で宮廷に巣食う怪異を暴き、
いつしか“後宮の毒見役”と恐れられていく──
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 10:37:30
28544文字
会話率:34%
現代日本の記憶をほとんど持たない、平凡な公爵令嬢エリス。彼女には、ある奇妙な能力があった。それは「誰かの発言が論理的に破綻していると、その発言が周囲の認識から"消滅"する」というもの。本人はそれに全く気づかず、ただ「みん
な話がコロコロ変わるわね」と首を傾げるばかり。
しかし、陰謀と虚偽が渦巻く社交界では、その無自覚な一言が、隠された嘘を暴き、時には事件の真相を捻じ曲げ、そして真実そのものを歪めてしまう。
これは、公爵家の冷静沈着な執事や、切れ者だが胃の弱い令息など、エリスの周囲の人々が、彼女の「デタラメな指摘」がもたらす情報の断片から、論理のパズルを再構築し、事件の真犯人を追い詰めていく物語。華やかな貴族社会を舞台に、言葉が現実を侵食する、新感覚のロジカル・ミステリー、開幕!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 09:21:59
37898文字
会話率:31%
火刑台で、少女は笑っていた。
救国の聖女として、ジャンヌ・ダルクは民衆の希望と共に燃やされる運命にあった。
だが――それを見ていた“私”は許せなかった。
ジル・ド・レ。百年戦争で共に戦い、彼女を最も信じ、最も愛し、そして彼女の「死」を止め
られなかった男。
その魂は時を超えて転生し、「青き魔女」と呼ばれる若き女魔術師として再び現世へと舞い戻る。
そして世界は変わっていた。
ジャンヌは死ななかった。
――いや、「死なされなかった」のである。
この世界ではジャンヌは英雄ではなく、“神の器”として囚われ続けていた。
かつての罪を悔い、かつての愛を救うため。
青の魔女は、歴史と運命に逆らう。
「これは、あなたをもう一度殺す物語です」折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-07-29 19:08:05
4107文字
会話率:13%
魂管理庁・魂案内課。
そこでは、現世を離れた魂たちが、静かに次の行き先を待っている。
そこで補佐官を務めるのは、涙もろくて優しい案内鬼──蔓茘枝(つるれいし)。通称:ライチ。
穏やかな口調とちょっと天然な言動で、今日も魂たちに寄り添いなが
ら業務をこなしている。
一緒に働くのは、変わり者ぞろいの同僚たち。笑いあり、騒動あり、時々しんみり。
だが、彼の笑顔の奥には、まだ昇華しきれない「闇」と「記憶」があった。
やがて、“記録にない魂”が迷い込み、常世全体を揺るがす小さな波紋が広がっていく。
魂を導くということ。
生きた意味に触れるということ。
これは、ひとりの鬼が、魂と寄り添いながら“日常”を送る物語。
愉快で、どこか切なくて、優しい常世スピリチュアルファンタジー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 10:30:00
130874文字
会話率:28%
幻想空間(もうひとつの宇宙空間)には愛願石という光を放つ小惑星が存在する。
この小惑星は力による争いが絶えない闇夜の星の周囲を巡っていたが、ある時、志半ばで急逝した王子の悲しみと無念の想念に同調した愛願石は死にゆく王子の肉体に宿ってしまった
。
人間から半獣、魔族、悪魔といった様々な種族が共生する惑星、闇夜の星の王となったレウケーレスは数百年間治世を治めていた間、死霊の国へ何度も視察に赴いた。
理由はひとつ、自身の惑星の光から生まれる稀有族の魂が地獄界の魔鬼の糸に侵食され地獄へと引きずり込まれている。その解決策を見出すためであった。
王の腹心である最高統括首席宰相セレッサは天文術を用いた模擬空間シミュレートで王に危機が迫ることを察知する。自ら死靈の国の状態を確認しにいったセレッサは何者かに仔犬へと変えられてしまう。
子犬になった腹心と魔王レウケーレスはそれぞれ別行動で解決策を辿ってゆき最終的な結末を迎える。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 10:25:00
18535文字
会話率:40%
都内私立高校の三年二組全員が、授業中に突然異世界に召喚された。生徒会長である神ノ木伊波はクラスメートをまとめあげ、更には自分達を召喚した王国との協議を行い、王国側からも一目おかれるほどとなる。
神ノ木の容姿は、異世界の者からみても美しく
、誰もが彼女に魅入られるといって過言ではなかった。同じく転移していた副会長もまた完璧な美丈夫であり、二人はまさに理想の組み合わせと言って良かった。しかし、彼女には誰にも知られていない秘密があった。
彼女は……弱いのに、決して諦めず努力しながらも、そこから這い上がると決めた燃える瞳のままで、結果に打ちのめされながら絶望に染まっても、泣きながら立ち上がる表情に滾るという性癖の持ち主であった。そしてそんな彼女の性癖ドストライクな男が、同じクラスに存在したのである。
そして、彼女が神に愛された者であったとしたら、彼は神に嫌われた男と言ってよいほどに、報われない青年であった。
この物語は、神の悪戯の為に〝絶対に努力が報われることのない男〟が異世界に転移したことにより、〝努力した分だけ強くなる男〟となり世界最強となり無双する筈だった男子校高校生が、歪んだ性癖をもつ変態女子高校生にデバフをかけ続けられ、必死に足掻く姿を陰で滾られているという、一風変わった異世界冒険譚である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 10:14:24
20047文字
会話率:32%
クラウトは、三十五歳の大臣付き秘書官。独身。バツイチ。仕事に忙殺され、すれ違いから離婚。子供はなし。幼馴染でもある元嫁は、ハーフエルフの為に、見た目は二十台前半で美しく、スタイルも良かったが、五年前に結婚生活を終えていた。
彼は、仕事に
忙殺されたことで離婚された事を反省しながらも、今も一向に仕事が減っていなかった。大臣からの信頼が厚いことの裏返しでもあるのだが、さらに本人も国への忠誠心も高い為、国のためにと問題を見過ごすことが出来ず、解決に奔走してしまう為、一向に仕事量が減らないでいた。
そんな中で、彼に更なる仕事が降ってくることになるのだった。
それは、この世界を命運をかけた一大事業である〝勇者召喚〟の運営を行う事務局長であった。
この物語は、勇者召喚を行った国の秘書官が、勇者召喚事務局長としての日常を綴った心の日誌である。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-22 11:48:46
43021文字
会話率:60%
夜空に浮かぶ月には、兎が住んでいる。そんな御伽噺が事実であることは、この世界に住む多くの者達は知る由もしない。だがしかし、それは歴とした事実であり、月兎は百年に一度、この世界を舞台に舞い踊り、自らの王を決めていた。
そして満月となる今
宵、己が王になる為に、十色の月兎は地上に舞い降りた。
己の信念、野望を胸に、十羽の月兎は、力を授ける人間を探し、月夜が照らす街に消えていくのであった。
しかし、十色に含まれていない一羽の白兎が他の月兎とは異なり、この街を一望できる高い電波塔の頂上から、酷く暗い街の一画を見下ろしていた。
この白兎は、王になろうとしていなかった。この白兎がこの地に降り立った理由はただ一つ、闇そのものを身体に纏うかのような浄暗の兎を狩る為に、己の魂を使う為であった。
この物語は〝白亜の首狩り〟と〝浄暗の使徒〟と呼ばれた二羽の月兎が、現代で織りなす幻想譚である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-05 16:02:26
25430文字
会話率:44%
「ふんっ! あんたみたいなザコが決勝に残るなんてね!!」
相手チームのキャプテンがこちらを睨みつける。
彼女こそ、春の大会を制した『スターライト学園』のキャプテンであるハルカだ。
「今日こそはお前を倒す。信頼できる仲間たちと共にな」
俺はそう言って、スコアボードに表示された名前を見た。
そこにはこう書かれている。
先攻・桃色青春高校
1番左・セツナ
2番二・マ キ
3番投・龍之介
4番一・ミ オ
5番三・チハル
6番右・サ ユ
7番遊・アイリ
8番捕・ユ イ
9番中・ノゾミ
俺以外は全員が女性だ。
ここ数十年で、スポーツ医学も随分と発達した。
男女の差は小さい。
何より、俺たち野球にかける想いは誰にも負けないはずだ!!
「ふーん……、面白いじゃん」
俺の言葉を聞いたハルカは不敵な笑みを浮かべる。
確かに、彼女は強い。
だが、だからといって諦めるほど、俺たちの高校野球生活は甘くはない。
「いくぞ! みんな!!」
「「「おぉ~!」」」
こうして、桃色青春高校の最後の試合が始まった。
思い返してみると、このチームに入ってからいろんなことがあった。
まず――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 10:10:00
221518文字
会話率:35%
ユグドラシル大陸で「忌み子」として育った福崎悠斗は、母親を亡くし孤独な幼少期を過ごす。しかし、彼は前世の記憶と強力な回復能力「新生」を持っており、その力を頼りに10歳で村を離れ、旅に出る。各地を巡る途中、悠斗は「エインヘリアル」という対悪魔
組織にスカウトされ、16歳で2番隊隊長に任命される。彼の「新生」の力は多くの仲間や民を救うが、終わりのない悪魔との戦いは隊員たちの心に影を落としつつあった。そんな中、特級悪魔ヒュドラが街を襲撃。悠斗は命をかけた激戦の末、ヒュドラを討ち取る。しかし、封印されていたはずの特級悪魔がなぜ現れたのか、その謎がさらなる危機を予感させるのだった――
原案:ゆう
小説:猪木洋平折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-08 17:05:01
5445文字
会話率:30%
「イザベラ、お前との婚約を破棄する!」「はい?」悪役令嬢のイザベラは、婚約者のエドワード王子から婚約の破棄を言い渡されてしまった。男爵家令嬢のアリシアとの真実の愛に目覚めたという理由でだ。さらには義弟のフレッド、騎士見習いのカイン、氷魔法士
のオスカーまでもがエドワード王子に同調し、イザベラを責める。そして正義感が暴走した彼らにより、イザベラは殺害されてしまった。「……はっ! ここは……」イザベラが次に目覚めたとき、彼女は七歳に若返っていた。そして、この世界が乙女ゲームだということに気づく。予知夢で見た十年後のバッドエンドを回避するため、七歳の彼女は動き出すのであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-26 09:45:10
269010文字
会話率:37%
武芸の名門、流派梁山泊を破門・追放の憂き目にあった落ちこぼれのロアは行く当てのない旅にでた。
国境を越え異国へと足を踏み入れたある日、傷ついた男からあるものを託されることになる。
それは「勇者の額冠」だった。
突然、事情も呑み込めないまま
、勇者になってしまったロアは竜帝討伐とそれを巡る陰謀に巻き込まれることになる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 10:10:00
1857368文字
会話率:63%
東方一の武芸の名門、流派梁山泊を破門・追放の憂き目にあった落ちこぼれのロアは行く当てのない旅に出た。
国境を越え異国へと足を踏み入れたある日、傷ついた男からあるものを託されることになる。
それは「勇者の額冠」だった。
突然、事情も呑み込め
ないまま、勇者になってしまったロアは竜帝討伐とそれを巡る陰謀に巻き込まれることになる。
『千年に一人の英雄だろうと、最強の魔物だろうと、俺の究極奥義の前には誰もがひれ伏する!』
※本作はカクヨム様、アルファポリス様にも掲載させて頂いております。
本ページは第一部を単体で掲載するために作られたページです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-03 21:20:00
540478文字
会話率:58%
関東の雄、太田資正(すけまさ)は、戦国の混乱を巧みに泳ぎ抜いた知勇兼備の将である。下総・武蔵に勢力を張る名門・太田家の嫡子として生を受けた資正は、幼き頃より剣術と兵法に親しみ、やがて父・資清の後を継ぎ、岩槻城主となる。
時は北条氏康が関東
に覇を唱え、扇谷上杉家の衰退が始まる激動の時代。資正は、主家の名門・扇谷上杉朝定に忠節を尽くし、若くして河越夜戦に参陣。数万の上杉・古河公方軍の中にあっても、北条勢の奇襲を前に冷静な采配を振るい、辛くも命をつなぐ。やがて上杉家は瓦解し、資正は北条氏康との一進一退の抗争に身を投じていく。
北条との激闘の中で、資正は松山城の奪還戦において奇策を用い、軍用犬を使って夜陰に乗じて敵陣に混乱を生じさせたという逸話も残る。智将としての片鱗はここに現れる。だが、政治的には次第に孤立してゆき、ついには嫡男・太田氏資により岩槻城を追われる憂き目に遭う。これは北条方の策謀でもあったが、資正にとっては信じていた息子に背かれた深い苦悩の刻でもあった。
失意のうちに資正は越後の上杉謙信のもとに身を寄せ、やがて再起を図る。謙信とは義と智を重んじる者同士、深い共鳴を見せ、謙信の関東出兵に際しても軍師として手腕を発揮する。晩年には、徳川家康や織田信長の勢力が台頭し、戦国の秩序が新たな局面へと変貌していく中、資正は一歩退いて歴史の流れを見つめることとなる。
妻・静との淡い愛や、村娘お梅との若き日の初恋、師匠や兄弟子との葛藤など、人としての資正の姿もまた、戦の喧噪の裏に静かに描かれる。戦国を生きた男の誇りと悲哀、そして家を守るという宿命に殉じた武将の、魂の一代記である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 10:06:27
115560文字
会話率:28%
ホルスト・エレクトロンは、偉大なる魔術師ヒッグス家の一族である。
ホルストは生まれつき莫大な魔力を持っていた。
それを見込まれ本家の娘であるエリカ・ヒッグスと婚約しお互いにひかれあうようにもなったのだが、成長するにつれて魔法の適正がな
く、魔法が使えないことが判明し、「ウドの大木が」と両親から疎まれるようになる。
おかげで一族連中からも迫害されるようになり、エリカとの婚約まで破棄されてしまう。。
さらに、落ちぶれたにもかかわらずそれでも自分を愛し続けてくれたエリカとこっそり交際していたのがばれ、町を追放されてしまう。
そんなホルストにエリカは家出してまでついてきてくれたのだが、そこは頼るすべを捨てて駆け落ちした身。
二人の幸せな暮らしのためにはお金を稼ぐ必要があった。
そこで二人は手っ取り早く冒険者として稼ぐことにした。
それはそれで稼げたのだが、ホルストはさらなる稼ぎのために、ダンジョンに挑むことになる。
そこで出会ったいまいちな女神にホルストは最強の力を授かった。そこまではよかったのだが、なぜかおまけでそのいまいちな女神まで押し付けられてしまうのであった。
本作につきましては1話につき、2000~5000文字くらいで投稿の予定です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 10:05:26
2277679文字
会話率:38%
岩清水進は高校一年生だが、入学直後の実力テストの成績が優秀だったため生徒会に入ることになる。
そこで出会った少女平舞香は、学校の理事長の孫娘で、兄の生徒会長大好きの超のつくブラコンお嬢様であった。
おまけに我儘で、あまり進むと性格が合
わなかったが、ある日夜遅く学校に侵入する羽目になり、彼女たち一族の秘密を知ることとなる。
そして、兄にしか興味がなかった舞香は次第に進にも興味を抱いていき、進も舞香をだんだんと意識するようになり……。
という内容の学園ラブコメ霊能バトル小説です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-08 23:00:00
134744文字
会話率:45%
大河ドラマはファンタジーであり、歴史小説もファンタジーである。
現代を生きる歴史の証人であったも事実を知らず、況して前世の歴史家が正しい歴史を語ったと思えない。
それは風評であり、人聞き、勘違い、思い込みである。
そこに残るのは様々な思惑を
載せた公文書と私的な日記が残るだけであった。
織田信照は天下布武を唱えた織田信長の弟であり、転生した知識を生かして天下を統一した。本能寺で饅頭を喉に詰めて死んだ信長に代わって天下を治めた。そして、戦国時代が終わり、大航海時代を生きた織田信照も死を迎える。慶長15年(1610年)、享年65歳。
愛する妻や子、孫に囲まれた大往生であった。
静かに目を閉じた信照の先にあったのは、懐かしい若きりし母の顔であった。そして、気付いた。
夢ではなく、二度目の転生であり、『ふりだし』に戻った。
うんざりした信照は乳母の乳を飲みながら、すべてを投げ出した。
様々な思いや願い、そして、記憶もどうでもよくなり、いつしか消えていった。
そして……。
・
・
・
信照もまた慶長15年(1610年)まで生き残り、再び終わりが近づいていた。
信照は城から戻ってきた孫に自分の半生を語り出す。
それは知識チートが消えた信照が、織田信照の名を捨てるまでの歴史であった。
戦国引き籠もりニート織田信照伝の開幕。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 10:02:35
115463文字
会話率:44%
『魯鈍の人(ロドンノヒト) ~信長の弟、信秀の十男と言われて~』書籍化記念⁉
読者様の応援のお陰で書籍化する事になりました。
その書籍化を記念して、お約束の外伝を贈らせて頂きます。
魯鈍人 (ロドンヒト)と呼ばれた織田信照は転生者であった
。
幼名を魯坊丸と言う。
魯坊丸はただ生きのびる為に生活チートで生活向上を図っていたら、京に上る事になり、公方様である足利義輝を助けて天下に号令を掛ける羽目となった。
なし崩し的に三好長慶を下らせ、今川義元を討ってしまった。
武田晴信や毛利元就などが公方義輝に平伏し、関東征伐を終えた事で天下静謐を為した。
だが、天下太平への道は険しい。
魯坊丸にはお市、お栄、里の姉妹がおり、魯鈍人に懐いていた。
身近な者に甘い魯坊丸は、妹らに英才教育を施した。
お市は、武術に優れ、天運の申し子であった。
お栄は、人材構築に優れ、謀略家の片鱗を見せる。
里は、二人に巻き込まれて右往左往させられる運命だった。
そんな三人の姉妹達が、手が足りない魯坊丸の天下を助ける為に動き出す。
お市ちゃんの関東・奥州征伐物語の開幕です。
そんな訳で、『魯鈍の人(ロドンノヒト) ~信長の弟、信秀の十男と言われて~』第338部分第2.5章42話“お市の帰国”から始まる魯鈍人外伝です。
武神と呼ばれた市姫がはじめて『奥州王』と呼ばれるようになった関東・奥州でも『のじゃ姫のあばれ旅珍道中』のはじまりはじまり。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-04 11:10:50
22218文字
会話率:41%
美濃 (岐阜県)は西日本と東日本の中間にある。
故に、吉野を脱出した天武天皇は美濃で体制を整えて『壬申の乱』を起こし、この美濃にある不破の関を閉ざしたことで勝利を呼びよせ、|北条《ほうじょう》-|泰時《やすとき》は美濃の|墨俣《すのまた》で
『|承久《じょうきゅう》の乱』に勝って鎌倉幕府第2代執権となった。
また、北朝の|足利《あしかが》-|尊氏《たかうじ》は迫ってくる|北畠《きたばたけ》-|顕家《あきいえ》率いる南朝軍を抑えるべく|土岐《とき》-|頼遠《よりとう》を派遣し、美濃の|青野原《あおのがはら》で決戦となった事もある。
どれも天下の|趨勢《すうせい》を左右する大戦であった。
美濃は日の本の中心であり、戦国時代の乱世となった世では英雄・奸雄が|跋扈《ばっこ》した。
その一人である|斉藤《さいとう》-|利政《としまさ》(後の道三)は、下の者が上の者を倒して成り上がる|下剋上《げこくじょう》を体現し、親子二代で油売り商人から身を起こし、遂に美濃の守護代 (国主)まで上り詰めた覇者であり、『美濃の|蝮《まむし》』と恐れられた。
そんな利政が小さな赤子を抱きかかえて天に|翳《かざ》し、強面の顔をだらしなく崩して赤子を見つめた。
「其方は|胡蝶《こちょう》〔夢〕だ。我が胡蝶。我が帰るべき所よ。故に其方を|帰蝶《きちょう》』と名付ける。可愛いのぉ~」
まったく奸雄と思えぬ親馬鹿であった。
この物語は乱世の覇者と呼ばれた蝮の娘、|帰蝶《きちょう》のお話である。
◆この物語は史実に則った戦国大河です。
歴史解釈の違いはございますので、その点はご了承ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-27 09:48:59
64638文字
会話率:28%
ほの暗い洞窟で目覚めた男。
彼はのちに魔王、と称されることになるダンジョンマスター。
そして、彼が小国の王女と出会う時、王女の故郷はおろか、周辺諸国を巻き込む運命が動き始める。
その流れは時に現地人を、時に迷い人と呼ばれる転移者たちをも巻き
込むものとして……。
これは彼が魔王として、世界を裏から支配するまでを描いた英雄譚。その始まりであった。
本作はハーメルン様でも掲載しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 10:00:30
308865文字
会話率:35%
ひょんなことから転生して第二の人生を歩むことになった池田盛周。
しかし第二の生も生まれたのは日本だった。
また平凡な人生を、と思っていた矢先にこの世界は前世のものとはまったくの別物であったことを知る。
なんとこの世界、正義のヒロインと悪の秘
密結社が日夜しのぎを削っている世界だった!
そして自身の父親が悪の秘密結社の大首領だったが、組織は壊滅寸前、大首領も死んでしまい進退窮まった秘密結社バベルの大幹部は盛周に新たな大首領になるように告げる。
さらには正義のヒロインとして幼馴染の超能力少女に、裏切り者の美少女アンドロイド。賞金稼ぎの少女まで現れて……。
世界征服には興味のない盛周だったが、大首領になってしまったからには仕方ない。
自身の安寧のため秘密結社バベルの再興を目指す!
本作品は当サイトのほかにノベルアッププラス様、カクヨム様、ハーメルン様でも掲載しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-30 19:39:36
458344文字
会話率:34%
契約した伝説級の力を秘めたモンスターが女の子になるんですが。
ゲートが出現してモンスターがあふれる世界で王親絆九(オオギミキズク)は終末を見た。
その瞬間契約していたモンスターが人になってキズクは中学生の頃に回帰する。
何もない。そう思い込
まされていた。
しかしキズクには才能があった。
今度こそ諦めることなく前に進むと決めた。
自分を慕ってくれるモンスターと共に世界を救ってみせる。
ただ、モンスターたちが女の子になって迫ってくることは、聞いてないんだけどな。
ネオページ契約作品です折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 10:00:00
98697文字
会話率:38%
世界は一度滅んだ。
急に現れたゲートダンジョンからモンスターがあふれ出し必死に抵抗した人類であったけれど、竜人族という種族の前に人類は敗北し、滅亡してしまったのである。
マサキは最後の抵抗で竜人族の玉を潰した。
その結果もう一度やり直す機
会を与えられた。
神様から世界に起きたことが神々のゲームであったことをマサキは知り、ゲートダンジョンを配信することが世界を救うことに繋がるのだということも知った。
どの神にも注目されなかった男は二回目の人生神様の推しを配信して生き残る。
神様の推しを配信するんです。
少しぐらい投げ銭もらったっていいよな?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-26 10:14:59
128345文字
会話率:35%
何度も死んだ。
他の者に殺されたり、時には同族と争ったり、餓死することもあった。
それでも何度も生き返った。
正確には転生した。
何度も、何度も。
望んでいないのに何度も転生させられて、そして死んだ。
人に転生できたならまだやり
ようがあったかもしれない。
けれど何度転生しても、どんな死を迎えてどんなに期待をしても、なぜなのか転生してしまうのだ。
“ゴブリン”に。
次の生こそは生き延びる。
次こそは転生などしないで死んでやる。
何度死んでもゴブリンに転生する男ドゥゼアのゴブ生はいったいどうなっていくのだろう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-17 17:13:45
638712文字
会話率:31%
抜刀の剣技を極めた森崎甚助は剣聖と呼ばれた。
そして武芸者・宮本武蔵の挑戦を受ける。
森崎甚助の剣技は圧倒的に宮本武蔵を凌駕していた。
ただ一つの問題は宮本武蔵が実は転生者であったことだ。
魔王の生まれ変わりである武蔵の魔法によってジンスケ
は初めて決闘に敗れる。
そして決闘に敗れたジンスケもまた異世界へと転生することになるのだった。
死んだはずのジンスケが目を覚ますと、そこは魔物が徘徊するファンタジーな異世界だった。
60歳を過ぎた剣聖が15歳の華奢な美少年に生まれ変わり異世界を旅していく。
その世界は男女比が1対20の女性社会。
男はひ弱で庇護される存在の世界。
武芸者として剣聖として生き、数えきれないほどの人を斬ってきたジンスケが新しい人生に求めたのは平穏な生活だけだった。
それでもやはりジンスケは剣と一緒に生きていくことになるのだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 10:00:00
59205文字
会話率:43%
主人公、高坂久登(こうさか ひさと)は現在、35歳のフリーランスの通訳。久登は一流国立大学卒業後に通訳案内士の資格を取って、フリーとして仕事をしている。現在は英語だけでなく、韓国語、中国語も通訳できることから、生活は安定して、同年代の男性の
3倍ほどの年収がある。家族は可愛い二人の娘と優しい妻。久登の人生は回りの人からは順風満帆に見えるだろう。しかし久登には驚くべき過去があった。13歳だった中2の時に、自分に対して凄惨なイジメをしてきた3人を下半身不随の大ケガを負わせたのだ。あまりにもショッキングな事件であり、新聞、ニュース等、世間を賑わせた。事件後、久登は18歳になるまで医療少年院にいた。職員たちの暖かい協力もあり、久登は人生をやり直し始めた。それと同時にイジメの報復をした相手を電話で挑発して、屈辱感を味あわせる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 09:53:57
295950文字
会話率:1%
世界には多種多様な種族が存在する。
人間、獣人、エルフにドワーフなどだ。
その中でも最強とされるドラゴンも輪の中に居る。
最強でも最弱でも、共通して言えることは歳を取れば老いるという点である。
この物語は老いたドラゴンが集落から追い出され
るところから始まる。
そして辿り着いた先で、爺さんドラゴンは人間の赤子を拾うのだった。
それはとんでもないことの幕開けでも、あった――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 09:50:26
507183文字
会話率:69%
惑星歴95年。
人が宇宙に進出して100年が到達しようとしていた。
宇宙居住区の完成により地球と宇宙に住む人間はやがてさらなる外宇宙にも旅立つことが可能となっていた。
だが、地球以外にも当然ながら知的生命体は存在する。
地球人の行動範囲が
広がる中、外宇宙プロメテラ銀河に住む『メビウス』という異星人が突如として姿を現し、地球へ侵攻を開始。
『メビウス』は人型兵器を使い、地球からもっとも遠い木星に近い宇宙居住区を攻撃。実に数千万の命が失われることになった。
すぐに対抗戦力を向ける地球側。
しかし、地球人同士の戦争やいざこざが多少あったものの、比較的平和な時を過ごしてきた地球人類にこの攻撃を防ぐことはできなかった。
さらに高機動と人間を模した兵器は両手による武装の取り回しが容易な敵に対し、宙用軍艦や宙間戦闘機では防戦一方を強いられることになる。
――そして開戦から五年。
日本のロボットアニメを参考にして各国の協力の下、地球側にもついに人型兵器が完成した。
急ピッチに製造されたものの、『メビウス』側に劣らず性能を発揮した地球性人型兵器『ヴァッフェリーゼ』の活躍により反抗戦力として木星宙域の敵の撤退を成功させた。
そこから2年。
膠着状態になった『メビウス』のさらなる侵攻に備え、地球ではパイロットの育成に精を出す。
パイロット候補である神代 凌空(かみしろ りく)もまたその一人で、今日も打倒『メビウス』を胸に訓練を続けていた。
いつもの編隊機動。訓練が開始されるまでは、そう思っていた。
だが、そこへ『メビウス』の強襲。
壊滅する部隊。
死の縁の中、凌空は不思議な声を聞く。
【誰か……この国を……!】
そして彼は誘われる。
剣と魔法がある世界『ファーベル』へ。
人型兵器と融合してしまった彼の運命はどう転がっていくのか――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-17 21:50:40
9853文字
会話率:50%
平凡な商人の息子として生まれたレオスは、無限収納できるカバンを持つという理由で、悪逆非道な大魔王を倒すべく旅をしている勇者パーティに半ば拉致されるように同行させられてしまう。
いよいよ大魔王との決戦。しかし大魔王の力は脅威で、勇者も苦
戦しあわや全滅かというその時、レオスは前世が悪神であったことを思い出す――
そしてめでたく大魔王を倒したものの「商人が大魔王を倒したというのはちょっと……」という理由で、功績を与えられず、お金と骨董品をいくつか貰うことで決着する。だが、そのお金は勇者装備を押し付けられ巻き上げられる始末に……
「はあ……とりあえず家に帰ろう……この力がバレたらどうなるか分からないし、なるべく目立たず、ひっそりしないとね……」
悪神の力を取り戻した彼は無事、実家へ帰ることができるのか?
八神 凪、作家人生二周年記念作、始動!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-06-21 19:26:59
603546文字
会話率:66%
幕末の信州上田藩。
藤井松平家の下級藩士・芦田家に、柔太郎と清次郎の兄弟が居た。
兄・柔太郎は儒学を学ぶため昌平黌《しょうへいこう》へ、弟・清次郎は数学を学ぶため瑪得瑪弟加塾《まてまてかじゅく》へ、それぞれ江戸遊学をした。
嘉永6年(1
853年)、兄弟は十日の休暇をとって、浦賀まで「黒船の大きさを測定する」ための旅に向かう。
品川宿で待ち合わせをした兄弟であったが、弟・清次郎は約束の時間までにはやってこなかった。
時は経ち――。
兄・柔太郎は学問を終えて帰郷し、藩校で教鞭を執るようになった。
遅れて一時帰郷した清次郎だったが、藩命による出仕を拒み、遊学の延長を望んでいた。
----------
神童、数学者、翻訳家、兵学者、政治思想家、そして『人斬り半次郎』の犠牲者、赤松小三郎。
彼の懐にはある物が残されていた。
幕末期の兵学者・赤松小三郎先生と、その実兄で儒者の芦田柔太郎のお話。
※この作品は史実を元にしたフィクションです。
※時系列・人物の性格などは、史実と違う部分があります。
【ゆっくりのんびり更新中】
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 09:45:14
19299文字
会話率:26%
【完結作品】
※忙しい方のための三行粗筋
「寄らば大樹の武田家」の元で安定引き籠もり生活が送れると思ってたら武田家はわりとあっさり滅亡。
そこで織田家に付いたところ速攻で本能寺の変が発生してしまい、最悪親友と槍を合わせることになる可能性
が出てきた。
16歳の少年はこの連続ピンチを無事に乗り越えられるのか?
※お時間に余裕がある方向けのしっかり粗筋
信濃の小さな国衆(豪族)に過ぎない真田家は、甲斐の一大勢力・武田家の庇護のもと、どうにかこうにか生きていた。
……のだが、頼りの武田家が滅亡した!
家名存続のため、真田家当主・昌幸が選んだのは、なんと武田家を滅ぼした織田信長への従属!
関東守護となった滝川一益の配下となった真田家に対する周囲の風当たりはやや強め。
そんな折も折、一益主催の茶会に招かれた昌幸とその嫡男・源三郎信幸は、その席での伸るか反るかの大ばくち的な振る舞いから、滝川家の面々に気に入られたのだった。
特に源三郎を気に入ったのが、前田宗兵衛利貞、通称・慶次郎であった。
昌幸は織田家従属の人質として末娘を厩橋の一益の元へ置くことを決定。そして自身は旧領の砥石城へ、源三郎は信濃と上野の国境にある岩櫃城へと入った。
こうして昌幸は砥石城に座したまま、歩き巫女の情報網を使って世の趨勢を探る体勢を作り上げる。
そして天正十年の夏。
平穏な時は短かった。「本能寺の変」の発生である。
父昌幸から、上州と信州の国境である北国街道碓氷峠へ向かうように命ぜられた源三郎は、事態が切迫していると判断。
飄乎として忍者を自称する出浦盛清と、配下のノノウ・垂氷に、厩橋城に人質として留め置かれている妹の救出を託しすと、自らは乳兄弟の祢津幸直らを引き連れ、農民に偽装して碓氷峠へ向かった。
これは、真田信幸による「慌ただしき十六歳の夏」の回述である。
※この作品は「お姫様倶楽部Petit(作者個人サイト)」「ステキブンゲイ」「アルファポリス」「カクヨム」「ノベルアップ+」でも公開しています。
※小説家になろうの規約で歴史上の人物を題材とした小説作品には「二次創作」タグを付けることが義務づけられているため、当作品にも「二次創作」タグが付けられていますが、当作品はゲームなどの二次創作ではありません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-29 12:41:44
118259文字
会話率:25%
関ヶ原の合戦の戦後処理が進んでいる晩秋の上州沼田。
城中に集められた家臣達は、暗い顔をして押し黙って、主君の前で平伏していた。
それはさながら人間の海のようであった。
殿様は暗い目で、その押さえつけ得られているような凪の海を眺めていた……。
※この作品は作者個人サイト・カクヨム・アルファポリスでも公開しています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-04-02 18:00:00
8928文字
会話率:25%
高校入学初日、笹崎凛太郎はなぜか「モルック部」に勝手に入部届を出されていた。断る間もなく流されるように入部した凛太郎は、当初「投げるだけの地味な遊び」とモルックを軽く見ていた。
だが、真剣に汗を流す部員たち、なかなか当たらないスティック、
文化祭での部の発信、そして悔しい初試合を通して、凛太郎は徐々にモルックに、そして仲間に心を惹かれていく。
1年目の冬、「上手くなりたい」という初めての目標が芽生え、引退していく先輩たちの背中を見送りながら、次第に彼自身が「チームを引っ張る存在」へと変化していく。
2年目には後輩も入り、主将代理としてチームをまとめる難しさを痛感する。勝利よりも大切な「伝えること」「信じること」に直面し、ぶつかりながらも本物の信頼を築いていく。
そして3年目――。
最後の大会、文化祭、そして別れの季節。
モルックという競技が、自分の居場所であり、人生そのものだったと気づいた凛太郎は、仲間たちと共に笑い、悔しがり、未来を託し、卒業していく。
3年間のすべてが詰まったスティックを後輩へと手渡すその瞬間、凛太郎は胸を張って思う。
「僕の3年間は、ここにあった」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 09:40:00
27964文字
会話率:27%
東京・霞が関。
灰色のビル群を抜けた先に、若者たちが静かに集まる一室があった。
「総裁養成ゼミ」と名付けられたその秘密の勉強会に集うのは、
公務員試験を突破したばかりの、熱意だけが武器の新人官僚たちだった。
「いいか、お前ら。俺たちは出世
街道のエリートじゃない。
だが……人事院の頂点に立つ総裁だけは、俺たちが掴み取る!」
リーダー格の青年、**白石 知紀(しらいし とものり)**が吠える。
彼は小さな町役場職員の息子として育ち、
「誰もが平等に評価される公務員制度」を夢見てきた男だった。
知紀の横には、
冷静沈着な法学オタク、緒方 ひかり、
筋肉と人情が取り柄の体育会系、田所 俊介、
誰よりも試験に落ちた回数が多い苦労人、山下 悠真。
それぞれが自分の弱さを抱えながら、
「いつか人事院を変えたい」という一つの願いだけを胸に抱いていた。
出世争い、上司の横やり、裏切り……
霞が関の権力の荒波に揉まれながら、
彼らの友情は、時にぶつかり合い、時に助け合い、
やがて「総裁への道」という一つの奇跡を起こしていく――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 09:00:00
9499文字
会話率:34%
「360ボール(360Ball)」は、南アフリカ発祥の比較的新しいスポーツで、円形のコートの中でプレイされるスピーディで反射神経が試される競技です。
360ボールとは?(簡易解説)
円形コート(直径5〜6m程度)の中心に「リバウンド・ネッ
ト」がある。
プレイヤーはラケットを使い、このネットに交互にボールを打ち込む。
ボールは壁や床に触れる前に打ち返さなければならない。
シングルス・ダブルス両方あり、反射神経、俊敏性、戦略性が求められる。
まさに“360度から来る攻撃にどう対応するか”が肝!
こんなマイナースポーツをする部活があったら...。
高校3年間の青春ストーリーです
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-29 14:00:00
22752文字
会話率:31%
沈んだ湾岸に〝沈没都市・ファルガーン〟が建設された。
それはAI〝MSS〟が「人々の未来を繋げる」という理念のもとつくった都市型の船である。
沈没都市には無駄も失敗もない。
暴力と病気は内陸に残り、理念を守れる人間だけが沈没都市の
住民となった。
毒にも等しいゴミが水底に溜まった頃、ある島が誕生した。
MSSはその島から猛毒の怪物が生まれると知っていても、島の誕生後、自ら停止を決行した。
理念は猛毒の怪物・泥蛇と17個のギフトを島から送り出し、武器として誰かに宿った。
―-MSSが停止して26年後。
泥蛇は〝Causal flood〟という計画を始動させた。
それはMSSの理念と同じものであり、同じ終焉を迎えんとする毒の深意であった。
泥蛇に従い、ギフトが宿った少女・マナは、〝Causal flood〟のために生きていた。
しかし、ギフトを持つ一人・少年サクタとの出逢いから、少しずつ、己だけの理念と価値が彼女を変えていく。
沈没都市、内陸、ギフト持ち、島の関係者…
理念と価値を争い巡って残るは未来か、終焉か。
重たく面倒な身体を動かす燃料が宝だと呼べるなら――・・・
〝Causal flood〟でマナが残した答えは、ずっと遠くへ繋がる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 09:36:46
94533文字
会話率:25%
現代日本でブラック企業に勤め、過労死寸前だった青年・篠原悠真(しのはら ゆうま)は、目覚めると異世界の農村で赤ん坊になっていた。
新たな名前は「ルーク」。妹と両親に囲まれ、平和な農家の長男として暮らしていたが、10歳の誕生日、突然前世の記憶
がよみがえる。
貴族の末裔の父と、隣国の第5王女であった母。実は由緒正しい(かもしれない)血筋を持つルークは、妹の「ミーナ」を溺愛しながら、スローライフを満喫していた。
だが、ある日を境に、村の外の「世界」が動き始める。魔物、古代遺跡、王都の陰謀…。まだ11歳の少年が踏み出す、ちょっとずつ始まる「冒険」の第一歩。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 09:34:36
204386文字
会話率:44%
ヴァロリア王国では、古い伝統と政治的な同盟が貴族たちの運命を左右している。カエル・ヴァレンハルトは、三つの魔法適性を持つ稀有な才能の持ち主だが、それゆえに孤立した存在でもあった。幼い頃から孤独に耐え、過去の別れと家族の決断に縛られながらも、
彼はずっと心に秘めた少女、セリアと再会する。貴族間の陰謀や対立、禁断の恋に翻弄される中、カエルは自分の感情と運命に立ち向かわなければならない。世界が敵対しても、愛は果たして勝てるのだろうか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 09:30:18
6382文字
会話率:25%
「う〜ん、今日も同接2……どうしてなのかなぁ……?」
女子高生ダンジョン配信者の「有栖川まお」は、幼く可愛い見た目を活かしてのんびりダンジョン内を散歩してまわる「お散歩配信」をしていたが、あまりにも刺激がなさすぎる内容から、いつも同接2
と全く数字が伸びなかった。
そんなまおの癒やしは、ダンジョン内に生息する大好きなモンスター「推しモン」を愛でること。
スライムや羊モンスター、瞳がつぶらな蜘蛛モンスターなどを見てまわっては、ナデナデしたりモフモフしたりしていた。
ある日、まおはいつも通りダンジョン配信を終えて推しモンを愛でていたのだが、見たこともない激カワ(まお基準)モフモフ狼モンスターに遭遇する。
「うええええっ!? 何、何!? はじめてみる超可愛いモンスたんっ!? ちょ、ちょっとまおに触らせてくれませんか……!?」
まおは周囲に目もくれず愛ではじめ、一緒にダンジョンの奥へと消えていく。
だが、まおは気づいていなかった。
そのモンスターが、S級クラスのイレギュラーモンスター「オルトロス」であることを。
そして、そのオルトロスに命を脅かされていた登録者150万人の女性人気ダンジョンストリーマー「トモ様」こと神原トモを、うっかり助けてしまったことを。
「……え、S級モンスターを手懐けた……!? あの少女、何者だ!?」
《マジかよwww》
《今、魔王って名乗ってなかったか?》
《触れたらオルトロスが懐いたんだが・・・》
《他にもモンスター引き連れてるし、マジで魔王じゃんwww》
《幼女の姿だったし、色々な意味で犯罪の匂いがする》
《とりあえず、特定はよ》
S級モンスターを愛でているまおの映像を見た者たちは、口々に「現代に魔王が転生した」と噂し、バズりにバズった結果……可愛い清楚系で売り出したいまおの思惑とは裏腹に、一夜にして伝説となってしまうのであった。
※カクヨムでも連載中です折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 09:25:50
368220文字
会話率:30%
社畜生活に癒やしを求め、保護犬の譲渡会へと向かった主人公「鍋島有馬(なべしまゆうま)」は、そこで超絶可愛いオスのコーギーと出会う。
非常に人懐っこく、一瞬でハートを射止められてしまったユウマは「コーちゃん」という名前をつけて家族として迎え入
れるが──その正体は異世界の聖獣フェンリルだった!
ユウマが作る料理をいたく気に入ったコーちゃんは、その御礼にと転移魔法を使った異世界旅行をプレゼントする。
「さっ、最高だよコーちゃん! 実は俺……子どもの頃からモンスターの肉を使ったモンスターメシが食べたかったんだ!!」
「人間にとっては毒となるモンスターを食したいとは。飼い主殿は生粋の変人だったか」
異世界での1日が現実世界の1時間だとわかったユウマはGWを使って2日間の休暇を取り、コーちゃんと約ひと月のゆるり異世界旅行を決行することに。
川辺でモンスターを使ったキャンプメシを作ったり、ばったりであった冒険者に手料理を振る舞ったり。
立ち寄った町で未知の食材と出会って創作料理を作っちゃったり、はたまたま高タンパク質の肉を手に入れるためにドラゴンを討伐したり……。
そんな中、ユウマが料理で使っていた生活魔法が賢者クラスのトンデモ魔法だとわかり、さらに彼が作った料理にステータス強化能力があることが判明し──。
社畜リーマンとモフモフペットの、異世界メシを食いまくるゆるり異世界グルメ旅行……スタート!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-04 12:10:00
128702文字
会話率:38%
初級付与術しか使えないD級冒険者のデズモンドには秘密があった。彼が使う付与術の能力強化計算式は、加算ではなく乗算、つまり+20ではなく×20なのだ。
だが、その最強能力を理解していないパーティから追放されてしまう。
そんなデズモンドの前に現
れたのは、幼馴染にしてS級冒険者のシンシア。
彼女の誘いを受けて最王手クラン「シュヴァリエ・ガーデン」に入団することになったデズモンドは、不運にも最弱パーティを組まされることになるが、乗算付与術によってダンジョンの凶悪なボスを討伐したり、あり得ない最速でダンジョンを踏破したりジャイアントキリングを繰り返し成り上がっていく。
これは、幼馴染と約束した「前人未到のS級ダンジョン踏破」を夢みるデズモンドが、最強の乗算付与術を使って最強へと成り上がっていく物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-19 14:50:58
109473文字
会話率:39%