あせ水をながしてならふ剣術の役にもたゝぬ御代ぞめでたき
――元木網
生きとし生けるものの母なる地、豊葦原。
あらゆる命はこの地に生まれ、この地に死んで行く。
東大陸に位置する小国、彩
国の東方に位置する田舎町、春日里。平凡にして平和に見えるこの町に、ある日、ひとりの男が住み始めた――永きに渡る平穏の均衡を破り、静かに忍び寄る激動の時代の中、人はどう生き抜くのか。広い世界の小さな町で起こった、とある事件の物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-10-10 22:00:00
286225文字
会話率:43%
有史以前より、人の住まう世界【玄界(アーシア)】には、この世ならざる世界【異界(ヘラ)】へと続く【迷宮】が多く存在していた。
迷宮は、山に谷に、草原に海に、空に、地の底に、突如現れては、幻のように消えゆくのを繰り返し、人の世界に常に在り
続けていた。
人間は、迷宮に蔓延る【真魔(ダァクス)】の存在を知りながらも、そこに眠るまだ見ぬ財宝や技術、あるいは世界の真理を求め、今なお迷宮と強く結びつき、歴史を紡いできた。
天暦1312年。
「【真魔】無くして理術無く、【迷宮】無くして国家無し」
その至言を大賢者シグオンが遺してから、およそ千年。
国家間の水面下での闘争。
理術の発展。
迷宮の危険性と利益の管理。
増大する人間の欲望。
【精霊(ルフト)】、【妖魔(ネム)】、そして【真魔(ダァクス)】の存在。
目まぐるしく動き、全てが絡み合い、変化しつつある世界。その中で。
様々な目的を以て【迷宮】に挑む【探宮者】だけは、不変であった。
その探宮者の一人である彼女、ビルギットの物語は、常にここから語られる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-09-22 21:22:14
114052文字
会話率:42%
文禄四年。豊臣の手によって没落した松浦党波多岸岳一門は、寄る辺を失い散り散りとなっていた。それを享受し、農民として暮らしていた一門の有力者、彦右エ門だったが、旧友半兵衛との再会が彼の心を大きく揺さぶる。
かつての主君に忠義を尽くすべきか、そ
れとも懸命にいまを生きるべきか。
岸岳一門最後の戦いを前に、決断を迫られた彦右エ門の選択とは・・・
※自サイト閉鎖に伴う転載となります。
※史実とは異なる部分も多分に含まれています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-09-13 12:34:04
28248文字
会話率:34%
遙か昔、人々が暮らす地に、突如災いをもたらすものが現れた。
人々はそれを魔物と呼んだ。
世が絶望に包まれる中、どこからともなく四人の者が現れる。
彼らは魔物を次々と退治し、やがて幾年もの時をかけて魔物の長である魔王を倒した。
伝
説の勇者と呼ばれた彼らは、言った。
何百年もすれば魔王は蘇り、再び攻めてくるであろうと。
だが、魔王が復活するとき、伝説の四人の勇者もまた人の世に現れると。
この物語は、六百年前にまとめられた最古の歴史書「天地創造」の一部である。
「天地創造」に記された多くの物語がフィクションであるとされる中、この勇者と魔王の戦いは、今から千二百年ほど前に実在した史実の出来事であるとされている。
では、なぜこの物語の信憑性が高いと考えられているのか。
その理由は、至極簡単なものだった。
魔王も四人の勇者も、実際に蘇ったからだ。
八百年前と四百年前、それぞれ魔王は蘇り、二度とも四人の勇者によって封印されている。
この出来事は他の様々な文献によっても確認できる。
そして訪れた、三度目の復活。
今回の魔王ローザロッテは、予見されていたよりも十年ほど遅れて復活し、それを追うように四人の勇者もまた復活した。
勇者の一人であるカイエンは、人の世を離れ、魔王を倒すためひたすら訓練を重ねていた。
時は満ち、カイエンは魔王を倒すために立ち上がった。
彼は四人で力を合わせて魔王を倒すつもりなどなかった。
たった一人で立ち向かうため、ただただ自らを鍛え上げていたのだ。
再び人の世に降り立ったカイエンは、そこで衝撃の事実を知る。
主な登場人物
カイエン:主人子。拳で戦う武闘派。四人の勇者の生まれ変わり。
リコッテ:自由自在に鞭を操るツンデレ系少女。四人の勇者の生まれ変わり
フィーナスタシア:大魔法を操るクール系美女。四人の勇者の生まれ変わり
ケイサ・サランダ:剣を使う。四人の勇者の生まれ変わり
天海アリサ:人類共同軍の総指揮官。今は頓国で王女と元帥の掛け持ち
魔王ローザロッテ:復活した大魔王。人類共同軍に無条件降伏で屈する
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-09-04 00:50:58
36474文字
会話率:24%
西暦1601年。
織田、武田、上杉といった荒れに荒れた戦国時代を経た日本国は、ようやく太平の世に向かって収束しようとしていた。
この戦乱の最後のシメ料理となっているのが、この戦乱を巻き起こした元凶とも言われている『京都国』。
岐阜
で行われた『養老の戦い』にて大勝した名古屋国と関東国の共同軍は、いざ我こそが一番手と京都に攻め入ろうとしていた。実戦経験の少ない『京都国』に勝算はほぼ無し。
その中間地である滋賀にて、彼らの進撃を待ち受けなくてはいけないのは、我らこと京極一族。
琵琶湖の上に水軍を張って活動している我ら族は、父を前途の戦いで失ったため、残った六人の姉妹と唯一の男子である僕で絶賛やりくり中。
個性派揃いの六人姉妹に囲まれながら、向かってくる強敵からこの滋賀を守ることが出来るのか。
主な登場人物
・京都国
京極一華(いちか):残った京極家を纏める長女。異常なまでのブラコンが欠点
京極ニシャ(にしゃ):野蛮な槍使い。何でも食べる
京極三剣(みつるぎ):剣使い。死にたがり
京極四浪(しろう):主人公こと僕。取り絵は料理だけ。スープのブイヨン取りは神の域
京極五文(いつみ):関西弁を扱う商売人。経理や財務も出来る
京極六韜(りくとう):寝ても起きても戦のことばかりを考える軍略オタク
京極七皇(ななこう):無口な末っ子。やたらと独り立ち志向が高い
京極東源:京極家の大黒柱。物語が始まる前に養老の戦いにて殉職
・名古屋国
本多忠勝:名古屋国三軍神の一人。隠居中だったが京極の娘に興味を持ち再び戦場に舞い降りる折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-03-09 02:08:05
24471文字
会話率:27%
ローマ帝国は五賢帝の時代、ゲルマニアとの辺境地帯で開拓農場を営む元百人隊長のクアルトゥス・シアヌスは、植民市からの買い物帰りの途中、ゲルマン人戦士に襲われている同じゲルマン人の少女を助ける。彼女はある重大な情報を持ってローマ側との接触を希望
していたが……
本作品は、歴史を題材としたフィクションの短期連載小説です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-08-08 00:55:07
62738文字
会話率:36%
古代ローマ共和国において、2度の独裁官就任を経るも、傲り高ぶること無く、任務を全うすると全ての役職を返上して農村での生活に戻る清貧篤実な人柄をもったルキウス・クインクティウス・キンキナトゥス。
共和政治において、理想の人物とされる彼の伝記で
す。
なお、この物語は歴史を題材としたフィクションです。
登場人物および団体は、実在の人物、団体とは関係ありませんので、ご了承をお願い致します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-01-07 00:12:57
18957文字
会話率:31%
十八世紀初頭、カリブ海は海賊たちが暴れまわる無法地帯だった。
海賊の少年アレックスは見張りの任務中、海を漂流する少女を救出する。しかし少女は記憶を喪い、名前も、何処から来たのかも、何故漂流していたのかも、何一つ覚えていなかった。
仲間
たちと共に、行くあてのない少女の面倒を見ることとなったアレックスは、彼女の記憶の影にイギリス王室を巻き込んだ陰謀が隠されているなど、知る由もなかった……。
十八世紀のカリブ海を舞台に、胸躍る海賊たちの冒険と戦い、そして少年と少女の成長を描いた、海洋冒険小説です。
【原案】時雨瑠奈 【製作】阿蘭素実史折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-06-26 13:11:17
147538文字
会話率:45%
今、この国は大きな転換期を迎えている。
我が国の根幹となる法律が改正されようとしているのだ。
法律の改正により我が国の軍隊は先制攻撃が可能になる。つまりこちらから戦争を仕掛けることができる、普通の国の軍隊になるのだ。
国民の生命と財
産を守るためには、絶対に必要な改正だろう。
僕は法律が改正される日を心待ちにしていた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-04-23 00:32:02
2547文字
会話率:36%
古代ローマっぽいファンタジー世界の、ブラザーロマンス気味小説です。
エマヌエル=レオピュンドスは帝国貴族レオピュンドス家の三男坊である。彼は自分の成人祝いに先日侵略戦争で帝国領となったガレイア出身の奴隷、マルセイを広場の奴隷せりで落札した
兄に贈られる。
体育会系のエマヌエルと丸めがねをかけたマルセイは正反対なタイプであるが、彼らは主人とその奴隷という垣根を超え、友情を育んで行く。
そんなある日、レオピュンドス領で禁じられた黒呪術の儀式が行われるという情報が入りー。
主人と奴隷のほのぼの?ファンタジーローマ風ストーリー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-04-08 04:31:02
2040文字
会話率:36%
ある時は奴隷として、ある時は商人として、ある時は技師として、ある時は傭兵として、ある時は軍人として、そしてある時は王として、その生涯をエルフと共に歩んだ人間の男がいた。
人里離れた森の中で隠れ住むエルフをして「王」と称される男。彼の男が駆
け抜けた激動の人生は大陸の歴史に鮮烈なまでに栄えた。
大陸の歴史にあまりにも大きな爪痕を残しながら、誰一人として男の出自を知る者は居ない。
どこで生まれ、どこで育ち、どこからやって来たのか。
その男の生涯はあまりにも大きな謎に包まれていた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-04-07 00:34:19
28410文字
会話率:50%
難しいとつい敬遠しがちな心理学を、実際にあった歴史上の出来事を用いて分かりやすく説明します。
最終更新:2015-04-03 21:10:55
874文字
会話率:45%
――第一部――
冬の雪解けを追い越すかのような勢いで王都を反乱軍が襲う。
それは後から振り返れば、国土をゆるがす混乱の先駆けであった。
滅びゆく者、興る者。いにしえの神々、新しき神。
定めを受け入れる者たち、抗う者たち、拒む者たち。
それぞ
れが、運命をまわす歯車の軋む音を聞く。
南の章完結
群像劇かつ架空世界の話です。
※挿絵は第一部資料にある地図のみです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-03-28 21:22:33
151330文字
会話率:22%
獣人族に伝わる神話のひとつ。
今回は猫系族とその周辺のもの。
最終更新:2015-03-08 01:31:11
1309文字
会話率:16%
「はたして、傭兵上がりの男が自らの才覚のみで王になれるのだろうか?」
ドイツ全土が荒廃した30年戦争を自らの野望を叶える好機とみたボヘミアの小貴族アルブレヒト・フォン・ヴァレンシュタイン。封建社会の神聖ローマ帝国においてその軍略の才のみで王
位に就くことができるのか。そして史上最初の国際戦争と呼ばれる戦争で、かれが歴史の中でどのように輝くのだろうか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-02-16 18:00:00
6439文字
会話率:12%
大学で歴史学を専攻する国木修は、ある日神を名乗る少年に「国を作ってみませんか?」と質問され、二つ返事で了承する。その直後、少年に殺され肉体を失った修は代わりに少年の肉体を与えられ、異世界へと放り出された。
その世界の全ての人には魔紋と呼
ばれる刺青があり、能力や立場によってその魔紋の形が決まっていた。魔紋によって人生を決定される世界で修に与えられたのは“第一級国家建国士”の魔紋。
平々凡々な人生を送っていた青年が、人並み外れた能力と立場を利用して、思い描いた理想国家を作り上げる!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-02-14 16:00:00
31266文字
会話率:37%
クララクララは考えます。
自分がどうして生まれて、誰から求められているのか――。そうして、どこに向かえば良いのかを。
「パヴァーヌ」とは、文芸復興期の欧州で流行した行列舞踏であり、王侯貴族のためのユッタリとしたリズムの舞踏曲の事です。
そ
の曲に合わせて、男女二人がペアーとなり華麗な演舞を披露します。
主人公の「クララクララ」は、自分の事を「ロボット」だと思い込んでいるチョッピリ変わった女の子。
彼女の暮らしている舞台は、現在の欧州よりもほんの少し科学力が進んでいる世界。
ほんの少し歴史が変わってしまった「欧羅巴(ヨーロッパ)」の中の小国。
クララクララに関わっていく人々は、暗い過去と様々な悩みを抱えています。
彼女は、決して本人が望んでいるわけでもないのに、トラブルや困難に巻き込まれていってしまうのです。でも、天性の明るさと元気の良さでそれを乗り切ってしまうのでした。
クララクララと出会うことで変わる人、変わらない人。それぞれに影響を与えながら彼女は旅をする。
クララクララを待ち受けている――トンデモナイ運命――とは?
是非とも皆様、少し調子外れかも知れない旋律(メロディ)を、少々の忍耐力を持ってお聞き下さい。
では、演奏会の始まりです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-01-29 19:00:00
88698文字
会話率:32%
大犬--シリウス--を恐れる子犬--プロキオン--
二つの国は、互いに全く違う文化を持つ
魔法という未知の力で成り立つ大犬
機械という人の力で成り立つ子犬
二つの国は常に冷戦状態にあった。
人々の平和を願う、シリウスの王子
迷いなが
らもプロキオンの平和を願う、王女
二人が出会ったその時に、歴史は動き始める
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-12-26 00:02:58
4530文字
会話率:54%
このところ夜更かしのせいで起きるのが遅い私は、バーテンダーの父と生活リズムが重なっています。二人になる機会が増えて、少し気まずいです。
最終更新:2014-12-13 15:58:20
1779文字
会話率:25%
2115年に起こった第四次世界大戦により、ヨーロッパ連合はイギリス以外壊滅に追い込まれる。
その窮地を救ったのは、一人の少女だった…
しかし、その結果、イギリスは「閉鎖国家」となり、海外からの出入りが一切不可能となった。
その頃、日本でも.
..
登場人物
楊 敦凱(ヤン・デュンカイ)
台湾からの留学生。人懐こく、喋り好きである。
台湾の中学生の中でも十本の指に入る秀才である。
ショウ
本作の主人公である。中学三年。筆記試験は苦手だが、
デバイスによる高速移動を得意とする。
アカリ
ショウの幼なじみの女の子。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-11-13 18:15:37
4394文字
会話率:76%
私こと、紀伊カオルは今から一年と半年前、平成から古代へと、『トリップ』した。何故か河から気が付いたらこの時代に……帰る方法が分からないなら、ここでひっそりと生きよう。
そうした矢先、イナンナ(女神)と呼ばれている一人の女子高生と出会った。歴
史を変え、女神になるという彼女。……バカなの?
主に商人の仕事をしたり女神に振り回されたり、周りに結婚を勧められたり、求愛されたり、拉致られたり、奴隷になったり、とりあえず闘ってみたり、海を渡って各国で暮らしを知ったり。(あれ? 何やってんの私)
愛や人間や歴史について考えたりなど、これは私の複雑な日常と古代の物語
◆◆◆注意
実際する国と団体と地名と史実には一切関わりありません。
フィクションです。現実的なものもありますがオリジナルであります。
内容が時代配列がバラバラに存在してたりするのですべて鵜呑みにしないようお願いします。あくまで創作小説です
☆アンケート実施中 お気軽にどうぞ折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-11-11 14:49:06
355173文字
会話率:52%
39歳のおっさん、17歳時の義父に転身
そこは戦争に負け中国から日本まで逃げて来る日本人の団体の中
何が何だかわからない主人公を助けてくれるのは、中学生の暗黒期、心の中に作った9人のシモベ、吸血鬼の美女、美少女達
冴えない現状を変える為
に義父の過去を改変
8月22日に出発して、11月4日に日本に到着するまで一所懸命頑張ります
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-10-04 13:20:08
22917文字
会話率:24%