クララクララは考えます。
自分がどうして生まれて、誰から求められているのか――。そうして、どこに向かえば良いのかを。
「パヴァーヌ」とは、文芸復興期の欧州で流行した行列舞踏であり、王侯貴族のためのユッタリとしたリズムの舞踏曲の事です。
そ
の曲に合わせて、男女二人がペアーとなり華麗な演舞を披露します。
主人公の「クララクララ」は、自分の事を「ロボット」だと思い込んでいるチョッピリ変わった女の子。
彼女の暮らしている舞台は、現在の欧州よりもほんの少し科学力が進んでいる世界。
ほんの少し歴史が変わってしまった「欧羅巴(ヨーロッパ)」の中の小国。
クララクララに関わっていく人々は、暗い過去と様々な悩みを抱えています。
彼女は、決して本人が望んでいるわけでもないのに、トラブルや困難に巻き込まれていってしまうのです。でも、天性の明るさと元気の良さでそれを乗り切ってしまうのでした。
クララクララと出会うことで変わる人、変わらない人。それぞれに影響を与えながら彼女は旅をする。
クララクララを待ち受けている――トンデモナイ運命――とは?
是非とも皆様、少し調子外れかも知れない旋律(メロディ)を、少々の忍耐力を持ってお聞き下さい。
では、演奏会の始まりです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-01-29 19:00:00
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会話率:32%