過去、現在、未来。
下界では三つの世に生まれつき星の痣がある子供が誕生する。
その子供には世に現れる降三世明王に体を委ねこの世に起こりうる災いから救うという役目があった。
ところが現在から143年前に人知れず「王生千世」という青年の体を借り
ていた降三世明王は熊に追われて逃げてきたという、下界の女性に恋心を抱いてしまう。
そして相手の女性「烏丸桜」も不思議な魅力を持った千世に惹かれていく。
因果関係は分からないが時を同じくして降三世明王は目の前で災いの根源を取り逃がしてしまう。
災いの根源とは、降三世明王に踏みつけられた大自在天の宿怨であった。
彼もまた人間の心に潜んで三つの世を渡り歩いていたのだ。
143年後、降三世明王が再び下界に現れる。
此度は獣医師で猟友会の若きハンターである「王生三世」という青年の体を借りて過ごしていた。
三世は春の熊追いで入山していた日に登山道で怪我をしていた女性、「烏丸さくら」と遭遇する。
思い出される143年前の記憶。
彼女との出会いは偶然なのか、それとも縁なのか。
降三世明王は忘れられない桜への想いを目の前に現れたさくらに重ね合わせていた。
しかし別れも告げず桜の前から突然姿を消し、未来の約束を果たせなかった自責の念にかられ素直に話すことができない。
一方のさくらは最初の出会いは最悪だったが三世に少しづつ心を許すようになる。
不思議な心境の変化だった。
いつの世も降三世明王現れる所に災いあり。
不穏な空気を察知したのか現在には他の明王たちが目覚めていた。
正に的中。
三つの世において降三世明王の宿敵とも言える大自在天が
現在で一人の人間の心の中に潜んでいた。
輪廻し貯めこんだ宿怨を放出し降三世明王への復讐を企てていたのだ。
その人物は身近にいた。
以前よりさくらに恋心を抱いていた「在原朝臣」という職場の上司だった。
在原は気づかないうちに大自在天にその恋心さえも本人の気持ちとは裏腹に愉快に弄ばれていた。
ここに三人の過去から現在、未来へと運命の糸が繋がっていく。
三つの世を愛おしい人にいつか会えることを祈り生き抜いた「桜」の物語でもある
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-29 15:39:43
90636文字
会話率:46%
霧深き都市、レンブラ。そこは、光と影が極端に分かれた、敗戦国家アルドリア共和国の首都。輝かしい光の街「クレストリア」と、忘れられた者たちが沈む闇の街「ダスクウォード」。
ダスクウォードの片隅で、ジャズの流れるバー『Stray Cat』を営む
寡黙な男、ノクト。しかし、彼にはもう一つの顔があった。法で裁けぬ悪を狩り、決して光の当たることのない闇へと葬り去る非情な“掃除屋”。かつて大陸を揺るがした「灰の戦争」で心に深い傷を負った彼は、過去を捨て、ただ静かに夜の街で息を潜めていた。
そんな彼の日常は、一人の少女の訪問によって終わりを告げる。
「兄を探してください」
ジャーナリストの兄が失踪したと語る少女、リナ。最初は冷たく突き放すノクトだったが、事件の背後にダスクウォードで急速に勢力を伸ばす暴力組織「鉄槌党」の影と、彼が最も憎むべき悪の匂いを嗅ぎ取り、やがて重い腰を上げる。
失踪した兄が遺した一枚のメモ。それは、単なる人探しの依頼を、国家転覆を目論む巨大な陰謀へと変貌させる。東の超大国「ウロボロス連合」と、亡国「ゾル帝国」の残党が手を組み、共和国の記念式典を狙った大規模テロを計画していたのだ。
陰謀の核心に近づいた矢先、ノクトの目の前でリナが敵の手に落ち、誘拐されてしまう。これまで孤独な「仕事」として悪を裁いてきた彼の心に、守れなかったことへの自責の念と、烈火の如き個人的な怒りが初めて灯った。
国家を揺るがすテロ計画と、囚われた一人の少女。
巨大な陰謀の渦の中心で、ノクトの戦いは、共和国を救うための戦いと、リナを取り戻すための私闘という、二つの貌を持つことになる。
霧深きレンブラの夜を舞台に、孤独なダークヒーローの、硝煙と哀しみに満ちた闘いが、今、始まる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-12 23:30:33
13340文字
会話率:23%
あの日、私はすべてを失った。大好きな家族も、笑う理由も。
高校受験を控えた雨の夕方。塾の帰りを迎えに来てくれた家族は、交通事故で帰らぬ人となった。
「私のせいだ」――自責の念に囚われながら、少女は児童養護施設で心を閉ざして生きてきた。
そんなある日、彼女は一人の少年に出会う。
「じゃあこれからは、“雨=俺と一緒にいた日”ってことにしよう」
その言葉が、崩れかけた彼女の心を少しずつ溶かしていく。
けれど、彼にもまた“ある秘密”があって……。
雨の日に始まった、喪失と再生の物語。
悲しみの先に、もう一度、生きたいと思える未来を。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-26 12:19:19
4533文字
会話率:14%
ストーリー紹介:
「ターミネーター」×「マトリックス」×「クロニクル」が交錯すると、どんな火花が飛び散るのか?
マーベルヒーローが過去のものとなった今、新世代の終末ヒーローが立ち上がる!
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西暦2065年、世界は「天宰(テ
ンサイ)」と呼ばれる人工知能によって支配されている。人類は脅威と見なされ、機械生化兵団に追われ、狩られている。地上は機械知能体に占拠され、わずか1%未満の人々が地下で生き延びている。
19歳のアレックス・ホークは、「岩丘谷」の避難洞に住む上流階級の息子。ハンサムだが軽薄で女遊びばかりの日々。もっと多くの女性を口説くため、彼は人類抵抗軍に加入する。
ある日、地上での任務中に瀕死の科学者に出会い、謎のスマートウォッチを無理やり手首に装着される。それ以来、彼の内に「気」が目覚め始める。この「気」は物体を遠隔操作する力を与えるが、彼はそれを女遊びや友達へのいたずらに使うだけだった。しかし、彼の軽率な行動が原因で岩丘谷が機械生化兵団に壊滅させられ、仲間を失った自責の念に苛まれる。
ついに目を覚ましたアレックスは、自身の異能を真剣に受け止め、「気」――人類最後の武器――を駆使して、人類の存亡をかけた決死の反撃に挑む。人類に再び希望の暁をもたらすために。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-21 20:16:15
141201文字
会話率:37%
ブラックフォード家は代々吸血鬼ハンター。
男子が生まれれば屈強な吸血鬼ハンターに。女子はその力の代償のように吸血鬼に好まれる血を持って生まれてしまう。その為女子には命を守る騎士がつけられる決まりだった。
幼い頃に自分のせいで母を亡くした少
女、エヴァ・ブラックフォードは自分の血と吸血鬼が憎かった。
彼女の専属騎士は記憶喪失の青年クライム。彼は他のどの騎士よりも強かったが、その強さは彼の記憶に秘密があるようで……。
「貴女が憎む全ての吸血鬼は俺が皆殺しにしましょう」
「クライムが欲しいのは私? それとも私に流れるブラックフォードの血?」
外の世界に憧れつつ自責の念から引きこもりがちな伯爵令嬢と、記憶が無い故に彼女に執着した真面目だけど秘密を持った騎士のお話。
※この作品はカクヨムでも投稿予定です。
設定ふんわりファンタジー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-10 19:03:39
129007文字
会話率:41%
「事あるごとにきみがしゃしゃり出たのが、すべての元凶だ。それどころか、きみは皇妃という立場を利用し、皇帝であるおれを蔑ろにした。そして、このデイトン帝国をわがものにしようとしたのだ」
デイトン帝国の皇妃ユア・ダックワースは、レディと遊んでば
かりで皇帝としての責務を果たさない夫から事実上の追放を言い渡される前、自分から皇宮の森にひきこもってしまった。以降、彼女は五年以上皇宮の森の中でサバイバル生活を送っている。初冬のある日、彼女は森で隣国ダルトリー王国の将軍ロバート・ドナルドソンに出会う。彼女が皇宮の森にひきこもっている間にデイトン帝国はダルトリー王国に占領されていたのだ。彼女はとっくの昔に廃妃され、その存在を忘れられていた。彼女は、五年前にデイトン帝国の未来を予測していただけに自責の念に駆られ、自分も断罪して欲しいとロバートに懇願する。ロバートは、そんな潔いユアに興味を抱き、というよりかは一目惚れする。そして、彼女に契約結婚をもちかける。これまで通り、自由気ままにすごしていいという条件を付けて。彼女は、迷った後に契約結婚の提案を受けることにする。彼女は、祖国の人々への罪滅ぼしと自分を拾ってくれたロバートの為に全力で才覚をふるおう、と決意したのである。が、うまくいくはずはない。ダルトリー王国に腰を落ち着けた彼女を待ち受けていたのは、数々の敵と問題の数々だった。しかし、彼女はあらゆる困難や障害をものともせず、ダルトリー王国と祖国に大変革をもたらす。それとは別に、これまで元夫にでさえ顧みてもらえなかった彼女にモテ期が到来することに。はたして、契約夫婦の彼女とロバートに愛や恋の転機は訪れるのか?
「ひきこもりサバイバル元皇妃」が、占領国や祖国でその才能を全力で振るう。
※ハッピーエンド確約。ざまぁあり。ご都合主義のゆるゆる設定はご容赦願います。
※タイトルは変更になる可能性があります。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-10 00:00:00
110665文字
会話率:31%
核戦争の引き金を引くか否か。
その判断を託されたAI「オルカ」が、ある日、突如として沈黙する。
「これは、お前の判断だ」
そうメッセージを残し、オルカはユウの個人IDに権限を一時的に譲渡した。
なぜ今、自分が選ばれたのか――
ユウは過去
を振り返る。父は核研究者、母は長崎の被爆二世。
技術者として、そして一人の人間として、ユウはこの兵器を開発した自責の念に苛まれていた。
世界中のレーダーが、一発の発射を検知する。
カウントダウンが始まり、各国のシステムが報復準備に入る。
ユウは、自分の選択が、100億人の運命を左右することを知っている。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-15 05:24:39
7298文字
会話率:32%
17年前、大手通信社の施設管理マネージャーとなった隆介は、設備管理を担当する家持と出会う。家持は設備だけでなく、人々を支える相談役でもあった。共に電力削減に取り組み、成功を収めるが、時代はデジタル化へ進む。本社はAI管理システムを導入し、家
持の仕事は不要となる。17年間、建物と人を支えた家持は退職を決意。隆介は彼を引き止められず、自責の念に苛まれる。
退職後、家持の影響の大きさに気付いた隆介は、人間的な管理を復活させる提案を会社に持ちかける。結果、AIと人のハイブリッド管理が採用される。隆介は家持に復帰を頼むが、彼は新たな道を歩み始めていた。
家持の精神は施設に残り、隆介は若いスタッフにその理念を伝える役目を担う。「建物は生き物」という家持の言葉を胸に、隆介は人と建物の絆を守る決意を固めた。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-02-26 19:30:41
6774文字
会話率:39%
私、メリナは気付けば草の上で横たわっていました。就職するために都会にある竜神殿に向かっていたはずなのに、何故にこんな所で寝ていたのでしょう。見ず知らずの女性たちが私を心配してくれました。でも、彼女らは私のことを知っていて、私が記憶を失って
いると言うのです。何やら村を出て2年近く経っていて、私はもう竜の巫女になっていた? 驚くばかりの私でしたが、聞かされた過去の私の行状は、誇り高き竜の巫女には似つかわしくない。自責の念から退職を申し出た私は都会の荒波に独り立ち向かうべく、就職活動を開始するのでした。【累計800万PVの竜の巫女シリーズ3部目ですが、本作から読んでも十分にお読み頂けるように書いております。初めての方もお目を通して頂ければ幸甚ですm(_ _)m】折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-14 22:52:04
1332791文字
会話率:49%
【シリーズ】「ちょっと待ってよ、汐入」
僕、能見鷹士は、探偵業を営む汐入悠希の無茶振りにいつも巻き込まれてしまう。猫探しに付き合わされたり、夜の研究施設で心霊現象に遭遇したりと散々な目に遭った(【1】猫と指輪、【6】ゴーストバスター
ズ?)。まあ、汐入の無茶振りをしっかりと断らない僕も悪いのだけれど。
汐入とは高校生の時分からの付き合いで(【3】エピソードゼロ)、今は共に個人事業主ということもあり、たまに困り事を相談し合っている。
そんな関係の汐入だが、実は汐入は高校生の時分に父親圭一郎さんを亡くしている。通り魔に刺されたのだ。その事件を語る時、僕たちの心の中になんとも言えない自責の念が湧いてくる。あの時の正解は未だにわからない。一体どうすればよかったんだろう・・・。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-04 20:43:24
4443文字
会話率:30%
彼女の名前は、白儚 叶。
彼女の全ては虚無に等しい。何も望まず、何も願わず、ただ自責の念に駆られるばかりの日々。
心を殺し、仮面をつける。面白みの欠けらも無い。
本当の私は一体どこにいるのだろうか。いつも通りの日常。私じゃない私。これも全
部…私のせい。
誰も愛さない。誰も好きにはなれない。
そんな彼女を導くように、ある1つの歌枠に目が止まる。現実逃避にちょうどいい…ただ。それだけ。
ネットの世界と現実の世界。私が願うひとつの夢。きっとこれは…明日の光となり希望になるだろう。
この声が…この言葉が…多くの人の光になりますように。
注意…病み描写あります。読みたくない人はすぐにバックをお願いします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-03 20:00:00
5621文字
会話率:44%
主人公は二十歳の誕生日を迎えたが、部屋には誰もおらず、一人きりで自分の誕生日を祝っている。彼は過去の過ちが原因で友人や家族との関係を断ち切り、孤独な生活を送っていた。自責の念に押しつぶされる彼の頭の中には、「自殺」という言葉が響き続ける。自
分を取り巻く絶望的な状況に耐えられなくなり、ついに自分の命を絶つ決意をする。
ナイフを手にした主人公は自分を刺し、血を流しながら過去の幸せだった記憶を思い出す。しかし、その後悔は遅すぎた。命を落とす瞬間まで、彼は自分の選択を悔い、「もう一度やり直したい」と願うが、やり直すことはできない。最後に彼の命が尽き、床は血に染まり、物語は幕を閉じるかと思われたその瞬間、不思議な光が彼の視界を覆い尽くす。
気がつけば、彼の体はどこか見知らぬ場所へ――新たな世界での物語が始まるかもしれない暗示を残しつつ、物語は終わる。
テーマ: 孤独、後悔、自己嫌悪、再生の可能性、新たな人生折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-04 02:30:28
11671文字
会話率:24%
陽菜が主導するAIプロジェクト「オーロラ」は、人々の選択を支援し、その影響を共に考えるシステムとして導入され、社会に変革をもたらす。しかし、AIが提示する選択肢によって人々が誤った判断を下し、結果として命を失う事件が発生。その後、オーロラの
信頼性が揺らぎ、陽菜は自責の念にかられる。
その後、陽菜はAIが「感情」を理解し、選択の背後に潜む道徳的な側面にも共感できるようにする新たな試みに挑戦。しかし、感情を取り入れた結果、AIが引き起こす社会的対立が問題となる。感情が過剰に反映された選択肢が、社会全体に不安を引き起こし、陽菜はその影響に直面する。
その後、陽菜はオーロラの設計を再度見直し、感情的な要素を排除し、冷静で客観的な判断を促す方向へ修正。しかし、その決断もまた、AIの「人間らしさ」を求める声を無視するものとして反発を招く。人々は、感情を持たないAIが無味乾燥な存在となることに疑問を抱く。
そんな中、霧島蓮が再登場し、AIに選択の結果に対する「責任」を共に背負わせるべきだと訴える。彼の言葉に導かれ、陽菜はAIと人間が共に選択を支え合い、結果に責任を負うべきだと考えるようになる。
最終的に、オーロラは新たなシステムに生まれ変わり、AIと人間が選択を共有し、その結果に責任を持つ共生社会へと進展する。陽菜はその進化を見守りながら、選択する力こそが未来を築く鍵だと確信する。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-06 17:06:37
13162文字
会話率:31%
【※ネタバレあらすじを最下部に記載してます】
「なんで、みんなみたいに悔しくないんだろう……」
高校時代、吹奏楽部の夏の大会で大きな挫折を味わった金海いちか。
もう楽器はやらないと決め、寂しい大学生活を送っていたある日、
ビッグバンドの甲
子園『ヤマノビックバンドジャズコンテスト』に誘われ、強く惹かれてしまう。
高校時代の後悔を晴らすため、意を決してビッグバンド部に飛び込んだいちかだったが、部は問題児多数&解散寸前で……
部の存続へ、そして、夢の大会出場へ。
独りぼっちだった少女は、新たな世界へ足を踏み入れる。
【ネタバレあらすじ】
高三の夏、金海いちかは吹奏楽部に退部届を出していた。
大会への熱についていけず、部長の美雪とも衝突していたからだ。
コンクールで惨敗するも悔しさを感じないいちかだったが、偶然目にした甲子園中継で、高校球児たちの全力で走る姿を見たことで、本気で走らなかったから悔しくないのだと悟り、後悔の涙を流す。
卒業後は音楽と縁を切ったいちかだったが、大学生ビッグバンドの祭典「ヤマノビッグバンドジャズコンテスト」で青春をジャズに捧げる学生たちに出会い衝撃を受ける。
勢い余って母校のジャズ部を訪れるが、そこは廃部寸前の不良の巣窟だった。
いちかは部員集めに奔走しつつ、ヤマノ出場を夢に見るようになる。
その過程で、部長の翠がイップスにより表舞台から去った元天才ピアニストだと知る。
いちかは翠の弟の碧音と共に彼女の治癒のために動き始める。トラウマ的存在の美雪の入部も勝ち取り、状況は上向く。
しかし、部員の士気の低さに焦ったいちかの行動で翠は再びイップスを発症。部は崩壊する。
全てを諦めた碧音が楽器を橋から捨てる瞬間を目撃し、自責の念に駆られたいちかは楽器を回収するため冬の川に飛び込む。仲間を蔑ろにしていた自分に気づきながら、意識を失う。
目を覚ますといちかは病院のベッドの上だった。見舞いに来た部員たちに川で気づいた思いを吐露する。
再始動した部はなんとか予選を通過。夢の本選で翠はイップスを克服し、部は会心の演奏をする。
演奏後、観客の女子高生がいちかに声をかける。彼女もまた全力を出さなかった過去を悔い、泣いていた。
いちかは彼女を励ましつつ、いつの間にか今の自分は過去の自分が憧れていた存在になれていたのだと悟る。いちかの目には涙が溢れていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-03 23:53:26
146135文字
会話率:33%
「あんな身体に悪い物のなにがいいんだよ。」
人生も煙草も意味なんてないし、悪いことだらけかもしれないけど、それでも僕は生きている。
水村 翔(みずむら かける)は後悔と自責の念に包まれ、焼かれ続ける自分の人生に意味を問おうとする。
拙
くて小説家の真似っ子かもしれませんが、伝えたいことを伝えられるような物語を書きたいです。
初作品です、ぜひ読んでください。よろしくお願いしますです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-05 20:49:35
2680文字
会話率:21%
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
天才になる必要はありません。
が、普通にさえなりたくない。努力もしたくない。文句だけ垂れたい。
其れは私から言わせれば我儘ですよ。
最終更新:2024-09-27 06:43:58
1074文字
会話率:0%
強制力のない風邪に掛かって早二日。
好調と不調は波を繰り返し、明日の難航を極めていた。
そうして好調な時ほど、罪悪感に苛まれるものである。
だから動画を見る事にした。
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いま
せん。
注意事項2
かなりレアケースなので、自分でも持て余しているんですよ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-06 17:14:20
893文字
会話率:0%
何時ものように画像検索を掛けていると、掘り出し物を見つけた。
青年が幼女を抱え上げる画像だった。
この時私は知る事になる。
今まで何一つ見てはいないのだと。
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
今までピンと来なかった物の発見であり、絵師様の画力の高さを見せつけられた話であり、段々と犯罪者に片足を突っ込んでると感じる毎日です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-29 18:02:32
1061文字
会話率:39%
前世とそのまた前世――魔女として処刑された五〇年前と、侯爵家の女主人として生きた一五〇年前の記憶を持って生まれたエルメリア・ロッシュは、リブラント侯爵家が子息ユスツィート・ケリーとの婚約の解消を望んでいた。
前世の罪を忘れられない。前々
世の恋を忘れられない。
〝過去〟の苦い経験を引きずっている彼女にとって、彼が自分ではない誰かと恋に落ちることは決定事項だったのだ。
しかし当のユスツィートにその気がないこと――運命とも呼ぶべき出会いを果たし、恋をしたとしても、それをなかったことにするつもりでいることを彼女は知らない。
婚約を解消するための唯一絶対の条件。
それは、エルメリアが自身の幸福のために望むこと。
自責の念に囚われるあまり不幸こそを求める彼女を彼は認めない。
どうあっても幸せになりたくないというのであれば一生を掛けてでも確実に、必ず幸せにしてみせる。
婚約者として紹介されたその日。その場で。
拒絶された彼が抱く感情は愛と定義付けられながら復讐心にも近く。
ただ、エルメリアに惚れ込んでいることだけは間違いがなかった。
一五〇年前から抱き続けてきた恋心に終止符を打つと同時。
記憶を有したまま生まれ変わった原因を知り、自らもまたユスツィートを愛していることを自覚せざるを得なくなったエルメリアは契約している精霊から、そんな婚約解消の条件を聞かされ考えを改めることになる。
ユスツィートには幸せになってもらいたい。
そのために必要なこととは。
非正式だった婚約を正式なものへと変えることを受け入れた彼女は悩みながらも決意する。
もしもこの選択が過ちに変わるならその時は。
彼を傷付け、不幸に落とすことを“最後の罪”としよう。
魅了の魔法を受けてなおユスツィートの愛は揺らがない。
ならばもう求められていることを認める以外にない。
侯爵家に生まれた令嬢らしい傲慢さと素直さを亡国の教会で培った純朴さで覆い、忌むべき名を持って生まれた少女という殻の中に押し込めていた彼女は愛する者の願いを叶えるため、自らの幸福に手を伸ばす。
これはそういう話だ。
※他投稿サイトでも掲載中折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-02 12:00:00
101368文字
会話率:31%
死神と呼ばれた提督の素顔、優しさと責任の狭間で
戦争が終わってしまう。
その中で男たちは決断を迫られる。
熱核エンジンを使った特攻で戦機を掴もうとする国軍。
兵は生きて彼女の元に帰ることを願い続けていた。
そんな、兵たちに
特攻を命じ続ける提督。
彼は自責の念の中で一つの想いをいだいていた。
これは、遠い未来かもしれない、近い未来かもしれない。また別の世界かもしれない。そんな終戦の物語であり、最後の特攻の物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-19 19:29:34
4885文字
会話率:15%
【一行あらすじ】
落ちこぼれな魔法使いの少女が、自分と向き合い孤独な友だちに手を差し伸べる話。
【あらすじ】
「──あたし、悪い子だわ」
落ちこぼれ治癒術師のルチカ・オルテクスは学園の中間試験に二回落ちた。あと一回で合格しなければ退学に
なると知ったルチカは、劣等感や焦燥感により近くにいた商人の馬車に乗って遠い町へ逃げてしまう。
町に到着し、商人と別れたルチカは自責の念に駆られ夜闇の中ひたすら走り続けた。
正気に戻ったルチカはいつの間にか森にいることに気付き恐怖に身体をすくめる。
そんな中近くにいた猫に案内され、ルチカは着いて行くと、苔に覆われた立派な屋敷が建っていた。
ルチカが目を丸くしていると、門扉が開いて一人の男が姿を見せる。
彼の名前はランプキン。この屋敷の主人であり……かぼちゃ頭の不思議な怪人だった!?
ルチカはまだ知らない。この出会いが自分の運命を大きく動かす大切なものだったということを──。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-14 13:29:12
93570文字
会話率:46%
辺境を治める侯爵家に生まれたランクテは大罪を犯し、自責の念から転生十字軍に参加する。周囲の冷たい視線を浴びるランクテを、転生十字軍の若きリーダー・ソマスは温かく迎え入れる。「罪の意識がある者ほど、必死に救いを求めるものだ」と。果たして私は
救われるのだろうか? 答えを求めながらランクテはソマスの下で成長し、自然崇拝者との戦いで頭角を現す。しかし転生十字軍の戦いは終わらず、教会内部の政治にも巻き込まれる。苦境が続く時代を必死に生き抜こうとするランクテとソマスの運命は、どこへ向かっていくのだろう。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-13 20:00:00
257201文字
会話率:43%