世界は、七つの理(ことわり)によって支えられていた。
炎・氷・光・闇・風・雷・大地──それぞれを象徴する龍たちは、創星の女神セレナの意志を継ぎ、静かに世界を見守っている。
グランディス帝国。
その南端の火山領に生まれた少女アグニス・ヴェル
ディアは、「炎」を受け継ぐ家系の次代として、帝国の秩序を守るために剣を取る。
──仲間を導き、民を守り、自らの命すら賭けて。
だが、その背には刻まれた運命がある。
彼女は、“世界が忘れたはずの存在”だった。
炎の継承者としての宿命と、消えゆく記憶。
少女が信じた理(ことわり)は、戦火の中で試されていく。
これは、理の世界で“在る”と選ばれた者たちの物語──
そして、やがてすべてを照らす星の律動《セレナ》の記録である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-18 20:10:00
26276文字
会話率:10%
歴史とは、忘れられた未来の夢である。」
——伝承詩篇《光より昏きものへ》より
彼の名を今なお記す者が、銀河にはいくらか残っている。
だが、彼の“意志”を語る者は、もはやいない。
我々が知る歴史は、勝者によって編まれた「物語」である。だが
、この物語は“勝利”では終わらない。
この叙事は、あるひとりの男の《理想》が、世界の重力を変えた瞬間の記録である。
それは剣による革命であり、言葉による戦争であり、血と数字が交錯する冷たい神話だ。
かつて、「銀河連邦」と呼ばれる秩序が存在した。
それは百六十九の惑星系、三千八百の有人衛星、数億の種族と宗教、思想、矛盾を束ねた、銀河最大の政治共同体であった。
その統治機構は、地球旧世紀の「ローマ共和制」を模した《惑星代表議員院》によって運営され、民衆の名のもとに、秩序が維持されていた……と、記録にはある。
だが、真実は異なる。
連邦の中枢では、腐敗した貴族階級が《ゼロライト》資源を独占し、属星市民は法の名の下に沈黙を強いられていた。
議会は腐り、軍は宥和に疲弊し、商業同盟は密かに利を漁る——そして、辺境では飢えた民が銃を取った。
この歴史の頁は、そこから始まる。
《レオニス・アル=ヴァレンティア》。
辺境の星に生まれ、軍事の才を以て連邦に登用された若き将軍。
彼は正義を求め、力を持ち、やがて秩序そのものを敵に回す。
だが、彼の進軍には、常に“正しさ”があった。それは彼自身が定義した正しさであったにせよ。
本書は、彼の手による「戦略報告」と、彼を敵と見なした議会の記録、そして彼に忠誠を誓った者たちの詩編をもとに構成されている。
我々が語るのは、“帝国の興亡”ではない。
それは《人間の正義》と《国家という怪物》の相剋の記録である。
剣を取った理由は、誰のものだったのか?
民を救ったのは、彼か?それとも、誰か別の《帝》だったのか?
光の時代は終わった。
だが、この物語を読む者よ。
もし君が、“秩序”と“自由”の間に立ち尽くしたことがあるのなら、
レオニスの生涯に、かつての己の影を見いだすだろう。
それが、星々に刻まれた最初の問いであり、最後の応えである。
——銀河歴1520年、帝政書記官庁《記録局・第五室》より抜粋
再構成・文責:エレウシア・ダーン(惑星オルディア・学芸評議員)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-17 12:10:00
36211文字
会話率:29%
このサイトにおける新作の発表を再開して、今週は(パート4・完結ーその3)をおとどけします。このパートのおしまいとなる本稿は気楽に俳句のポエジーを味わうことのできる内容ですが(その1)は夢想することの素晴らしさについて書かれたバシュラールの
文章をずらりとたくさん並べたり(その2)では私たちのこの試みの正当性と有効性を納得させてくれるような長い文章を4つも並べたりしていて、最初のパートの改訂版のあいだに挟まれているせいかあまり読まれていないのは、かえって良かったかもしれないと思っています。それらはこの人生を根底から変えてしまうほど価値あるすごい文章ですが、夢想という言葉がピンとこなくていまだに馴染めないでいるだろう(パート4)で紹介する、は時期尚早だったかもしれないと前から思っていたので。
(パート4-その1とその2)はとてつもないバシュラール的幸福のおすそ分けをこの人生で受けとるためにとても有効なので、日曜日の新作掲載を待つあいだの1週間、ほかのどこでもいい、何度目だろうと、好きなところをくりかえし好きなだけ読んでいただいては、俳句でポエジーを味わうこと、つまり、俳句の言葉を前にして、そんなことを意識しなくたって思わず夢想なんかしてしまう、そのことに少しばかり習熟してから読んでいただければ、その人生的な価値をよく理解していただけるのではないかと思います。まあ、ピンとこなくてもいま読んでいただいて、後日、改めて読んでいただくのも有効かもしれませんが。
もっと早くお知らせすればよかったとちょっと後悔しておりますが、(パート7)からは、少しずつふつうの詩も読んでいただくことになつています。以下にパートごとに読んでいただく詩篇数をあげておきます。7-7篇、8-4篇、9-3篇、10-19篇、11-6篇、12-19篇、13-8篇。はじめて詩を読むことになる(パート7)では文中で2篇そうして残りの5篇は俳句のポエジーを味わったりした最後に。(パート10と12)ではふつうの詩だけを読んでいただくことになっていますが、(パートー8・9・11・13)ではすべて作品の最後に。全部で66篇。……字数を超えてしまうので、つづきは本文の前書きで読んでください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-05 08:34:31
10763文字
会話率:19%
心に浮かびゆく由無し事を、息抜きに。
キーワード:
最終更新:2025-01-23 06:30:00
818文字
会話率:0%
詩です。
スピリチュアルです。
他ブログで連載中、自作品の転載、重複作品です。
最終更新:2023-10-11 23:26:49
237022文字
会話率:1%
六柱の神に護られた現生。人はそれぞれの神に仕え、秩序、開放、流転の三神閥に属することで死後も新たな人生保証されていた。
六柱の主神アラサークを奉神とする聖騎士ロゼールは、ある日城の地下深くに落とされ、あろうことか神の加護を失ってしまった。正
体不明の敵に追われたロゼールは、迷い込んだ地下聖堂の中で存在するはずのない神の詩篇を発見する。
禁忌を目にして何処とも知れない森に飛ばされたロゼールは、そこで代理神官と称する美貌の少年ハルタに出逢うのだった。
だがその二人を突如、魔物が襲った。神の加護を失ったロゼールには為す術がない。瀕死のロゼールにハルタは我が神に仕えれば力を取り戻せると誘うのだが……
冒頭は真面目な雰囲気ですが思い切りラノベっぽいポンコツ主人公の美少女ラブコメファンタジーです。ほんの少しR指定ですが、せいぜい予防線程度ですのでご安心ください。
よろしければ活動報告の予告編と合わせてどうぞ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-26 19:00:00
115790文字
会話率:38%
突如として異世界で目を覚ました主人公、三縁迅(みえにしじん)は自覚の無いままに途轍もないチート能力を秘めた『アーク』という存在になっていた。
彼は近未来的な異世界で右も左も分からない状況と自身の記憶の欠損に慌てるが、出会った人々の助け
により落ち着きを取り戻し、この市で過ごすことにする。
アークである迅へのもてなしだということで身に余るほどの厚待遇を受け、美人で獣人のメイドもあてがわれることになる。
迅は流されるままに破格の待遇を受け入れ、勝手に発現するアークの力の制御に四苦八苦しながらもそれなりに楽しく過ごしていた。
しかし、そんな中で記憶を少しずつ取り戻していく迅は元の世界への帰還を強く望むようになる。しかし、元の世界に戻る手立てに心当たりのない迅はアークの能力に一縷の望みをかけて修行に励むことに決める。
とはいえ、一朝一夕ではどうにもならない現状に迅は不満と不安を募らせていく。そんな時、親身になって厚待遇で迎えてくれた人からとある話を持ち掛けれて……?
迅はアークの力を手に陰謀渦巻くこの異世界を生き抜き、無事に元の世界へと帰還できるのであろうか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-19 20:30:32
131358文字
会話率:38%
お酒は15歳になってから
最終更新:2022-05-07 23:40:05
633文字
会話率:77%
――それは神以(しん)もって運命でない。
誰に聞かれても、朝暉はそう答えるだろう。
伸ばされた手が。渡された枇杷が。此方を見つめる空色の瞳が、此方に向けられたのは、優しさというよりは気まぐれで、哀れみと断ずるには悲しげで、すべてを
諦めているように見えたから。
//*-----------------------------
【四雲天国妖詩篇】というシリーズの第二弾。
次なる「王の器」に選ばれた
太陽の子どもと、月の子どもの出会いの物語。
※pixivにも掲載しています折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2021-11-23 07:50:16
18544文字
会話率:37%
「いま、なんて?」
三度の飯――四雲で一番美味しいと話題の紋香亭の焼饅頭よりも、この国の者であれば誰でも特別な気分になれるだろうと言われている天地祭よりも、十一年前の付き合いになる幼馴染兼婚約者との月に一度の茶会よりも読書を愛する彼が、
一冊も本を持ってこなかった段階で嫌な予感はしていた。
「僕との婚約をなかったことにしてほしい」
心が通じ合っているはずの幼馴染みから切り出された婚約破棄。
……こんなの可能(アリ)?
//*-----------------------------
【四雲天国妖詩篇】というシリーズの第一弾。
三度の飯より読書が好きな男の子と、
そんな男の子が世界で一番大好きなのに婚約破棄されてしまった女の子の
なんやかんやありつつ幸せになるための物語。
※作中に多少流血表現があります。グロテスクとまではいかない表現ですが、一応R15をつけておきます。苦手な方はご注意ください。
※pixivにも掲載しています(一部先行配信予定)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-07 07:32:04
147677文字
会話率:39%
イルベルタは、詩篇の庭園に住む魔法使いだ。
ある日、陰気な様子から夜の声と呼ばれる魔法使いが、どこかの戦場から移住してきた。
誰もが才を認める魔法使いだったイルベルタは、一つの仕事を切っ掛けにして夜の声に助けられ、その日以降、すっかり魔法が
使えなくなってしまった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-05 13:34:41
10299文字
会話率:33%
2020年3月からの詩篇
キーワード:
最終更新:2021-08-02 10:10:43
48216文字
会話率:18%
散歩していて思ったこと。
最終更新:2021-06-21 16:19:51
1460文字
会話率:0%
言葉は音。言葉についての考察。
最終更新:2021-05-24 11:38:24
407文字
会話率:0%
小中学生の頃いつも思っていたことです。
最終更新:2021-05-21 10:06:59
2211文字
会話率:0%
今度出そうと思っている長編のあらすじのようなものです。
予告編みたいな感じで読んでください。
最終更新:2021-03-28 00:24:39
208文字
会話率:0%
詩作、試作、思索、シ作。
星空文庫に投稿したものを収めた自由詩篇です。
最終更新:2021-03-25 20:00:00
12603文字
会話率:0%
1999年、7か月
空から恐怖の大王が来るだろう、
アンゴルモワの大王を蘇らせ、
マルスの前後に首尾よく支配するために。
百詩篇第10巻72番
世界は1997年7月に滅ぶ。君は滅びの未来を変えるため、
ここにいるんだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-11-03 23:05:39
1913文字
会話率:40%
詩篇の紙片その一。詩にはなりきれなかったものたち。
最終更新:2020-10-26 13:13:27
2192文字
会話率:100%
「俺にしろよ。俺ならアンタに……特大の幸せと金持ちの老後をやるからよ…!」
私――いや俺は、こうして辺境のド田舎貧乏代官の息子サイラスになった。
性別を偽り、代官の息子となった少女。『魔の森』の秘密を胸に周囲の目を欺き、王国の搾取、戦争、
さまざまな危機を知恵と機転で乗り越えながら、辺境のウィリス村を一国へとのしあげてゆくが……え?ここはゲームの世界で自分はラスボス?突然降りかかる破滅フラグ。運命にも逆境にもめげず、ペンが剣より強い国をつくることはできるのか?!
武闘派ヒーロー、巨乳ライバル令嬢、愉快なキノコ、スペック高すぎる村人他、ぶっ飛びヒロイン(※悪役)やお馬鹿な王子様など定番キャラも登場!
◇
◇204話で完結予定です!あと少し!!
◇完結まで毎日一話ずつ更新します!
◇アルファポリス様に先行投稿しています
◇ヒーロー登場は、第27話(少年期編)からです。
◇登場する詩篇は、すべて作者の翻訳・解釈によるものです。
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読んでいただき、ありがとうございます。ブクマ・評価、面倒でなければ感想もいただけると大変嬉しいです。
*********************折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-21 12:00:00
742730文字
会話率:37%
<11.13完結予定!!>
彼女が持っていたのは膨大な量の楽譜の記憶だった。
ひょんなことから、自分が乙女ゲーム『秘密のシンデレラと五人のプリンス』の悪役令嬢だと知ったレティシア。ピアノしか取り柄がないポンコツ悪役令嬢だけど、全力で破滅を回
避しよう!
少しずつ明らかになる前世―天才ピアニスト金森百合の記憶と、狂いゆく運命の歯車。
彼女の前世にいったい何があったのか。なぜ彼女は死んだのか。そしてレティシアは、破滅を回避できるのか?!
音楽をきっかけに前世と今世が交錯する。乙女ゲームの異世界転生もの+微ミステリーです。
※メモリー(memory)には、「記憶」の他に「神経衰弱(トランプ)」の意味もあります。
※作中に登場する歌詞及び詩篇は、全て作者(た~にゃん)による解釈・翻訳です。
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読んでいただき、ありがとうございます。ブクマ・評価、面倒でなければ感想もいただけると大変嬉しいです。
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☆完結まで毎日1話ずつ更新確定!
☆9/21 登場人物紹介に地名紹介を加えました。※お話自体に変更はありません。
☆ざまあされる悪役コンビ選手権→結果は案の定、作者がすっげえ複雑なあみだくじを作るハメになりました(涙)
☆~10(それぞれの冬)までは、わりとほのぼのなお話です。11(ヒロイン登場と白昼夢)からシリアス成分UP↑。ミステリー風味もこの辺りから。幕間にヒントが散らばっています。
☆階段落ち、飲み物をかける、修道院、庶民なヒロイン…等々、悪役令嬢もののテンプレをちょっぴり捻って入れてあります。めざせ!想像の斜め上(笑)
☆アルファポリスさんにも掲載始めました折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-11-13 12:00:00
439380文字
会話率:41%
詩篇です。いずれは曲にするつもりです。
最終更新:2020-06-15 20:09:06
2229文字
会話率:0%
詩篇の解読文章です。
ほかのサイトで掲載されたものを公開します。
この詩編に記されている「雄牛」と「雄山羊」の記載がその意味を知りえることになる。
最終更新:2020-05-23 14:38:23
188410文字
会話率:1%
セカイシリーズの詩篇3部作品
*初掲載はGREE内ブログ
最終更新:2020-01-02 15:37:44
819文字
会話率:16%