精霊と人間の混血、この世界では、それは穢れとして扱われてしまう。
そんな精霊と人間の間に生まれた守護者、アリナは、十七歳のある日、母に守護者に選定された事を告げられる。
母は消えてしまった、そして現れた、竜神王ディン。
魔王に対する
カウンターである勇者として、そして、魔物に対するカウンターである、守護者として。
忌み嫌われている存在だと知っていた、しかし、世界を守りたいと願った。
アリナは願う、それは世界の平和ではない、世界を愛するという事。
どれだけ忌み嫌われようと、穢れと言われようと、世界を愛する、それを母から教わった、そうアリナは笑って見せた。
この作品は、聖獣達の鎮魂歌~Requiem~(https://ncode.syosetu.com/n3704gq/)の外伝作品となっております。
そちらを合わせて読んでいただけたら、幸いです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-25 01:27:57
272369文字
会話率:45%
平安時代。
星を読み、式神を従え、都を襲う鬼を封じ続けた陰陽師 安倍晴明。
最後の大祓にて、彼は己の命と引き換えに赤眼の王を封じるも──。
目覚めた時、そこは見知らぬ異世界だった。
魔法も呪符も通じない世界。陰陽術が通用しない地にあって
、晴明は魔獣調教師という職能に目をつける。
式神の代わりに魔獣と契約し、かつての術式を再構築する彼の姿は、やがて異世界の民に新たな陰陽師として映り始める。
なぜ、晴明はこの地に導かれたのか?
封じたはずの赤眼の王はどこへ消えたのか?
神霊の如き白狐とともに、再び穢れに立ち向かう陰陽師。
彼の祈りと知略、そして魔獣たちとの絆が、世界を再び照らす。
これは、伝説の陰陽師が異世界で新たな理を築く物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-24 21:53:03
698文字
会話率:16%
その悪魔のような強さから『レッドデビル』と畏れられる男。傭兵である彼には夢があった。それは、大金持ちになって最高に美しい奴隷を我がものにすることだ。もちろん、男としての欲望を果たすために。
金を稼ぐ為、傭兵家業に従事し、破竹の強さを見
せつけその名を世界に轟かせながら着々とお金を稼いでいた。
そして、今宵。遂に悪魔は1人のエルフの奴隷を買う事となる。
穢れを知らぬ新雪の様な柔肌が美しいエルフをベッドに押し倒し、いざ念願を果たさんと服を脱ぐのだが......
「......何か違うな.......」
行為に及ぶ寸前で、悪魔は極上の柔肌を前に手を止めた。イメージと違ったのか、本懐を果たす事はなく、悪魔は一旦エルフを屋敷の使用人として雇い次なる奴隷を探すのであった。
これは、愛と過去を断ち切る物語。
※テンプレや流行は意識せず自分が書きたいように書いてます。
※完結までのプロットは完成してます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-24 20:00:00
293343文字
会話率:48%
時は平安。妖や魔物が多く蔓延るこの日ノ本で二人の異端児が出会った。
転生し、千年以上もの未来の記憶を持って生まれた自称忌み子でフリーの陰陽師の陽光(はるみつ)。
妖狐でありながら人と西洋の悪魔の血が流れている礼羅(ライラ)。
神仏習合さ
れたこの世では日夜穢れや呪いを祓うために潔斎や読経、芥子や護摩を焚く屋敷があったが、それでも祓われることのない魔物が都で現れるようになる。
それはこの時代の日ノ本には存在しないはずの西洋の悪魔だった。
陽光が構えた十字架によって祓われかけた礼羅は自分の実父を、陽光は自分を忌み子にした何者かを探すという約束をし二人は今日も都の悪霊を退散させる。
!注意!
・実在の人物、団体名が出ますが史実と異なる場合があります。
・転生要素は薄いです。
R-15は保険です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-24 19:00:00
329599文字
会話率:48%
「それでは、神を殴りに行きましょうか」
誰もが見惚れてしまう様な笑顔で随分と物騒な事を言ったのは、神に愛された穢れなき乙女であるはずの元聖女様だった。
複雑な呪いを背負ったグレンと武闘派で世間知らずな元聖女のアリスが紡ぐ旅の物語。
大陸
最大級の宗教である創神教に追われながら、二人は人助けをしたり、魔獣を討伐したり、厄介ごとに首を突っ込んだりしながら、様々な困難と厄介事に立ち向っていく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-24 19:00:00
88368文字
会話率:35%
――これは、とある神の贖罪の物語――
それは、世界の最期の物語。
滅びゆく世界、悲惨な状態。
バグによって崩壊寸前の世界。
その世界は、すでに瀕死の状態である。
悲痛な叫び、悲劇が確定している世界。
灯滅せんとして光を増す。
神の悲痛
な叫びも届かない。
――これは、最後の灯の物語である――
注記:第一部は「バッドエンド」が確定しております。
悲惨な描写が存在しますが、第二部以降の対比のために必要なことですので、ご了承ください。
なお、三部作を予定しております。
また、カクヨムでも掲載しています。
前書き、後書きの機能がないため、その部分が不要な方はそちらで閲覧してください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-24 11:00:00
85040文字
会話率:20%
その手は、毒か救いか。
少女は「穢れ」を抱え、歪んだ街で真実と向き合う。
舞台は、異能力者たちが裏社会に蠢く“歪んだ街”。
かつて栄えた都市の影では、政府も警察も手出しできない“ファミリー”と呼ばれるマフィア組織が秩序を保っていた。
そんな中で静かに力をつけつつあるのが、滅びかけたマフィア「クロード家」の再興者──
16歳の少女、シュティー・クロード。
彼女は、触れたものすべてを“穢す”異能《穢手(えしゅ)》を持ちながら、表向きにはその正体を隠し、“街”を裏から守っていた。
本作は、
街で起こる不可解な依頼を、シュティーとその仲間たちが調査・解決していく【ハードボイルド×ダークミステリ】。
■ 異能力者×マフィア×社会の歪み
■ 少女の孤独と成長、そして贖罪
■ やがて暴かれる“能力”の真実と禁忌
日常の裏に潜む異常。
人の心に入り込む影。
そして、過去の罪と向き合い、他者の痛みを知ることで初めて芽生える“赦し”の物語。
> 「これはボクだけの罪で、ボクだけの希望なんだ──」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 22:23:46
61661文字
会話率:42%
※毎週日曜日更新
✿❀✿❀
華藍(ファラン)国。
王都、華城(ファチォン)。東西南北を囲むようにそれぞれの区域が存在するその王都は、古の時代から穢れが溜まりやすい地のためか、ひとならざる者たちが起こす不可思議な事件に悩まされてきた。
そんな【怪異】に立ち向かえるのは、凡人にはない特別な内功を持ち、厳しい修行をしてある領域以上に達した仙人、もしくはそれを志す道士だけだった。
十五歳で道士見習いの暁玲(シャオリン)は、神仙の嗚嵐(ウーラン)と人里離れたとある山でふたり暮らしをしている。
時折、嗚嵐が王都から頼まれる厄介な【怪異】を解決しつつ、仙になるための修行に励んでいるのだ。
ある日、嗚嵐の旧友で王都の官吏を務めている李清(リーチン)の依頼で、ある事件の解決のため、王宮に女官として潜入することになった暁玲(シャオリン)。
第三皇子である皓懍(ハオリェン)皇子が二日ほど前から死んだように眠り続けたまま、まったく目を覚まさないらしい。
王宮の侍医でも原因がわからず、公にすることもできない。四日目の夜、妃嬪から依頼を受けた王宮の道士が三人合流することになる。病でないのなら【怪異】や呪術の類の可能性もある。
その道士たちの中には、ひと月前に王都を騒がせていた【怪異】事件をともに解決した憂炎(ユーエン)という首席道士の姿もあった。暁玲(シャオリン)は不本意ながら女装姿で再会を果たすはめになるが、それに関して彼がなにか言うこともなく····。
解決できなければ、関わった者たち全員が皇子の母である麗思(リースー)妃に罰せられてしまうという理不尽な状況下で。王宮の道士たちと協力し、王宮内を探索し始める。
そんな中、夜の庭園を散歩していた"自称記憶喪失"の見目麗しい幽鬼に出くわした挙句、なぜか気に入られてしまって····。
口外したら問答無用の極刑。解決できなければ罰せられる。前も後ろも崖っぷちから始まる、理不尽な依頼。
はたして暁玲(シャオリン)は、三日後に行われる公の祭事までに【眠り皇子】を目覚めさせることはできるのか―――。
『忘却』と『記録』が織りなす、中華ブロマンスファンタジー✨
✿❀✿❀
※ルビ有り
※架空の中華風な世界観
※ブロマンス寄りですが、軽いBL要素有
※この作品はネオページさん、カクヨムさんにて先行公開中です折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 07:00:00
57835文字
会話率:37%
かつて聖女を輩出したマルシーヌ聖公家のソフィーとギルレーヌ王家のセルジュ王子とは古くからの慣わしにより婚約していたが、突然王子から婚約者をソフィーから妹のポレットに交代したいと言われる。ソフィーの知らぬ間に、セルジュ王子とソフィーの妹のポレ
ットは恋仲になっていたのだ。
両親も王族もポレットの方が相応しいと宣い、ソフィーは婚約者から外されてしまった。
失意のソフィーはドラゴンに急襲され穢れた大地となった隣国へ救済に行くことに決めた。そこで旧友の王子ファウロスと再会する。そして彼から自分と結婚しないか、と驚きの提案をされるのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 21:11:58
46153文字
会話率:54%
時は平安。
穢れによって両親が亡くなり孤児となった少女ー暁は叔父の家の跡取りとして養子となり男装をして暮らしていた。散財癖のある叔父の代わりに生活を支えるために小さな穢れを祓う陰陽師として働いていたが、ある日陰陽寮のトップである叔父から提案
される。
「実は…陰陽寮で働かない?」
その一言で女であることを隠して陰陽寮で陰陽師見習いをすることに!?
そこで妖嫌いの陰陽師仲間の吉平や、色男でプレイボーイと名高い高遠と出会い、何故が共に怪異を解決していかなければならなくなり…
「妖の調伏には因果と真名が必要」
妖が生まれる心の因果を暁の推理と陰陽師の力で紐解いていく。そんな物語。
※各種サイトにて掲載しています折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 14:20:00
43781文字
会話率:47%
不老不死の薬を飲むという大罪を犯し、穢れた地上に落とされた月の姫・かぐや。
優しい老夫婦に、5人の貴族求婚者。更に、尊き血筋の帝まで求婚をする。
彼女の運命は!?
最終更新:2025-07-21 10:33:17
1336文字
会話率:19%
「この身も心も、月が贖うまで——」
桜散る平安京。
呪いで鬼と化した貴族・葛城雅刀は、百年の時を超え、自らの枷を解くため「月読みの巫子」を探していた。
運命が導いた先には、穢れなき瞳の青年・小野雪代——彼こそが、鬼の血を鎮める唯一の「花嫁
」だった。
月夜に交わされた契り、絡み合う欲望と信仰。
雅刀の灼熱の執着と、雪代の隠した宿命が、妖しくも艶やかに紡がれていく。
「お前を汚すのは、この鬼だけだ」
神々さえも背く禁断の儀式。
愛か、救いか——それとも、永遠の贖罪か。
※本作は成人向け要素を含む歴史ファンタジーBLです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-21 06:29:29
3998文字
会話率:33%
人々はまだ知らない。
救世の女神と讃えられるその少女が、世界の闇を呼び戻そうとしていることを…。
長き戦いの果てに人間に討たれ、崖底に散った魔王。
魔王軍の雑魚兵レナは、その亡骸から主の核となる魔力の結晶を見つけ出した。
この核に力を与
えれば、再び魔王が復活する。そのため、レナは核に力を蓄えさせるために、各地に散らばる邪気の回収をする旅に出る事を決意した。
そのために人間に化けては、内心ビビりながら情報を得て回収をする毎日…。
(人間怖すぎる…バレて討伐されませんように…!)
だが、邪気を集めている彼女の行いは、村々を救う“穢れ払い”と誤解され、いつしか人々は、彼女を『救世の女神』と呼ぶようになる。しかし、本人は至って真面目に世界を滅ぼそうとしているだけである。
世界を救う者か、滅ぼす者か。
災厄の種を抱く少女の、嘘と祈りの物語が始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 21:13:17
15581文字
会話率:27%
亡者が転生の時を待つ、死後の世界。
魂の交差点、生死の境。
生者が暮らす、生前の世界。
魂は、この三つの世界を巡る。
しかし、その魂の巡りを邪魔する者がいた。
生者に取り憑き生気を奪う、悪霊。
己の怨みを晴らすために生者を生死
の境に閉じ込め殺す、怨霊。
そして、魂を捕食する黒い鎧の化け物、化穢(ばけがれ)。
化穢が効率的に魂を集めるために作り出す泥の化け物、穢憑き(けがれつき)。
そんな奴らを取り締まる、亡者のみで構成された組織が生前の世界中に存在していた。
その組織に所属する、生前の記憶がない少女、花耶は穢れの天敵とも言える能力を持つ一人である。
これは、死んだ後も魂を守る屍霊達の日常活劇。
それでは、開幕。
※これはスランプから脱出するために書いている小説です。
至らない箇所、稚拙な文章はあるかもしれませんが、あたたかい目で読んでください。
また、章ごとに六話で分けています。そのため、文字数はバラバラです。
また、私は執筆ペースが遅いので、一週間に1話くらいで投稿できるといいなぁと思っています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 08:00:00
513194文字
会話率:42%
バレンシア王国の王都から南へ数十リーグ、小さな村「ロサーナ」には、今年も豊かな実りが約束されていた。アントニオはその村で農業を営む青年だった。親を数年前に病で失ってからは、たった一人で麦畑と向き合い、耕し、育ててきた。
でも、ひとりじゃな
い。アントニオには心に決めた婚約者、村娘のマーガレットがいた。
ところが、その日。黄金色に波打つ麦畑のそばの農道に、高級な馬車が止まった。
降り立ったのは、見たこともないような豪奢な服を着た男と……もうひとり。信じられないことに、マーガレットだった。
「……マーガレット?」
アントニオが呼びかけると、彼女は軽く鼻を鳴らして笑った。
「アン。わたし、結婚やめる」
「……え?」
「婚約、破棄するわ。ごめんね。でも、もう決めたの。わたし、サラゴサ男爵様と王都で暮らすの。あんな畑の土なんて、もう触りたくない」
耳を疑った。何を言ってるんだ、マーガレット。
「……マーガレット、そいつに騙されてるんだ。男爵が、村の娘と本気で付き合うわけない。王都に行ったって、どうせすぐ捨てられる。そんなの……遊びに決まってる!」
必死だった。怒りというより、彼女を守りたい一心だった。
だが、その時。
「貴様ぁ……!」
男爵が、鷹の羽をあしらった帽子を払って、アントニオを睨みつけた。その目には、蔑みと怒りがあった。
「このサラゴサ男爵の、真実の愛を……愚弄したな、平民が!」
男爵の号令で、背後に控えていた従者たちが動いた。ゴツい腕を持った男が二人、麦畑にズカズカと踏み入り、苗を蹴り倒していく。たわわに実り始めた麦の穂が、無惨に踏みつけられる。
「やめろ……やめてくれ!!」
アントニオが走り寄るが、男爵の手下が拳を振るう。
ゴッ。
強烈な衝撃が頬に走り、視界がぐらりと揺れた。そのまま地面に倒れ込み、泥の匂いが鼻を突いた。
「平民のくせに、俺様に説教だと? 身の程を知れ、田舎者が」
男爵の靴が、アントニオの顔すれすれで地を踏み鳴らした。
「行くぞ、マーガレット。こんな泥まみれの世界と関わっては、おまえの美しさが穢れる」
「うん、ありがとう、男爵様。……もう、こんな村に未練なんてないから」
ふたりは、夕陽に染まる麦畑を背に、馬車へと戻っていく。破壊された麦の中で、アントニオは地面にうずくまったまま、目を閉じるしかなかった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-18 20:10:00
30582文字
会話率:35%
親から煙たがられて生きてきた主人公、神和住望緒は、何を思ったのか、廃神社へ行くことにした。そこで朽ち果てた賽銭箱に五円玉を入れると、灯篭に火が灯り、彼女を包み込んだ。
目を開けると、目の前には見知らぬ神社が。唖然としていると、片目を狐の面
で隠した青年に話しかけられる。
彼に聞いたところ、ここは“異空間”であり、望緒の世界から来る者もそう珍しくないとこのこと。
青年の家へ行き、そこに住まうことになったが、条件は巫女をすることで––––!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-18 19:12:22
106665文字
会話率:54%
人類が悪鬼と呼ばれる怪物に生存圏を脅かされている世界。遥か昔、神は無力な人間に『原初の天使』を遣わして、全ての人類にギフトとスキルをもたらした。
だが稀にそのどちらも与えられずに生まれてくる者たちがいた。人々は無能力者である彼らを『神に見
放された存在』と蔑み、穢れた魔の者という意味で『穢魔』と呼んだ。
世界に切り捨てられた無能力者たちは身を寄せ合い傭兵集団『鉄血機構』で各々の才能を発揮する。神から与えられた力などなくとも、この世界に存在していいのだと証明するために………。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-18 15:14:13
244298文字
会話率:47%
滅びかけた世界を救う為に策を講じる八人の神、通称八神。最終的に彼らが行き着いた結論は、『八神の権能を所持する存在を創り出す』ということ。
この計画によって権能を得た男、ノアは、滅びかけた世界を救済する旅に出る───
最終更新:2025-07-18 02:12:29
119641文字
会話率:29%
大気には魔素が満ち、魔術・魔獣・魔物が普通に存在する世界。
魔素は魔術式を用いて物理現象となる。
魔術式は道具に組み込まれて魔導具となり、魔導具は人々の生活の一部となった。
魔術は特別なものではなく、人々の暮らしは魔術と共にあった
。
大陸エレサ・エメット
およそ二千年の昔、世界は穢され、人の住む地は失われた。
それを憂いた神々が『古の魔導具』を創り出し、生き物を救け、穢れた大地を癒し、世界を再起動させた。
人々は、癒された大地に再び降り立った。
だが、文明は既に崩壊し、文化は失われ、力は野生の生き物に敵わなかった。
それでも、文明が失われた過酷な世界で人々は生き、建物を建て、畑を耕し、少しずつ人の世界を取り戻していった。
やがて幾つもの国が生まれ消え、統合と分裂を繰り返し、安定した幾つかの秩序国家を創り出した。
その一つが、宗教国家、聖マイア正教国。
『古の魔導具』を創り出した神々の一柱である女神マイアを主神として信仰する、この大陸最大の国家である。
マイア正教国の頂点である教皇。
その教皇の鎮座する地、首都アルカディア。
恵まれた地形に恵まれた資源を蓄えたアルカディアは、百万の人々を育み、数十万の信徒を抱え、数万の魔導兵器を所有するまでに大きくなった。
この国は、文明と宗教と武力で他国を圧倒していた。
だが、栄光の路地裏には蠢く澱みが溜まるもの。
多くの人々を内包する大都市には、同時に、多くの『普通』では居られない数万もの澱【おり】を溜め込んでいた。
澱は寄り添い合い、派閥を作り、争って苦みを振り撒き、人々に忌み嫌われていた。
そんな澱の中、争いに終止符を打たんと、ひとりの少女が降り立った。
沈澱物をかき回し、濁りの中から宝石を拾い上げようとする、赤髪の少女ジェシカ。
これは、己の小さな望みを叶えるべく奮闘する、彼女の為の物語。
※この話は『神代の魔導具士』の第四章終了後の物語です。
メインはジェシカ。
元の話の人物も登場しますが、一部を除いて、ほとんどは無関係です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-18 01:00:00
18247文字
会話率:17%
遠い昔、天空と大地が穢れのない純粋な存在だった頃、魔法の力が自然に溢れかえっていた。しかし、時代が進むにつれて、欲望に目がくらんだ者たちが現れ、魔法の力は恐れられるようになった。争いが絶えず、魔法の神殿は封印され、平和な世界は崩壊していく。
主人公のアレンは、魔法使いの家系に生まれながらも、両親を幼い頃に失い、孤独な日々を送っていた。村人たちは彼の血筋を恐れ、冷たい視線を向ける。彼は自らの魔法の力を嫌い、使うことを避けていたが、心の中には強大な魔力が秘められていた。
ある夜、アレンは夢の中で神秘的な神殿を見つけ、その中にある古びた書物に導かれる。目覚めた彼は、夢で見た神殿が実在することを確信し、森の奥へと向かう。そこで彼は、封印された魔法の力を受け入れる選択を迫られる。
神殿の精霊であるリーナは、彼に運命を切り開く者となるよう導く。アレンは自らの力を受け入れ、村を守る決意を固める。しかし、その力は彼に試練をもたらし、同時に彼の心の葛藤を引き起こす。彼は魔法の力を使って村を守ることができるのか、それともその力に飲み込まれてしまうのか。
アレンの冒険は、自己の成長と、力の使い方に対する葛藤の物語である。彼は村を救うため、仲間と共に闇の力に立ち向かい、真の魔法使いとしての道を歩み始める。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-17 14:28:22
61355文字
会話率:40%