母の喪に服してものない頃、松本の元に差出人のない手紙が舞い込んだ。封を開いて、以前知り合った湯中淳の手紙と知る。
彼の手紙には母の事が書かれていた。数年前に湯中淳が常滑にやってきたのは彼が幼児の時に行方不明になった母を捜すためだった。
松本は聖書朗読会を通じて、湯中淳を知る。彼はクリスチャンである。湯中との付き合いは彼が常滑を去る日まで続いた。
以下湯中の手紙
常滑を出た湯中は母を捜すために各地を転々とする。やがて大阪の住之江区で工藤という青年に遭う。
後日、彼の勧めで大坂の池田市に移る。そこでバーに勤務する7名の女性達が住むアパートの1室に工藤と共に住みつく。湯中の仕事は7人の女性達の食事を作ることだった。
その女性達の紹介で京都の高級クラブに勤める高月八重子を知る。彼女もまたクリスチャンで、湯中と高月八重子は教会の聖書朗読会に出席する。2人は意気投合してやがて婚約し、高月八重子は妊娠する。
そんな時、7人の女性達の情報により、とある病院に入院中の母の所在を知る。
母の病気は膠原病の末期症状だった。
湯中の家は神戸の摩耶山の麓にあった。裕福な家庭で、格式のある名家で、父は厳格な性格。母は自由奔放で、湯中淳が5歳の時に家を飛び出して、東京へ出奔した。その時湯中淳の妹を宿していた。
東京で高村政吉という男と結婚し、彼が死んだ後、妹の由利子を連れて大阪に引き移り、某会社の社長の2号として生活する。その後社長の死後、由利子は会社に勤務、やがて母は膠原病の為、病院に入院する。そして現在に至る。
母が亡くなる1週間前に妹の由利子が見舞いの為に病院にやってくる。湯中淳がそこで見たものは婚約中の高月八重子だった。
母が亡くなった後、2人は別れる。高月八重子=高村由利子は大阪を後に、湯中は実の妹との生活に、罪の意識にさいなまれ、死を選ぶ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-11-30 08:42:45
57866文字
会話率:10%
小学館文庫キャラブン!より書籍化しました。
突然、着物雑誌の編集部へ異動をすることになった編集、鷹野陽菜子。専門的な知識もなければ、着物すら着たことはない。そんな彼女が取材先で出会ったのは、いじわるなイケメン和装男子。
慣れない仕事に四苦八
苦しながらも、持ち前の根性で乗り切るが、問題は次から次へと現れて――。
マニッシュ系編集者(※中身ゴリラ)と空気読めない和裁士の、お仕事と恋の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-04-04 15:42:50
121563文字
会話率:46%
個性的な仲間たちと古代の船に乗り、与えられた使命を果たすため「旅」に出る。
主な同行者は美少女二人、武人で戦略家の船長と部下の船乗りたち。
だが、時代は十世紀の初め(平安時代中期)で、舞台は東シナ海と周辺の国や島々だ。
航海の出
発点は、鹿児島県の奄美群島の一つ徳之島――。
そこに小さな王国「トカム(度感)」があった。
異世界に転がり込んだ当初から、命の危険にさらされるような出来事が続き、憔悴気味のカイト。
王の館に招かれ、少女たちと引き合わされる。
一人は王の娘、もう一人は、海賊にさらわれてきた南方系の少女だった。
島の暮らしに慣れた頃、王から「沖縄への旅」を依頼される。
王国存続のために必要な「ある物」を受け取ってきて欲しいと言うのだ。
「なぜ僕が?」と思い、断ろうとした。しかし、結果として船に乗ることとなった。
カイトと二人の少女は、それぞれ内面に課題を抱えていた。
旅の過程で、課題と正面から向き合わざるを得なくなる。
「旅」は苦難の連続だった。
海賊、妖魔、怪物、大陸からの侵攻軍などに襲われ、何度も絶体絶命のピンチに陥る。
その度に「旅の仲間たち」は力を合わせ知恵を振り絞って困難を乗り越えていく。
《一章》「トカム王国」の暮らし。奄美航路
・王国の成り立ちを知る。海賊の襲撃を受け、海の亡霊や妖怪と遭遇する。
《二章》沖縄本島での海戦。「聖地」へ向けての旅
・海賊と正面から激突。ある部族の村へ行き、「聖なる山」を目指すことになる。
《三章》現代の東京へ時間旅行。少女たちと散策
・「聖地」から「浅草寺」へ。あるカミ神)と出会い、上野で花見を楽しむ。
《四章》「斎場御嶽」の巫女集団。防衛体制の構築。
・沖縄へ転移し、巫女たちに迎えられる。大陸からの侵攻を知り、味方を集めて砦を築く。
《五章》「首里」の砦での防衛戦。妖術、邪神の襲来
・沖縄を生活の場とする者たちが集結。大陸からの侵略軍と戦うが、追いつめられる。
《六章》「ケラマ諸島」での海戦。ラスボスとの一騎打ち
・起死回生の反撃に出る。しかし、巨大な邪神が現れ、味方の船団は壊滅した。だが……。
《七章》「羽衣伝説」と琉球国へ道。その後のカイトは?
・「旅の仲間」たちは、夢の実現へ。現代に戻ったカイトが、学校で考えたこと。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-03-25 17:11:38
266034文字
会話率:19%
高校生の河原葵は、母親に勉強しろと怒られたがやる気が出なかったため部屋の掃除を開始する。そのときに見つけた赤いレトロ缶のドロップス。それは、葵が小学生の時に旅行先の浅草で迷子になったときに助けてくれたお兄さんに貰ったものだった。
最終更新:2018-03-03 14:32:32
8752文字
会話率:49%
浅草で団子を焼く耀司は、毎日同じことの繰り返しで嫌気がさしていた。そんな時来店した女性客は、団子に思い出を乗せていた。
最終更新:2017-12-22 15:26:34
2739文字
会話率:35%
舞台は浅草。噺家の息子が噺家を目指す上で出会った数々の・・妖怪達?
ひょんな事から妖怪相手に落語を聞かせることになった主人公、藤田涼のお話。
最終更新:2017-09-20 01:10:08
753文字
会話率:27%
友人の結婚式に出席していた西野悟(にしの さとる)は、終電を逃し、浅草のネットカフェでその日の夜を過ごすことにする。そこで彼は、見すぼらしい格好をした家出少女、才賀泉美(さいが いずみ)に出会ってしまう。
――これは、本来出会ってはいけ
なかったかも知れないふたりのお話。
演出として性愛を扱ったところがございます。苦手な方はご注意ください。
*こちらは、たこす様との共同企画、『無茶ぶりカップリング恋愛小説~奇妙なふたり~』の一環として書き上げました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-09-11 22:45:06
13959文字
会話率:31%
内外の観光客で賑わう浅草浅草寺の仲見世で、一人の女性の腹が突如裂けると云う事件が起きた。
やがてこの正体不明の奇病は、生物ではありえないスピードで地球全体に拡散を開始、人類を生命を浸食していくのだ。
地球のRESET。
今それは現実と
なって溶けていく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-07-26 13:00:00
61124文字
会話率:0%
この物語の主人公に名前はありません。
物語は浅草、空が赤く夕日に染まった頃に始まります。
最終更新:2017-07-04 17:12:16
10652文字
会話率:38%
勇者…と言ってもファンタジーの世界で魔王を倒すために選ばれた人間ではない。現代この世界にて『脅威』と呼ぶ存在と戦う力を持ちながら、依頼主に雇われ報酬を貰い受ける傭兵的な『仕事』の事。2015年初春・東京にて、バイト生活をしていた青年、相田
亮太は次の仕事を探して、浅草の路地裏にある古びた事務所へと足を踏み入れる。
この話は、新人勇者の、悪霊、妖怪、吸血鬼、超能力者、その他様々な脅威との戦いを描いた、剣あり魔術ありロボありなんでもありの冒険活劇である。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-04-23 11:56:31
164098文字
会話率:61%
浅草 玲音(あさくさ れおん)の退屈な日々に、一石を投じた、一つのアプリが送られてきた。
うっかり願い事を入力してしまうと、なんと母親が今日死ぬっていう。
あせった玲音はパクった自転車で家路を急ぐ。
最終更新:2017-02-16 22:18:37
7941文字
会話率:42%
浅草に住む大妖怪の話
最終更新:2016-11-30 23:45:18
1321文字
会話率:43%
両国橋テラスに集住するホームレス達、その一人の人生に思いを巡らせる
最終更新:2016-11-09 19:36:16
6623文字
会話率:10%
幼馴染みで恋人同士だった二人の間には、時が経つにつれて溝が生まれてしまう。
どうしても彼女の二〇歳を【神谷バー】で過ごしたい彼。
しかし、彼女は気のりせず、気まずい空気が漂う。
移り変わる情景。
変わるモノ。
変わらぬモノ。
加わるモノ。
消えゆくモノ。
時という川に流された、二人の結末はどこにたどり着くというのか……。
※「三浦哲郎」先生著の「忍ぶ川」のタイトルをお借りしていますが、その作品を知らなくても読むことができます。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-10-26 14:00:00
5880文字
会話率:38%
忠信は貿易で財を成した資産家の屋敷で執事をしているが、第一次世界大戦後の戦後恐慌で家は没落し、破産により屋敷は人手に渡ってしまった。かつての使用人仲間から、仕えていた屋敷の令嬢が行方知れずになっていると聞く。先代の執事であった亡き父との確執
、高慢で奔放な娘・喜代乃への愛情に忠信の心は揺れ動く。大正八年から十年の東京が舞台。(文芸同人誌に掲載した六部構成の修正版です)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-07-04 18:22:01
46810文字
会話率:27%
闘牛士の歌(トレアドール)を口ずさむ夫・喜一のこと。節子は関東大震災の焦土で思い出す。
最終更新:2011-10-13 09:27:18
1194文字
会話率:25%
時は過ぎ、季節は六月に移り変わる。
物の怪医の鈴代と弟子一行は浅草の知り合いの家を訪ねる。
そこで、肝試しとして締め切り直前の戯作者・猫町から怪談話を聞く。
その帰りに怪しげな匂いに遭遇し……
むさしの、第四話めです。
最終更新:2016-05-23 18:29:50
17283文字
会話率:39%
浅草ラプソディー。浅草は、良い思い出の土地です。
最終更新:2016-04-28 17:35:26
213文字
会話率:0%
都会で、バーゲン。新宿。青山。浅草。
電車に乗ったか?
最終更新:2016-04-28 17:10:35
226文字
会話率:0%
yahooブログ「おもいで文庫」に掲載した作品を、再度推敲の上投稿するものです。
今回は、母方の祖母との思い出を綴ってみました。ご自身のおばあさまとのエピソードを重ねながらお読みいただければ幸いです。
最終更新:2016-04-24 12:34:26
10062文字
会話率:2%
某自動車メーカーにおける商品開発部の会議。
最終更新:2016-04-19 16:21:46
887文字
会話率:59%
古典風の口調と題材で新作落語を書いてみました。
最近、浅草演芸ホールに行ったので、単純にその影響ですw
最終更新:2015-12-24 13:08:25
2305文字
会話率:76%