「余計なものなんて、見えなければいいのに」
そんなふうに思っていた。
篠宮椎名は、“普通でいること”をなにより望んでいた。
誰かとかかわることも、何かを見てしまうこともなく、ただ静かに、毎日を過ごせればそれでいい。
――そう思っていたは
ずだった。
けれど、転校した先の学校で、彼女は不思議な先輩としゃべる白猫に出会う。
「旧校舎の案内人」「弾いてはいけないピアノ」「雨の日に満ちる湖」――
校内に伝わる“七不思議”は、噂話のままでは終わらなかった。
それは、誰も気づかない“余計なもの”を見てしまう少女が、少しずつ、自分と向き合っていく物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-18 18:00:00
85417文字
会話率:33%
──常識の外側から始まる、静かな反逆の魔法譚。
魔法を使うには、精霊と契約し、宝石を媒介にしなければならない。
世界の誰もがそう信じているなか、名門・魔法学院に入学した少年アマネは、
“宝石じゃない何か”から精霊の声を聞いた過去を、誰にも
言わず胸に秘めていた。
目立たず、ただの「標準的な生徒」として振る舞う日々。
けれど、その静けさの裏で彼は、捨てられた石に、壊れた道具に、
誰も気づかない魔力の流れに、ひとつひとつ耳を澄ませていく。
これは、“魔法とはなにか”を問い直す物語。
そして、標準の仮面をかぶった少年が、「標準じゃない答え」にたどり着くまでの物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-16 17:00:00
35327文字
会話率:24%
確認されなかった子供は、薪の中で目を閉じた。 火が灯る、その前に──。
誰も確認しなかった。 そして、また火は灯る。
「ここなら、ぜったい見つからないよね?」 その言葉が、また繰り返される。
祭りの火が燃やすのは、子供の命。 何度も、
何度でも、また薪が組まれる。
ひとり足りない。でも、誰も気づかない。 そして、火がつく──。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-15 00:04:40
2664文字
会話率:18%
ある日、世界は静かに書き換えられた。
誰も気づかないまま、ただ一人の不運な天才ハッカーによって。
夏の東京。下半身不随の青年・一条悠は、終わったはずの身体に微かな“熱”を感じた。
それは奇跡か、偶然か――それとも、神のコードか。
やが
て彼は、世界の裏側に“REAL”と呼ばれる言語が存在することに気づく。
その記述によって、現実は「実行」されているのだと。
彼は書き換える。
愛を、過去を、存在を。
そして、静かに崩れていく。
恋人が笑うとき。
街に“神の啓示”が溢れ出すとき。
世界は、もう止まらない。
最後に「自分自身」を削除するとき、
彼は知る。
この物語そのものが、最初から“誰かによって書かれていた”のだと。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-02 04:37:18
8623文字
会話率:16%
白い男の子と黒い男の子、そして私。
3人で仲良く幸せになると思っていました。
誰も気づかないでほしかった。
だって、私はすごくわがままだから……
いつか見た夢を文章にしてみました。
設定はふわっとしています。
最終更新:2025-03-27 19:58:52
1799文字
会話率:10%
産まれてすぐ教会の前に捨てられたポルンには、大切な人が1人しかいなかった。
同じ教会に預けられた聖女のララだ。
ララは、平民に多いこげ茶色の髪に、それよりは少し薄い茶色い目をした女の子。
聖女と言われなければ、誰も気づかないほどありふれた容
姿をしている。
それに対してポルンは、ウサギのように白い髪に赤い瞳。お人形のように綺麗な顔をしていた。
2人はいつも姉弟のように、恋人のように仲良く育った。
成長した2人の間に、異物のように入り込んだバーバラ。彼女は領主の娘で、美しい黒髪に翠の瞳の、ポルンの隣に立っても見劣りすることのない美しい少女だった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-16 21:47:44
2405文字
会話率:32%
断頭台の上、悪役聖女エリス・フォン・ルーエは静かに微笑んでいた。王太子が宣告する。「お前は偽聖女だ。王国を欺いた罪で処刑する」民衆は歓声を上げ、妹は誇らしげに微笑む。執行人の剣が振り下ろされる瞬間、赤い閃光が走り、彼女の姿は消えた。
処刑
は失敗。王都は騒然となる。彼女は死んでいなかった。それどころか、王国が最も恐れる存在と契約を交わしていた。魔王レオンハルト。「私と契約結婚しなさい」その言葉と共に、彼女は王国の敵となる。
貨幣価値が暴落し、交易は崩壊。貴族の財産が失われ、国庫は底をつく。誰も気づかないうちに、王国は静かに壊死していく。王太子は焦り、妹は動揺し、貴族たちは没落する。国全体が揺らぎ始めたとき、魔王軍が進軍を開始。
漆黒の軍勢を従え、玉座を見下ろすエリス。絶望に沈む王太子を見下ろし、静かに笑う。「ずいぶんと、落ちぶれたものね」運命を操るのは、もはや王族ではない。悪役聖女と魔王が紡ぐ、冷酷な復讐劇が今、始まる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-06 18:08:45
44492文字
会話率:32%
断頭台の上、悪役聖女エリス・フォン・ルーエは静かに微笑んでいた。王太子が宣告する。「お前は偽聖女だ。王国を欺いた罪で処刑する」民衆は歓声を上げ、妹は誇らしげに微笑む。執行人の剣が振り下ろされる瞬間、赤い閃光が走り、彼女の姿は消えた。
処刑
は失敗。王都は騒然となる。彼女は死んでいなかった。それどころか、王国が最も恐れる存在と契約を交わしていた。魔王レオンハルト。「私と契約結婚しなさい」その言葉と共に、彼女は王国の敵となる。
貨幣価値が暴落し、交易は崩壊。貴族の財産が失われ、国庫は底をつく。誰も気づかないうちに、王国は静かに壊死していく。王太子は焦り、妹は動揺し、貴族たちは没落する。国全体が揺らぎ始めたとき、魔王軍が進軍を開始。
漆黒の軍勢を従え、玉座を見下ろすエリス。絶望に沈む王太子を見下ろし、静かに笑う。「ずいぶんと、落ちぶれたものね」運命を操るのは、もはや王族ではない。悪役聖女と魔王が紡ぐ、冷酷な復讐劇が今、始まる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-25 19:40:25
52539文字
会話率:33%
『昨日までの世界が、静かにズレていく。』
たったひとつの選択。
それだけで、世界は変わってしまうのか。
上司の態度が変わった。
先輩の趣味が変わった。
飼い犬の色まで変わった。
だけど、誰も気づかない。
おかしいのは、自分だけなのか?
——これは偶然か、それとも必然か。
選ばなかった“何か”が、自分の世界をじわじわと侵食していく。 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-12 22:34:50
8404文字
会話率:31%
サイコパス令息と呼ばれているジェフリーは常に無表情で無口で、周りの空気が読めず、人の気持ちに疎い。
たまに口を開けば、失礼な物言いをして、母譲りの美貌を受け継ぐ侯爵家の長男であるにもかかわらず貴族令嬢に敬遠され、二十三になるまで婚約者がい
なかった。
そんな彼を見かねて父親がセッティングした婚約者との顔合わせで、秒で恋に落ちる。本人すら気づいていないその感情に婚約者も家族も誰も気づかないまま、婚約者との仲は順調に深まっていく。ジェフリーは無事、結婚することができるのだろうか?
無表情で口数の少ない"サイコパス令息"と同じく無表情で口数の少ない"人形令嬢"のありふれた恋愛のお話の裏側。
☆「次の婚約者は人の気持ちのわからないサイコパスです」のヒーロー視点です。このお話だけでも分かるようになっています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-15 15:24:38
15701文字
会話率:37%
ここは地球から観測不可な遥かと宇宙にある星。
ここには人が住み、魔法が生活に組み込んでそれに沿った科学も発展していた。
そんな星の重要都市、ミルアネド領魔法都市。
地球で近いうちに起こる400年に一度の大規模な天変地異から人々を救うため
、ミルアネド家のお嬢様、
フレーリア・ミルアネドと専属メイドのスヴィナ・ルミナベル
が日本に来た。
日本で2人が育む友愛と2人の為すべき使命……。
自然と魔法と人間関係が織りなす異色のファンタジー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-02 07:40:00
4946文字
会話率:43%
良い子って言葉は好きじゃない・・・それって誉め言葉じゃなくて『便利な言葉』だよね?・・・僕もう知ってるよ。
皆もう10歳になる姉の事ばかり・・・まだ5歳の僕はいつも一人・・・嫡男は僕なのに・・・
最終更新:2024-10-03 06:48:59
4869文字
会話率:22%
私が聖女の力に目覚めてから一年。
誰も彼もが私をちやほやする。
「イザベラは昔から赤い薔薇が好きだっただろ?」
「イザベラは昔からアップルティーが好きだったよね?」
「イザベラが昔から大好きなチョコレートケーキを作らせたよ」
今日
も婚約者や義兄や友人がわたしの好きなものをプレゼントしてくれた。
でも、彼らが言う「昔から」っていつのことかしら?
わたしは一年前にイザベラの体に憑依した異世界人のあすか。
赤い薔薇、アップルティー、チョコレートケーキ、これらはあすかである私の好きなもの。
本当のイザベラが好きだった物は、すずらん、ハーブティー、紅茶の葉入りのクッキー……。
誰も本当のイザベラのことなんか覚えてはいない。
イザベラの中身が別の人間の魂と入れ替わったことにすら気付かない。
これは神様と本当のイザベラとした賭け。
親しい人達がイザベラの中身が別人と入れ替わったことに気づくか賭けをしたの。
わたしが勝ったら日本に転生して日本食食べ放題だったんだけど……。
この分だと、誰も本当のイザベラがいなくなったことに、気づきそうにないなぁ。
※無断転載を禁止します。
※朗読動画の無断配信も禁止します。
※小説家になろう先行投稿。他サイトにも投稿予定。
「Copyright(C)2024-まほりろ」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-03 12:22:25
16354文字
会話率:20%
聖女候補生アンジェラは、聖教会所属の才色兼備の神の慈悲の体現者である。
だが、その麗しい見かけにだまされ、誰も気づかない。
彼女がただの武道バカであることに。(そして、もう一つ大きな秘密があることに)
アンジェラの不幸は、彼女の師事す
る世界最強の武道家が、たまたま聖女のひとりあったこと。
そして、聖女候補として見こまれてしまったことだった。おまけにその聖女は大変に腹黒であった。
・アンジェラ「師匠、強くなるにはどうしたらいいですか!?」
・聖女「ならば、聖女候補生になり、言動ともに女性らしさを極めなさい。女性こそしなやかさの象徴。それと、忍耐の心を養いなさい。あなたが一番好きな〝武〟の言葉を一切口にすることを禁じます。柔と忍耐を極めたとき、あなたは新たな武の境地にたどり着くでしょう」
・アンジェラ 「師匠、ご指導ありがとうございます! 感謝感激です……ぐすん」
感涙するアンジェラ。師匠の聖女が心の中で舌を出しているとも気づかずに。……アンジェラは、武術のこととなると判断能力が低下するあほの子であった。こうして彼女は、(武の)神や(武の)道という()内なしの脳筋ワードを連発し、武道を究めんとしているつもりで、聖女育成街道を突っ走るのだった。
アンジェラ「やるぞ!! 俺は……いや私は(武の)神に愛される人間になってみせる……みせますわ」
そう、そして、こいつは女でさえなかったのだ。
……この物語は、武の鬼たらんとした、一人の少年が、なぜか聖女の鑑として、人々の崇敬と感謝を一身に受けてしまい、頭を抱える女装男子な物語である。
そんなアンジェラの使命は、かつて非業の死を遂げ、凄まじい恨みとともに現世によみがえった十三人の拳鬼たちを討つこと。アンジェラはその鬼の拳と(えせ)聖女のほほえみで、彼らの魂を救済できるのか。無自覚にまわりを恋の病におとしながらの彼女(?)の冒険譚が幕をあける。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-06 16:33:19
150686文字
会話率:24%
とある雨の日。
友達との喧嘩に負けた「ユン」はいつもと違う道を走って帰っていた。
目に滲んだ涙なんて、この雨の中では誰も気づかないだろう。
疲れて息を切らし、早歩きになった俺のすぐ横には大きなお屋敷があった。
好奇心に駆られて鉄柵を覗き込
むと──そこには一人の少年が佇んでいた。
これは、少年とユンの願いの物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-30 12:08:16
45008文字
会話率:32%
「わたくし、旦那さまに再婚してほしいのです!」
十七歳の若さにして命を落としたナターニア。
そんな彼女の元に喋る猫がやって来て、人生に後悔はないかと問いかけてくる。
実はナターニアにはたったひとつだけ、思い残したことがあった。
というの
もアシェル・ロンド――自分の旦那である侯爵に、魅力的な女性と再婚してほしかったのだ。
「わたくしの旦那さまってば、本当に素敵っ!」
「こんなに格好良いのに、どうして誰も気づかないのでしょう?」
魂だけになったナターニアはアシェルの姿に大はしゃぎしつつ、彼の新しい伴侶を見つけようとする。
おっとりのほほんな幽霊夫人の願いは、果たして叶うのか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-12 20:48:19
72079文字
会話率:29%
以下の作品の連載版です。
https://ncode.syosetu.com/n4961ib/
ある日突然、妹に全てを奪われてしまった。
地位も、家も、婚約者も、これまでも功績さえも失った。
宮廷と屋敷すら追い出された私は途方にくれる……
。
なんて、計画通りはこっちも同じ。
ずっと待っていた。私を見限り、全てを奪い追い出される日を。お父様が王子や妹を使い、私を利用していることも理解していた。だから私は、私のことを信じてくれる友人の国に味方する。
ここから始めましょう。
奪ってきた者たちが、奪われる側になってしまう爽快な物語を。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-28 11:11:03
100071文字
会話率:38%
ある日突然、妹に全てを奪われてしまった。
地位も、家も、婚約者も、これまでも功績さえも失った。
宮廷と屋敷すら追い出された私は途方にくれる……。
なんて、計画通りはこっちも同じ。
ずっと待っていた。私を見限り、全てを奪い追い出される日を
。お父様が王子や妹を使い、私を利用していることも理解していた。だから私は、私のことを信じてくれる友人の国に味方する。
ここから始めましょう。
奪ってきた者たちが、奪われる側になってしまう爽快な物語を。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-07 19:00:00
11135文字
会話率:28%
物語の舞台はファンタジーな異世界。
魔族と人間・二つの種族が存在し、対立している世界。
魔族には彼らを統率する魔王がおり、魔王を倒す勇者も当然のように生まれ、ほとんどの者がこの二人の動向に注目している。
だからこそ、魔王の娘なんて注
目されないし、そんな娘に「勇者の印が刻まれていた」って、誰も気づかない。
なぜ彼女なのか? 何を成すべきなのか? この世界は、彼女を受け入れてくれるだろうか?
これは、数奇な運命に生まれた、一人の少女の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-30 23:00:00
38052文字
会話率:55%
水の都リアスは平和だ。
だが、そこの騎士として、クルトはうんざりしていた。今の騎士団はただの使い走りだ。ある日、耐えきれずに反論した。もちろん領主が激怒し、彼を魔城の偵察隊へ派遣した。
――魔城。誰もが知ってる、しかし誰も知らない謎に包ま
れる元貴族の城だ。
城へ到着した彼は、いきなり少女の声が聞こえた。
「来ないで」と、誰も気づかない、切羽詰まった声が耳に入る。
なぜ少女の声が聞こえるのか。なぜ来ないでって言うのか。魔城にはなんの秘密が隠されたのか。
クルトは疑問を拭えないまま、城に踏み入った。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-11 17:26:48
67547文字
会話率:45%
私の大事な弟の婚約者が怪しい。
どうして誰も気づかないの?
私がやらなくちゃ。
だって私はあの子のお姉さまなのよ!
可愛い弟のためならお姉さまは頑張りますのよ。
最終更新:2021-12-15 21:00:00
4705文字
会話率:27%
5000年で太陽の周りを一周するこの世界は、2500年ずつ二つのプログラムによって制御されている。この二つは真逆のプログラムによってコントロールされ、2014年から新しい2500年のプログラムに入っている。このことは一般に認知されていないた
め、旧プログラムで動く人間もまだまだ沢山いるのだが、この人間たちが旧プログラムで動くことによりなかなか新プログラムに移行できない現状がある。この修正に神様は精霊と人間を送り込んでいる。名前はゆの、精霊のユリアンとともに人の不幸を作り出す人間を今日も思考修正するために働いている。「世界の平和と幸せは、あなたの幸せとリンクしているの」ウソのようで本当かもしれない見えない世界のお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-02 01:22:04
7776文字
会話率:45%