「じゃーあ、先に本屋行って、ぐるっと回って……それから、みよちんの行きたいところ行こっか」
自殺がしたい中学生のみよちんと皐月。
二人がケサランパサランから授かったのは"死ねなくなる"力だった。
しかし、ズレ
た異変はそれだけにとどまらない。
他にも、そこらじゅうの生き物の声が聞こえたり、近世風紳士に付きまとわれたり、かと思いきや堕天使と悪魔に襲われたり——! 二人を取り巻く日常どころか、常識が、世界が、劇的におかしくなっていく。
やがて現れた小天使カミュは、それが、大天使ミカによる人類・陽性変化計画だと二人に告げるのだった——。
「当然、デメリットも存在するわ」
「……どう、なるの?」
「彼女に似て、すこしアホになる」
人の真実の望みは秩序か、混沌か。
万化の果てに、二人が見るものとは——。
蝉時雨。夏休み。
生き"ざるを得なくなった"二人が心の陽気を取り戻す——。
奇想天外、なんでもアリ。ジャンルに分けられない、波乱に満ちた現代ファンタジー。
【登場人物】
ミカ : 天界に住まうとされる天使。前代未聞の大事件を引き起こして幽閉中。
マギ : ミカを捕まえた天使。武闘派。ミカの暴走を未然に食い止めるも、何かを目論んでいることを悟っている。
リツ : 日和見の気ままな堕天使。キャスターと週刊ブンシュメンの記者、二足の草鞋で『異能力者』の調査に奔走している。
タマ : ミカを慕っていた悪魔。リツと同じく、ミカの後任としてキャスターを務めつつ、週刊ブンシュメンの取材を手伝う。
みよちん : 中学二年。五月生まれ。双子座。十四歳。
皐月(さつき) : 中学二年。十月生まれ。天秤座。十三歳。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-19 20:36:41
255423文字
会話率:40%
「俺、未来から来たんだぜ?」
「何それ…」
「俺とお前は永遠の親友。って言っても、可能性のひとつだけどな?」
菅野拓也はへんなやつだった。
出会った時から、まるで昔から知り合ってたみたいに絡んでくるやつだった。
俺
たちは同じ町の、違う地区に住んでいる子供だった。
中学生になるタイミングで同じ学校になり、クラスも同じになった。
拓也は野球が好きだった。
いつかプロ野球選手になるんだって夢見てて、そのために“過去に戻ってきたんだ”って、息巻いてた。
「俺さ、人生をやり直したいんだ。未来じゃお前を殺しちまったけど、この世界じゃ、絶対にそんなことしないから」
「俺を殺した!?」
「ハハッ。まあ笑えない話なんだが、一応言っておく。俺はお前を殺した罪で指名手配になって、逃亡中に死んだ」
「はあ??」
「まあ、大丈夫だ。こっちの世界じゃ、なんの関係もないことだから」
俺を殺した?
最初聞いた時、頭おかしいなって思った。
信じるつもりはなかったし、それは今もだ。
拓也はどこか、他のことは違ってた。
どこか別世界にいるようで、他の子にはない明るさを持ってて。
いつも笑顔を絶やさないやつだった。
いつも、人一倍努力してるやつだった。
拓也の訃報を聞いた時、俺はどうすればいいかわからなかった。
かつて同じグラウンドにいたあの頃のことを思い出して、夏の終わりに蝉時雨が、町のどこかに響いてて。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-29 02:47:16
716文字
会話率:28%
「18歳の誕生日の日没までに糸車で指を刺して死ぬ」という呪いを解くため、未来に転送された王女セラ。召使いのカエルと、使用人のサリエルと一緒に、転送先の現代で、お好み焼き屋の店主、「片岡商店」の平木世津子(60)に匿ってもらう日が始まる。
17歳の夏、飲食店の経営について学びながら、自分の夢を追っていたセラ。「おばあちゃん」と呼ぶようになった世津子のために、後継ぎのいない「片岡商店」を継ぎたい。その夢を背に、クラスメイトの篠田アキラと、中学の頃幼じみだった黒崎千冬の3人で、休みがてらお店の手伝いに携わっていた。
親友たちとの日々、蝉時雨の夏休み、将来のこと、それぞれの日常と生活。ひと夏の青春と冒険が彼女らの間を交錯しながら、明るい未来が待っているはずだった。
そんな矢先、登下校の道中に、世津子が店先で倒れたという連絡を受ける。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-02 00:42:02
13259文字
会話率:15%
そのカレンダーには、いつも同じ日にだけ赤い印がつけられていた。
まるで、その日だけは決して忘れないように。
蝉時雨と風鈴の音が心地よい、とある夏の日。
それは、とある青年と少女が、再び会える日。
最終更新:2024-12-15 12:11:22
1000文字
会話率:55%
クロメルは興奮を抑えきれなかった。目の前にただ一人立つ狼少年は、バトルロイヤルの優勝者。そしてクロメルの〝狩り〟の対象者だ。
戦いに渇いたクロメルに、狼少年の死を乗せた爪が迫り来る。自分を「気狂い」と吐き捨てる少年を、クロメルは指差した
。
「さっきからずっと、笑っているよ?」
※「カクヨム」「Nolaノベル」にも掲載。
※本作は「ゆるプロット前夜祭」参加作品です。
蝉時雨あさぎ様のゆるプロットに沿って執筆したお話になります。
お題は、『青年(20~29)の男と
ティーン(11~19)の人外の
異世界ジャンルで
「バトルジャンキーな男と人外」が
「出会ったことで運命が狂わされる」話』折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-14 22:05:47
7493文字
会話率:32%
夏の音とともに、あなたが笑ったような気がした。
最終更新:2024-08-13 19:55:31
363文字
会話率:0%
夏という季節が嫌いである。
全てが一夜の如く消えてしまいそうな、そんなに脆さが、儚さが、私をおいそれと苦しめる。
それでも求めずには居られないのだ。
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項
2
あの楽曲は夏ではないですが、ナツを連想させるんですよ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-03 12:34:51
782文字
会話率:20%
火照るような喧騒の街で御座います。
そこの一つの粒となって溶け込んで行くと、恋人達の会話が蝉時雨の様に反響し合うのです。
そうなると、涼しくて大層甘いものが戴きたくなると言うもの。
睦言がとろけても、野暮にならない場所へ。
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
こんなタイトルですが、恋愛じゃないです( '-' )
幻想奇譚です\( 'ω')/ヘーイ折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-15 16:01:23
994文字
会話率:15%
「蝉時雨」を初句にしている俳句です。
文字数を埋めるためにお見苦しい点はあると思いますが、ご容赦ください。
最終更新:2024-07-13 08:00:00
221文字
会話率:34%
「音がする。エンジン音は蝉時雨。」を上の句にしている短歌です。 文字数を埋めるためにお見苦しい点はあると思いますが、ご容赦ください。
最終更新:2024-02-06 11:00:00
217文字
会話率:0%
「落ちてくる片仮名になる蝉時雨」を上の句にしている短歌です。 文字数を埋めるためにお見苦しい点はあると思いますが、ご容赦ください。
最終更新:2024-02-06 00:00:00
359文字
会話率:0%
あなたらしい無邪気な歌声が聞こえてきた
キーワード:
最終更新:2024-07-06 09:39:46
265文字
会話率:0%
『その夏、きみはぼくに解けない恋の呪いをかけた――』
うだるような太陽の熱射線 / 鳴りやまない蝉時雨 / 宝石みたいに輝く海 / 世界を反転させる蜃気楼――
内海に浮かぶ小さな島の最果てで。
高校3年生の夏、きみとぼくのふたりでつむぐ
最後の恋の物語。
※他サイトにも掲載中折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-11 13:45:23
10081文字
会話率:32%
縁無しの紺青の空、ただ立ち昇るだけの入道雲、アスファルトに霞む夏陽炎、降り注ぐような蝉時雨──僕は存在しない虚像の夏に、焦がれている。
これは、そんな虚像の断片に触れるための旅路。その先で再開したのは、記憶の奥底で生きる、既に亡き者で、盲
目な──初恋の少女だった。
これは何処か懐古心の湧き出る、幻想綺譚。そして盲目少女に光を見せてやるだけの、狂おしくも儚い夏物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-04 12:00:00
156064文字
会話率:58%
縁無しの紺青の空、ただ立ち昇るだけの入道雲、アスファルトに霞む夏陽炎、降り注ぐような蝉時雨──僕は存在しない虚像の夏に、焦がれている。
これは、そんな虚像の断片に触れるための旅路。その先で再開したのは、記憶の奥底で生きる、既に亡き者で、盲
目な──初恋の少女だった。
これは何処か懐古心の湧き出る、幻想綺譚。そして盲目少女に光を見せてやるだけの、狂おしくも儚い夏物語。
※現在連載している『鏡鑑の夏と、曼珠沙華』(https://ncode.syosetu.com/n3667ge/)の改稿前バージョンです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-28 01:25:45
4440文字
会話率:15%
現代。御影市。高校三年生の夏。
何の変哲もない蝉時雨と陽炎の昼下がりだった。
行きつけの魔道具店の店主からもらった一枚のアルバイト募集のビラ。指し示す仕事先は、なんと探偵事務所。胡散臭さ満点のビラに興味を持った僕が向かってみれば、出てきたの
は探偵というには年若い優男で。
「やあ、お客さんかな? いらっしゃい」
魔術師で探偵の青年との出会いが、住み慣れた街に潜む謎を浮かび上がらせる――。
これは夢見る探偵見習いの、ひと夏の魔術×青春×ミステリー!
※物語の性質上、感想欄にネタバレや、他の読者様の推理を含む可能性があります。未読・既読に拘らず、全て自己責任での閲覧をお願い致します。※
完結まで日々更新、カクヨムでも連載中(完結済み)。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-27 09:00:00
175603文字
会話率:53%
冬童話祭2018企画参加作品。
家族四人、母、父と仲よく暮らしていたヘンゼルとグレーテル。しかし、ある夜、母と父の会話を盗み聞きしたところ、どうやら二人は家から追い出されてしまうらしい!
「おいだされるなら、二人でいっしょに先に家を出て
やるんだ」
「お兄ちゃんといっしょなら、きっとだいじょうぶ……きっと」
さてさて、家出をしたヘンゼルとグレーテルの行く末はいかに?
“if-もしも-、ヘンゼルとグレーテルが先に家出をしてしまったら”。良く知られた物語をベースに、アレンジを加えた程度のものです。難しいことは考えず、さらっと読んでください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-12-12 08:00:00
7541文字
会話率:59%
魔方陣。それは一見簡単なルールだけれども、難しい数字のパズル。
そんな魔方陣と小学生の優李と棗の日常の一幕。
最終更新:2017-09-17 22:01:02
2726文字
会話率:61%
夏が急ぐ 八月
蝉時雨が鳴りやまない サイレント
キーワード:
最終更新:2023-08-21 18:49:28
213文字
会話率:0%
仕事場の朝は、自分の朝で始まる。夏の朝なら、そこに蝉時雨。ほとんどご眠い、眠くなった。あの頃とすぐに較べてしまう。較べてもしょうがのに。あの人はどう思うんだろう。時雨のこと。
最終更新:2023-07-30 14:25:43
445文字
会話率:0%
蝉時雨の中を抜けて、バス停向かうことから一日が始まる。暮らしてゆくためにそうするのだけれど、ほんとうは、蝉時雨の音を聞くことが、自分のお役目ではないかと思うようになった。優しいなぁ、、、と、とくにそれを感じてゆく、自分たけのお役目ではないか
と。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-30 23:53:19
732文字
会話率:0%
このまま、ずっと、思い続けていてもいいのかと、時々考えることがあって、夏の終わりになると、なにかしら、答えを見つけたくなる。あの蝉時雨も、そのような、愛しさのことだろうか。
最終更新:2020-08-18 23:11:32
288文字
会話率:0%
苛立ちと憂鬱が生む命の蔑視
最終更新:2023-07-27 23:13:34
1161文字
会話率:14%
そのへんうろつくだけでも楽しくて仕方なかった。遠く入道雲いちめん蝉時雨。そこに雨。
最終更新:2023-07-27 19:12:14
266文字
会話率:0%
蝉が賑やかに鳴いています。
最終更新:2023-07-26 16:08:56
1711文字
会話率:23%
梅雨明けのお知らせ係
最終更新:2023-01-26 09:26:49
1267文字
会話率:0%
そうして、僕らはだんだん大人になる。
最終更新:2022-12-20 22:21:33
43235文字
会話率:48%
淡く脆い希望をその胸に抱いて……。
首都近郊A市櫻木町。遊びに出かけた少女みきは自宅のガレージの隅に子ども一人が入れそうな穴を見つける。中を覗こうとしたみきは、うっかり姿勢を崩して穴の中に転がり込んでしまう。
目を開けた先は見知らぬ世界。
そこでは異世界の存亡に関わる大きな問題に見舞われていた。
帰る道を失くした彼女は帰る道を探すため、異世界の仲間とともに世界をめぐる旅に出る。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-12 10:00:00
36149文字
会話率:43%
僕の近所の公園では毎年、夏になるとひまわりの花が飾られるようになる。
「咲いている」のでも「置いかれいる」のでもない。コーヒーの空き缶を花瓶に見立て、一輪だけそっと「飾られて」いるのだ。僕はそれを不思議ともなんとも思わず、蝉時雨とか入
道雲のように「夏」という季節を表す記号のようなものだと思っていた。
だが今年の夏は、それを缶コーヒーに飾っている女性に出くわし……
※第4回「下野紘・巽悠衣子の小説家になろうラジオ」大賞 応募作品です折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-07 07:00:00
961文字
会話率:34%