強欲聖女と呼ばれているヘザーは、大聖女アシュリーを陥れようとしたという、身に覚えのない罪で解雇された。
ツイてないと嘆く彼女に手を差し伸べてくれたのは、美貌の聖騎士のハロルド。
「私だけの聖女様になってくれませんか?」
衣食住を保証する
という好待遇を提示されたヘザーは二つ返事で了承した。
じつはこの男、ヘザーのことが大好きで彼女に取り入る隙を狙っていたとんでもない人物だったのだが、ヘザーは知る由もない。
何はともあれこれで一安心かと思いきや、ヘザーたちの前に十数年前に討伐されたはずの魔王が現れ、ヘザーとハロルドを魔王城に攫ってしまった。
「ハロルド様、今ここで魔王を倒して証拠を隠滅しましょう。首を持って帰ったら伯爵位に昇格も夢ではないわ!」
「待って! まずはお義父さんに挨拶しよう?」
自分の生活向上のため、主人であるハロルドの功績を立てようと画策するヘザーは魔王を襲撃するが、魔王は自分と遊びたがっていると勘違いしてヘザーを可愛がって甘やかす。
一方でハロルドは、ヘザーの父である魔王にヘザーとの結婚を認めてもらうために彼に歩み寄る。
紆余曲折の末に魔王城での生活に慣れ始めてきた二人だけど、祖国が不穏な動きをしているようで――。
強欲でちょっぴりお人好しな少女と、そんな少女のことが大好きで独り占めしたい爽やか系イケメンの仮面をかぶったド執着騎士が人間界と魔界を巻き込むドタバタラブコメディをお楽しみください。
※R15は保険です
※15話前後で完結予定です折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-02 16:16:48
61179文字
会話率:40%
ロブレス侯爵家のフィロメナの婚約者は、魔法騎士としてその名を馳せる公爵家の三男ベルトラン・カルビノ。
ふたりの婚約が整ってすぐ、フィロメナは王女マリルーより、自身とベルトランは昔からの恋仲だと打ち明けられる。
『ベ
ルトランはね、あたくしに相応しい爵位を得ようと必死なのよ。でも時間がかかるでしょう?だからその間、隠れ蓑としての婚約者、よろしくね』
可愛い見た目に反するフィロメナを貶める言葉に衝撃を受けるも、フィロメナはベルトランにも確認をしようとして、機先を制するように『マリルー王女の警護があるので、君と夜会に行くことは出来ない。今後についても、マリルー王女の警護を優先する』と言われてしまう。
更に『俺が同行できない夜会には、出席しないでくれ』と言われ、その後に王女マリルーより『ベルトランがごめんなさいね。夜会で貴女と遭遇してしまったら、あたくしの気持ちが落ち着かないだろうって配慮なの』と聞かされ、自由にしようと決意する。
『俺が同行出来ない夜会には、出席しないでくれと言った』
『そんなのいつもじゃない!そんなことしていたら、若さが逃げちゃうわ!』
夜会の出席を巡ってベルトランと口論になるも、フィロメナにはどうしても夜会に行きたい理由があった。
それは、ベルトランと婚約破棄をしてもひとりで生きていけるよう、靴の事業を広めること。
そんな折、フィロメナは、ベルトランから、魔法騎士の特別訓練を受けることになったと聞かされる。
期間は一年。
厳しくはあるが、訓練を修了すればベルトランは伯爵位を得ることが出来、王女との婚姻も可能となる。
つまり、その時に婚約破棄されると理解したフィロメナは、会うことも出来ないと言われた訓練中の一年で、何とか自立しようと努力していくのだが、そもそもすべてがすれ違っていた・・・・・。
この物語は、互いにひと目で恋に落ちた筈のふたりが、言葉足らずや誤解、曲解を繰り返すうちに、とんでもないすれ違いを引き起こす、魔法騎士や魔獣も出て来るファンタジーです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-31 19:01:14
100883文字
会話率:40%
カルリアナは伯爵位を継いだばかり。浮気した許嫁の婚約破棄をさっさと受け入れ、王都で司書になった。
職場になじみ、頼りにされる充実した日々。
そこへチャラい美青年が現れ、地方で起きている食中毒事件の原因究明をカルリアナに依頼する。
即座に原
因を突き止め、彼を王弟ディートシウスだと見破ったカルリアナを気に入り、ディートシウスは彼女を自分の専属司書として引き抜く。
「軽薄な男性は嫌いなのですが」
初めはディートシウスに冷たかったカルリアナも、だんだん彼にほだされていく。
一方、父親に修道院に入れられた元許嫁はある人物の後ろ盾を得て、カルリアナとの復縁を画策し始める。
「君にはわたしくらいの男がちょうどいいんだ……!」
知ったことではありませんから。わたしは知識チートしつつ、殿下との愛を育んでいる最中ですので。どうぞあしからず。
◆R15は保険です。
◆カクヨムでも公開しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-29 15:11:16
264869文字
会話率:40%
☘19世紀ヨーロッパ風の架空大陸を舞台にした転生サスペンスファンタジー☘
クローナ神話で邪神リーリナに呪われ死を奪われた存在――不老不死者【イモゥトゥ】。イモゥトゥの肉体は死なないけれど、その内にある魂は死を迎える。すべての知識と記憶を
失い赤ん坊のようになる。それをイモゥトゥの【新生】と言う。
イモゥトゥ研究者のセラフィアは恋人ルーカスに殺され、気づくとかつての使用人ユーフェミア(愛称ユフィ)になっていた。【新生】で魂が死んだユーフェミアの体に、セラフィアの魂が【転生】したのだ。
ルーカスはなぜセラフィアを殺したのか。そこには【新生】を間近に控えたラァラ神殿の聖女イヴォンの存在が大きく関わっていた。
19世紀ヨーロッパ風の架空の大陸を舞台にしたサスペンスファンタジー開幕。
☘主要登場人物☘
セラフィア・エイツ(ヨスニル共和国エイツ男爵家)
ユーフェミア・アッシュフィールド(イモゥトゥ/エイツ家の元使用人)
ルーカス・サザラン(ロアナ王国サザラン伯爵家)
アカツキ・ケイ(ヨスニル共和国ケイ公爵家)
イヴォン(ロアナ王国ラァラ神殿所属)
※他の登場人物は作品内で随時一覧を掲載する予定です。
☘略年表☘
249年 ロアナ王国でリーリナ神教が禁教となる
271年8月 ウチヒスル奇病事件(ロアナ王国)
397年1月1日 エリオットがサザラン伯爵位継承(ロアナ王国)
402年 狼少女処刑(ロアナ王国)
402年 廃村ウチヒスルの再開拓開始(ロアナ王国)
405年9月1日 ラァラ神殿完成
408年 ウチヒスル城完成(ロアナ王国)
467年11月〜471年1月 イス・シデ大陸間戦争
470〜510年頃 中央クローナ革命期(ヨスニル共和国・ザッカルング共和国他:王政から共和制へ以降)
506年 イモゥトゥ目撃情報が新聞に掲載される
514年11月30日 クローナ大陸横断鉄道全線開通
552年5月7日 ソトラッカ研究所がイモゥトゥの存在を公表
555年7月20日 セラフィア死亡
※エブリスタとカクヨムにて先行公開しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-21 12:10:00
362655文字
会話率:52%
皇帝が死んだ。しかし彼は子に恵まれなかった。
彼が逝去する前に次期皇帝を定めようと、王と遠縁である伯爵位以上の上流貴族の中から五人の次期皇帝候補が選ばれることとなる。
皇帝は彼らに「殺し合わせろ」と言い残した──。
貴族らがなかったこととし
た筈のその遺言。しかし、些細なきっかけにより遺言通りの殺し合いが始まる。
これは、彼女の濃密な謀による悲劇──そして、新たな王のための物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-22 20:00:00
9399文字
会話率:34%
ランセルは絵を盗みに入った公爵邸の離れで結婚式で白い結婚宣言をされた伯爵令嬢のエレナと出会う。それがきっかけで自分の出自が明らかになり、さらに、その後の人生がすっかり変わってしまう。コメディ寄りです。
最終更新:2024-08-30 15:59:35
11193文字
会話率:44%
モブ主人公 本来ならただの悪役令嬢[侯爵]の下っ端Aで、とっても弱い。、、、はずだった。原作でも一応{伯爵位}だったが、何故か公爵家に。
転生者の彼はとんでもない仕方でレベルアップ、そして世界を平和に変えて行こうと頑張り始める。
悪役貴
族チートモブ系ファンタジー折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-13 22:38:10
16299文字
会話率:40%
――良い魔法使いは、わたしのところには来てくれない。
ソフィは幼い頃に両親を事故で亡くし、父の生家である伯爵家に引き取られた。けれど間もなく祖父母が急死し、叔父が伯爵位を継ぐと、ソフィは伯爵夫人と従姉のベリンダにより、使用人以下の酷い扱い
を受けるようになる。
16歳になったソフィは、顔に醜い火傷痕をかかえながら、伯爵家から自由になることだけを夢見て堪え忍んでいる。伯爵家の中で唯一人ソフィに親切な従兄のセオドアから、「僕が必ず助けてあげる」と言われるが、その淡い期待も打ち砕かれてしまう。
厄介払いされるように王宮の下働きになったソフィ。伯爵家を出ることはできたが、あいかわらず自由はない。下働きの中で最も過酷な仕事をさせられ、顔の火傷痕のために同僚からも遠巻きにされていた。
そんな中、ソフィは王宮で「魔女」と呼ばれる女性と出会う。
「魔女」の助けを得ながら、ソフィは自身の火傷痕を癒やすための化粧品を作り始める。さらに火傷痕を隠すために必死に習得した化粧の技術が認められ、ソフィは平民の身分でありながら王妃の化粧係に抜擢される。
けれど、化粧でどれほど綺麗に火傷痕を隠しても、ソフィに醜い痕があることは王宮中に知られている。従姉であるベリンダが、ことあるごとに言いふらすからだ。
それゆえにソフィは、恋も結婚もすっかり諦めてしまっていた。
そんなある日、王妃の誕生日を祝う夜会に参加するため、隣国である魔法大国から、王弟ジークベルトが来訪する。
ジークベルトは高い身分と麗しい容姿から数々の浮き名を流しながらも、25歳まで独身を貫いている。
そんなジークベルトは、王妃と令嬢達が集う茶会で、「この国で運命の出会いがある」という先読みの魔法の結果を明らかにする。
令嬢や女官達が浮き足立つ中、自分には関係のないことだと、一人だけ冷めた気持ちでいるソフィ。
ところが、ジークベルトが「王妃殿下の化粧を担当したのはどなたですか?」と奇妙なことを言い出したことで、ソフィの運命は変わっていく。
顔に醜い火傷痕を抱えながら一人で懸命に生きてきた少女が、美しい魔法使いである隣国の王弟殿下に見出され、幸せへの第一歩を踏み出すシンデレラストーリー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-20 18:20:37
157927文字
会話率:40%
「あんな女、愛せるとは思えないよ。メロディと比べたらデブ過ぎる!」
「お前酷いな。そんな態度だと、婚約解消されるぞ」
「大丈夫だ。その辺はちゃんとしているから、気づかれてない」
「可哀想な婚約者」
「「「はははっ」」」
聞いちゃった。
こ
れが婚約者の本音なのね。
すっかり騙されていたわ。
今私をデブだと笑っていた男は、私の婚約者のハーディー。アルベローニ侯爵家の次男で、同じ16歳だ。
そして私はマイナリー。ロゼクローズ伯爵家の長女で、他に義理の妹が一人いる。
アルベローニ侯爵家は子爵位と男爵位も保有しているが、伯爵位が継げるならと、ハーディーが家に婿入りする話が進んでいた。
侯爵家は息子の爵位の為に、家は侯爵家の事業に絡む為にと互いに利がある政略だった。
いつも通り二転三転して、今回はわりと幸せになっています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-05 22:59:35
14271文字
会話率:30%
人間、人狼、鬼、吸血鬼、妖狐、天狗などが共存する日桜帝国。
伯爵位を持つ飛鳥井家の令嬢・小夜子。彼女は没落した飛鳥井家の援助と引き換えに、人狼一族である望月家の長男・旭と結婚することが決まってしまう。
人狼に嫁いだ女性は二度と姿を見せなくな
ってしまう。このことから、人狼に嫁ぐことは酷い扱いを受けて殺されてしまうことを意味するようになっていた。
愛する家族の為に恐怖心はあるが望月家に嫁ぐ決意をした小夜子。
苦しまずに死ねることを祈っていたが、望月家で待っていたのは……!?
ノベルバ、カクヨム、アルファポリスにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-27 17:00:00
12024文字
会話率:41%
自分の望み通りに婚約破棄されて、欲しいものを全て手に入れたと思っていたけれど、結局は自分が選んだ相手もろくなものではありませんでした。
それでも今日を頑張って生きていきます。
最終更新:2024-03-11 17:00:00
3259文字
会話率:19%
オリディアナはリディア王女にテラスから突き落とされた。
しかし、ピヨピヨ精霊達に助けられて怪我一つしなかった。
英雄ディッセルにプロポーズされたオリディアナ。嫉妬の上の犯行だった。
しかし、リディア王女は王妃の唯一の子供。罪に問われる事はな
い。オリディアナの元の婚約者の浮気者クレスト第二王子も男爵令嬢を妻に迎え、伯爵位を賜った。自分を断罪しようとしたのに。どうして?なんで?ピヨピヨ精霊達の力を借りて、小さな復讐が始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-29 19:56:04
5546文字
会話率:29%
ビル・リッジスは貧乏男爵の士官から軍功を立て成り上がった。今度の戦争での大手柄で大きな領地と伯爵位を授かるが、そこには素行の悪い王の愛娘が付いてきた。リッジスは結婚を約束した幼馴染と逃亡する決意をし所領に戻るが、そこで思わぬものを見ることに
なる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-23 12:59:42
47730文字
会話率:22%
大輪の花と呼ばれる王女、ジゼール・ユナ・ピサンバナス。彼女の王配として選ばれたのは、中程度の伯爵位であるブロウ家の長男、ヨハネスだった。
理由がわからないのに、王家の名前につられて婚姻届へサインする両親。ヨハネスは不安のまま、顔合わせへと望
んだ。
それが、大きく人生が変わった日でもあった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-02 17:00:00
15645文字
会話率:26%
政略結婚とはいえ、したくない。
愛する人と結ばれたい。
だというのに、父は理解してくれない。
伯爵位を捨てる真似などできず、政略結婚はするが、情など渡す価値すらない。
そして、名ばかりの正妻と愛する人が同時に子を産み、正妻が死んだ時。1つ
の計画が生まれた。
『神の伴侶探し』続編になります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-11-05 16:25:26
6973文字
会話率:33%
田舎村の治療院で育った娘シャルロットは、幼馴染の少年ソルベと結婚の約束をしていた。
軍人を志している彼は、王国軍への入隊試験を受けるために十二の時に王都へ旅立つ。
「十八になった時、必ず立派な軍人として君を迎えにやって来る」
その誓いの通り
ソルベは無事に試験を突破して、僅か十五で兵士から下士官に昇進、十八で国王直々に近衛騎士団の団員に任命された。
ソルベが栄誉ある騎士称号を授かったことにシャルロットは喜んだが、彼は一向に村に帰って来ない。
やがてシャルロットが二十になった時、王都に彼の様子を見に行った彼女はとんでもない事実を知ることになる。
ソルベは近衛騎士となったことで令嬢たちから求婚されて、すでに自分のことを忘れて伯爵令嬢の一人と恋仲になっていたのだ。
「田舎娘が分を弁えろ」と婚約破棄されたシャルロットは、再び彼を振り向かせるために宮廷治癒師を目指すと決意する。
宮廷職に就ければその時点で伯爵位となるため、実家の治療院を手伝ったり治癒活動をしながらひたすらに腕を磨き続けた。
やがて彼女は、多大なる治癒活動の功績を称えられて『救世の聖女』の称号を授かることになる。
周りの人たちに認められたことで幼馴染のこともすっかり忘れた頃、一人の近衛騎士が彼女のもとを訪ねて来る。
それは元婚約者の幼馴染であるソルベだった。
「俺と結婚しよう、シャルロット」
「はっ?」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-03 22:12:24
9818文字
会話率:29%
ヴィクトリア・ハミングバードとルーカス・クレインは、婚約者同士だ。同じく伯爵位を戴く二つの家の政略的な婚約で、幼い頃から共に過ごしていた。関係の始まり自体は政略であるが、相性は悪くなく問題もなく、まだ学生の二人は友人のような距離感で微笑ま
しいと評判である。
しかしそんな平和なある日、ルーカスがいきなりヴィクトリアに向かって「恋がしたい」と言う。動揺するヴィクトリアにルーカスは続けて「じゃあ、どれからやる!?」と言い出して――
恋愛小説好きの快活な伯爵令息ルーカスと、そんなルーカスに振り回されるちょっとだけ気の強い伯爵令嬢ヴィクトリアの話。R15は保険です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-09 00:16:16
19571文字
会話率:69%
ある日、父親の死で伯爵位を継いだ青年は信じられないモノを目にした。
古い呪いのために形代として地下牢に閉じ込められた少女である。
こういった悪習が未だに蔓延る未開な世界に生贄として召喚された日本人の少女菜月。
慌てて彼女を解放し
ようとしてやってきた青年らに、菜月は叫ぶ。
「いやーっ、出ないーっ!」
ここから、唖然とする人々と不可思議な少女のドタバタライフが始まった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-17 09:33:08
7266文字
会話率:16%
没落寸前の貴族、エヴィデンシア伯爵家の令嬢、フローラ。
彼女の旦那様は、美少女アドベンチャーゲーム『白竜の愛し子』で、主人公の攻略対象であるヒロイン達に節操なく言い寄り、どのルートをたどっても主人公やそのライバル達に叩きのめされ破滅する
当て馬、グラードルだった。
そう、フローラはゲーム中で、名前と遠目の後ろ姿しか登場しないというモブ嫁だったのだ。
彼女は、この世界で貴族にはまず現れない、農奴のごとき茶色の瞳と髪色を持つ令嬢で、農奴娘と蔑まれる存在だった。
婚姻の儀の当日、伯爵位を得るためだけに、嫌々結婚することを了承したという初対面の結婚相手グラードルは、フローラを見て驚きの表情を浮かべると、不思議な響きの言葉で呟いた。
「『おいおいマジかよ。コイツこんなに可愛い嫁もらってたのにあんなことやってたのか? えっ……もしかしてこの世界って美的感覚が違うのか!? ちょっとソバカスがあるけど、かわいいよなこの娘』」
これは、農奴娘と蔑まれる没落寸前の貴族令嬢フローラが、前世の意識が甦ったという旦那様と共に、破滅の運命を乗り越え幸せな未来をつかみ取る……そんなお話。
※アルファポリス様、カクヨム様、ノベルアップ+様、ノベルバ様にも同時掲載させて頂いております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-13 19:37:10
1107626文字
会話率:35%
アンドレアナ・リンドーニは騎士の娘です。父と二人暮らしのアンドレアナは、あるとき、街の裏道で王子を助けます。するとそのお礼にと男爵位をもらいました。また別のときには王弟を助けて子爵位、さらには国王まで助けて伯爵位——とやっていると流石に嫌気
が差してきて、父とともに逃げることにしました。ところが、王子は婚約破棄してまで追いかけてきます。他にも追手はいそうです。逃げに逃げて、アンドレアナは港町である騎士と出会いを果たします。
※この作品は他サイトでも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-03 22:20:45
9921文字
会話率:45%
男性恐怖症をこじらせ、社交界とも無縁のシャーロットは、そろそろ行き遅れのお年頃。そこへ、あの時の天使と結婚したいと現れた騎士様。あの時って、いつ? お心当たりがないまま、娘を片付けたい家族の大賛成で、無理矢理、めでたく結婚成立。毎晩口説かれ
心の底から恐怖する日々。旦那様の騎士様は、それとなくドレスを贈り、観劇に誘い、ふんわりシャーロットをとろかそうと努力中。なのに旦那様が親戚から伯爵位を相続することになった途端に、自称旦那様の元恋人やら自称シャーロットの愛人やらが出現。頑張れシャーロット!
アルファポリス等に投稿したものの転載になります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-31 12:38:08
142656文字
会話率:37%