ある日突然、前世で読んだつまらない小説のドアマットヒロインに生まれ変わったことに気づいた私。
銀髪青い目の超美少女(しかも裕福な子爵家令嬢)に生まれ変わったのは嬉しいけど、このままだと、母の死後に家にやってくる義母と義妹にさんざん虐げられる
悲惨な未来が待っている。
最後に結ばれる予定の隣国の王子はちょっとだけ見てみたかったけど、そのために何年も辛い思いをするのは嫌なので、できるだけ速やかに虐げられる未来を回避することにします。
短編『作戦名は「先手必勝!」虐げられるとか本当に無理なので、早めに回避します! 』の連載版です。3話以降が新しく追加したお話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-15 17:43:44
294210文字
会話率:33%
ドアマットヒロインになる未来も、悪役令嬢になって殺される未来も、なんとか回避できた伯爵令嬢エリザベス・フォークナー。
同じく前世が日本人だったことが判明した従者のリチャードとともに、穏やかな日々を過ごしていた彼女には、どうしても気がかりなこ
とがあった。
それは、「ドアマットヒロインだったエリザベスが助けるはずの隣国の王子様が、このまま放置したらどうなっちゃうんだろう問題」だ。
これは、どうしても見過ごせなかったエリザベスと、お嬢様の願いはできるだけ叶えたい派のリチャードが、運命の日に王子様を助けに向かう物語です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-19 22:06:17
4314文字
会話率:24%
4年前、ドアマットヒロインに生まれ変わった私ことエリザベス・バートン子爵令嬢は、なんとかストーリーを変えようと頑張った結果、不幸な未来を回避できた。
12歳となった現在、祖父母であるフォークナー伯爵家に引き取られ、エリザベス・フォークナーと
なった私のもとに、従者候補のリチャード・ベルクという少年が現れた。
彼は前世で大好きだった小説「星空の下の恋人たち」の主人公だった。
だが、推しの子供時代に会えて喜んでる場合ではなかった。
作中で彼に殺される悪役令嬢は、現在の私、エリザベス・フォークナーだったのだから。
一難去ってまた一難。せっかくドアマットヒロインを回避できたと思ったのに!なんとかしなきゃ……!!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-18 16:00:39
6875文字
会話率:21%
あらすじ
「この魔力無しのクズが!」
ルルティーナ・アンブローズはポーション職人です。
治癒魔法の名家であるアンブローズ侯爵家の次女でしたが、魔力が無いために産まれた時から虐待され、ポーション職人になることを強要されました。
特に激しい
暴力を振るうのは、長女のララベーラです。ララベーラは治癒魔法の使い手ですが、非常に残酷な性格をしています。
魔力無しのルルティーナを見下し、ポーションを治癒魔法に劣ると馬鹿にしていました。
悲惨な環境にいたルルティーナですが、全ては自分が魔力無しだからと耐えていました。
誰のことも恨まず、一生懸命ポーションを作り続けました。
「薬の女神様にお祈り申し上げます。どうか、このポーションを飲む方を少しでも癒せますように」
そんなある日。ルルティーナは、ララベーラの代わりに辺境に行くよう命じられます。
それは、辺境騎士団団長アドリアン・ベルダール伯爵。通称「惨殺伯爵」からの要請でした。
ルルティーナは、魔獣から国を守ってくれている辺境騎士団のために旅立ちます。
そして、人生が大きく変わるのでした。
アルファポリス様でも掲載しています。
あらすじ、タイトルは途中で変えるかもしれません。女性に対する差別的な表現や、暴力的な描写があるためR15にしています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-15 17:20:00
257042文字
会話率:39%
男は、結びたくない婚約を避ける為の結婚、
女は、何も知らされず…ただ契約だけを結ぶ結婚。
心を通わせる事なく乱暴に結ばれた縁。
それでも二人の運命は交差した…。
男が守るべきは一年後の自由か…
それとも何も持たざる"無"の少女か…
流れ
る涙が、感情が、優しさに包まれ幸せになれる物語
不器用な男は果たして漢気(おとこぎ)を出せるのか?
少女を守るのは誰か?
…虐待の表現がありますのでご注意下さい…
(最初の方だけで恋愛ハッピーエンド保証です)
短編投稿したものを連載版にしています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-14 17:44:47
39779文字
会話率:44%
「クラリス嬢、ついに武技大会で俺は優勝しました!! どうか、俺と結婚してください!」
王立学院で出会ったブリス様は、一目ぼれの結果、私に熱烈にアタックし続けました。
その果敢さはやがて学院の生徒全ての知るところとなり、いつしか王都の貴族中に
その恋物語が知られました。
私の両親すら、彼の恋が実るように応援するようになったのです。
でも、私は彼を愛していないし結婚したいと思っていませんから、勝利のトロフィーになどなってたまるものですか!
家族や友人から軽視されて味方がほとんどいないなかで、愛を貫こうとする一人の少女のお話です。
ラストまで99%執筆済み、6万6千字くらい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-12 17:40:00
70337文字
会話率:20%
「悪いが、キミのことは好みじゃないんだ」
そんな一言と共に、六年連れ添った婚約者イライジャに公衆の面前で婚約を破棄された侯爵令嬢シェリル。しかも、イライジャの隣には異母妹が寄り添っていた。それを見たシェリルは、一瞬で理解する。
――あぁ、
自分は捨てられたのだと。
そして、婚約を破棄された翌日。シェリルの次の嫁入りが決まった。相手は――冷酷と有名な辺境伯爵ギルバート。挙句の果てには、彼の年齢は三十三歳。十八歳のシェリルからすれば十五歳も年上の男性だった。
だが、実際に会ったギルバートは冷酷とは程遠く、ただ女性嫌いを拗らせすぎた結果独身を貫いていたということが判明する。
さらには――ギルバートの不器用な優しさなどに、シェリルは徐々に惹かれていき――……。
「え? 今更よりを戻したいって言われても、私幸せなので戻るつもりはありませんけれど?」
冷酷(他称)な辺境伯爵(33)と婚約者に捨てられた美貌の侯爵令嬢(18)のすれ違って勘違いしての年の差ラブ。
※アルファポリスにも掲載中。
※【年の差恋愛】をテーマにしたシリーズです。元々短編予定でしたが、予想外に長くなってしまいましたので長編です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-06 21:00:00
353882文字
会話率:46%
子爵令嬢セイディは、ある日婚約者である神殿の神官長の息子ジャレッドに婚約の破棄を告げられる。そして、セイディの聖女の力を「偽物」呼ばわりし、新しくセイディの腹違いの妹レイラを聖女兼婚約者にするという。
その結果、セイディは実家の子爵家を勘当
され、正真正銘一人ぼっちになってしまう。
だが、セイディはそれぐらいでへこたれるような虚弱なメンタルなどしていなかった。
勘当された翌日。セイディは騎士団の寄宿舎の世話役のメイドを募集していることを知り――応募した。
元より実家で虐げられ、家事業は完璧だったセイディはすぐに採用され、いつしか騎士たちと仲良くなっていく。
しかし、その反面セイディと婚約を破棄したジャレッドはレイラのわがまま三昧に呆れ、セイディとよりを戻そうと画策していた。
最強の騎士団長やら、おかん気質の副団長。弟気質の新米騎士に、気難しい魔法騎士団の団長。さらには孤高の宮廷魔法使いなども巻き込んで、セイディは無意識のうちに最強になっていく。
♢ ♢ ♢
ゆるっとふわっと設定のお話です。
♢ジャンル別日刊ランキング(異世界恋愛) 最高6位になりました!
※アルファポリスにも掲載中。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-06 17:56:01
484860文字
会話率:48%
――この手は、神の手か。はたまた、悪魔の手か。
フォルジュ王国に住まう侯爵令嬢ジゼル・エルヴェシウスは王太子バティストの婚約者。
しかし、周囲はジゼルのことを『お飾りの婚約者』という。理由は簡単であり、バティストがジゼルを気にもかけないから
。
婚約してしばらくが経ち、ジゼルは23歳を迎えたもののバティストは結婚の話を曖昧にし続ける。
実家では両親に結婚はまだかと急かされ、妃教育では王妃にいびられるような生活。
そして、ついにはジゼルはストレスと体調不良から倒れてしまった。
そんなジゼルを助けてくれたのは――王弟エヴァリスト・ラ・フォルジュ。
彼はジゼルを気にかけてくれる数少ない存在。もうろうとする意識の中、ジゼルはついつい「助けて」とエヴァリストに声をかけてしまって――……。
「いいよ。助けてあげる」
謎めいた王弟殿下(35)×虐げられ続ける王太子の婚約者(23)の、いずれ溺愛になる復讐譚。
※「あなたのための私は、もう居ない。」のIFストーリーです。もしも、ジゼルが助けを求めていたら?というテーマで綴っていきます。本編よりも甘いですし、二人とも微妙に病んでます。
※掲載先→小説家になろう、エブリスタ折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-04 22:01:39
1661文字
会話率:29%
【あらすじ】
エリザ。意地悪な継母と姉二人にいじめられる可哀そうな女。
いわゆるドアマットヒロイン。それが物語に転生した『今の私』らしい。
今の私、エリザがいる世界は、前世の私が暇つぶしに読んでいた小説のひとつ、『家族にいじめられていた醜
いアヒ族の私、実は白銀の聖女でした』の世界そのものだった。
そして、私はあろうことかその作品の主人公エリザになっていた。
ドアマットヒロインに転生した『私』がとっととショートカットしてどんどん登場人物の背中に突き立てていく物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-29 08:06:50
10481文字
会話率:28%
※本作はカクヨム自主企画三題噺「マット」「ショート」「背後」をお題に書いた短編です!
【あらすじ】
エリザ。意地悪な継母と姉二人にいじめられる可哀そうな女。
いわゆるドアマットヒロイン。それが物語に転生した『今の私』らしい。
今の私、エ
リザがいる世界は、前世の私が暇つぶしに読んでいた小説のひとつ、『家族にいじめられていた醜いアヒ族の私、実は白銀の聖女でした』の世界そのものだった。
そして、私はあろうことかその作品の主人公エリザになっていた。
ドアマットヒロインに転生した『私』がとっととショートカットしてどんどん登場人物の背中に突き立てていく物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-21 21:50:12
9036文字
会話率:33%
蔑みの対象であるカエル色の髪を持つ子爵令嬢のステファニーは、義妹に婿入り予定だった婚約者を寝取られ、子爵家を継ぐ予定も流れ、急遽嫁入りしなくてはならなくなった。
そこで名乗りを上げたのは、若き伯爵アドニス・フェザー。
社交界の華である彼は
、初対面でこう告げた。
「きみを愛することはない」
そう、彼には真に愛する美少年の愛人がいたのだった……。
『きみを愛することはない』
お決まりの台詞を言われた令嬢と言った青年伯爵の、それぞれから見た、それぞれの結婚生活。
短編のつもりがちょっと長くなったので、前後編に分割しました。後編は一時間後に予約投稿中です。
※善良な物語ではありませんので、ご注意を。
ドン引き注意。閲覧は自己責任でお願いしますね…?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-28 20:00:00
42230文字
会話率:22%
男爵令嬢イレーナは、実家で『白い結婚要員』などと嘲笑されながら、『火炎の英雄』ジョレス・ルコニアに嫁いだ。
土の加護を持つイレーナは、ルコニア家に着くと、ジョレスから洪水により困窮する領民のため、収入を得る手伝いをしてほしいと言われた
。
イレーナは素焼きの壺を作って国王に献上し、洪水を止めるのための援助を頼む。
イレーナとジョレスは共に民のために働くうち、惹かれあうようになる。
国王夫妻が完成した建造物を視察しに来るのに合わせて、国中の人々がルコニア家の領地にやって来た。
ジョレスはイレーナに、イレーナの夫も来ているなら、お礼が言いたいなどと言い出した。イレーナの夫はジョレスのはずなのに――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-28 08:07:16
9407文字
会話率:23%
今、断罪劇が行われようとしている――。
アレグリア侯爵家に生まれたロズリーヌ・ジョゼット・ミオット。優秀で、家柄も良い彼女だったが、ここ数年は、自身の婚約者である第一王子エミール・イェルド・クリスティアン・オベールとの不仲が囁かれて
いた。
妃教育も大詰めに差し掛かっていたが、エミールが貴族学院を卒業するその日、事件は起きた。
ここ最近の「お気に入り」らしい男爵令嬢を伴って、エミールが突然ロズリーヌを糾弾し始めたのだ。
ロズリーヌは複雑な心境で、けれども強くあらんと、そんな二人に対峙する――。
n番煎じから始まる、やっぱりn番煎じかもしれないし、そうでないかもしれない物語。
※ざまぁ要素あり。
※一部ド・シリアスなので苦手な人は要注意。
※一部、人の死に関する表現が含まれています。
※なんかいろいろ可哀想。
※週に一回~更新予定(不定期)。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-28 04:42:55
125263文字
会話率:39%
裏切った婚約者を捨て、自身を貶めた子爵令嬢を追いやり、現実を突きつけてきた公爵令息に愛を囁き――そして、拒絶した。
自らの手で家族に引導を渡した彼女は、いまやただのアリシア・ウォーグレンである。
もう何もない。
彼女の手には、何も。
※シリアス注意。
※前作「窓明かりの向こう側」の続編ですが、「これ(前作)で終わりでいい!」という方はスルーしてくださいませ。
※更新遅めになる予定。
※ヒロインは相変わらず情緒不安定。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-31 08:00:00
1761文字
会話率:24%
多分、一種の恋愛のカタチとし、無理矢理異世界恋愛カテゴリーにお邪魔します。
異世界転生したヒロインは、そこが自身が好きで読んでいたドアマット聖女ヒロインの作品の世界だと思い出す。
そこで作品の流れの大筋を変えるような事をしないよ
うに立ち回り、物語の始まりである国外追放まで耐え切ろうとする。
が、やらかすのが異世界転生ヒロインである。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-26 01:00:00
3735文字
会話率:18%
サルミン辺境伯家は貧乏だった。
そんな辺境伯家に生を受けたエリツィナの家族は、エリツィナが規格外の魔力保有者だったにも関わらず、王都の魔法学院に入学させる費用を惜しんで、六歳でどの子も受けなければならない魔力測定の数値を過少申告していた。
それから十年。辺境伯家の領地を災害級の魔獣が襲い、お抱えの騎士では手に負えないのではと、王宮所属の魔法師団に、当主には内密のまま討伐の依頼が提出された。
依頼を受けてやって来たのは、次期師団長が確実視されていた若き魔術師レシェート・グルーシェン。
「現在進行形で〝結界〟を張ってなお平然とこの場に現れたその娘は何だ! 何故、魔法学院に入学していない⁉︎」
国内でも指折りの魔力保持者であるレシェートは、ひと目見てエリツィナが持つ魔力に気が付いたのだ。
「手順も作法もすっ飛ばして本音を言うならば――これほどの魔術を展開出来る君にひとめ惚れした。結婚してくれ」
「はい⁉︎」
サルミン辺境伯家の執務室に、これ以上はないと言ってもいいほどの驚きの声が響き渡った――
※カクヨムと並行連載中※折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-21 18:00:00
70386文字
会話率:39%
聖女の力を持たずに生まれてきたシェイラは、竜族の生贄となるべく育てられた。
成人を迎えたその日、生贄として捧げられたシェイラの前にあらわれたのは、大きく綺麗な青い竜。
そのまま喰われると思っていたのに、彼は人の姿となり、シェイラを花嫁だと言
って――?
虐げられていたヒロイン(本人に自覚無し)が、竜族の国で本当の幸せを掴むまで。
ヒーローは竜の姿になることもありますが、基本的には人型です。
毎日20時過ぎに投稿します。(話の内容によっては複数話投稿することもあります)
完結投稿です。後日談を含む、全37話予定。
ムーンに投稿していた作品の、全年齢版です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-17 20:10:00
113250文字
会話率:49%
虐げられていた少女はある日自分が聖女であることに気付く。
けれどそれを周囲に証明するこれといった手段がないために、現状を抜け出せないでいた。
しかしそれはある日、終わりを迎えた。
最終更新:2025-04-13 06:00:00
12089文字
会話率:8%
よくあるドアマットヒロインに転生した事に気づいた転生者と、そんなヒロインからお姉さまずるいで何もかも奪おうとした妹と、安全圏でヒロインをいびろうとした後妻の話。
最終的に義妹は家を追い出され、家族は幸せになる。
最終更新:2024-08-29 06:00:00
16916文字
会話率:11%
とある小説の世界で、虐げられるまであとちょっと、というところで転生したことに気づいたヒロインの、ドアマットヒロイン脱却のためのリアルタイムアタックする話。倫理観はこの件に関しては捨てられてしまった。
最終更新:2024-07-10 06:00:00
20968文字
会話率:3%
――おそらく、私には異性から嫌われる呪いがかかっている。
だって、父は無関心で婚約者は横柄で、義兄は険しい表情で睨んでくる。
伯爵令嬢のルーシーはそう思い込むことで、辛い日々をなんとかやり過ごしていた。
ある日、唯一の取柄である治癒魔法
の技術を向上させようと義兄に声をかける。
それから、徐々に変わりゆく二人の関係。
異性に嫌われている自分だけど、義兄には嫌われていないのかもしれない。
憂鬱な未来が迫る中で、ルーシーの心の拠り所は義兄になっていく。
――果たして、ルーシーが自分にかけた呪いのような思いから解き放たれる日は来るのだろうか?
自分の人生を諦めているルーシーとそれを陰ながらフォローする義兄の静かに燃えていく愛の物語。
☆怪我、流血表現がありますので、苦手な方は気を付けてください。
☆残酷描写は予告なく入ります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-12 06:00:00
93089文字
会話率:26%
「お母様……」
冷たく薄暗く、不潔で不快な地下の罪人牢で、彼女は独り、亡き母に語りかける。その掌の中には、ひと粒の小さな白い錠剤。
古ぼけた簡易寝台に座り、彼女はそのままゆっくりと、覚悟を決めたように横たわる。
「言いつけを、守ります」
最期にそう呟いて、彼女は震える手で錠剤を口に含み、そのまま飲み下した。
こうして、第二王子ボアネルジェスの婚約者でありカストリア公爵家の次期女公爵でもある公女オフィーリアは、獄中にて自ら命を断った。
そして彼女の死後、その影響はマケダニア王国の王宮内外の至るところで噴出した。
「ええい、公務が回らん!オフィーリアは何をやっている!?」
「殿下は何を仰せか!すでに公女は儚くなられたでしょうが!」
「くっ……、な、ならば蘇生させ」
「あれから何日経つとお思いで!?お気は確かか!」
「何故だ!何故この私が裁かれねばならん!」
「そうよ!お父様も私も何も悪くないわ!悪いのは全部お義姉さまよ!」
「…………申し開きがあるのなら、今ここではなく取り調べと裁判の場で存分に申すがよいわ。⸺連れて行け」
「まっ、待て!話を」
「嫌ぁ〜!」
「今さら何しに戻ってきたかね先々代様。わしらはもう、公女さま以外にお仕えする気も従う気もないんじゃがな?」
「なっ……貴様!領主たる儂の言うことが聞けんと」
「領主だったのは亡くなった女公さまとその娘の公女さまじゃ。あの方らはあんたと違って、わしら領民を第一に考えて下さった。あんたと違ってな!」
「くっ……!」
「なっ、譲位せよだと!?」
「本国の決定にございます。これ以上の混迷は連邦友邦にまで悪影響を与えかねないと。⸺潔く観念なさいませ。さあ、ご署名を」
「おのれ、謀りおったか!」
「…………父上が悪いのですよ。あの時止めてさえいれば、彼女は死なずに済んだのに」
◆人が亡くなる描写、及びベッドシーンがあるのでR15で。生々しい表現は避けています。
◆公女が亡くなってからが本番。なので最初の方、恋愛要素はほぼありません。最後はちゃんとジャンル:恋愛の予定です。
◆ドアマットヒロインを書こうとしたはずが。どうしてこうなった?
◆作者の作品は特に断りなき場合、基本的に同一の世界観に基づいています。が、本作単品でお楽しみ頂けます。
◆この作品はアルファポリスでも公開します。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-07 21:00:00
40554文字
会話率:29%
「そなたとの婚約、今この場をもって破棄してくれる!」
王族専用の壇上から、立太子間近と言われる第一王子が、声高にそう叫んだ。それを、第一王子の婚約者アントニアは黙って聞いていた。
第一王子は次々と、アントニアの不行跡や不品行をあげつらい
、容姿をけなし、彼女を責める。傍らに呼び寄せたアントニアの異母妹が訴えるままに、鵜呑みにして信じ込んだのだろう。
確かに婚約してからの5年間、第一王子とは一度も会わなかったし手紙や贈り物のやり取りもしなかった。だがそれは「させてもらえなかった」が正しい。全ては母が死んだ後に乗り込んできた後妻と、その娘である異母妹の仕組んだことで、父がそれを許可したからこそそんな事がまかり通ったのだということに、第一王子は気付かないらしい。
唯一の味方だと信じていた第一王子までも、アントニアの味方ではなくなった。
もう味方はいない。
誰への義理もない。
ならば、もうどうにでもなればいい。
アントニアはスッと背筋を伸ばした。
そうして彼女が次に取った行動に、第一王子は驚愕することになる⸺!
◆虐げられてるドアマットヒロインって、見たら分かるじゃんね?って作品が最近多いので便乗してみました(笑)。
◆虐待を窺わせる描写が少しだけあるのでR15で。
◆ざまぁは二段階。いわゆるおまいう系のざまぁを含みます。
◆全8話、最終話だけ少し長めです。
恋愛は後半で。メインディッシュはざまぁでどうぞ。
◆片手間で書いたんで、主要人物以外の固有名詞はありません。どこの国とも設定してないんで悪しからず。
◆この作品は小説家になろうのほか、アルファポリスでも公開します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-06 18:00:00
19158文字
会話率:51%
ひとりぼっちのアパート、誰にも気づかれない日々。
だけどある日、干していた洗濯物が――なくなった。
崩れていく心。誰にも言えない不安。
そのとき隣人の青年が差し出したのは、料理と、ほんの少しの会話だった。
誰かとつながるのが怖くて、で
も、本当は誰かに気づいてほしかった。
名前も知らない隣人との小さな交流が、止まっていた心を少しずつ動かしていく――
東京の片隅で始まる、あたたかくて苦くて、ちょっとだけ前を向きたくなる。
不幸体質の自責女性が「普通」の幸せを信じてみるまでの再生の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-06 09:30:00
36942文字
会話率:27%
ドアマットヒロインが怒るとどうなるのか
最終更新:2025-04-01 20:07:07
5899文字
会話率:51%
公爵令嬢フィオナは、義母と義妹シャルロッテがやってきて以来、屋敷での居場所を失っていた。
義母は冷たく、妹は何かとフィオナの物を欲しがる。ドレスに髪飾り、果ては流行りのコルセットまで――。
学園でも孤立し、ただ一人で過ごす日々。
しかも、
妹から 「婚約者と別れて!」 と突然言い渡される。
……いったい、どうして?
そんな疑問を抱く中、 フィオナは偶然、妹が自分のコルセットに顔を埋めている衝撃の光景を目撃してしまい――!?
すべての誤解が解けたとき、孤独だった令嬢の人生は思わぬ方向へ動き出す!
誤解と愛が入り乱れる、波乱の姉妹ストーリー!
(※百合ではありません)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-13 12:24:57
8776文字
会話率:24%
家族の愛をひたすら待つのではなく、家族への愛をひたすら捧ぐ少女がみんなから愛されるまでのお話の連載版。
アルファポリス様でも投稿しています。
最終更新:2025-03-12 12:10:00
41674文字
会話率:54%
ドアマットヒロインが、嫁いだ先で幸せになるお話。
あるいは血に濡れたヒーローが、ドアマットヒロインのおかげで心が救われるお話。
あるいはヒーローが、ヒロインへの恋心を自覚して告白したら両思いになったお話。
ヒロインを虐待したりそれを黙
認していた者にはちょっとだけざまぁあります。
アルファポリス様でも投稿しています!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-10 01:31:55
2406文字
会話率:40%
ドアマットヒロインなのに自覚がなかった主人公が、虐待を受けていたと自覚したら即座に出奔したお話。
あるいはその先で、ひどい境遇の男の子を保護して大切に育てるお話。
あるいはその後、その男の子を親元に返すお話。
そしてその後、その男の子
が大きくなって迎えに来るお話。
ざまぁはちょっと添えるくらい。
アルファポリス様でも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-08 13:10:19
5213文字
会話率:29%
私、エリアは、平民の身でありながら、浄化魔法を使えると判明したがために、王様の遺言によって、王太子と婚約することになり、王宮に招かれました。
ところが、王太子の元婚約者だった公爵令嬢が王宮に入り浸って、私をいじめます。
加えて、園芸好
きな王妃様までもが、害虫駆除に賛同しなかったという理由で虐待に加担する始末。
ゲテモノ料理を食わされたり、殺虫剤をぶっかけられたりと酷い目に遭いました。
ついには王太子から婚約破棄され、慰謝料として〈厄災の沼〉と称される、罪人を沈めた沼地を与えられ、その直後に、その沼に私自身が沈められてしまいました。
ところが、この不吉な沼地も、同じく沼地に接する隣国のラフラ帝国では、まったく評価が異なり、「黄金の沼」と評されていたのです。
私が手に入れたその沼は、じつは宝の山だったのです。
おかげで隣の帝国は豊かになり、故郷の王国は貧しくなる一方。
そこへ大寒波が襲いかかったのです。
雪が汚染され、生活空域の浄化が難しい事態となりました。
すると、現在国王となった元婚約者が、王妃を捨てるから、と復縁を迫ってきました。
だけど、それ、甘くないですか?
「覆水盆に帰らず!」と怒鳴りつけてやりましたよ!
そして、故郷のドルク王国は、滅亡へと突き進んでいくのです。
※ざまぁ系のストーリーです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-12 12:10:00
30847文字
会話率:16%
伯爵家の娘であった私、エルザ・マインツは、ホール・ブランド公爵令息からプロポーズされて結婚した。
父母を失い、事実上、身寄りをなくしていた私は、喜んでブランド公爵家に嫁いだ。
ところが、義母ドミア公爵夫人の機嫌を損ねてしまった。
その結果、
義母からの壮絶ないじめを受け、私は山荘で静養することになった。
そこへ、腰の折れ曲がった皺くちゃのお婆さんが、訪問販売にやって来た。
赤いリンゴがいっぱい詰まった、大きな籠をかかえて。
でも、このお婆さんーー絶対にお義母様ですよね!?
どうしても、毒リンゴを私に押し付けたいようですけどーー。
いいんですか、そんなことして。
私は許しませんよ?
結果、私とお義母さん以外、みな死んじゃったんですけど。
そんなの、自業自得ですよね?
※ざまぁ系のストーリーです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-05 12:10:00
27028文字
会話率:17%