七十年の時を経て、はるか北方の空中都市に住まう〈天の民〉が再び〈地の民〉への侵攻を開始してから九ヶ月。
戦況は膠着し、戦線から遠く離れた〈地の民〉の国々ではまるで戦など起こっていないかのような平穏な日々が過ぎていた。
たった一人の身内
であった祖父ワクトーの死後、生まれ育った村を出た薬師の少年カナンは、流れ着いたプレストウィック国の領都の薬屋で住み込みで働いていた。
領都は表向きは平穏であったが、隣国ガラハイドの予言者の告げた不吉な予言が密やかに人々の心を不安にさせていた。
その予言によると、七十年前の先の大戦では越えられなかった天然の要害・ギズサ山脈を越えて、〈天の民〉の軍勢がここプレストウィック国に攻めてくるというのだ。
母親の身分が卑しいガラハイド国の若き領主を蔑んでいるプレストウィック国領主アリダールは、予言を携えてやってきたガラハイド国の使者を無下に追い返したが、その直後から国中の地の水晶をかき集め始めていた。
〈天の民〉は地の水晶には触れる事が出来ないという言い伝えがあったからである。
そんな中、カナンの雇い主の薬屋の主人が、報奨金欲しさにカナンが水晶の首飾りを持っていると役人に密告してしまう。
その水晶の首飾りは祖父の形見であった為、領主に献上する事を拒否するカナン。
激怒した役人がカナンを捕らえ、力づくで彼から首飾りを取り上げようとした時、突如黒衣の男が現れる。
この謎めいた黒衣の男エイデンとの出会いによって、カナンは天と地ふたつの民の存亡をかけた戦いに巻き込まれていくのであった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-13 12:39:34
117452文字
会話率:38%
寄生種である主人公ラミーは闇市で売られていた。そんな彼女を買ったのは一国の王であるレイン・ラドウィック。彼が彼女を買った理由は「自分が殺した姫君に寄生し、姫君になりすますしてもらう」ためだった。これは暴君王レインと寄生種ラミーの物語
最終更新:2025-03-12 17:25:30
1025文字
会話率:17%
レストウィック王国は、二年にも渡る魔獣の異常発生のため建国以来最大の窮地に陥っていた。しかも同盟国であるはずの隣国ロウェイ王国に要請した救援も断られてしまったため、王ジェームス四世は、古より伝わる召喚魔法で聖女を召喚する事を決意した。優秀な
魔法士を集め、第一王子であるウィリアムを責任者として、ついに召喚の儀が行われる事に。そして現れたのは…異国の衣装に身を包んだ、華麗にして苛烈な少女だった!!
「妾に言わせれば、これは拐かしだし、其方達は全員犯罪者じゃ!!そのような者達を助ける義理も道理も、妾には無いわ!!」
「召喚された事に対して、とにかく腹を立てている」聖女様が、それでも一応聖女として国を救う話です。のんびり更新の予定で、大体週に一回、土曜日の早朝に更新を予定しております。
ちなみに、主人公は陰陽術を使いますが、陰陽師ではありません。そして言葉に関しては、《なんちゃって公家言葉》ですので、そこらへの突っ込みはご容赦を。 また、出てくる陰陽術には、私が勝手に想像・創造したものが含まれます。
この話を書こうと決めた際、聖女バージョンと勇者バージョンを考えました。聖女バージョンを採用としたのですが、没ネタとなった勇者バージョンも、登場人物がこのお話の中盤辺りで出てくる為、プロローグ部分を短編として投稿しております。よろしければ、そちらもお読みいただけたら、ありがたく思います。
≪暴虐の勇者殿≫ https://ncode.syosetu.com/n9205hn/折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-21 06:00:00
578234文字
会話率:41%
完結保証つき。全五話分。完結までストックあり。
毎日2話ずつ投稿。12時ごろと20時投稿予定ですので宜しくお願い致します
また今回は有難くもリクエストをくださった読者さんにお答えするために書いてみた小説ですので読んで頂けたら嬉しいです。(上
手く書けたか不安だけど…)
[あらすじ]
とあるざまぁ系小説にハマっている普通の女子高生。彼女はお気に入りの作者の小説を買う為に向かう途中トラックに轢かれて死亡してしまう。
しかしその後目を開けるとそこは自分がハマっていた小説である「幼馴染な婚約者裏切られましたが幸せです」の世界で、彼女はその小説で王子と浮気して婚約者である主人公を裏切り破滅する伯爵令嬢の"エリーゼ・ルドウィック"に転生してしまう。
エリーゼとなった彼女はざまぁされない為に策を練りつつスパダリ入手を企てるが…気づけば本気で惚れ込んでしまい、相手からも溺愛されてしまい…。
そして近づく破滅につながるイベント…。しかしそこでみた光景はあまりに原作と違いすぎて?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-17 12:10:00
16450文字
会話率:42%
魔法も銃も人外も、巨大なる鉄機兵も存在する世界。セズウィック。
転生の律が損なわれ、異世界転生者による託宣がままならない世界でも。生き物は争い。子を産み、育て。教えに集い、教えを守り、たくましく旺盛に生きていた。
そんなある日。マナ
ギ・ペファイストの祖父は、託宣を孫に吐露した。
帰りたい。帰ってコンビニに行きたい。そう漏らしてしまった。
マナギはいつしか青年となり、それでも祖父の託宣を忘れていなかった。
相棒である無口なイケメン神官、クリス。
恋人未満、友達以上。魔法使いのレーナ。
推定外国人、言葉が全く通じない。今日も特別翻訳のツッコミが冴えわたる、タロッキ。
今日もいじわる、明日もいじわる。馬のグリン。
好奇心と欲望、ロマンを求め続け、旅の果てに、本当にどんなモノにでもなってしまう者たち。
自らの昏む死すら時に欲する、欲深くて、欲深くて、欲深い者たち。
冒険者。彼らは冒険の旅に出る。手始めにざまぁしやがった貴族共に、中指おっ立てて、ざまぁしてひっかき回してから。
勘違いすることと。夢は、よく似ている。
勘違いするからこそ、夢は始まるとも言える。
勘違いは時に、愚者へと立ち返る道となる。
勘違いから始まる彼らにとっての異世界、こちらの世界を夢見る異世界ファンタジー!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-17 20:46:18
30699文字
会話率:54%
可憐で儚く美しい、白百合の姫と称されるコーデリア。
しかし中身はかなり残念。辺境伯領で国境警備の兵士たちに囲まれて育った、呑気な田舎娘である。
外見のせいで、高嶺の花として同世代には遠慮され、十八歳になっても恋愛に縁がないコーデリアは一念発
起。出会いを求め、第一王子が立太子した記念式典に参加した折、王太子に挨拶する隣国の王子ハドウィックを見かける。
隣国はかつて王位簒奪の憂き目にあい、数年前にようやく奪還したところ。亡命中、辺境伯領に身を寄せていたハドウィックは、コーデリアの幼なじみだった。
六年ぶりに再会した王子から求愛されるも、まったく気づかずにスルーする辺境伯令嬢。
そんなふたりの攻防戦。
全5話+後日談
本日2話更新のあと、明日7:00、12:00、20:00投稿で完結予定。
一気読み派さんは、7/17の20時以降にお立ち寄りいただければと思います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-17 20:03:23
25856文字
会話率:39%
バールステッド大陸のグレゴリア皇国第一騎士団副団長ワーウィック・エキスピアス、通称、双剣のワーウィックは、王都テレアデスに迫るアンデッドの大軍と交戦し、ハーミットという名のエルダーリッチとの戦闘で相打ちとなる。
死の間際、ハーミットは転魂
という秘術を使用し、二十年後に再び蘇ると口にする。
そして、ワーウィックは、ハーミットと一緒に紫の光の中に消えてしまう。
ワーウィックが目覚めたとき、彼はノルドという名前の赤ん坊になっていて、まったく知らない国にいることが分かる。ノルドは、赤狼傭兵団団長であるアランと、その妻リリアの子供であった。
ワーウィックはノルドとして新しい人生を歩み始め、再び蘇るであろうハーミットとの再戦を決意する。さらに、前世での経験や知識を生かし、子供の頃から戦闘の才能を開花させていく。
これは、ワーウィックがノルドとして生まれ変わり、また、騎士から今度は傭兵として活躍していく物語である。
※第一章完結の第23話まで毎日18時に投稿します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-16 10:25:56
191793文字
会話率:29%
旦那と前妻の娘である白雪姫がベットでウフンアハンしてる所を目撃してしまい、その衝撃で前世の記憶を思い出した私は、白雪姫の継母で悪役の魔女だと気付く。
グリム版のお話の世界で悪役の私に待ち受けるのは、熱した赤い鉄の靴で死ぬまで踊らされる未来_
___
断固拒否します!悲惨な未来から逃げるため、魔法の鏡や己の美貌を武器に家出を決行!!
「私は出ていくんで好きにして!!」でも何故か白雪姫が私を追ってきて………?
お願いだから放っておいてーー!!
細く長く図太く生きるをモットーに白雪姫から逃げて生き延びます!
この作品は数年前にに「オリジナル小説投稿館」で掲載していたものを全く新しく書き直した物です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-23 01:54:10
111895文字
会話率:32%
この世界に生きる人間ならだれもが知っている超一流の魔法学校『バーウィック魔法学校』。ここで俺は『デバフ』の研究を続けていた。
なんでかって? 自分が強くなるよりも敵を弱くした方が勝てる可能性が上がるからだよ!
しかし、そんな俺の言葉に学
校の誰も耳を傾けやしない。おかげで俺は落第生扱いで、教授からも煙たがれる始末。
デバフは遅れた魔法だの、時代はバフだの……真実を語る俺が憎かったのか、挙句の果てに、俺は学校の奴らに騙されて、落ちたら最後、誰も生きて戻ることはできないダンジョンの最深部――”地底の月”に落とされてしまう。
果てしない地底で、何とか生きながらえた俺は一人で誓った――絶対にデバフの底力を見せつけてやる! ……と。
そこで出会ったのは吸血鬼の残した機械人形『レーネ』だった。存在自体がオーパーツな彼女を、従者として従えて共に地底から這い上がり、俺は復讐の灯を燃やすのであった……!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-02 17:21:43
92800文字
会話率:42%
「オリヴィア・ブロムウィック。貴様にはほとほと愛想が尽きた。婚約破棄を言い渡す!」
婚約者の第二王子に婚約破棄を言い渡されたオリヴィアは、あっさりとそれを受け入れる。
そして第一王子派である侯爵家の侍女となったオリヴィアは、少しずつ第一王
子とお近づきになって行くのだが──
「オリヴィア。まだ弟を忘れられないか?」
「……申し訳ございません」
オリヴィアが真に愛する人とは、一体?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-20 20:03:42
7170文字
会話率:47%
ゴドウィック家の長女、マリーダ専属の執事にして護衛の軍人、アリア。
アリアには、とある秘密があった。ゴドウィック家の中でも限られた者しか知らない秘密が。
ある日、ひょんなことから、その秘密がバレそうになる。
だが事態は想定外の方向
へと。
アリアの秘密と温泉が複雑に絡み合う、ほのぼのファンタジー日常系恋愛物語。
貴方は温泉……好きですか? その心のコリ、ほぐしてみせます。
【第十八回書き出し祭り参加作品、連載版です】折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-18 13:03:43
73916文字
会話率:56%
カーン伯爵家は古くからある名門貴族だったが二代前の伯爵の時代に、領地の鉱山が枯れてしまい、貧乏貴族に落ちぶれていた。
そんな貧乏伯爵家に生まれた伯爵令嬢、レティシア・カーン。
レティシアが生まれもった魔法の才能は、なんと【黄金魔法】で
、それは自身の魔力を黄金へと変えてしまう魔法だった。
けれど、その魔法には代償があり、使う程に彼女はだんだんと疲れ果てていく。
第三王子ラカンの慈善活動に付き合わされ、魔法を使い続けたレティシアは、代償で金色だった髪の色すら黒く染まり、エメラルドグリーンの瞳も黒くなって失われてしまう。
『もうこんな生活は限界──』
ついには倒れてしまったレティシアを助けたのは王宮魔術師、メルウィックだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-22 12:05:59
100000文字
会話率:30%
アバドンはシーウィックという田舎町で生まれ育ちました。村の長老が城壁の外で小さなメモと一緒にバスケットに入れられた彼を見つけた。16歳の誕生日を迎えるまで、彼は自分の生みの親が誰なのか、疑問に思うことすらありませんでした。ゼラフとは幼少期か
ら成人するまで一緒に暮らした。
しかし、二人とも自分の気持ちを相手に伝えることはできなかった。そして、二人はそれぞれの夢を叶えるために、有名な「王様ゲーム」への道を歩み始めた。しかし、二人はチームワークを発揮し、無事にゲームに参加することができた。
しかし、喜びも束の間、世界の存亡の危機が訪れる。レジーナは、アバドンが大切に思っているもの全てを脅かし
レジーナは、アバドンが大切に思っているもの全てを脅かし、誰も想像できないような彼の一面を呼び起こします。
2つの大きな力が衝突する運命にある。復讐に燃えるアバドンと 愛の盗人レジーナ。謎の第三者が邪魔をするまでは。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-17 08:18:01
6418文字
会話率:0%
僕はウィックス、冒険家ギルドから出禁喰らった可哀想な男、仕方ないので一人寂しく森の中に家を建てて引っ越す事になった、まぁ出来喰らった理由は僕は色々と普通じゃないから、例えば瞬間移動と見紛う移動の速さと、私生活に支障をきたす程の絶望的な防御力
、などなど挙げるとキリが無い。本当はギルドの仲間たちと苦楽を共にしたかったのだけど……もうキッパリ諦めて悠々自適なセカンドライフを送ろう!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-29 13:00:00
26319文字
会話率:67%
混沌魔法使いのウィックス、そしてその勇者一向は魔王討伐を果たした…がこれで終わるはずはなく、ウィックスの体は混沌魔法使いの体質から突然変異を起こし魔物へと変貌し、パーティから離脱、その後世界に毒牙にかける貪食者となる
最終更新:2021-12-27 00:00:00
7495文字
会話率:59%
公爵令嬢エリザベータ・ウェストウィックはこの世界が乙女ゲームの世界だということ、自身が悪役令嬢だということを思い出す。
しかも、調子に乗って魔法を使いまくってたせいで、治療方法のない『魔力詰まり』を引き起こしてしまった。余命は三年?どん
とこい!
王立学園に通ってヒロインと仲良くなり、推しと出会い、楽しく過ごしてやろうじゃないか!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-08 18:00:00
8837文字
会話率:29%
ホテルで何もせずに、のんびりしたい。
最終更新:2021-07-12 22:14:29
424文字
会話率:57%
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っ
ていたが――――
※ありま氷炎様「月餅企画」2020参加作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-08 20:26:28
20674文字
会話率:43%
聖女の称号を与えられたマリア・ルトウィック公爵令嬢が婚約者として指名したキリト・ローレンツ公爵令息から婚約破棄を求められ断罪された。
マリアが無意識に犯した罪が暴かれ、聖女の仮面を剥がされる。
平等と平和を説きながら、自身は与えられる物を
当然のように享受していた。
その大きな罪をと過去の罪により全てを失う聖女と断罪したことで愛する者を取り戻した英雄
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-08 00:00:00
11431文字
会話率:25%
蒸気仕掛けの自動人形が闊歩するアルスター王国の首都ルドウィック、機械工学院の留学生としてこの国を訪れていた高科亮介は、ひょんなことから片腕が義手の退役軍人メイソン・マクギルと知り合う。
純白の自動人形「シルヴィ」を手に入れたのをきっかけに
、亮介達は吸血鬼から命を狙われることとなる。
蒸気と解析機関が支配する世界で、ドタバタ冒険活劇が開幕する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-16 23:26:02
40218文字
会話率:59%
大公家令嬢エレゼアナ・ハーノウィンといえば、その美貌と人柄の良さを知らぬものはない……が、彼女には適齢期を過ぎても恋人の一人もいない。彼女と結婚するということは、曰く付きの庭を引き継ぐことでもあるからだ。
行き詰まったハーノウィン家は死者を
蘇らせて婿にとろうとする……が、死者にさえ拒絶され、ついに人体創造の禁忌に手を染めることになった…………が、その人造人間の材料は、異世界から召喚されたバラバラ死体なのだった。
つぎはぎ死体の婿殿(♀)と倫理観の狂ったゾンビ魔術師と自我の芽生えない愛玩ゴーレムのハートウォーミングなガーデニングコメディです。
ジョンウィックみたいなペット見殺し要素があるので気をつけてください。
死体から始まるので最初はあまりコメディではないです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-05-09 01:37:26
17406文字
会話率:41%