※ご訪問下さり誠にありがとうございます。全十二話。ざまぁは最後の方です。ゆるゆる設定ですので、矛盾やおかしなところがありましたらご容赦願います。お暇つぶしにのぞいていただければ幸いです。
「ああ、きみとは婚約破棄だ。オーケイ?」
第一皇
子に婚約を破棄されたことから、公爵令嬢のカオリ・バルテンの数奇で幸福な運命が幕を開けた。
第一皇子からあたらしい婚約者を紹介された。それは、「呪いの獣」と噂される第十皇子である。
継母と異母姉から逃れるようにし、「呪いの獣」のもとへと向かうカオリ。
が、皇宮の森の奥で待っていたのは、「呪いの獣」という怖ろしいイメージの人物ではなく、美形でやさしいハンス・アインハルトであった。
彼は、カオリに言う。「待っていたんだ」、と。
彼は、「クルーガーの三つ星」としての宿命を背負っており、カオリもまた宿命を背負っていると告げる。
溺愛されながら、自分を変えるために奮闘するカオリ。
そして、ハンスが立嗣子することになり、その式典で元婚約者や継母、異母姉と再会することに……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-18 00:00:00
15506文字
会話率:30%
※全二話です。連続投稿いたします。
ある冬の寒い日、わたしが生まれ育ちましたランバート子爵家の屋敷が、不審火によって全焼してしまいました。
その火事で、わたしはたくさんのものをうしないました。
お父様だけでなく、お母様の形見のピアノ、
もちろんお屋敷もです。
それから婚約者です。まだ火がくすぶっている現場で、婚約破棄しようとおっしゃいました。
そして、光を失いました。
目がみえなくなったのです。
うしなったものは、はかりしれません。
ですが、わたしは生きています。
三年後、わたしは後見人の叔父夫婦の手配で辺境の地にある療養所ですごしています。
そこにあるピアノを弾くのが唯一の楽しみです。
そんなある日、わたしに声をかけてくださった方がいらっしゃいます。
「屋敷にあるピアノを弾きませんか」
その一言がわたしのすべてをかえてしまうことになるなんて、そのときには思いもよりませんでした。
わたしは、そのお言葉に甘えることにしました。
そして、そこではかりしれないたくさんのものを得ることになるのです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-03 23:32:33
12762文字
会話率:30%
「お姉様、死んでちょうだい」
その日、ミナ・メイフォードは毒殺された。
実の妹マナとミナ自身の婚約者によって、毒をのまされたのだ。
ミナ・メイフォード公爵令嬢は、妹がいる。妹の名はマナ。昨年、両親が事故で死に、ミナはマナと家を護るため
に躍起になっている。
ミナはマナを溺愛しているが、両親が死んでからはそれにいっそう拍車がかかり、マナを第一皇子の妃候候補として育てあげる決心のもと、日々口うるさくしている。
自分は親の決めたテリー・ライアット侯爵子息との婚約がある。自分はどうでもいい。とにかく、親にかわってマナを幸せにする。
ミナの信念は強い。
しかし、その信念が仇となった。
マナはテリーとできていた。
マナは、美しい。が、内面は醜い。姉に甘やかされ、両親にもちやほやされ、わがままで自分勝手な性格である。外面がよく、とくに男性には媚びを売る。が、身分の低い者や使用人、自分にとって価値のない者にたいしては容赦がない。
そして、姉のものを奪い去るのを密かな楽しみにしている。
ミナの婚約者テリーもその一つである。
はやい話が、マナは悪役令嬢なのである。
究極の悪役令嬢であるマナは口うるさいミナが邪魔になり、テリーをそそのかしてミナを毒殺してしまう
ミナは、毒で苦しみながら死んでしまった。のはずなのに、目を覚ましたら……。
なぜかときをさかのぼっていた。しかも、妹のマナになって……。
ミナであったマナは決心する。自分自身を殺さない。婚約者を寝取らない。
それだったらいっそどこかにいってしまおう。
メイフォード家所有の辺境の別荘に移り住むことを決意する。
そこでミナは、王都嫌いの侯爵セレスとその馬丁ナダムに出会う。
その二人との触れ合いの中で、ミナはかわってゆく。
そしてついに、大事件が起こってしまう……。
※全四十五話
サクッとお読みいただけるよう一話の文字数はほとんどが千文字以下です。
ざまぁ要素は最後の方です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-03 22:22:38
42234文字
会話率:29%
ハリボテと呼ばれた俺の本当の才能は『読解力』でした。
絶大な魔力量を持っているはずなのに魔法を使うことの出来ない『ハリボテ皇子』のラース。 そんな彼の運命は暗殺されそうになったことをきっかけに狂いじめる。
命からがら迷い込んだ先は伝説に名高
い魔導師『メティス』の住処だった!
彼女に才能を見出されたラースは厳しい修練に耐えながら、その才能を加速的に発揮させていく。
「落ちこぼれ」「ハリボテ」「帝国の罪の具現」? そんなこと知ったことか! 桁違いの『魔力』と『読解力』を駆使し、ラースが帝国を、大陸を、そしてやがて世界をかき乱す!見下す奴らを天賦の才で黙らせる!そんな魔導師ラースの物語が今、開幕するーーーー!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-19 21:22:52
54158文字
会話率:49%
魔術のことが好きだった王女様。
彼女は王族ながら魔力を持っていなかった。
そのせいで離宮に閉じ込められてしまい、唯一の家族と思える存在である姉もいなくなってしまった。
絶望している中、王女様の前に現れたのは、魔術大国の第一皇子!?
最終更新:2022-03-04 18:16:23
9723文字
会話率:28%
~ 雪の王子様と花のお姫様だったらよかった禁断の恋 ~
カムラ皇帝ハーケンベルクには、優れた皇子が六人。
ところが、皇帝にも民衆にも愛されたアーシャ皇妃を暗殺して皇妃の座についた、その美貌で冬女神と称賛されるゼルシアに、第一皇子アルディナ
ンに続いて第二皇子ザルマークまでもが暗殺されてしまう。
物語の主人公である第五皇子ゼルダは皇妃ゼルシアを糾弾するが、皇帝ハーケンベルクはゼルダの訴えを退けた。
そればかりか、次の皇太子は第三皇子クローヴィンスと第四皇子ヴァン・ガーディナに領地を与えて治めさせ、二年後、よく治めた方に定めると宣言したのだ。
あまつさえ、ゼルシアの皇子であるヴァン・ガーディナに仕えることを強いられたゼルダは強く反発するが――?
** * ** * **
叶わぬ願いを胸に、ひとりの皇子は、真実の記憶を永遠に忘却することを願った。
たとえ、辛く悲しい記憶でも、ひとりの皇子は、真実を決して忘れないことを、その魂に誓った。
対極の皇子たちが織り成す物語が、今、カムラ帝国を揺るがす――!
※ この物語は個人サイト(http://kazakiri.holy.jp/kaza/)にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-02 20:10:56
115102文字
会話率:42%
ミーレ男爵令嬢は、家族に呆れられるほどだらだらが大好きな令嬢。そんな、ミーレは突如、国の王様から国外追放を言い渡される。「どうして? えっ何? 私が第一皇子を篭絡して、国を陥れようとした? そんなの身に覚えがありません!」 しかし……。
★全四話を予定 第一話は本編 第二話は第一皇子視点 第三・四話はアフターストーリーを予定してます!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-23 22:49:38
4500文字
会話率:33%
静かな夜だった。夕方から降り出した雪は日が暮れてからも降り続き、世界の音を消していく。
翌日、窓の外は一面の銀世界に覆われていた。
雪の中、出勤した騎士団本部前は雪玉が3つ積まれた雪だるまをはじめとし、動物を模したものや、人物を象かたどった
ような精工なものや巨大な雪山があった。
その雪山の前でリンデンブルグ皇国の第一皇子マクシミリアン・アルトゥール・フォン・リンデンブルグは意気揚々と告げた。
「祭りをするぞ!」
開催は明日より2日間。1日目に音楽隊の演奏と儀仗隊のファンシードリル披露、2日目は騎士団対抗雪合戦!
それに強制参加が決まったエレノアは静かに溜息をついた。優勝チームは報奨金及び真珠騎士団との食事会となっている。
食事会回避のためにもなんとしても優勝しなくては!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-14 11:52:52
13426文字
会話率:46%
ある事件をきっかけに、前世を思い出してしまった、
アーティ伯爵令嬢ジュリ。
24歳まで生きた、情報量を一気に思い出したことにより
性格がガラリと変わってしまう。
そんな時に、チェスター国、第一皇子に出会う。
のちに、ジュリの前世は日本人
で、この世界は
昔プレイした事がある乙女ゲームだと気づいたが
自分はヒロインでもなく当て馬でもなく
外野のモブキャラだと言う事で
覚えてない乙女ゲームを外野から見学!と思ったけど
なぜか王子様が異常に私に執着してくる?!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-28 14:48:45
16229文字
会話率:30%
八歳の頃にヘルマン第一皇子と婚約を結び、王太子となった現在まで順調な関係を築き上げてきたクラウディア。しかし近頃の王太子は『彼女』にすっかり骨抜きにされてしまったのだ。
最終更新:2022-01-16 22:52:22
5058文字
会話率:41%
エンフェルト伯爵令嬢ギネヴィアは、その日、帝国第一皇子との婚約を破棄された。
皇妃としての幸せ、そして、あるがままの幸せさえも否定され、全てを失ったギネヴィア。
逃亡の末、追い詰められるギネヴィアの前に、ひとりの弓取りが現れる。辺境伯
の嫡子たるその青年は、ギネヴィアの仇である帝国の衰退を画策していた。
失ったものを取り返すべく、ギネヴィアは青年の手を取った。
※アルファポリス様にて掲載。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-12 20:02:01
72291文字
会話率:47%
大星国に暮らす16歳の少年、大槻迅は軍事学校に通い、人型ロボット兵器:アーミーマシナリーのパイロットを目指す。幼い頃に失った母に関する謎、軍人としてのあり方を戦いや人との出会いの中で知り、学んでいく。
ザグリア帝国の第一皇子、レナウス・ザグ
リアは自らの育ての親を奪った全てを憎み、自らの能力・立場を全て利用して復讐を誓う。
生まれた場所も身分も異なる二人が、戦争の中で交差する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-01 01:21:36
2435文字
会話率:26%
私は今日まで第一皇子だった。だが、暗殺者におそわれ、不意の事故で近衛騎士と口づけてしまったことがきっかけで、なんと呪いが解けたようで女になってしまった。さて、どうしよう?とりあえず、皇女にキスした不敬な近衛騎士に責任取ってもらえばいいだろう
か?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-16 20:22:51
8716文字
会話率:46%
私がこの世界に誕生した瞬間から決まっていた婚約者。
完璧な皇子様に婚約者に決定した瞬間から溺愛され続け、蜂蜜漬けにされていたけれど――
気付いたら、皇子の隣には子爵令嬢が居て。
――魅了魔法ですか…。
国家転覆とか、王権強奪とか、
大変な事は絡んでないんですよね?
第一皇子とその方が相思相愛ならいいんじゃないんですか?
サクッと婚約解消のち、私はしばらく領地で静養しておきますね。
✂----------------------------
カクヨム、なろうにも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-06 12:00:00
32270文字
会話率:14%
転生したらそこは男尊女卑国だった。第一皇子の婚約者で公爵令嬢?しかも溺愛されてる?知ったことか!だって今あなたはそんな素振り全く見せてないじゃないか。他の女に首ったけ。例えそれが魅了魔法のせいだとしても。私には都合がいいので死んだことにし
て、この国出ていくね!
そしてやって来ました隣国の実力主義国。貴族だろうが平民だろうが関係ない。有能ならば上に行ける。これはチートな私にぴったり!活躍してやろうじゃないの、騎士になって!
恋愛ががっつり絡む予定。正直ハイファンが恋愛(異世界)かでジャンルを悩んでいるところ。とりあえず今はハイファンに。いつか変わるかも……?
ちょっとでも気になった方はブクマ&評価お願いします!感想貰えるとなお嬉しいです!!
※不定期更新。月2回更新ノルマ
※更新宣言はTwitterにて(Neishelia@小説家になろう で活動中)。更新は基本22:00
※R15は保険折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-07 23:53:43
210970文字
会話率:36%
第一皇子アレクの元を、ある日、第四皇女ヴィアトーラが訪れた。実はこの皇女、五年前に亡くなった寵妃の連れ子。
皇帝の血を引く弟と二人、宮殿でひっそりと隠れ暮らしてきたのに、昨日、急に皇帝がヴィアの元を訪れ、後宮入りを仄めかしてきたのだと言
う。
後宮に入りたくないヴィアは、それまでの病弱設定を捨て、弟込みでアレクに庇護を求める。
「どうかわたくしを、殿下の妾妃にして下さいませ(ただし、一生は嫌です!)」
美しい容姿に、庶民のたくましさを併せ持った皇女が、大国の皇子を振り回していく話。
本編は、34話で完結しました。いくつか、外伝を書き足しています。
今春に書籍化します。それに伴い、タイトルを変更しました。
なお、旧タイトル「寵妃の連れ子は、自国の第一皇子を振り回す」につきましては、シリーズ管理の方にそのまま残しています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-04 11:00:00
392541文字
会話率:28%
大国の第一皇女であるマリアージェが八つの時に嫁いだのは、十四歳年上のおっさん夫イエル。
ぶっちゃけ顔は不細工で、要領が悪く、女性には全くもてなかったが、そう言ったところを全部含めて、イエルはマリアージェのドストライクだった。
「寵妃の連れ
子は、自国の第一皇子を振り回す」の、第一皇女マリアージェのお話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-01-03 00:00:00
17686文字
会話率:5%
皇帝の末っ子であり一番皇位継承権が低いヴィヴァーチェ・ヴィデハは兄であり第二皇子であるラスボ・ヴィデハによって起こされた皇位継承を巡る争いに巻き込まれヴィヴァーチェはラスボによる宮殿襲撃により消息が断ち、ラスボや第一皇子の喧伝によりヴィヴ
ァーチェは死んだことにされ両者の皇位継承の正当化を図るためにヴィヴァーチェの名が使われることになった。
しかし二人の皇子や世間がヴィヴァーチェの死を確信しているとき、13歳の少年ヴィヴァーチェは雌伏の時を過ごし絶好の機会を待っていた・・・折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-30 22:12:47
254文字
会話率:0%
これは、贖罪の物語。
七年間の戦争が終わり、一年。戦勝国である“秘匿の国”ダルツヴルムの城下町に、一人の少女が辿り着く。
ダルツヴルムの魔術、魔法を異端とする同盟国側の前線部隊として数多の人間を殺め続けてきた少女、朔夜。
彼女の処刑は、一
か月後。それを回避するためには離宮に引き籠る第一皇子を外に連れ出さなければならない。
昼は帝都の学院で魔術を学び、夜は第一皇子の許を訪れる一か月。
生き残った仲間たち、彼女たちに大切なものを奪われた者たち、事情を知り彼女の運命に同情を禁じ得ない者たち。
これは、贖いの物語。
長いようで短いひと月という時間の中で、ただ静かに贖罪を続ける少女と、その周囲の人々が織りなす哀しい物語。
守りたかった。帰りたかった。愛したかった。――――最後まで、一緒に居たかった。
最期の日に、待つものとは。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-29 14:00:00
82411文字
会話率:41%
家族の愛を受けながらも病弱で死んだ17歳の青年、櫻井誠はアーサイル帝国の第一皇子ラティアルス・ド・レーム=アーサイルに転生した。
魔法もあるファンタジーな世界に胸を高鳴らせるが、幸せな日々はそう長くは続かなかった。
母と父が死んで、13
歳の時にはカリグラ公爵が実権を握って、ラティアルスは殺されたーーーかに思われたが、実は死の森にて何とか生き延びていたのだった。
死の森にある小屋で生活を初めて三ヶ月目の日、隣国フロスディナ王国の王女ソフィアに出会い、運命の歯車が動き出す。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-08 23:08:30
2317文字
会話率:37%
相も変わらずこの世にはびこる、婚約破棄騒動。
今回はとある帝国の第一皇子が、王女を婚約破棄します。
理由はもちろん、様々な嫌がらせ。
そんな経緯で、王女はどんな行動をとるのだろうか?
最終更新:2021-04-07 01:00:00
3462文字
会話率:28%
その時、朱凜の全身は怒りで熱くたぎっていた。
ちょっと前まで、謁見の間の絢爛さに呆気にとられていた田舎者の姫の顔はそこにはなく、琥珀色だった瞳を怒りで金に輝かせながら、壇上のやんごとなき立場にあるだろう者達を、今にも噛みつかんばかりに
見据えている。
「……もう一度、お伺いできますでしょうか?」
朱凜は、荒くなってしまいそうな声音を全力で押さえ込みながら、問うた。
「うむ……こうして輿入れしてきてもらった朱凜姫には非常に申し訳ないのだが、第一皇子、フェルナートとの婚礼を取りやめたいと思っておる」
そう告げたのは、御年四十四歳になるガーヴィルグ帝国の皇帝、ランヴェール三世だ。男として脂ののったは堂々たる偉丈夫だが、さすがに自分が言っていることに非があるのは理解しているのだろう。顎の髭を撫でながら、その視線はどこか泳いでいる。
「何を……っ」
あまりに無責任な物言いに、思わず朱凜は声を上げそうになる。けれど、すぐ隣にいた外交官がそれを手で制し、視線で『お願いですから堪えてください』と訴えてくるので、朱凜は口を噤み、琥珀色に戻った瞳を落とした。
(どうしていつも、こうなるの……)
十七になるのに背も伸びず、凹凸もほとんどない身体、姫としての手習いごとなどはことごとく駄目で、よくできた兄弟、妹と比べられ、”みそっかす姫”と祖国で呼ばれていた朱凜にとって、この婚礼は唯一自国のために自分が役に立てるチャンスだった。
だから、苦手な勉強も、この国に関することは頑張り、教師からもお墨付きをもらうくらいにはなったのだ。
それなのに、結局ガーヴィルグ帝国でも朱凜は”みそっかす”でしかなく、第一皇子に相応しくないという烙印を押されてしまった。
朱凜は固く目を閉じた。襲ってきた虚無感で身体が一気に重くなる。
もうこのままどこかに行ってしまいたい——そう思った時だった。
「——遅くなりました」
凜然とした声と共に謁見の間にやってきた、青みを帯びた鈍色の髪の男——アースヴィルド第二皇子は王に向かってこういった
「フェルナート兄上と朱凜姫との婚礼を取りやめるのならば、私が朱凜姫を娶ってもよろしいでしょうか?」
思いがけない第二皇子の提案から、”みそっかす姫”と呼ばれた朱凜の新しい物語が幕を開ける——折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-16 21:16:08
8949文字
会話率:32%
アルテリシア帝国第一皇子デイヴィットは父である皇帝と喧嘩の末に身一つで家出を決行する。
しかし待ち受けていたのは世間の冷たい荒波だった…。
金なし、宿なし、身分なしで野垂れ死ぬ直前、ひとりの少女に命を救われる。
婚約破棄がはじまらな
い!!のスピンオフです。
第一皇子デイヴィットとその婚約者ミアの出会い編です。
単体でも読めると思います。
長くなったのでわけました。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-29 20:00:00
15631文字
会話率:40%