子宮は宇宙なのだと思う。 想像するにそこは静寂で、この世界のあらゆるものから遠ざかった、静謐な世界なのだと思う。
✳︎
終わりのない不妊治療は続く。
泥土が堆積したこの子宮に、白く可愛らしいスノードロップは咲くのだろうか。
✳︎
不妊治療
による心の危うさの描写があります。苦手な方はご注意ください。
お読みいただければ幸いです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-07 17:21:58
5821文字
会話率:44%
彼女は、ずっと私と一緒でした。
でもそれは双子の妹としてではなく、私を呪い殺す呪具としてずっとずっと、傍にいてくれたのです。
幸運も生命力も吸い取る「人間のような」呪具と、その少女を妹として愛してしまった、深窓のお嬢様の話。
そこへ忌
み嫌われる死霊使いの男が、少女の両親に依頼されて、その呪具を殺すために動き出す。
双子のようによく似た「呪われた少女」と「人間の姿をした呪具」と、何だかんだと言って不器用で優しい?死霊使いの男が、静謐な館で彼女達とまずは一緒に暮らしてゆく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-12 15:20:09
240422文字
会話率:55%
異界の魔帝国に属し、全吸血魔族を統べていた真祖 パドマ・バティ・ヴリコラカス侯爵 ――
彼女は、或る日突如襲来した異種族大連合軍に領地臣民を侵され、しかし辛くも自らの絶大な呪法のもと、それを完膚なきまでに撃退。
かつ、傷つけられた数
多の臣民たちをも救ったが、その膨大な負担は彼女の命を一瞬で削り切った。
そして彼女が次に目覚めたのは、太正期の大日本皇国 皇都東亰… その某所に佇む『一見』静謐な公卿華族の屋敷。
かつては代々陰陽頭を務めた蓮御門子爵家 最奥の一室で彼女は目覚める。
しかしあろうことか、選りにも選って人間族… しかも非力この上ない少女の身体となり、更にあまつさえ、裸で祭壇に寝かされているという状況に、困惑・驚愕・絶望するが ――
図らずも奪ってしまった身体を少女に返すべく、代わりに自らが憑依するための『依り代』を求め… まぁそこそこ平和で楽しい女学生生活を満喫する、魔法派手めな安穏系 太正浪漫的日常譚。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-03 22:05:47
40633文字
会話率:40%
一人の少女の書いた日記。
私の持つ物より少しだけ内容を削られたそれは、この国で一番の――英雄譚。
彼女は誰よりも慈愛に溢れ、真っ直ぐ前を見据え、決して折れる事がありませんでした。
優しく国民に接し、大切に想い、常に見守り続けていた彼女。
敵を前にすれば、誰もが驚く程の魔法と能力を振るい、守るための意志を杖に込め、ただひたすらに未来を照らし続けたのです。
その姿はまさに、『巫女』なのでした。
私は、私だけは知っています。
彼女はたった一つの想いを胸に宿していました。
彼女の赤い瞳は常に輝き、白銀の髪は静謐と清楚を表現するかのようでした。
どんな苦難に出会おうとも、どんなにもどかしい想いを抱こうとも、共に在り続けた彼女。
他の誰よりも、この世界を愛している彼女。
誰もが彼女を英雄、巫女、天使と持て囃します。
でも……彼女は、本当は……―――。
この物語は彼女の出会いの話。
彼女が見詰めなおした世界、接した人、歩いた道。
彼女と共に歩んだ私は今日も1ページ、日記をめくる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-31 21:00:00
5296097文字
会話率:58%
「何だあれ.........」
誰が呟いたか、本来ならば雑踏の中に消えていくであろう程に小さなその呟きはしかし、今ばかりは雑踏の中であっても静謐な周囲にゆっくりと伝わっていく。
首都東京で―――いや世界中でその日、道行くすべての者が曇天の空
を見上げていた。人々が見上げるその先には―――――――。
#####
現代に突如として現れたダンジョンを舞台にした冒険劇となっています。
処女作なり。
基本的に週1投稿。余裕があれば連投するかも?
誤字脱字報告や感想、意見・質問など常時募集中!
前書きや後書きで質問等に答えていければと思います。
Twitterアカウントを作りました!→@GVyzi5TP5qulBl
或いは矛盾ピエロで探していただくと作者のアカウントが出てくると思います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-17 00:14:52
158320文字
会話率:39%
■短編SFホラーです。
■淡々と綴った、ちょっと別の世界のお話。
■何を書いてもネタバレになってしまうので、以下の内容では無い、くらいしかお伝え出来ません(笑)
■非なろう系
■SFだけど、宇宙とかロボットとか超能力とか未来人とかは出てきま
せん。
■さらに残念なことに、タイムトラベルもしません。
■80年代日本抒情派SFがお好きな方には刺さるかも。
■とにかく不思議な話、とだけ言っておきます。
■カクヨム掲載の再録。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-29 09:20:21
8537文字
会話率:53%
世界と人の安寧は神に静謐な祷りを捧ぐ巫女によって保たれていた。しかし、それは異界より来る穢れと黄泉平坂の神々によって脅威にさらされていた。人の亜種である妖、その中でも最強と言われる鬼神族と龍神族を父母に持つ鬼士武庫光時はその力故畏れられ、忌
み嫌われ、能力を封じられていたが、主斎の巫女神宮沙耶子と共に穢れと黄泉平坂の神々の脅威に立ち向かっていた。しかし、この世界の平穏が巫女の祷りだけではなく、彼女たちを贄とすることで保たれていることを知り、異界の神々のみならず人と妖をも敵としても沙耶子を守り抜くことを誓い、戦いを挑む。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-08 22:37:20
41496文字
会話率:40%
目の前に立ち並んだ仏像たちを一体ずつ、乾いた布で優しく撫でるように埃を取り、磨いていく。艶やかに光るその表面は、どこまでも美しい曲線を描いて、その身体を形作っていた。仏像の冷たい体温が、指先から心地よく僕に伝わる。こうして近くで眺めれば眺
めるほどに仏像の肌は深く静謐な色を見せる。穏やかなその顔は、それを見る僕の心までも波一つ無い水面のようにしてくれるのだった。
こんな風に毎日荘厳な仏像たちを眺めていられるのも、薄い布一枚を隔てて触れることが出来るのも、この仕事の特権だと思う。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2022-02-18 14:50:07
4000文字
会話率:42%
誰もいない真夜中の静謐なレッスン場で、窓から差し込む薄明るい月の光を浴びながら彼はそこにまっすぐ立っていた……。
最終更新:2022-02-09 04:47:15
586文字
会話率:5%
いつかの時代、どこかの場所。ラケルなる世界で幾度となく繰り返されてきた歴史。人が社会を文明を築き上げては、魔が興りそれらを駆逐する。永劫の停滞を約束された、虚ろな円環に囚われた世界。
再生と破壊の過渡期。静謐の時代に、アズルトは人造天使――
来る崩壊の日、人類種の最先に立つ最終兵器――の出来損ないの試作品として生まれた。失敗作なりに主君に忠節を誓う彼だが、実は主君にも言えぬ大きな秘密を抱えていた。それは前世の記憶があること、そしてここが乙女ゲームの世界であるということだ。近い将来、王国は戦乱に巻き込まれる。悪訳令嬢の父である主君の領地にも戦火は及び、主君は歴史の表舞台から姿を消すことになるだろう。
などと深刻ぶって語ってみたが、アズルトは主君の生命を微塵も危ぶんではいない。そんなことよりも悩むべきは、主君の命で震源地となる騎士養成学校への入学が決まったことだろう。おまけにその内容は『騎士養成学校の秩序をぶち壊せ(意訳)』というもの。無自覚で歴史への介入を促してくる主君は流石と言う他ない。
かくて忠臣アズルトは原作の舞台へと足を踏み入れる。同じく転生者である少女たちが自らの望む結末を引き寄せようと画策する中、裏ボスの狐っ娘を共謀者に迎えたアズルトは、彼女らの疑惑の目を掻い潜り、時に迷子の吸血鬼を慰め、使命を果たすべくゲーム知識を駆使しシナリオを、ひいては世界を捻じ伏せる。
これはそんな、役を持たないアズルトが役割を演じつつ世界を攻略するカタストロフ招く系ファンタジー。
◆ステータスやスキル等のゲーム的な要素なし。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-23 00:04:00
268265文字
会話率:23%
静謐な月夜。
王城のバルコニーで風に当たっていたお姫様の前に、暗殺者が現れる。
彼は言った。
「僕を殺してください」と。
最終更新:2021-10-13 19:25:57
1488文字
会話率:18%
前日に恋人と喧嘩をした主人公は、2人で来る予定だったショッピングモールに訪れる。
最終更新:2021-06-07 22:58:50
889文字
会話率:4%
『もっと「好き」は大切な宝物であってほしい』
学校図書館司書の宇治川先生に好き……ではなく、心を惹かれている岸辺涼。広大な学校図書館という静謐な舞台、10歳の年の差、教師と生徒という立場の違い、先生の過去、彼女と関わる人たち……。そん
な彼女を取り巻く様々環境から、「好き」を考え直す物語。
*本作品は連作短編集となっています。しかし全て読んで分かる要素も含まれています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-27 20:00:00
125106文字
会話率:51%
料理研究家の助手として、毎日を必死に生きる私
椎名いずみ・二十六歳
ある日、撮影中に事故に遭い、目覚めたらそこは静謐な神殿だった。
聖女として呼び出されたらしいけれど、能力はないし、年はいってるしで、どうやら私、厄介者?
そんな私を拾ってくれたのは、十歳年上の騎士団長様でした。
「私は美人じゃないし、会話上手でもありません。でも、あなたの暮らしに寄り添うことはできます」
美しく咲く花にはなれないけれど、あなたの体を作るお手伝いはできる。
そう、味噌や醤油のように!
この作品はBerry's Cafeにも掲載しています。
2020/5 ベリーズ文庫から発売された作品の原作となります。(改稿前のものです)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-11 08:00:00
122592文字
会話率:41%
奴隷の少年アルトは、買主である冒険者パーティ【炎の業剣】から酷い扱いを受けていた。ダンジョンに潜るたびに死ぬような思いをする中、彼は自分を買うためにお金を必死に貯めていた。そんなある日、パーティメンバーが話している所をたまたま聴いてしまう。
「アルトが自分を買うために預けた金は俺らの飲み代に消えている」怒りに震えたアルトは彼らを問い詰めようとするが、奴隷の力で抑え込まれ、殺されそうになった所を冒険者【静謐の淑女】に救われる。
そこから彼はそのパーティに加入し、さまざまな苦難を乗り越えて成長していく。
そして、【炎の業剣】はそれを機に転落していくーーー
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-31 01:00:00
2795文字
会話率:44%
終わらない光の中、外に出ている人間は少なく、皆が下を向きその瞳には光が無い。終わらない朝を皆んなはどう思っているのだろうか。精霊が眠りにつき、雨も降らず、大地は枯れ、微風すら吹かない。それを魔法でなんとか生き残ってきた人々。愛し子達を忌避し
、殺し続けた人間達の子孫。
本当に救う価値はあるのだろうか。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-21 17:34:10
3938文字
会話率:59%
帝国陸軍最後の参謀総長は梅津美治郎大将でした。
その名はあまり知られていませんが、陸軍史上でも屈指の能吏でした。その梅津の能力を、陸軍は様々な不祥事の後始末に発揮させました。満洲事変、クーデター未遂事件、二二六事件、ノモンハン事件、そして
終戦と、美治郎は陸軍の後始末に追われます。
大東亜戦争中、梅津美治郎大将は関東軍司令官として満洲国の首都新京にありました。戦うことはありませんでしたが、極東ソビエト軍に対する戦備を整え、ソ満国境の治安維持と哨戒監視を実行し続け、北辺の静謐を守り通しました。目立った戦功はありませんでしたが、満洲の防備をかためることにより日本帝国の根本的戦略環境を維持し続けたのです。
しかしながら、太平洋方面の戦況が悪化し、兵力が不足すると、関東軍の主要兵団が次々と引き抜かれ、太平洋の島々へと出陣していきました。その分だけ関東軍の戦力は弱体化していきましたが、梅津軍司令官は可能な限りの弾薬食糧を出征軍に与えました。
太平洋の要衝サイパン島が陥落すると、梅津美治郎大将は参謀総長に任命されます。開戦当初より、この戦争には勝機がないと秘かに考えていた梅津大将は、運命を甘受して、終戦を達成し、帝国陸軍そのものの後始末を実行します。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-13 07:21:40
76301文字
会話率:32%
アナスタシアは18歳の若さで聖女として顕現した。
聖女・アナスタシアとなる前はアナスタシア・リュークス侯爵令嬢。婚約者は第三王子のヴィル・ド・ノルネイア。
王子と結婚するのだからと厳しい教育と度を超えた躾の中で育ってきた。
アナスタシア
はヴィルとの婚約を「聖女になったのだから」という理由で破棄されるが、元々ヴィルはアナスタシアの妹であるヴェロニカと浮気しており、両親もそれを歓迎していた事を知る。
聖女となっても、静謐なはずの神殿で嫌がらせを受ける日々。
どこにいても嫌われる、と思いながら、聖女の責務は重い。逃げ出そうとしても王侯貴族にほとんど監禁される形で、祈りの塔に閉じ込められて神に祈りを捧げ続け……そしたら神が顕現してきた?!
虐げられた聖女の、神様の溺愛とえこひいきによる、国をも傾かせるざまぁからの溺愛物語。
※アルファポリス様でHOT、恋愛1位ありがとうございます(12/5)
※感想の取り扱いは活動報告を参照してください。
※アルファポリス様でも別名義にて、中編版を連載していました。改稿版として内容に加筆修正しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-11 02:25:30
63201文字
会話率:32%
80歳以上まで生きることが当たり前になった現代において、一人の大学生がいつもと変わらない夏季休暇を過ごしていた。しかし祖母の家で偶然入った静かな部屋が、彼の平凡な日常を変え始める。眠っていた過去の記憶が呼び覚まされ、彼の心は揺れ動く。そんな
中たくさんの人たちとの出会いの中で、少しずつではあるが変化が生まれてくる。彼は何かを見つけることは出来るのだろうか?旅の果てに、彼はその静かな部屋に再びたどり着くのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-06 18:07:08
43378文字
会話率:13%
魔女のマリィと、同居人ルトのお話。
静謐の森に住む魔女を訪ねると、魔女の薬を買う事が出来る。
人々は皆、己の望みを持って彼女の家を目指すのだった。
1話完結する話をメインに書く、己の娯楽小説。
最終更新:2020-09-15 16:44:19
15228文字
会話率:49%