夏のホラー2014 参加作品です。
やや長めの物語ですので、時間をもてあましているときにお読み下さい。
最終更新:2014-08-12 10:08:26
23567文字
会話率:38%
人は、いつの頃から恐怖という感情を抱え込むのだろうか。
この世に生まれ落ちたときには、既にその脳髄の奥深くに刻み込まれているのだろうか。
それとも、他者によって、あるいは自らの経験によって生み出され、育まれていくものなのだろうか。
その答えが今、目の前にある。
己が過ちによって閉じられた、蓋。
蓋によって閉じ込められた、恐怖。
開けてはならぬ。
開けてはならぬ。
幾度念じても、この手は勝手に蓋へとのびていく。
まるで、自分とは別の生き物のように。
まるで、操られているように。
蓋に封じられたものの恨みに誘われるように。
「わたしは、恐怖を欲している」
抗いきれぬ衝動は声ならぬ声となって、今夜も甘く囁きかけてくる。
※夏のホラー2014参加作品
日常に潜む恐怖と、そこから身を守る術をテーマにお送りします折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-08-12 09:29:03
7149文字
会話率:21%
元大学教授、真也。
故あってしばらくのあいだ、大学、そして文壇、論壇を離れていたが、今再び、そうした文の抗争の世界に返り咲こうとしている。
かつての彼は、まさにその世界のヒーローだったのだ。
そして、復活の生け贄とすべき若き美女も見
つけた。
全て順調な筈だ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-08-12 08:56:26
9364文字
会話率:28%
彼女は美しい――この世のモノとは思えないほどに。
彼女の妖美な容姿や魅惑的な香り、奏でる優美な旋律は、この世の男のみならずケダモノまでもを惹き寄せてしまう。
そんな彼女を護るため、僕は彼女の騎士になると決めた。
最終更新:2014-08-12 05:47:07
3128文字
会話率:24%
幽霊屋敷と呼ばれる廃屋で、二人の高校生が焼け死んだ。
それから20数年、立て替えられたがまた廃屋となったその場所に、高校生たちが肝試しにやってくる。しかしその中に、やめた方がいいと言う女子高生、菊野乃菊がいた。その忠告を聞かずに廃屋に入った
学生たちは、幽霊を見る。そして次の日から、得体のしれない液体に身体が熔けていく学生たち。その親も犠牲となる。それに遭遇した乃菊が、警察官村田と真相を調べる。20数年前の事件と熔ける事件の繋がりは・・・。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-08-12 05:17:48
31271文字
会話率:57%
古都に居を構えた幼馴染の部屋に遊びに行くことにした。
レトロな感じのする戦前から建つそのアパートメント、泊めてもらったその夜に、ソレはやってきた。
怖いを好奇心が凌駕して、友人を巻き込んで、ソレの正体探しが始まったのだった。
最終更新:2014-08-12 04:08:01
3356文字
会話率:22%
この物語は俺、相沢直也が高校三年の秋ごろに体験したものだ。
まず、この話を始める前に俺について簡単な説明をしよう。
俺は小学生の時、ある事件をきっかけに霊感に目覚めた。
そして、中学生でオカルトの知識の収集や実際の体験談が増えていき
、高大一貫の学校に入学した。
そこでオカルト研究部に所属し、そこの先輩と様々な怪奇現象を体験していった。
それから、三年になり先輩からオカルト研究部の部長を引き継ぎ、話は冒頭に戻る。
この頃は、大学に通っていた先輩が外国の大学に編入するため、先輩との思い出作りのため様々な心霊スポットを巡るオカルト一色の夏休みも終えて、先輩も留学し、新学期も始まったばかりの頃だった。
そして、新学期も始まり、1週間位たった頃からある噂が学校中に流れ始めた。
『ある教室でこっくりさんをやると必ず、怪現象が起こる』
この噂をきっかけにとあるグループのこっくりさんの騒動に巻き込まれていくことになった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-08-12 04:06:51
9290文字
会話率:56%
雪子は小学六年生の女の子。
隣町の遊園地にお化け屋敷がオープンして、父親に連れて行ってもらうのを楽しみにしていた。
しかし、父親は約束をすっぽかしてゴルフに出掛けてしまう……。
怒った雪子は、
「もう、家をお化け屋敷にしてやるから」
そう言って、自宅を改造してお化け屋敷をオープンさせた。
ところが、同級生に協力してもらってお化け屋敷を手伝って貰っていたのだが、知らない女の子がその中に混ざっていて、あの子は本物の幽霊ではないかと言い出す者が現れた……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-08-12 01:22:30
5037文字
会話率:50%
怖い映像とか見せられると、「夜中にトイレに行けなくなる」って言う人が居る。でも、実際の所「夜中にトイレに行けない」ぐらい、怖い目に会った人っているのだろうか。
そもそも、「夜中にトイレに行けない」ってどういう状況なんだろう。布団から出るのが
怖いのだろうか。起きて立ち上がり、廊下をひとりで歩くのが怖いのか? それともまさか、トイレの中に何か居るような気がするとでも?
面倒くさいと、言われる。でも、私はその謎を証明するべく……
お食事中の方はご遠慮下さい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-08-12 00:30:05
5853文字
会話率:26%
一話完結形式の怪談短篇集。
最終更新:2014-08-12 00:20:32
21950文字
会話率:20%
図書館で時間潰しをしていた俺の目の前に現れたのは、一人の美少女[弥宵]
彼女が俺に語るのは“少し不思議で、何処か恐ろしい夢物語”だった
夢は、いつしかセカイを呑み込む
それは、誰かが見た邯鄲の夢
最終更新:2014-08-12 00:14:04
6380文字
会話率:27%
ようこそ、我が幻楼舘へ。
私は当館の館主を努めます、黒柳迷斎を申します。
こんな雨の降る中、当館にお越しいただき、ありがとうございます。
私は当館の運営の他に、趣味で様々な蒐集をしております。
ご希望の物がありまし
たら、何なりとお申し付けください。
はい?今日は別の要件で………。
なるほど、お客様は『噺』をご希望なのですね。
解かりました。私のコレクションの中から怪異譚、特に奇怪な噺でも今日
はご披露しようと思いますが……。
よろしいですか?
いいえ、お代は結構です。
これはあくまでも、私の趣味ですから……。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-08-12 00:13:54
3475文字
会話率:38%
ほんの気まぐれから夜の廃工場を探険する事になった「ぼく」達。だがその行為は怪奇な現象と恐怖の洗礼を浴びせるのだった。
最終更新:2014-08-11 23:49:18
3813文字
会話率:36%
新しい時代の幕が開いてから既に十年という時間が経った。妖怪変化魑魅魍魎の住み難い時代となって、時が経ち過ぎた。
江戸の昔から生きているような古参の者からすれば、大正の今と云うのは世知辛いものだろう。人間も、妖怪にとっても、等しい地獄かも
知れぬ。
そんな地獄の、或る夜の事だ。
―――暗黒の森を貫く豪雨。捨てられて幾年の山小屋。煌々と照る洋灯。遠雷。
黒衣の僧侶、濡れ鼠の書生、傴僂(せむし)男、芸者、私。
登場人物は全て揃っていた。完璧な状況、整った舞台、その只中に私も存在していた。
その時私は主人公でなく、登場人物の一人であり、舞台の一つであり、夜を成す歯車の一つであった。
十の歯車は重苦しく軋み、妖どもを集めていた。否、集め終わっていた。
そして始まった。私が生涯忘れ得ぬ雨夜の顛末、鏑矢は彼の一声から。
「一興、怪談会と洒落込もうかエ。」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-08-11 23:46:50
20077文字
会話率:22%
東京で独り暮らしをしている、私、高崎 千夏は夏真っ盛りの8月のある日、夏休みを使って実家に帰省した。
だが…その頃、私の実家近くではある噂がたっていたのだ。
――人が森で呪い殺される…
そんな噂がたった数週間後、私の目の前にある男の子が
現れた。
果して噂とこの男の子の関係は?
それを知った時、私はとある昔の記憶を思いだした…折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-08-11 23:38:52
11583文字
会話率:46%
定点カメラの怖い話です。でもあまり定点カメラは関係ないかも・・・。
主人公は毒舌の大学二年生、夏休みにサークルで肝試しをやる事になる。そこでとあるホラースポットに行き、定点カメラを設置する事になる。
何も起きる訳はないと高をくくっている主人
公だが、とある事件が起きてしまう・・・。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-08-11 23:32:10
7125文字
会話率:38%
鏡師のNは、幼い時分に両親に見捨てられた体験から鏡に自身を映す事で自我を保って来た。しかし、鏡への執着が増して造った鏡部屋で自分を見つめている内に、鏡像に言い知れぬ違和感を覚えるようになる。徐々に自分と鏡像との齟齬が広がっていき、ついには発
作的に鏡部屋を破壊して倒れてしまう。病室で目覚めたNは、医師からしばらく入院して鏡のない生活をするよう告げられる。けれど、誰も見舞いに訪れない孤独感と異様な病院の雰囲気も相まって、Nの精神はまたも不安定な状態に陥っていく。【夏のホラー2014参加作品】折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-08-11 23:02:36
12850文字
会話率:22%
――やってしまった。
後悔先に立たず、とはよく言ったものだ。頭に血が上って、頭の中が真っ白になって――そこから先はよく覚えていない。
気がつけば、あいつが床に転がっていた。
どうしよう。どこに隠そう。
死体の隠し場所なん
て見当もつかないし、考えてみたことさえない。第一、隠したところでいつかは見つかってしまうのではないだろうか。
そんなことになったら……俺の人生はおしまいだ。しかし、このままここに置いておくわけにはいかない。
――どうしよう。どこに隠そう。
堂々巡りを続ける思考に、突然、嘲笑うような、誘うような声が割り込む。
「俺が何とかしてやろうか」
囁くような声はベッドの下から――。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-08-11 21:26:02
7843文字
会話率:28%
同僚が、失踪した。行方を追ううち、枕森前を経由する、6番路線に謎を解くカギがありそうだ、という考えに行きついた。
そこには、俺の勤務する丸豪バスの母体、丸豪グループの黒い過去があった。
※夏のホラー2014提出作品「まくらもり」の別サ
イド視点のお話になります。
「まくらもり」の裏設定、ネタバレを含みます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-08-11 19:17:24
20290文字
会話率:22%
職場の先輩、深沢さんが失踪した。
路線バスの運転手になって二年目の俺は、入れ替わるように、枕森前を経由する6番路線を担当することになった。
路線にも慣れた頃、周囲に奇妙な事が起きはじめる。
乗客の長い髪の女子高生、嫌味で挑発的な同
僚、すれ違いざま、手を挙げて挨拶をしてくる、他社のバス運転手、そして、深沢さん失踪の謎。
やがてそれらは、市街地のビルの向こう、夏の日差しに色濃く枝葉を広げる巨木の根元に封じられた、暗く、悲しい過去に繋がっていく。
漫然と過ごす日々に倦怠を覚え始めた路線バス運転手が体験した、夏の恐怖体験。
夏のホラー2014提出作品。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-07-26 21:00:50
20378文字
会話率:16%
人の勧めを断るのは、勇気がいる。
でも、それが本当に不要なものなら、断固として辞退するべきだ。
でないと、大変なことになる……かも。
最終更新:2014-08-11 15:58:16
10066文字
会話率:19%