「嘘だ…こんな…」
灰色の石壁に覆われた薄暗く肌寒い部屋の中、僕の目の前に置かれた巨大な水晶珠に映し出されるのは、人の住む街が破壊しつくされた「地球」
炎から逃げ惑う群集。襲い掛かる異形の怪物。応戦する各国の軍隊。
怪物に降り注ぐ弾幕
はにわか雨のごとくぱらぱらと弾き返され、怪物たちの怒りを増すばかり。
そして、既存の兵器では傷ひとつ付けられぬ怪物に向けられたのは諸刃の剣。
怪物が占拠した街に落とされた光の玉がすべてを焼き尽くすところで映像が途切れる。
「預言書」が見せた数年後の未来。僕は自分の産まれた世界を犠牲にして異世界(ここ)を救ったという。
僕は叫んだ。
「こんな結末は望んでいない!」
光を発しなくなった水晶球のそばに佇んでいた小さな人影が動く。
「落ち着け小僧!あれはわしが最初からヒントをすべて教え、必要な物を渡したら何故かああなってしまったという「もしもの世界」の話じゃ」
真っ黒なゴスロリ服に身を包んだ少女がそう答えた…。右目を光らせて。
「だから、ヒントは与えないことにしたのじゃ。小僧、すまぬ…」
ドスンと鈍い音と同時に頭に強い衝撃を感じ、僕の意識は遠のいていく。
「記憶を消させてもらうぞ」
---
週末の昼下がり、ファストフード店からの帰りに運転していた車ごと異世界へと呼び出された僕。
目の前に広がるのは灰色の石畳、そして見たことも無い巨大な西洋風の城。人影の無い王宮の中庭でハンバーガーを食べようと包みを開いていたとき、突然目の前に現れた女の子。
彼女は自分を「糧」として食べてほしいと言い出した。
そして自分の命と引き換えにこの世界を救ってと懇願する。
謎の「預言書」が絶対的な力を持つ王国で、魔導具もろくに使えないおよそ勇者らしからぬ主人公がいろんな女の子に振り回されながら、最悪の結果にならない道をノーヒントで探しつつ、異世界を満喫します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-05 19:00:00
4628049文字
会話率:35%
「――我が、礎となれ!!」
美しい少女に足蹴にされ命令を強要され、しかも報酬はなし!
通常なら逃げるか怒るかする所……少年にとっては、其れこそが本望だった!?
影を曳き召喚された先は、タイムリープに思えるほど過去の欧州に酷似した世界。
衣
服の形状や透明なガラス窓がある事から、13~14世紀頃だと思われる。
しかし史実にはない、魔法の如き「力」の存在と――魔獣との遭遇!!
汚れた水を飲料水に、石畳を掘って汚物を流す側溝を設置し、お風呂を設備する。
この時代の認識から逸脱し、批判を受けようとも「清潔」を広めたい!
それは全て、後に訪れる黒死病対策であった――。
現代とは違う常識の中、少女に踏んで貰う為にこの国を磨き上げるっ!!
心の癒しカレシーと共に、過去の欧州を旅するちょっと奇天烈な少年の冒険。
異世界転移ファンタジーです!
この作品は「アルファポリス」でも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-31 14:01:54
1387667文字
会話率:37%
山間に抱かれた街、雅都。
その美しい街並みは、竹林の緑に包まれ、風が笹の葉を揺らすたびに静けさの調べが響き渡る。
町屋の格子窓から漏れる灯火の柔らかな輝き、苔むした石畳を濡らす朝露――ここは、古き時代の美と静寂を保ち続ける街。
しかし、そ
の雅なる街の奥深く朱塗りの鳥居をくぐった先にある神社で異変が起きる。
神社の奥に祀られ、街全体を魔力で守護してきた「魔水晶」が、ある夜忽然と姿を消したのだ。
多重の結界に護られ、外部からの侵入は不可能――それが誰にも信じられぬ「神隠し」のごとき消失だった。
旅人の一条零。
彼は静寂の中に潜む違和感を見逃さなかった。
古い伝承が語る狐火の囁き、焦げた台座に残る微かな痕跡、竹林を渡る風が運ぶ奇妙な匂い……
これら全てが、この事件の背後に潜む「人ならざる意図」を感じさせる。
美しき雅都に隠された影――魔水晶の消失に潜む真実は、果たして伝承が語る「神の怒り」か、それとも人の欲望によるものか。
笛の音のように細く響く謎の糸を追い、静かにその真実を紡ぎ出す。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-17 17:10:00
19838文字
会話率:19%
古い石畳が広がる港町で、幼馴染のAとBは、魔物討伐隊に入るため日々訓練に励んでいた。平和な日常が続く中、ふと現れた少女Cと出会い、3人は強い絆で結ばれていく。しかし、運命は容赦なくその絆を引き裂こうとしていた。
試験で不合格となったBは孤
独と焦りから危険な道へと進み、ついには行方不明に。そして、AとCが手を取り合い成長していく中、やがて訪れる襲撃事件が全てを狂わせる。Cが剣を振るった相手が実はBであったという真実は、Cを罪の意識に押し潰し、彼女の精神を徐々に狂気へと追い込んでいく。
AはBを探し、町を離れ、二度と戻らない。ひとり残されたCは、Bに似た魔物を探し求め、討伐し続けることで、自らの罪を正当化しようとする。しかし、現実と狂気の狭間で揺れる彼女には、誰が魔物で誰が人間なのかすら、もはや見分けがつかなくなっていく。
失われた絆と、狂気に飲み込まれた心。Cが追い求める真実とは何なのか――彼女の剣は、何を切り裂くのか。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-14 18:23:18
6860文字
会話率:32%
「しまった!」
イチという名の少女の半身が石畳に飲み込まれた瞬間、情けない叫び声が彼女の口を覆った防毒マスクの中で響いた。
馬の尾のように後ろに結った白金色の髪が宙を舞う。蒼い瞳が動揺に揺れ、冷や汗が額を濡らした。
そこそこの主張がある
胸からつま先までが地中に消え、地上に出ているのは顔と肩、腕くらいのものである。
ここはエル・ト・ラプダンジーの塔。
伝説の大魔法使いラプダンジー師が生前に残したと伝えられる、天に伸びる魔導塔である。
別名、エロトラップダンジョン。
我々の時代に同人誌や画像投稿サイトなどで一度は目にした事のある読者諸氏も多い事であろう。
イチはこの日、己のポリシーに反してこの珍妙奇天烈破廉恥な塔に単身挑まざるを得なかったのであるが、落とし穴の罠に嵌ってしまったのである。
「____________っく!だ、脱出できない!」
肘に力を込めてなんとか這い出ようとするも、何かに下から引っ張られているのか脱出できない。
それに先ほどから何か取っ掛かりを得ようと足をバタつかせているのだが奇妙な事にその足の感覚が消失しているのだ。
____________これは感覚遮断系!!
感覚遮断落とし穴。
これは飲み込まれた、下半身の感覚を毒や魔法によって消失させ、犠牲者の身体や排泄器などを刺激する悍ましい悪意の罠だった…折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-05 20:12:37
187760文字
会話率:26%
石畳の街の、どこかの裏路地に隠れた小さな宝石店、ピクシー。年齢も性別もよくわからない店主がのんびりと構えている店は、宝石の販売のみならず、買い取りや取り置き、預かりも行っている。不思議な不思議な小さな店に不思議な不思議な店主。必要とする人に
だけ開かれる門扉の向こう側は、人生を鮮やかに変える節目足りうるか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-12 12:43:06
6607文字
会話率:56%
--S県S市、港町で有名なここは人口20万人程度の小さな町。
世界中様々な船がここに寄港しており、一部の商店街では外国の紙幣も使用出来る。
今年から子供の治療費は無料で、ファミリー人口増加を測ろうとしているらしい。
それ以外特に特徴も
ない淡白な田舎町だ。
海沿いに車を西に走らせ、市の無料駐車場に車を置く。
小道を歩くと左手に見えてくる小さな森林公園を通り抜ける。
すると一本道が見えてくる。
多少小綺麗に整えてある様子から人の気配を感じる。
長い道を登っていく。
時代錯誤な鉄の門が見えてきた。
まるで西洋の貴族の屋敷のようだ。
門をくぐり抜け石畳を走り抜ける。
玄関のドアノブには虎の彫刻があしらってあり何とも壮観である。
一見なんてことない金持ちの別荘地。----折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-19 19:21:32
4171文字
会話率:10%
ユアンとカズンはスリをしながらその日を生き延びていた。
ある日カズンがドジを踏んで憲兵に捕まることに。
気がついた時には真っ暗な石畳に寝かされていて、どう考えても牢屋ではないとしか思えなかった。
真っ暗な石畳の部屋から出されると、そこは海
に囲まれた島だった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-27 17:00:00
3959文字
会話率:31%
これを英語で書いてみました。遠い過去の歴史的な物語を形成するために石畳みされた今後の作品のためのメモ。世界構築の初の試みであり、舞台はもう一つの地球/異世界であり、その現実の常識に基づいて書かれています。これは単なる草稿であり、主要な作業は
まだ完成には程遠いため、多くの変更が加えられる可能性があると予想しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-30 17:50:47
38159文字
会話率:0%
帷の降りた夜一色の暗闇で、銀のロザリオがきらりと瞬いた。
するりするりと雲の影に紛れて街を往く暗い影が大通りのショーウィンドウに映り、ぴたりと男は足を止める。するとショーウィンドウの中の影は寸分の狂いもなく男と同時に足を止め、同じ背丈
、同じ姿で寸分も狂わず鏡写しにこちらをじっと見つめ返した。
黒のブーツに金の装飾の付いた修道着、首から下げた銀のロザリオ、一つに括られた鉄紺色の長い髪の毛。
鏡の中の影は夜風に靡く髪の一本取っても彼と瓜二つ、身じろぎの一つもせず時折男と全く同じ仕草を挟んで街の石畳の上にただ静かに佇んでいる。
黒い絵の具で塗り潰されたように穴の空いた顔で、こちらを見つめながら。
────悪魔出づる國、ウォーレンロイツ。少年少女、武器を取れ。
悪魔を殺せ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-07 19:20:28
8559文字
会話率:32%
街路樹、石畳、あの頃のものはいくつある
最終更新:2023-05-26 21:09:41
367文字
会話率:0%
石畳、規則正しく、歩いてみる、不規則なもの
最終更新:2020-05-02 19:03:36
324文字
会話率:0%
おれは空き缶をけっとばす。
最終更新:2023-05-19 07:00:00
490文字
会話率:0%
喜怒哀楽に満ちた人生を、すべてのひとが望むわけじゃない。
退屈な平穏を、願う声もあろう。
得るものなければ、痛みもなし。
最終更新:2022-01-20 00:00:00
428文字
会話率:0%
めぐは17才。北欧のとある共和国で、クラスメートのリサ、Naomi,れーみぃと楽しく暮している。
町は古くて、石畳の道に路面電車が走り、丘の上にはケーブルカーが通っている。
偶然、時間旅行の能力を得てしまいました。
めぐは夢を見ます。未来
の私達はどうなっているの?
タイム・スリップが起こりました...折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-13 12:29:27
521362文字
会話率:3%
都中央の石畳に咲く艶やかな大輪の花は、人喰い花だった。
聞けば男に裏切られた女のなれの果てだと言う。
最終更新:2023-04-22 13:46:10
686文字
会話率:0%
石畳の町に靴音が響く。遠く懐かしいその靴音に、追い縋るひとりの女がいた。音を追いかけて堤を登ると、銀青の背中が角を曲がって消えるところであった。女はなおも追い縋る。
「仙道企画その5」の旋律に乗せて送る、ハッピーエンドな幻想恋愛譚。主催者
様のご好意で楽譜の転載もさせていただきました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-11 21:16:28
1191文字
会話率:49%
少女は今日も街をかけずり回っていた。
リーファンという街に住む十一歳の少女、エメル。
少女には、この街の、石畳続く家の近くが世界の全てであり。また彼女は、それで良い、と思っているらしかった。
これは少女が巻き込まれていく歴史、それ
がまだやってきていない頃合いの、日常である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-15 17:06:19
3546文字
会話率:31%
主人公
「気が付いたら異世界に転生して居た俺は、草だった。
何を言っているか分らねえと思うが、とりあえず250年が経過して――
――問題しか起きてないですが、多分元気です」
脇A
「……また、雑な……」
主人公
「お前が言うなよ!?」
――という、ネタが多めのお話です。
※おすすめキーワードが仕事してません。ある意味ではそうなんだけど、違うじゃねえか!!って切れられても文句言えません、『本当に申し訳ない』折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-23 13:00:00
2330090文字
会話率:44%
十七歳になるとスキルが授かれる、かもしれない世界。魔物などから取り出される魔石を様々なエネルギーに変換できる技術の開発により、成り立っている世界。雨と黒い蒸気と、石畳が似合うようなそんな世界で、一人、生きてきたアカードはスキルを授かる。
【魂魄術】
その得体のしれないスキルがアカードを、得体のしれない人々や組織へと繋げ、時には倉庫で依頼をこなし、時には血なまぐさい事件に巻き込まれ、時には甘やかされ、鍛えられていく。
そして、少年は培った力でダンジョンを攻め、並み居る冒険者を蹴散らし、自分だけの道を探していく。
そんな、物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-03 17:33:21
176553文字
会話率:54%
温泉街のとある一角に位置する妙木通り。中華料理店や中国雑貨店が50棟ほどが軒を連ねているここは実は中華系マフィアがうろつく治安のヤバい場所。にもかかわらず連日、多くの観光客が妙木通りの石畳の道を行き交っている。ある日、玉虫色のクサヤ・カゲミ
ツブランドの派手なドレスを身に纏った仲良しマダム2人組が観光のため妙木通りに訪れるのだが……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-24 18:00:00
1915文字
会話率:31%
異世界へと飛ばされた高校生――山田悠太(やまだゆうた)。
剣と、魔法と、不思議な魔導具の溢れるロールプレイングゲームのような世界で、少年はいきなり魔物に襲われてしまう。
牙を突き立てられ、爪で引っかかれ……丸腰の少年は死の淵で自暴自棄
になり、ゲームで使う「ステータス画面」を呼んだ。
そのステータス画面は、世界の理を無視するものであった。
――少年にしか見えず、しかしそこに存在し、どんな攻撃にも傷つかない光の板。
それはかざした手の平からぴったり15センチ先に現れる――既に存在するものを壊してでも。
血塗られたステータス画面で魔物を退けた少年は、森で出会った少女ライチ・カペルと元の世界に戻る方法を探して旅に出ることとなった。
旅の最初に訪れたのは『ギルド街』の異名を持つ首都『カージョナ』。
高笑いの令嬢や猫娘なロリ娘、獣人サキュバスおかまっちょと個性的な人物との出会いを経て、少年は石畳の街を舞台にギルド入隊を賭けたサバイバルバトルに挑む。
バトルの裏で蠢くは魔剣を持つ少女ネピテル・ワイズチャーチ、立ち塞がるは街をまとめる十二ギルドのギルドマスター。
そして現れる魔王の片鱗との一騎打ちを制した少年は――宿屋で下働きをすることとなる。
下働きと下級クエストを送る毎日の中、少年は海岸で弱そうなエルフの青年ブラン・シルヴァと出会う。
エルフの国から来たという青年に働き口を紹介して回る内に、少年たち一行は、軍服コスプレ女に鞭で縛り上げられ探偵として『霧喰事件』を解決することを命じられる。
そして事件に隠された恐るべき狙いが、少年を、街を、国を巻き込む戦乱へと発展する。
乗り越えるべき試練は――炎鎧の大熊、蔦を操る豚の王、風の剛腕を持つ馬鬼、変幻自在の鏡蜥蜴。
共に戦うは――魔法オタク少女、へたれ王子、わがままボクっ娘、糸目ウフフ婦人汗草大工傭兵三兄弟姐御肌職人にプードル顔のお爺ちゃん!? 等など!
ステータスを確かめるだけでは終わらない、ステータス・オープンで開戦する画面アクション劇です!
【表紙イメージイラスト公開】akisa(あきさ)様に描いていただきました!
※2020.5.21 各話の分割、改行字下げ、作品タイトルの変更を実施しております。
※2021.6.30 あらすじ追記しました!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-01 20:46:04
723694文字
会話率:28%