断ち切るところが見あたらない
キーワード:
最終更新:2024-03-18 11:10:05
256文字
会話率:0%
岡山の田舎町に住む浪人生ユウトは、予備校に行っては机で眠り、家ではゲームや漫画に興じるだけの堕落した日々を送っていた。さりとてバイトも就職もしようとしない、完全にやる気のない青年だ。
そんな彼が、ある日姉に渡されたのは謎の大きな巻貝。
「枕元に置いて寝たら、不思議な世界に行けるんだって」
幼稚な姉の言葉を笑いつつも、彼はその巻貝を受け取った。
どうせ大学に行こうが、会社に入ろうが、俺の人生は何も起きない。そんな無気力な思いを抱き、彼はベッドで目を閉じた。
一方、まったく別の世界。白い猫に似た生物が暮らす世界で、世紀の大泥棒と称するアウララが地下施設から何かを盗もうとしていた。
それは滅びをもたらす、呪われた手鏡と呼ばれる品。しかし大胆不敵、呪いなど信じるはずもない彼は、むしろだからこそこの危険な宝に、我がものとするだけの価値を感じた。
警察の罠を難なく突破して盗みに成功した彼は、アジトでいつも通り祝杯を挙げようとしていた。
だが、彼が床に無造作に放り投げた『手鏡』は突如光り出し、いなかったはずのふたりの人間をいずこかより呼び出すのだった――
そして、またさらに別の世界。
頭に植物やキノコの生えた、菜人なる種族の暮らす、町にも家々にも花咲き乱れる美しき世界。
そこに、音楽家を目指しつつも、道の険しさを前に心の迷いの中にある、気弱な少女レーバンスがいた。
ある昼下がり、彼女が働く喫茶店に怪しい男が訪れる。
彼は言った、「世界はまもなく滅ぶ」と。そしてヴァーラ、ユギディウス、キュレノイド――聞いたこともない奇妙な単語の数々を、難解な語彙と回りくどい言い回しを多用し、くどくど並べ立てる。さらには、世界の崩壊を食い止めるため、異世界へともに行こうと誘ったのだ。
まともな者は耳を貸すまい。だが、レーバンスは迷いの中にあった。
『本当にこの世界が滅ぶというなら、全部壊れてなくなってしまうのかも知れない』――
決してとらわれてはならぬ不安が、揺れ動くうら若い心を捕まえて放さなかった。
幾多の世界、幾多の者達が時空の垣根を越え、あり得ないはずの出逢いを果たす。数え切れぬほどの出逢いを経て、彼らは戦い、手を取り合い、信じ、憎む。異世界の土を踏む者はひたすらに数を増していく。
その先に何が待つのかは、誰にもわからない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-03 18:00:00
634737文字
会話率:56%
義理の家族に冷遇されているタチアナは、婚約を解消されたことがきっかけで家を追い出されてしまう。
「私の人生は一体どこまで悪くなっていくの?」
嘆くタチアナだが、婚約者からもらった魔法のペンダントの導きによって、実は義理の家族にはめられた
のではないかと気付く。
その証拠に、この婚約破棄にも裏があるようで……?
これは、不幸のただ中にいた令嬢が、逆境にも負けない強さを手に入れて幸福になるまでの話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-25 12:41:53
9320文字
会話率:36%
黒実 音子の作る皮肉と風刺を書いたラテン詩です。
ラテンバンド「墓の魚」で歌っています。
(バンドの公式サイトでも掲載しています)
キーワード:
最終更新:2023-04-02 17:29:14
326文字
会話率:0%
この街は、変に田舎だ。
自然崇拝が残っているし、景観もレトロだ。
方言もよくわからないとしか言いようがない。
海の声が聞こえる。
爽やかな潮風にのって、こちらに伝えにくる。
最終更新:2022-10-15 22:03:11
8123文字
会話率:28%
昔父さんに観せられていたつまらないモノクロ映画。
巻貝を写し続けたあのシーンは、今は亡き父さんとの唯一の思い出だった。
最終更新:2021-12-07 18:40:38
969文字
会話率:0%
水差しのサイダー。
思春期の乙女のように、日溜まりに佇んでいる。
ゆらりと水蒸気が炎天下を煙の様に立ち昇り、生理の月経のように、赤い血が畳に落ちる。
禁断の果実は此処にあったのかと、古い書物に載っている骸骨の模造品に口づけをして、ケタケタ嗤
い出す。
三日月は、子午線を超えて、あとかたも。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-25 14:33:30
1384文字
会話率:0%
「もっとおばあちゃんとお話したかったのに――」
大好きなおばあちゃんのことを思い出しながら、思い出にひたる真琳は、おばあちゃんの部屋で小さな巻貝を見つけました。巻貝を耳に当てると、波の音が聞こえると、おばあちゃんがいっていたのを思い出して、
真琳は耳に当ててみます。すると――
「人魚の、丘に、来て……」
どこかで聞いたことがある声が、巻貝の中から聞こえてきたのです。真琳はいてもたってもいられずに、そのまま人魚の丘へかけだしました。そして――
※こちらは、黒森 冬炎様主催の『劇伴企画』参加作品となります。カテゴリーはBになりますが、もしよければ海を懐かしむような、優しい音楽を聴きながらお読みください。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-20 17:24:05
2467文字
会話率:52%
海が好きなM子は、いつも鍵に巻貝のキーホルダーを付けていました。
※黒森冬炎様主催の、「ソフトクリーム&ロボ~螺旋企画~」参加作品です。
最終更新:2021-03-26 19:07:59
752文字
会話率:0%
黒森 冬炎 様主宰の「ソフトクリーム&ロボ~螺旋企画~」参加作品です。
企画主様の作品群、『200字連載』にまたも、無謀にも挑戦!
あ、いえ、ちゃんと“螺旋”要素も含めてます。一応……。
最終更新:2021-03-15 17:00:00
200文字
会話率:19%
夏休みを利用して海水浴に訪れた女子大生コンビが、螺旋型の巻貝に翻弄されるお話です。
最終更新:2021-03-15 05:37:42
3910文字
会話率:36%
ある日、私は君からもらった不思議な切符を使って遠いまちにいる君に会いに行くことにした。
最終更新:2020-12-29 00:15:05
1395文字
会話率:3%
そのかたつむりは一千万匹に一匹しかいない美しい体をしていました。
背中にのせた左巻きの巻貝はまるでガラス細工のように透明です。体もすきとおっています。
最終更新:2020-11-01 18:26:23
9934文字
会話率:58%
高校生の菅井蒼穹は何の理由も判らないまま異世界へと召喚される。しかし落とされた異世界はスライムと呼ばれる軟体生物ばかりが暮らす異様な世界だった。
人は異世界に堕ちた瞬間、何を得、何を失うか。その核心を問う問題の異色作!
登場人物
菅
井蒼穹 主人公。異世界転移で召喚された至って普通の男子高校生
ユーグレナ ヒロイン。オレンジ色の体色を持つ美少女スライム。宰相家の使い走り
ブ・プロテウス 王国の宰相。青い体色を持つ少年スライム。蒼穹を保護する
ブ・キロドネア 御側衆と呼ばれる国王の近侍の筆頭。プロテウスの政敵
王様 ブロムランド王国の国王。ヴィーマの侵略を受け心身共に衰弱している
アニソネマ ユーグレナの実姉。主婦
ブ・メロシラ 王族のお姫様。快活なおしゃまさん
オクロモナスとスプメラ 牧場主の夫婦。蒼穹が世話になる
青いジイバ 牧場で飼われている食用スライム。皆からナベカムリと呼ばれている
ヴィーマ 全高5mの巻貝の様な殻を持つ謎のスライム。集団で他のスライムを捕食する折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-18 07:35:58
135721文字
会話率:49%
夏といえば海! 海といえば……?! そうだね! ヤドカリだね!!
クリクリお目々の、とびっきりキュートな節足動物!
……え? 脚のごちゃごちゃした部分が超キモいって? ……貴様の来世はヤドカリで決定な。
(あらすじ : メスヤドカリの
ミサキはライバルのアカネにみすぼらしい巻貝を超ディスられる。ミサキは潮溜まりの夏の風物詩・ヤドカリ☆コレクションで優勝しアカネにドヤ顔を見せつける事を誓う。筋トレマニアの弟・ヤマトとイケてる巻貝を探す旅に出るのだが、果たしてイケ巻は見つかるのか!? 見つからないのか!? それとも……見つかるのか?!)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-03 16:10:21
8367文字
会話率:19%
ちいさな島に一人生きる孤児サトリ。
父の遺した言葉に従い、毎日海へ出て巻貝が守るという美しい結晶を探していた。
+++
虹+貝殻というお題を頂戴し、軽率に書いた短編です。
キーワード:
最終更新:2020-01-04 19:01:09
1482文字
会話率:12%
誰にも動かすことのできない人々、集団。
最終更新:2018-12-08 22:31:24
768文字
会話率:15%
気づけば巻貝《タニシ》になっていた。
異世界でも快適に暮らして、遊んで、美味しい物が食べたい、物欲マックスなタニシが、世界の動乱に巻き込まれていく物語です。タニシのキモさに周囲はドン引きします。
来る日も来る日もひたすら岩や苔を舐め
溶かすタニシ。
次第に、迷宮内の魔力《エネルギー》を糧に、舐め溶かし能力《スキル》を急成長させていくことに成功。
コツコツと孤独に鍛え抜き、気付けばタニシがジャンプ出来ている・・・!!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-07-11 16:01:32
168936文字
会話率:16%
長い前髪にぶあつい眼鏡、あまりしゃべらない暗いイメージのせいで「アンモナイト」とあだなをつけられていた巻貝由有。一方、加瀬栄司は、たくさんの友達と明るい家族に囲まれて高校時代を過ごしていた。
高校時代、加瀬栄司に起こったある出来事がきっかけ
で二人は知り合い以上になり、
大人になっても加瀬栄司はよく巻貝由有の一人暮らしの部屋へ行く。
二十六歳の巻貝由有の部屋で、その日もいつも通り加瀬栄司との日常を過ごすはずだったけれど・・・
突然、十年近く会っていなかった巻貝由有の母から手紙が届いた。
「どうして、いまごろ・・・」
加瀬栄司に助けられながら、家族と関係を考え直す巻貝由有の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-01-04 21:42:53
72921文字
会話率:28%
死んだ時間が灰雪のように降りかかる。永劫いつまでも停止したまま形動かないその思想、琥珀のごとく土に埋もれていくしかないのだろうか。死霊の王はその場所が人間の墓標と知っていて、たましいを喰らっているのか。
最終更新:2013-08-08 23:50:46
820文字
会話率:0%