純愛の果てに、無慈悲な斬裂
『Necrophia:B Side/Ver.1-0223』
時に、西暦2222年──。
世界は混沌に堕ちた。
突如として現れた、謎の生命体《ブルータル》。白の獣じみた凶悪な見た目をした当該生物は、なんの前触れも
無く、世界に同時多発的に出現した。
ブルータルは人間を襲い、殺戮の限りを尽くす。
世界の人口は半分以下にまで激減した。
そんな中で、人類が最後の切り札として提案したのが、
《反物質爆弾》を使用した大規模一斉爆撃による異生物滅却計画。陽子と原子核の化学反応で産出される極大エネルギーは、世界中の大陸をリセットさせてしまう。だがその代わりに、ブルータルの数は大きく減った。
反物質爆弾による作戦は成功に終わったかに見えた。だが、反物質爆弾の影響を受けていない都市が世界に幾つか存在する事が判明。各都市から離れた先は真っ平らな荒野なのに、まるでバリアを張っていたかのような、爆弾投下前そのままの状態を維持していた。
しかもその状態を維持している都市には、ブルータルの姿を確認。このような場所を“ブルータルの巣”と呼称。
まだ、ブルータルは生きている。確実に殲滅された訳では無い。まだ、どこかに生きている。繁殖する可能性もある。早期にこの問題は解決する必要があった。この問題は日本にも確認され、横浜みなとみらいが最初の解決地点だと定められた。
状態維持のエリアはみなとみらいの他に、近辺に所在する元町・中華街、大黒ふ頭、京浜工業地帯の鶴見線沿い。この複数箇所が判明。
日本軍は分析調査隊を編成。
元町・中華街、京浜工業地帯には大多数の兵士が編成されたが、大黒ふ頭の調査には《シアラックス》と《カラクセス》の2名が選ばれた。
2人は、なんの疑問も持たず大黒ふ頭の調査へと向かう。
2人は同年齢であり、友人以上恋人未満という関係値。生き残った人類は若ければ、強制的に兵士にされる。その日本軍の士官学校で出会い、意気投合。だけど、2人が一緒に任務を遂行する…というのは初めての経験だった。しかも、2人のみでの任務。
2人は思い思いの任務経験談を話し、陽気な状態で大黒ふ頭へと向かう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-16 00:30:14
2183文字
会話率:69%
ここは、工業地帯がほぼ無限に広がっているように思える島。行ったことはないが、工業地帯でない場所は湿原に覆われていると聞く。
この工業地帯では、鉄が精錬されていたり、火力発電がおこなわれたりしている。
ただ、主人公(飛鳥井)が住む
場所は、そのような大規模施設の近くではなく、とある小さな自動車会社(マルキ機動商会合同会社)であった。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-11-05 20:10:30
1240文字
会話率:0%
長かった古き戦乱の時代は終わり、永き平和と安息の時代を迎えた。
人類は進出した月を中継基地にし、果ての星々にまで住環境をととのえることに着々と成功し、みるみる発展、地球というヒトツの入れ物のナカにとらわれず今もなお広く栄えつづけている。
各国により結成された世界規模の軍隊、ガイア連合軍。
ハイアジアのとある工業地帯の訓練場で訓練機エッグゼロによる訓練は今日も行われている。
ガイア連合軍の盤石さを担う未来の若き卵たちが、ただただコックピットシートと握る操縦桿に汗を流していた。
そんな者たちと関係なく通うのは軍関係ではない、余計な息のかかっていない至ってフツウの学校。
2年1組在籍のミツル・ヤナギは学校の屋上でゲーム疲れの気晴らしにサボっていたところ、ズケズケとミツルのテリトリーに現れた……彼をよく知り気にかけるメガネの先生に珍しい月へのチケットを餌に、専門外の世界へと誘われてしまった。
今年で30周年を迎えるロボットゲーム以外は彼にとって、専門外。されどロボットを操ることには学校の授業をサボる余裕があるぐるいに他人より秀でている。
しかしリアルとゲームでは動かす物体のスケールが違う、はじめての経験に苦戦せど笑われど──スベテは月へのチケットのために……。
そんなマンネリ化していた彼の日常が新たな経験でもやもやと少しずつ変わりだすと、全く彼の知らないところで招いてもいない煙たい危機が不意に紛れ込んできた。
地球に突如現れたのはメタロールと呼ばれるガイア連合軍の軍機と全く異なるフォルムをした未確認未知のテクノロジーと武装を搭載した敵機であった。
この音もせず訪れた分からない悲惨な状況をクリアするため、現役高校生でフルVRゲーム電王のプレイヤーであるミツル・ヤナギは数奇な運命に託されたキューブ兵器Dreamerを起動した────────。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-23 02:10:41
9983文字
会話率:45%
僕たちは、涙を拭いて、お互いのピースマークを、空高く掲げた。二つのピースマークに、百点満点の未来を誓った。
最終更新:2023-09-03 14:00:00
15556文字
会話率:62%
昭和六十四年。
小学六年生のケンボ―は、公務員の父の急な転勤に伴い、とある工業地帯への引っ越しを余儀なくされた。
そこで彼は、チョキと名乗る少年と出逢い、二人は、親友になる。
チョキは、鬱蒼とした森の中に住み、街の人から「神舎
の裏の者」と呼ばれていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-04 08:25:18
9411文字
会話率:60%
東京近郊の工業地帯で生まれ育ち、
極道かハスラーになる同世代が多い地元で、野球に打ち込み、
プロ野球の門もたたいたが、
首になってからの離婚など人生のどん底の主人公が生きるきっかけとは?
最終更新:2023-03-21 09:00:00
11230文字
会話率:13%
大口開けて世界を頬張れ
高校一年生である主人公の四矢倉(ししくら)綾(あや)は、時期外れの転入生の橘(たちばな)雫(しずく)に興味を持ち、帰宅時に彼を尾行することにした。
段々と広がる廃屋。煤けたトタン屋根。割れたガラス窓は暗闇を映す。
陽
が落ち、赤暗く染まる空。いつのまにか透き通る青は消えていた。……そんな生温い夜に、荒廃した工業地帯で、アヤは化け物と出会う。
「なり損ないはただの生ゴミだ。」
自嘲気味に嘯く、命という概念を刈り取られ、それでも必死に生にしがみつこうとする少年と、能天気でおバカな少女が出会う時、星空の世界は真っ赤な世界に変貌する。いや、もう既に世界は血染めなのかもしれない。
これは、ほんの少しだけ命が輝く物語折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-30 02:22:28
97529文字
会話率:55%
長岡更紗 様 主催の「肉マッスルフェス2」に参加したくて書いた作品。
都会ほどでも田舎ほどでもない、工業地帯を抱える半端な地方都市に存在する、ある大衆食堂の話。
上腕二頭筋が登場する話。
最終更新:2021-02-09 00:35:26
2324文字
会話率:34%
昔書いたラノベの連作です。大規模な地殻変動によって半ば衰退した未来の日本が舞台ですが、内容は十代半ばくらいの少年少女たちの青春ものという感じです。
(この下の概要文は興味があれば読んでもいいですが読まなくてもいいです。)
1996年の大
地殻変動により日本列島は激しく沈降し、わずかな山間部を残して海底に消えた。海抜の低い都市部と工業地帯を全て失った日本は、以後、「日本ってまだあったの」という扱いの小国になり、世界情勢から忘れ去られる。どさくさの中で、新しい金鉱の利権をめぐって中央政権と対立していた北海道が、「風波(かざなみ)国」を名乗って独立。それから80年あまりが過ぎ、風波の首都には「闇町」と呼ばれる無法地帯が完成し、よく分からないヤクザ組織の集合体による治外法権がまかり通っていた。……そんなこととはあんまり関係なく、首都近辺で暮らす普通の中学生や高校生の少年たちが、それなりの青春を過ごします。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-01 17:00:00
291360文字
会話率:61%
堺市から泉大津にまたがる臨海工業地帯に突如として現れた、甲殻類に酷似した巨大生命体。
それは、大正からの劇的な改元の余韻覚めやらぬ修文4年の人々を恐怖のドン底に叩き落とし、地球人類を絶滅寸前の危機に追いやった、珪素獣の姿その物であった。
当該地域を管轄する人類防衛機構の堺県第2支局は、直ちに特命遊撃士を出動させたものの、敵性生命体の時空転移能力に巻き込まれた枚方京花少佐が、行方不明になってしまう。
それと時を同じくして、堺市内の大小路に、外見的特徴が枚方京花少佐に酷似した少女が突如出現。
枚方京花少佐の保護に沸き立つ一同だが、何かがおかしい。
何故なら、枚方京花少佐と思わしき少女が身に付けていたのは、人類が珪素生命体との生存戦争に明け暮れていた時代の日本軍の軍服だったからだ。
調査を進めていた人類防衛機構は、驚愕の事実に到達する。
枚方京花少佐に瓜二つの少女は、同少佐の曾祖母である所の、大日本帝国陸軍女子特務戦隊の園里香少尉であり、彼女は珪素戦争の時代から時空を越えてやって来た事を。
そして、園里香少尉と入れ替わるようにして、枚方京花少佐が珪素戦争の時代に来てしまった事を。
運命の悪戯か、時空を越えて入れ替わってしまった曾祖母と曾孫娘。
折しも堺県第2支局管轄地域には、新たなる邪悪の影が迫りつつあった。
果たして千里達は、未知の敵に打ち勝つ事が出来るのか?
そして、枚方京花少佐と園里香少尉は、各々の親友達が待つ本来の時代へと、無事に帰還する事が出来るのであろうか?
(※ 未成年者の飲酒シーンが登場しますが、当作品は現実の未成年の飲酒を推奨した物ではありません。当作品はフィクションであり、現実とは別の歴史を辿り、現実とは異なる法律が施行された日本が舞台です。フィクションと現実を分けて考えて下さい。)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-22 11:35:35
102698文字
会話率:28%
堺県立御子柴高校通常教室棟の屋上で、吹田千里達が粕汁を食べていた昼休み。
そんな貸切状態の屋上スペースに姿を現わして、奇怪な噂話を語る一般生徒。
それは、千里達に新たな戦いの幕開けを告げるメッセンジャーだった。
夜な夜な、堺県第2支
局管轄地域を徘徊する、牛の頭に人間の身体を兼ね備えた怪物がいるらしい。この怪物の角に刺された人間は、怪物の仲間入りをしてしまうのだ…
単なる都市伝説との見方を捨てきれなかったものの、一般生徒の相談した噂話を、とりあえず支局に報告し、家路についた千里達。
ところが、都市伝説を裏付けるかのような話を家族や特命警務隊から聞かされた千里達は、自分達の日常が邪悪な陰謀に蝕まれつつある事を実感する。
夜の帳に包まれた、堺泉北工業地帯の石油化学コンビナート。
そこに、巡回パトロール中の千里達が駆けつけた時、千里達は滅ぼしたはずの狂信者達の残党との対面を余儀無くされる。
戦え、防人の乙女達よ!
今こそ3年前の戦いに真の終止符を打ち、自らの信じる正義と友情を示すのだ!
(※ 未成年者の飲酒シーンが登場しますが、当作品は現実の未成年の飲酒を推奨した物ではありません。当作品はフィクションであり、現実とは別の歴史を辿り、現実とは異なる法律が施行された日本が舞台です。フィクションと現実を分けて考えて下さい。)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-04-06 06:18:50
84815文字
会話率:27%
はい。どうも田村雄太です。絶賛ぼっちの高校生活を送ってます。あれ?床に魔方陣が···あっ。クラス召喚ってやつですね。どうせ異世界でもぼっちなんだろうなあ。
というわけ?で始まりました。ぼっち歴16年。友達?んなもん知らんな。彼女?友達す
らいねーのに出来るわけw。な主人公は異世界召喚の際に「ぼっち工業地帯」なるものと、「弾幕スペルカード」を手にいれた!
注意:この作品には若干の東方要素があります。一応二次創作扱いになると思われます!
さらに作者はミリオタでもあります。
さらにさらに作者は陰キャのため、一部の方は不快に感じるかもしれません。感じたらごめんなさい。
ではゆっくr 長イワボケエ!(*`゜Д´)(っ*`з´)っ・:∴折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-15 13:18:48
13278文字
会話率:30%
第2次世界大戦における日本の立場と当時の歴史観を皆様に知って頂きたく投稿しています。
戦争とは悲惨なものですが、今大戦がほぼアメリカの一人の大統領の陰謀から行われた疑いがあります。
経済政策が上手く行かず、それを戦争に置き代え日本及び世
界を巻き込んだのがルーズベルト大統領です。
ドイツの全体主義ナチスとスターリンの共産党はいずれ世界の脅威となり、これを阻めるのはアメリカやイギリス、フランス、日本を含めた自由主義国家だったでしょう。
日本では軍部が暴走し、やがて世界大戦に巻き込まれていきます。当時の陸軍の暴走を止める人物や組織が無かったことが日本の不幸でしょう。
ただアメリカとしては日本を叩き潰して太平洋の利権を手に入れる為の覇権戦争なので、日本がいくら譲歩しても戦争になっていたと思います。
この小説はその悲惨な歴史の中で日本が唯一生き残るには強大なアメリカを破る必要は無いが、負けない戦いをしなければならない方法を書いたものです。
基本的にはアメリカの軍備が整はない初期段階でハワイ周辺を占領して、アメリカが反撃できる芽を摘むことです。ハワイの東方面には足掛かりとなる島はありません。
いくら世界最強の軍事力と経済力を誇るアメリカと言っても占領されたハワイを奪還するには日本の防衛部隊の2~3倍の戦力が必要なのは軍事上の常識です。
土佐以下戦艦8隻を含む第1艦隊を破るには倍以上16隻の戦艦をそろえる必要があります。
アメリカが如何に強大な国力を持っていたとしてもそれだけの艦隊を揃えるには5年は必要でしょう。
この間にアメリカの軍事生産の中心である東海岸の工業地帯を攻撃できれば日本の勝ちです。
今回はビザンチン帝国(東ローマ帝国)や古代パルティア王国やクシャーナ王朝、漢帝国等のファンタジー国家も登場しますし、一部魔法やESP能力者も登場するので楽しんでいただけると思います。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-03-02 19:13:28
112060文字
会話率:0%
その街は、かつて栄えた工業地帯にある小さな街。男は、そこでただただ日常を生きていた。そこへある日、仕事で訪れた若い娘が、少しずつ男の運命を動かし始める。
最終更新:2019-06-16 23:37:20
64424文字
会話率:54%
小さな工業地帯に住む男とそこで働くロボットたちの話。今日もダラリとした感じで彼は過ごす。
(男のセリフは「」表示)
(ロボットたちのセリフは『』表示)
最終更新:2019-04-11 21:04:03
2063文字
会話率:51%
切通雄二は朝眼が覚めた時、異様な世界にいる事に気が付く。切通の家は高台にある。眼下に常滑港や飛行場が見下ろせる。それらが全て消滅して、海がすぐ目の前まで迫っていた。家は何十年も人が住んだ事がないように荒れ果てていた。妻の幸子もいない。
慌てて外に飛び出す。家の周りには工場や借家が建ち並んでいたが、全て無人で荒れ果てていた。
海は家の5メートル程先の崖下まで迫っていた。空は分厚い雲が垂れ下がり、僅かに雲間から薄日が差していた。女の全裸死体が波間に漂ってくる。それは殺したはずの前妻の麗子だった。彼女の死体は切通の目の前で、たちまちに腐乱して消えていく。同時に切通の家や周りの家などが崩壊して大地に吸い込まれるようにして消えていく。後の残ったのは切通と1本の松の樹のみだった。
この時切通はすべてを悟る。この世界は麗子とその母の静子の怨念の世界だったのだ。切通はこれから何が起こる事を全て知った。
切通は空手道場で師範をしていた。佐原静子は入門して約1年後、稽古をつけた事で切通と結婚する。母の静子も切通家に住む。静子と麗子はスーパーの洋装品店で働いている。2人は家にいる事はほとんど無かった。
切通の結婚の蜜月生活は長く続かなかった。麗子自身切通との2人だけの生活を拒絶していた。2人のすれ違いの生活が始まる。静子が自分の店を持ったことで、切通家の財産の使い込みが発覚する。
切通は麗子との離婚を要求するが、静子の謝罪で元の木阿弥となる。
切通は幸子と知り合う。彼女の優しさが切通の心を支配する。彼は幸子と結婚するために麗子と別れる事を真剣に考え始める。
静子の店が潰れる。切通は使い込んだお金の返済を静子にせまる。
やがて静子が切通の食事に猫いらずを入れている事を、切通は知る。麗子達の殺意を知った切通は2人の殺害を計画する。山の中の松の樹がある場所でまず静子を殺す、次に妻の麗子を生きながらに埋めて殺す。そして幸子と結婚する。
だが幸子との蜜月の生活は長く続かなかった。幸子が気管支炎で死ぬ。その原因が死んだ麗子たちの怨霊にあると悟った切通は、警察に自首する。2人の遺体が掘り返されて、切通は死刑となる。
麗子と静子の怨霊の世界に囚われた切通の霊はやがて2人の棲む地獄へ連れていかれる事を知る。
その時幸子の姿が天界から現れ、切通を救い上げるのだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-03-29 09:02:11
53007文字
会話率:12%
よくいる?引きニート君こと夢野灯は6年ぶりに見た外の光景に唖然とする。そこに広がっていたのは巨大な工業地帯。巨大というより視界の端から端まで、地平線の端まで広がっている。
そんな時灯は軍人を名乗る少女に出会い…牢屋に入れられた……
そこでこ
の世界の現状を聞かされた彼は少女とともに戦うことを決意する。
美麗な軍人少女と転生すらできず特殊能力すら得ることのなかった主人公の戦いの物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-12-20 00:51:04
4474文字
会話率:72%
三日夜市水都町――
港湾部として船舶による物流が盛んに行われていた町、水都町。しかし、かつての工業地帯として活気は既に失せ、空き倉庫の増加、工場の撤退が続き、行政による開発の手も引いた今では〝捨てられた港街〟として、知られていた。
一
旦、都市近郊を離れれば、その薄暗い町の負の部分が浮き彫りとなるほどに、近隣住民はその港へ近づくことさえしなかった。
そして今、三日夜市は〝ある猟奇的異変〟に見舞われている。
謎の失血死体が連日のように発見されたのだ。遺体は全身から血を抜かれ、皮膚が象皮のように硬くなった状態で発見された。犠牲者の数は公にはされず、三日夜市は戒厳令を敷いたものの、住民への不安は解消されることなく、人々は「またミイラ死体が出たらしい」と、陰で囁き合っていた。
犯人は一体誰なのか――
そんな中、教会から命を受けて此処、三日夜市の私立桐園高校へ通う少女がいた。名は〝灰耶桐絵(はいやきりえ)〟――父をイギリス人、母を日本人とするハーフである。英名はキリエ=アイゼン・スタンフォード。青い瞳。母譲りの凛とした表情。大和撫子を彷彿とさせる立ち振る舞いには、見る人を魅了させるものがあった。
そして桐絵は魔術師でもあった。教会直属の暗殺集団〝魔女狩り(ヘクセンヤクト)〟の一員として、此処三日夜市へ派遣されたのである。
桐絵は教会配下のこの学校にて、学生として身を潜めながらも、昼夜問わず、三日夜市界隈を震撼とさせているこの猟奇事件の犯人の調査を続けていた。
『吸血鬼を、必ず見つけ出して殺す』こと――
それが、桐絵に課せられた使命の正体であった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-09-16 15:35:47
44063文字
会話率:40%
年齢層が高校生~大学生相当の若者が集う、高校でも、大学でもない、不思議な学校が日本にある。
それが、「高等専門学校」、通称――「高専」。
そこは、五年制の学校で、変人が集いに集う「変態的」な場所。
雨の降るなか、工業地帯の地方都市
に身を構える立花工業高専では、文化祭が催されていた。
機械工学科3年生の勝占理玖は、クラスの模擬店に参加しながら、親友である建設工学科3年生の鎗戸楓馬と共に、盛り上がる学内を奔走していた(※女装して)。
だが、文化祭一日目が終了した直後、彼らは高専教員の変死体を発見してしまう。
事件によって文化祭は中止を余儀なくされ、学生たちはあと片づけに追われることになるが……、
その最中、さらにもう一つの死体が発見されてしまう。
学内で起こった二つの殺人事件。
誰が、どんな目的で、どうやって殺したのか?
その謎に、「高専生」が挑む――。
薔薇色の青春など皆無、クレイジー高専ミステリー。
※この作品はフィクションであり、登場する人物、地名、団体、国名等は実在のものとは一切関係ありません(一部ノンフィクションかもしれません)。
※1話3000~4000字程度です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-04-01 10:00:00
116094文字
会話率:63%
――ここは日本。世界の富が集まる場所、世界の秩序を統べる場所。
201x年、先の第二次世界大戦で戦勝国となった日本は繁栄を極めていた。立ち並ぶ超高層ビル、濛々と煙を上げる工業地帯。何をとっても世界一の国のはずであった。
二十代半ばの軍人
、水上は自らの所属する陸軍のビルに爆弾テロを敢行する。しかし、彼の陸軍高官を爆殺しようという目論見は失敗に終わった。計画の露見を恐れ、おびえる彼の自宅に、突然一人の少女が訪れるのであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-12-17 01:12:43
127074文字
会話率:54%
失意の中スラム街に堕ちた青年がなんやかんやで立ち直るお話
最終更新:2014-07-02 22:14:03
602文字
会話率:0%
崩壊歴99年。
工業地帯のコロニーである「レクシス」で治安維持部隊として契約している傭兵ランディ・ランバエルはいつも空を見上げていた。空の彼方まで伸びる塔「エンドルフ」を見上げていたからだ。
いつかあの塔へ行ってみたい。そんな思いを抱きなが
らランディは生活していた。
そんなある日、「レクシス」にヴァレリアが落ちてきた。コックピットの中には少女がいた。
少女は言う。
「私はあの塔から来たの」
この時、ランディの運命が動き始めた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-04-03 16:30:49
3908文字
会話率:42%