血筋と閨閥のお蔭で身の丈に合わない厚遇を受けている事から『蛍』と嘲笑される“羽柴大津宰相”こと京極高次。忸怩たる思いを抱える中、正室・初の手筈で嘗て浅井長政を武略の面で支えた寿至斎(通称“翁”)を懐刀として迎え入れ、失われた誇りを取り戻す
事を決意する。
太閤・豊臣秀吉の死で徳川家康が自らの天下獲りへ向け始動する中、高次はそれに賛同する意思を示す。慶長五年〈一六〇〇年〉七月、「上杉家に謀叛の兆しあり」として会津へ征伐に向かった家康を追討する『内府ちがひの条々』が発布。周囲に味方が居ない事から高次は家康討伐の軍に加わるも、家康を追討する軍勢の主力が通過した九月に反旗を翻す。しかし、敵方は秀吉より『天下無双』と絶賛された勇将・立花“左近侍従”親成(後の宗茂)を筆頭に朝鮮の役で厳しい戦いを生き抜いてきた精鋭部隊を送り込んできた!
京極勢三千に対し、敵勢一万五千。到底勝ち目のない戦いが、今始まろうとしていた――!!
<第14回ポプラ社小説新人賞 落選作品>
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-12 19:30:00
144467文字
会話率:33%
長岡“大蔵卿法印”幽斎。嘗て“細川”姓で足利・織田・羽柴家に仕え、現在は家督を譲った隠居人である。茶道・蹴鞠のみならず囲碁・猿楽・料理など幅広い分野に精通し、中でも和歌に関しては当代随一の人物として知られていた。
慶長四年〈一五九九年〉
一月、公儀に無断で家康が諸大名との間で婚姻を結んだ事に端を発し大坂・伏見で武力衝突の可能性が高まる中、前田家の縁戚と徳川家への忠誠で板挟みになる忠興へ、自らは伏見へ参ると宣言する。
翌年に勃発した天下を揺るがす家康と反家康の戦いで、幽斎は家康に従軍する忠興に代わり領国を守るべく丹後へ入る。文化人で知られる隠居人風情に何が出来る。敵味方が疑問視する中、幽斎はある秘策があった――!!
◇第104回オール讀物歴史時代小説新人賞応募作品(一次落選)◇
〇『小説家になろう公式企画・秋の歴史2024』参加作品〇
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-28 19:30:00
35686文字
会話率:34%
慶長十四年、五月。澄み渡る江戸の空を浮かない顔で眺める一人の老男性。
彼の名は本多平八郎忠勝。徳川家康の下で数々の武功を挙げ、生涯五十七度の戦に参陣しながら掠り傷一つ負わなかった歴戦の猛者である。その武勇は武田信玄や織田信長、豊臣秀吉か
ら高く評価されたとされる。
その忠勝が、何故浮かない顔をしているのか?その半生を振り返ってみようではないか―――
【第八回ポプラ社小説新人賞へ応募 → 落選】折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-11-16 22:43:15
162745文字
会話率:32%
小説家になるための戦略ノートです。『弱者のランチェスター戦略』を中心にして、小説を読んでもらうための『ウェブ戦略』なども交えて書いていきます。具体的な実践記録や、創作のノウハウ、人生戦略なども書いていきたいと思います。最近では、本を売るため
のアマゾンキャンペーン戦略のお話、小説新人賞への応募、人気作品のネタ元考察もやってます。面白い小説を書く方法、「小説家になろう」のランキング上位にいく方法、新人賞で大賞を取る方法を考えることがこのエッセイの使命なんでしょうね。
2018/3/8よりアルファポリスに『あとがき反省バージョン』を連載済み。
小説家になろうの規約により外部リンク削除中です。
リンクつき完全版はカクヨムなどに転載中です。
アルファポリスにも転載していますが、コピーガード機能のためリンク先を検索、参照できません。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-30 14:03:21
1392104文字
会話率:2%
カクヨム、noteを中心に小説新人賞やクリエーター関連のエッセイを書いていきます。
小説家になろう、アルファポリス、E☆エブリスタ、ノベラボなどのWeb小説サイト全般の攻略法も書いていきます。
自動バックアップ機能がある『小説家になろう
』→カクヨム→noteの順に投稿しています。note版がリンク機能があるので読みやすいかも。
note版、カクヨム版、E☆エブリスタ版、アルファポリス版などに重複投稿しています。
小説家になろう版は規約により外部リンク削除していますので、外部リンクがあるカクヨム版他がおススメです。
ブログ記事名とか残しているので、記事名を選択して右クリックでWEB検索かけるとリンク先が出てくるとは思います。
小説家になるための戦略ノート 作者:坂崎文明《感想 130件 レビュー 2件 ブックマーク登録 900件 総合評価 2,350pt文字数 832,532文字》も人気です。
http://ncode.syosetu.com/n4163bx/折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-27 10:41:39
614683文字
会話率:3%
山口梢と伊集院姫子は大学のミステリー研究会に所属するライバル同士。
二人が推理小説新人賞の二次選考を通った日、梢の作品のトリックに姫子がケチをつける。
そして自分のトリックなら新人賞受賞は確実と言い始めて――。
※『第6回 下野紘・巽悠衣
子の小説家になろうラジオ』の応募作品です。コンテスト規定通り1000文字以下、テーマは『カレンダー』を選びました。
シリーズから他の応募作品も辿れますので、そちらも読んで頂けると嬉しいです!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-19 05:07:31
999文字
会話率:37%
※第12回スーパーダッシュ小説新人賞、二次選考通過作品。
埼風(さきかぜ)には、アミダくじの結果を現実のものに出来る能力があった。
友人の不破(ふわ)の提案で、アミダの能力を使って『交通事故で亡くなった不破の妹が蘇る』というアタリ
を引く。
『人の蘇り』という大きすぎるアタリを引いた反動で『裏設定』という異世界からの刺客が埼風たちの元に現れて……?
異世界で流通する『バランセ(呪文や速攻技を使用可能にするカード)』を駆使する刺客たちと、『アミダの能力』を使う埼風の戦いが始まったのだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-12 22:09:43
37153文字
会話率:38%
鉄二の働く工場に新人バイト・水田が入ってきた。失踪した兄に似た雰囲気をもつ彼に反感をおぼえながらも、鉄二はある秘密から彼のことが気になって--灰色の町で生きる青年たちと、青々とした植物の物語。
集英社オレンジ文庫・第229回短編小説新人賞
「もう一歩の作品」です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-21 07:40:13
10174文字
会話率:53%
「未海が好きなの。ずっと前から」
ずっと憎んできた『学園の美少女』である幼馴染のひかりに、突如そう告げられた未海は、その好意を利用して彼女を陥しめることにしたのだが……。
闇属性腹黒主人公×光属性ヒロイン。歪んだ恋の結末は。
⚠︎一部
に同性愛者差別表現が含まれますが、これは筆者の思想とは異なります。
集英社オレンジ文庫第229回短編小説新人賞にて「もう一歩の作品」に選出いただきました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-19 19:20:00
9388文字
会話率:37%
人の恐れが形を成した、人ならざる化物──『妖異』が闇に潜む街。けれど夜が明るくなるにつれ、妖異の数も減っていく。
妖異退治店を営む二人が、店の今後に不安を抱くなか、街では、とある病が流行していた。
これは、夜が明るくなり始めた時代の、恋物語
。
第228回短編小説新人賞「もう一歩の作品」。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-19 18:05:25
10597文字
会話率:49%
九条文目(くじょうあやめ)の死は自殺とみなされた。
けれど彼女が『その日』に自殺するわけがない。
だから僕は『死刻電話』を使って死んだ彼女に電話をかけ、聞くんだ。彼女自身の言葉で、彼女自身の見たものを。そして、どうしたいかを。
「こんばん
は、文目。単刀直入に聞くよ。君は誰に殺された?」
第202回コバルト短編小説新人賞「もう一歩」の作品。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-05-31 22:22:31
10402文字
会話率:28%
以前コバルト短編小説新人賞にて『もう一歩の作品』に入れていただいたものを手直ししました。そのため規定枚数をオーバーしてしまいましたが、ご容赦ください。
また、一万文字ありますので四分割して載せることにしました。本日中に全話アップします。
「コバ短に出したことないけど、一度出してみようかな」と考えていらっしゃる方のお役に立てましたら幸いです。
内容は和風ファンタジーで、よくある生贄救出物語……では、ない。
それではどうぞお楽しみくださいませ!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-01 23:59:51
10454文字
会話率:60%
書けなくなった元小説家×天才ホラー小説家。
健気な子犬系男子と酒クズ姉御、
ホラー? コメディ? 荒ぶる作家たちのホラー小説のための心霊取材は、ガチの心霊検証!
かつて小説新人賞で華々しくデビューした小鳩ひかるは、今では全く小説を書けな
くなり、バイトで食いつないでいる。
サイン会で出会った天才ホラー小説家に提案されたのは、彼女の助手になること。
天才作家を傍で観察できる絶好の機会かと思われたが……。
麗華の目的は、怖がりなひかるを心霊検証に巻き込み、怖がらせ、その新鮮な悲鳴を小説のネタにすることだった。
◆登場人物
小鳩ひかる
うっすらネガティブな若手(元)小説家のフリーター。
麗華先生が怖いが大好き。
月日星麗華
今をときめく天才ホラー小説家。
世間的にはミステリアスで正体不明とされているが、その正体は酒クズの強い女。
椋田和明
麗華の担当編集者。一般人的な思考回路を持つ。
まともな人だが野心家でもある。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-01 19:00:00
134017文字
会話率:44%
「コバルト文庫短編小説新人賞もう一歩の作品」に選定いただいた作品。
熊本地震の後、同じ高校に岩田哲也と水沢香奈は、通学中に路面電車で偶然乗り合わせた。
地震の影響で生活が困窮し、思い詰めた香奈に、哲也は……。
最終更新:2023-02-26 23:39:00
9765文字
会話率:12%
自殺未遂未遂の女子高生の味気ない日常 第220回短編小説新人賞応募、歯牙にも掛からなかった物です。
最終更新:2022-10-07 11:26:01
9092文字
会話率:39%
【元剣豪の野盗の頭領と、藩の同心・急遽加わった謎の剣士たちとの斬り合いの行方は・・・】
■あらすじ
野盗退治に向かった藩の討伐隊が全滅した。そのため再度討伐隊が組まれた。谷川左内と柏原衛守は岡っ引きを引き連れて出立しようとしていた。その城
門前で、肥富数馬という妙な剣士が同行することになった。
その夜、討伐隊は野盗と遭遇して斬り合いになった。中でも野盗の頭領はかなりの剣の達人であった。討伐隊のメンバーは、左内と衛守、それに数馬の三人のみとなり……。
※400字詰め原稿用紙換算枚数:25枚
※非ラノベ作品です。
※こちらの作品はエブリスタ、カクヨム、小説家になろう、ノベルデイズの各小説サイトにも掲載予定です。
■所感
・当初このネタは、カ○ヨムで春休み頃に開催されたショートショートコンテスト用に起案したものでした(←投稿に失敗)。その後某社の某時代小説新人賞用に仕上げようとしましたが、結局失敗。そしてついに短編としてようやく切り出しました。
・初めての時代小説で手こずりました。もっと早く書き上げる予定だったのですが・・・。楽しんでいただけると嬉しいです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-11 00:00:00
7924文字
会話率:15%
小説『大都会のセイレーン』で小説新人賞を受賞した覆面作家・朝海愛(あさみ・あい)の素性は謎に包まれていた。ベストセラー小説となった『大都会のセイレーン』の文庫版のあとがきは世間を騒がせた。
(この物語はmonogatary.com等のサイ
トに天野つばめ名義で掲載しています)
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-20 14:00:00
3088文字
会話率:25%
「僕」は、どこにでもいる会社員。
大学時代によく麻雀を打っていた友人に、上手い話があると高レートの麻雀に誘われる。
貯金を全て賭けた会社員を待ち受けていたものとはー?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
集英社の短編小説新人賞で「あ
ともう一歩の作品」に掲載されました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-25 01:34:08
9219文字
会話率:21%
先日亡くなった筆者の伯父の思い出を、エッセイ風につづった私小説です。
※第214回Webコバルト短編小説新人賞の「もう一歩の作品」に選出されました。
最終更新:2021-10-18 10:32:56
9411文字
会話率:23%
昨日、好きな女子に思わせぶりな態度を取られた挙げ句、振られた高三の恭介は、新たに気になる子ができた。そんなある日、恭介は高一の佳奈の告白を受ける。「好きな子がいるから」とやんわり断る恭介だったが、恭介が女子と喋りなれていないことを知った佳奈
は「その子とお話しする練習を、登校しながら私としましょう、ボランティアだと思って!」と食い下がる。しぶしぶ承諾する恭介を見て、喜ぶ佳奈。恋人でも友達でもない二人の、奇妙なスクールライフが始まるのであった。
ネット小説新人賞、カクヨム甲子園二次落選です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-25 09:23:01
7801文字
会話率:45%
第45回オール讀物推理小説新人賞の最終候補に残った作品です。
北町奉行所の定町廻り同心・平井文史郎は、父が死に際に残した謎の言葉を解明すべく
捜査に動き出す。
そこには、思いもよらぬ真相が隠されていたのだった……。
最終更新:2021-05-10 08:05:39
33734文字
会話率:53%
伊勢純也は、入学式の朝に商店街で柄の悪い男たちに襲われた。それを助けてくれたのは同じ中学の柏崎五月だった。純也は彼女に一目惚れしたが、学校で彼女を見つけることは出来なかった。級友である木村俊夫に誘われて入ったパソコン倶楽部で、純也は従兄弟
の深田静香と再会する。純也の部屋で、五月の写真を見つけた静香は、五月に近づかないよう純也に忠告した。図書室に五月が現れると木村に教わった純也は、毎日図書室に通ったが、五月と会うことは出来なかった。
電算大会用のマシンの部品を買いにジャンクショップを訪れた純也は、瑞希と言う名の少女と出会う。店でバイトを始めた純也は、ついに五月に再会する。純也がバイトをしている時、必ず五月は現れた。しかし、静香にばれてバイトはクビになってしまう。隣町の展望台で純也は再び瑞希と出会い、五月が人ではないくサードフレームと呼ばれるコンピューターだと聞かされる。それでも、純也の想いは変わらなかった。
久しぶりに図書室に行った純也は、五月からの手紙を受け取った。手紙の指示通り店に向かった純也が見たのは、熊のような男と戦っている五月だった。彼女は緑色の光刀でその男を切り倒した。帰りに、純也は五月にキスをされた。試験の後、待ち合わせの場所に着くと、五月は血だらけだった。五月を家につれて帰り、着替えを済ませて出かけると、途中で静香が葵と純也を取り返しにやってきた。五月は葵に深手を負わされ、動きを止めた。見かねた瑞希は純也の記憶の一部を消した。静香は意識不明になっていた。
六年後、進学のため隣町に引っ越した純也は展望台で瑞希に会う。彼女は六年前と同じ十二歳のままだった。家に戻る途中で道に迷った純也は、細い路地で五月に出会う。その時消されたはずの記憶を思い出した。
第6回スーパーダッシュ小説新人賞応募作品折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-05 00:19:21
74187文字
会話率:50%
平凡な生き方を信条としている高校二年生の池田瑞希は、偶然立ち寄ったジャンクショップの老人に鍵型のメモリーカードを渡された。そのメモリーカードを端末に差し込むと真っ白い世界と白い衣装の少女が現れ「たすけて」と言っただけで姿を消した。瑞希の幼
馴染で親友の阿部里子は、その話を聞いて単身ジャンクショップへ乗り込んだ。老人は話の最後に「これは運命だ」と言った直後突然現れた少女に切り倒された。何とか逃げだした里子は、助けてくれた後輩の工藤美香が自分の身代わりになったため、敵を討つと決意した。
日本のネットワークが十二台のメインフレームを中心としたシステムに移行してから、そのオリジナルメインフレームYUKIは、自ら思考し進化するためのプロセスを停止させられ、長い間「眠り姫」と呼ばれてきたが、メインフレームを監理するユキシステムズの急進派は、「眠り姫覚醒プロジェクト」を強引に推し進めようとしていた。
その勢力と対抗し、覚醒を阻止するために、田澤佳奈は地元の管理会社の新人山下紀子とともに、YUKIの設置されている市立大学へ向かった。
一方、推進派についた杉中涼子と合流した瑞希と里子は、臨時で設置されたサーバーを使いYUKIへのハッキングをはじめる。YUKIのファイアーウォールを守る上田京子との激しい戦闘の最中、推進側の工作員である山口によりYUKIの周囲を固めていたサーバーと外部への回線が遮断され、瑞希たちは直接YUKIの部屋へ向かった。
YUKI部屋で里子は美香の仇を討つべく京子と戦かっていたとき瑞希は紀子の説得をはじめた。しかし紀子は突然考えを変え、YUKIの覚醒のコマンドを入力した。
当たりが真っ白になって現れたYUKIは、瑞希に将来の選択をせまる。今のままがいいと叫ぶ瑞希にYUKIは同意し姿を消した。
すべてが終わったあとで、瑞希は「平凡に生きること」を再確認する。
2004年第4回スパーダッシュ小説新人賞 1次選考通過作品です。
設定や登場人物で他の作品と異なります。舞台は函館です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-03 00:37:42
68780文字
会話率:45%
小人族の医者であるアイナの、少し変わった愛のお話。
初投稿です。一度WebマガジンCobaltの短編小説新人賞に応募した作品を加筆修正したものです。
拙い部分も多いですがよろしくお願いします。
最終更新:2021-02-10 13:56:38
10916文字
会話率:50%
エリノアは王の妃になった。愛する人を殺した男の妻に。
王家に生まれたエリノアは両親と祖父を早くに亡くし、王位を継いだ親族のギルフォードを頼りに育った。
庇護者を慕う心は成長するにつれて恋情へと変化していく。
しかしギルフォードは、王位を
狙う反乱軍との戦で殺されてしまった。
代わって王位についたのが反乱軍を率いてきたウォルター――彼がエリノアの今の夫だ。
エリノアは微笑みかける。愛する人を殺した男、自分を手段としてしか見ない夫に向かって。
自分の微笑みが、国の平和を証すものだと知っているから。
Webマガジンコバルト第182回短編小説新人賞の入選作を長編にリメイクした作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-19 21:00:00
134147文字
会話率:42%