お供を命じられた先は、遊郭。小姓の柚月は、そこで男と手をつないで歩くことになる。
なんで男同士で?
そう思って放そうにも、放せない。
そこに至るまでに、色々あったから―。
久しぶりに椿と街に出かけた柚月は、そこで椿が見知らぬ男と話す
姿を目にする。それも、随分親しげに。
気に食わない。
やきもちを焼く柚月に、主人である雪原が「明日、来客がある」とその対応を命じる。
そして翌日、やって来たのは雪原の部下、清名と、昨日の男。
一体誰なのか。
更にその夜、雪原は皆を連れて出かけるという。
柚月も同行を命じられる。
雪原が向かった先は。
周囲を深い堀と高い塀に囲まれ、朱色の門からしか出入りできない。入るも出るも男ばかり。無数の提灯に彩られた、魅惑の世界。
遊郭「末原」
そこで雪原は、柚月に新たな任務を与える。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-31 10:24:28
13786文字
会話率:19%
女の子はいつだって勝手なのです。
提灯よりもピンクの綿飴を持たせたかった。
最終更新:2021-06-10 01:12:13
590文字
会話率:25%
赤提灯の暖簾をくぐると、今日も楽しい人がいっぱい。
最終更新:2021-05-05 00:00:00
399文字
会話率:100%
――本当は助けていたんです!
これが言えたらどれだけ楽だったか。
その日、冒険者クラン“龍へと至る道”で5年荷物を勤めていたアレクセイは、あえなく解雇となった。
ずっと家族のように思っていたのに。
クランリーダーのおやっ
さんに、「役立たずだから出ていけ」と告げられ、仲間達も誰一人としてアレクセイを引き留めなかった。
アレクセイはもって生まれた能力、憑依で幾度となく仲間を救ってきた。でも、魂とは神に祝福されたものであり、そのものをどうこうするような力は教会が定めた禁忌。
そのことは決して言えなかった。
解雇を受け入れるしかなく、借りていた剣を返そうとしたら、役立たずが使っていた剣なんて「ゲンが悪い」と突き返される始末。
アレクセイは涙をこらえ、「皆さんは俺の憧れでしたッ」と最後に言い残して、元仲間達の元を去った。
とはいえ、つらいかなしいとばかりも言ってられない。
いきなりの無職なのだから。
そんなアレクセイが外に出ると、声をかけてくる者がいた。
白鉄騎士団団長ライヤと名乗る女性。更に、その後ろにはフードで顔を隠した長身の女性。
「ぜひ、君を我が白鉄騎士団に迎え入れたい」
まさかの騎士団への勧誘。
心が動く。だが、アレクセイは冷静に考えた。
詐欺だ、絶対に詐欺だ。
しかも心が弱っているところを狙ってくる最低の詐欺だ。
ちくしょう!
アレクセイはダッシュで逃げ出した。
二人とも本物の騎士の勲章をつけていることに気づかずに。
――アレクセイの明日はどっちだ……!?
というようなはじまりの小さな英雄譚。
決して生まれてきてはならない――そんな風に定められた禁忌の少年が、居場所を見つけ、仲間として受け入れられ、そして英雄へとなってゆく。
アルファポリス、カクヨムにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-03 18:00:00
135345文字
会話率:26%
オフィスビルと飲食店が混在している街の片隅にある「お初天神」。その近く、見える人と見えない人が分かれる不思議な提灯がある。
人情の街・大阪、東梅田の一角で、あなたを待っているのは「神社のきつね」……
全国展開している食品会社の人事情
報部に勤務している野々村 茉莉(ののむら まり)。
とある夜の残業帰り、同期入社でもあり上司でもある東堂に
「不思議な提灯を出している、うどん屋に行こう」と誘われる。胡散臭いと思いながらも東堂と行った店にいたのは、きつねのお面を頭に乗せた男の子だった。
おっとりした雰囲気の男の子は、自分を「ケン」と名乗る。しかも露天神社(お初天神)の稲荷のきつね見習いだと言うではないか。
神さまから預かった大事なものを失くしてしまったと、しょんぼりしながら語ったケンちゃん。そんな彼には、放っておけない雰囲気がいっぱい。
果たしてケンちゃんの「探し物」は、見つかるのだろうか。
※「魔法のiらんど小説大賞」最終選考まで残らせていただいた作品を改稿していきます。他サイトにも掲載しています。
※この物語はフィクションです。実際の企業や氏名・名称には全く関係ありません。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-19 14:20:47
145714文字
会話率:47%
夕陽を懐かしく思い出した日に、ぜひ読んでみてください。
こんな思いを抱いた人も、きっといると思います。
――どうして周りはこんな人間でいっぱい!
ちょっとだけ怒りを持った、でも心優しい。そんな人の手元に。
これは想い出の中に住む、小さな英雄
の物語です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-02 19:14:08
9761文字
会話率:12%
少し歩けば川幅のある隅田川。江戸から東京へと移りゆく日本を海へと流れる川水が見守り、今や日本のほの暗ささえもその内に秘めたるその場には人間の酸いも甘いも集まる。そんな隅田川を少し登れば由緒ある、慈悲深い観音菩薩様が祀られる『雷門』の大提灯
を下げた浅草寺が見えてくる。そこは日本人だけでなく諸外国からも人を呼び寄せる魔力があるのか、通年として様々な外国語が飛び交う東京最古の寺にしてインターナショナルスポットとして有名であった。
この物語の舞台はそんな有難いお寺、浅草寺とその最寄り駅である浅草駅の間にある「すしや通り」の一軒のすし屋、いやもっと言えば人間の与り知らぬ台所、まな板、冷蔵庫といった食材が踊るステージである。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-19 21:51:56
14624文字
会話率:41%
夏から秋にかけての新月の晩、お山に狐火が三つ灯ったら、それが市の立つ合図です。
作法は三つ。面をかぶって素顔を晒さないこと。提灯を持って歩いてゆくこと。そして、決して声を出さないこと。
守らなかったらどうなるかって?
行き着く
ことが出来ないか? 帰ることが出来ないか?
それとも……。
※不思議な物を売っている、あやかしたちの『狐火の市』を題材とした短編シリーズです。夏の夜にぴったりの、昭和レトロとノスタルジックをどうぞ。
《お品書き》
・僕と婆ちゃん編 京都弁の少年太一と、大好きなばぁちゃんと狐火の市のお話
・姉妹編 広島弁の少女ミサキが行方不明の妹を探すために、狐火の市を目指すお話
・猫又ニア編(ニャー語) 新米猫又のニアが、妊娠中の飼い主ハルカのために、ひたすら頑張るお話
・姉ちゃんの嫁入り編 博多弁です。少年イツキと歳の離れた姉ちゃんのお話
・約束編 出雲弁の少年、マサトとタク。幼馴染の二人の、大切な約束のお話
・炭焼き小太郎編 炭焼き小屋の少年と、冬季休業中の狐火の市の面々とのお話。群馬弁です折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-09 22:00:28
99964文字
会話率:21%
何処にあるのかも分からない赤提灯の居酒屋。今宵も仕事を終えた『キャラ』たちが集い仕事の愚痴を零して行きます。
「あそこで断罪はひどくない!?」「いや、なんぼ何でもあそこで追放するのはバカすぎるだろ!?」
転生ヒロイン、断罪勇者……本日もあら
ゆる愚痴が飛び交います。
*思い付きで書いてますので不定期です。肩の力を抜いてお楽しみください。
短編をまとめました。よろしくお願いしたします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-01 22:00:00
11188文字
会話率:58%
冬の街で見つけた、昔ながらのおでん屋。
でも其処に居たのは妖と呼ばれる
人成らざる者達だった。
青い提灯と、おでんの匂いに誘われて
今日も、暖簾を潜った。
「おかえり。」「…ただいま。」
最終更新:2021-01-21 16:26:57
3501文字
会話率:21%
家の鍵をなくしたフルタは夜のみちばたで鍵を探す。
しかし、夜はスプーキー《奇妙なものたち》のいる時間。
そんなスプーキーの一人、提灯持ちと出会ったフルタはすこし不思議な一夜を過ごす。
最終更新:2021-01-07 22:28:26
8839文字
会話率:46%
佐藤邦男62歳は、退職を間近に控えたベテランバス運転手だ。邦男がいつも通り運行するバスの中で命を脅かすような非常事態が訪れる。 果たして彼は、無事に終点に乗客を運ぶことができるのか。
最終更新:2020-12-29 22:18:17
789文字
会話率:58%
風が強い、ある冬の夜。
仕事帰りの青年が、一軒の屋台を見つけた。
煌々と灯る、その赤い提灯に誘われて……。
最終更新:2020-12-29 15:19:13
4830文字
会話率:49%
高校2年が終わりを告げる終業式。幼馴染みの高崎 春恋(はるこ)に告白するも振られてしまう俺こと滝 雅也。
失意の末に受験は失敗し、その後も趣味や生きがいを見つけられずにただただ生きるために働いていた。
10年の月日が経ったある日、とあ
るニュースを目撃し人生が一変。あの日を、あの頃の日常をやり直すチャンスを与えられるが......。
これは、少年と少女達が紡ぐあの日の告白をやり直す物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-24 22:31:09
41154文字
会話率:55%
社会人になって二年目のある金曜日。上司の無茶振りで心身ともに疲れ果てていた私だったが、迎えてくれたのは香ばしいタレの匂い、一つの赤提灯の灯りだった。
最終更新:2020-09-18 07:00:00
4163文字
会話率:0%
まさか! まさか! まさか――っ!
サッパリ冴えないサラリーマンのぼく。
しんみり立ち寄った赤提灯で、まさかの出会い。
人生が何かかわる…かも?
最終更新:2020-09-16 10:00:00
2720文字
会話率:90%
お盆になりました。
迎え火を焚いてご先祖様を迎えようとしているハルさんとシッシーのもとに、河童の三太が贈り物をもってやってきました。贈り物はたくさんの小さなほおずき。さて、そのほおずきとは……?
最終更新:2020-08-28 10:35:55
1652文字
会話率:38%
ただれ子さんを偲ぶために、提灯ならぬ「らんたん」を手に墓参りに来た僕は、ただれ子さんの墓前で、とあーる老婆と出会った。これはとあーる老婆によるただれ子さんの思い出話である。
最終更新:2020-08-25 19:43:44
1290文字
会話率:0%
故人を迎え、もてなし送る『ホオズキ祭』。
かつては見送る駅が有名だったが、時代の流れと共に廃れていった。
今では寄りつく人のいない廃駅はホオズキの提灯にほんのりと照らされ、故人を送り出す。
ホオズキ祭で再会した元恋人。
元恋人の妹から渡さ
れたICカード。
忘れられずにいた感情が蘇り、元恋人も同じ気持ちで。
残された僅かな時間、お互いに望むのは「ずっと一緒に」。
ホオズキの提灯に照らされた道をただ堕ちていく。
握ったICカードの感触を確かめながら。
『夏のホラー2020』、『夏の光企画』参加作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-25 19:39:17
7068文字
会話率:22%
提灯鮟鱇は空を飛ぶものである。
最終更新:2020-08-12 22:41:07
2090文字
会話率:53%