ある商人は国の支配者に言った。
「あの魔女の要求を拒んではなりません」
しかし支配者たちは言った。
「法に依らねば国が成り立たない。一個人の我儘だけを聞くわけにはいかない」
「そんな道理のわからぬものは放っておきなさい」
商人
はしれっと返した。
「私の富を見なさい。私の成功を見なさい。すべては魔女のおかげです」
なおも言い募る支配者たちに商人は決断を迫った。
「魔女がこの国に居る限り、この国の繁栄は約束されるのです。もし魔女を排斥するというのであれば、私もこの国を捨てましょう」
魔女の件はともかく、商人に逃げられるのは困る。支配者たちは折れた。商人の弁については半信半疑なものが大半であったが、商人の言ったことは驚くべきことに事実であった。
それから半世紀。
魔女は小銃弾の生産数の桁をみっつよっつ増やし、自己緊縛軽量砲を開発し、アルミヘッドの直噴ディーゼルエンジンを量産し、真空管の不良率を押し下げた。
駆逐艦は6万馬力の蒸気タービンで35ノットを出し、戦闘機は音速を超えた。
商人はやがて老いたが、死ぬ間際に、病をおして支配者たちのもとに最後の念押しに訪れた。
「けして魔女を粗略に扱わぬよう…」
それが25年ほど前。この話を聞いた宇宙人は思った。
「それってどこの座敷童だよ」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-10-12 21:00:00
14734文字
会話率:32%
≪「架空戦記創作大会2015秋」×参加作品:○フライング作品≫
第二次世界大戦。この戦争で日本はとある新型トラックを生み出した。
その名も『九七式三輪軽便自動貨車』という。
輸送車両の少なさに頭を悩ませていた陸軍が―――「リアカーにエ
ンジンを付けよう!ついでに前輪も付けて、三輪トラックをずっと簡略化したようなトラックだ!九四式六輪トラックの半分のタイヤで、半分の速度で、半分の積載量の軽便トラックを作ろう!」―――と、町工場で量産可能な輸送車両を考案したことにより、九七式三輪軽トラックは開発された。
26インチホイールのリアカーをベースに設計された全長2.4m、全幅1.2m、自重180kgの小型な車両で、馬力はたったの7馬力。まるでオモチャのようなトラックであったが、この車両は見事に日本の国情に合致し、大国ソビエトを打ち破る原動力となったのだ。
ここではその三輪軽トラックが世に登場し、後方の輜重兵から最前線の歩兵にまで行き渡るに至った過程を、お話しよう。
先月(10月)が11月だと思ってた……orz折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-10-10 11:54:06
7321文字
会話率:14%
V8エンジンの素晴らしさをここに記す
~名も無きV8エンジン愛好家~
最終更新:2015-10-05 23:28:00
888文字
会話率:0%
あらすじ
地球規模の災害が起ってから百年の歳月が流れた。生きながらえた人々は大きな二大都市を造った。百年の歳月はがれきから再生エネルギーを取り出すべく、エンジンマウンテンという廃材の山を築いた。街の支配者エゾは更なる発展のためにエネルギー開
発を急ぐ。主人公の名前は神風。6人の友人は古い飛行機を直し、大空を飛んでいた。ある日神風が墜落した大型の飛行機を見つけ友人に話すと、その内の一人、ココロが一人で墜落機を探しに行ってしまう。そこで見た光景と、森で出くわした新種の生物スノーヴィに驚き気絶してしまう。そこへジーク盗賊団が嗅ぎ付け、散乱した品々とココロ共々アジトへと連れかえってしまう。五人はココロを捜索しに森へ入る。神風はエンジンマウンテンや森の中の不思議な光景を疑問視する。その森には様々なエネルギーが有る事を廃墟に暮らす元エンジニアの健三郎から教えてもらう。後日墜落した大型機から散らばったD-m2エネルギーの回収命令が出された。エゾは新たな開発のため、森に眠る未知のエネルギーD-m3も一緒に探させるよう、民に命じ、チームごとで捜索が始まった。持ち帰った勝者には二十三番目のディザシティーの永住権を与える事になった。深い森の中でようやく神風が見つけるもそこへ敵対するセナとケイが横取りに現れた。しかし見つけたD-m3を管理していたのは、死のエネルギーを持つブラックスノーヴィだった。ケイは無理矢理奪おうと近づくが、死のエネルギーによって死んでしまう。セナもひん死の重傷を負い、神風がD-m3を手にすると、セナを助けなんとか健三郎の元へ持ち帰った。そこへココロが不意に現れ、仲間をだまし、D-m3をジークの元へ持ち帰ってしまう。勝利者はジーク。永住権を与えられるもエゾの気まぐれにより、入居する日に仲間は皆殺されてしまう。遅れて到着したココロはその事を知らず、いく宛もなくさまよったあげく、神風の元へ。すべてのいきさつを話し、再びD-m3を奪い返しにエンジンマウンテンへ乗り込むが、その犠牲をココロが自ら命と引き換えに神風に託す。自らがマイナスのエネルギー体となり、エンジンマウンテン内の+エネルギーと衝突し、街全体がエネルギーの衝突で消失してしまう。数年後地下で生き残った神風を含む人々が新たな世界を目の当たりにする。しかしそこには次の世界を創出しようとエゾも密かに生き残っていたのだ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-09-30 00:00:00
216310文字
会話率:48%
スキルエンジンによる特殊強化人間処置手術を受けたり、或いはその人の子供として生まれて来た、一定確率で先天性のスキルエンジンを持つ人の事をスキル使いと呼ぶ。
これはそんなスキル使いの物語です。
最終更新:2015-09-29 08:24:19
5365文字
会話率:40%
…他にも載せました。
最終更新:2015-09-04 19:33:14
1865文字
会話率:21%
少し先の未来。
国際火星探査船の初探査の乗組員として選ばれたゆうは、地球を離れ3日が過ぎた。
これから火星に向かう。しかし、地上では、火星探査船の航海を左右する重大な事件が起ころうとしていた。
最終更新:2015-08-31 01:00:00
15261文字
会話率:29%
かつて、この世界の上空にはたくさんのプロペラ機が飛んでいた。魔力を持つ者も持たぬ者も、エンジンを駆り、自由に飛び回り、世界を旅した。
しかし、空賊が起こした王都襲撃事件により、空に規制がかかった。
今、空を駆けることが出来るのは、国家貿易飛
行船と、最難関国家公務員、国際郵便屋だけとなった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-08-22 22:38:07
4149文字
会話率:17%
遠足の後に書く感想文を本気で書いてみると、どうなるのかってことで書いてみました。
まだまだリアルにできると思いますが、自分ではこれが限界かと。
一部哀しい描写(?)があるので。
※DANGER※
この小説はフィクションです。
最終更新:2015-08-22 02:03:54
2013文字
会話率:8%
※主人公鬼畜注意 この主人公、好みにより取捨選択します
重工業株式会社で設計担当をしていた俺は気づいたら異世界の商人に転生していた。
エロフ
だ獣耳っ子だーと喜んでいたのもつかの間、そこでは魔女狩りによって女の子が酷い目にあっていた。
このままでは美少女が絶滅してしまう!
だから俺は現代知識を駆使して自分の国を作り、世界に喧嘩を売ることを決意する。
※最終的には飛行機とか出す予定です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-08-18 12:08:18
45277文字
会話率:34%
(前回までのあらすじ)
第6軍は西方へと向かっていた。政治将校殿の辻説法によれば我々は世界を革命する血路を開いている最中らしかった。
わたしはそんなものにいっさいの興味がなかった。だがモスクワの政変はいかれ屋のアジテーターを救世主に出世させ
、紅軍はブルジョワの搾取から30億の人民を開放するために世界をアイロンがけすることになった。1944年11月、ベルリンで不幸なヤンキーと顔合わせした我らがチェキストの犬どもは、「ファシストは我らが同胞共産党革命政府から不当に国家主権を奪った反逆者である」という猊下の大御心に従い薄汚い帝国主義者に殴りかかった。
むかしこの星では戦争をしていた。そして今は戦争をしている。分断された世界が悲鳴を上げる。だがそんな声は私には届かない。聞こえるものはエンジン音。見えるものは敵の影。私は概念陸軍Echt中隊中隊長、今日も敵のケツを蹴り上げるべく戦場へ向かう―。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-07-21 18:08:44
1314文字
会話率:0%
昭和二〇年七月。海軍大分航空隊で、エンジン始動中の事故で死にかけた整備兵は除隊後、陸軍の最新鋭機「五式戦Ⅱ型」を入手してB二九迎撃を画策する。
後に大分大空襲と呼ばれる夜、五式戦は馬車道を滑走路代わりにして出撃、B二九を攻撃する。
最終更新:2015-07-04 00:55:47
17322文字
会話率:32%
観測者とは次元時空を超え平行世界をも網羅するほどの転移機能を持ちつつ、さまざまな情報を定期的に取得し自動的に世界情報保管庫に蓄積していく存在。
現代で似たようなシステムがある。インターネット上のいろいろなサイトのテキストや画像、動画など
を定期的に取得し検索エンジンのデータベースに蓄積していくクローラ。まさにそれである。
そのクローラと融合してしまった旅行好きな43歳男性の転生先は、『θ9654軸:地球』のスタード大陸の西端の国ドルドスの西にある港湾都市パムである。
【残念な部分が目立つ主人公が異世界の旅を通して少しづつ成長する物語】
※現在5章
※累計3,000,000PV突破(2015/05/21)
※累計2,000,000PV突破(2015/04/29)
※累計1,500,000PV突破(2015/04/22)
※累計1,000,000PV突破(2015/04/18)
※累計100,000PV突破(2015/04/14)
本当にありがとうございます
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-06-28 06:00:00
664617文字
会話率:53%
仮想主観技術(Virtual Subjectivity Technology)が広く民生利用されている世界のお話。
一世代前の個人用VSエンタメ端末QualiaStationにQS2対応アップグレードキットという、純正QS2より不利な環
境でもオンライン分隊戦闘仮想実体験(Virtual Experience)ゲームタイトル「テンペスツ」で好成績を叩き出すハードコアVEゲームマニア。それが本物語の主人公。
「非エロなのに18禁」「玄人にもお勧めできない、理由は戦場トラウマ再発するから」
エキセントリック過ぎて思いっきりプレイヤーを選ぶこのゲーム、しかし実は開発中のVEMMOタイトル「(仮称)第三法則世界物語」の一部分、個人/パーティー戦闘行動エンジンのプロトタイプに過ぎないことが明かされたのだ。
それを知り色々な意味で激昂する主人公。しかし略称ToTTLWには純正QS2が必要です(開発元・談)。半年後、金策が正式サービス開始に間に合った主人公は真新しいQS2を取り出しながら一人吼えるのであった。
「ククク、オープンβプレイヤー共め……目に物見せてやるぜ!!」
そして主人公は新たな「自意識」とクオリアで接続(コネクト)する……
『第三法則世界物語にようこそ。トゥットゥル~♪』
※なろう投稿システムの練習中です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-05-24 19:44:19
15487文字
会話率:46%
愛車を走らせていた、俺は
エンジンを冷やす為、車を止めると
変わった建物に、入った、、、が、
それは悪夢の始まり、、
、、 そして再び夜が明けると、、、建物の中に新たな展示車が増えるた、、、
・・・ 箱形のスカイライン!・・・
・・・ 主
のない、ハコスカ・・・
持ち主は、永遠に戻らない、、、、
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-04-20 20:35:06
1960文字
会話率:7%
22歳医学部の大学生は1年の闘病の末、あまり楽しくなかった人生にすこし後悔しながら死んでしまう。気づくと彼は異世界で赤ん坊に転生していた。彼は前世みたいにならないよう、楽しく幸せに生きていこうと心に決めた。
※不定期更新
最終更新:2014-12-14 14:07:30
977文字
会話率:9%
太平洋戦争末期。主人公、穂積康則は、特攻隊員として出撃した。それを見送る同僚の中に、指揮官の横溝少佐の姿があった。彼の口癖は「死ぬな」。野球部で捕手経験のある少佐は、大学でピッチャーだった穂積に何かと目をかけてくれる存在であった。出撃の途
上エンジントラブルが発生。突然、時空を越えて六十年後の甲子園球場にやって来る。高校野球の決勝戦。穂積は柳瀬という別人の体となって、九回裏ツーアウト満塁という緊迫した場面に投手として立つ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-12-01 23:39:25
15184文字
会話率:21%
いやー、最近平和ですww。そういいつつバイクのエンジンをふかし、旅に出た。
この物語は、休みなしで働いていた神様が上司(アマテラス)から休みをもらい、
どこやかしこと旅をする物語ですw
最終更新:2014-10-21 22:58:21
665文字
会話率:29%
巨大隕石の落下という大災害により、地表が
厚い土に覆われた近未来の地球。
ヒトガタ重機<ローダー>を用い、エンジンなどの
失われた旧時代の遺物を探す鉱山工の日々を
過ごす少年<渡>。
そしてペアの整備士で幼馴染の少女<柚葉>。
渡は自らの電動ローダーの動力源をエンジンに
積み替え、それらによって行われる格闘技
<ローダーバトル>
に選手<ライダー>として出場する夢を長く抱いている。
柚葉の父であり渡の育ての親、さらに職場である
京都鉱山の主でもある<棟梁>らと、家族として
慈しみ合い協力して、精一杯生き抜く日々を送っていた。
ある日、渡は持ち場の堀場にて硬い岩盤にあたる。
工夫をすれども容易に貫けないその層に、棟梁の
許しを得て、柚葉の助けを借りもって注力することとなる。
息のあったコンビネーションにより作業が進みかけた
矢先、地震が起こる。
鉱山の地盤が緩むという被害は発生したものの、
幸い死傷者はなく安心する二人だが、なんと揺れにより
件の岩盤は砕け散っていた。
そしてその下には空間が有り、数台の自動車とバイク、
それらの大量の部品が収められていたのであった。
詰め所に戻った渡と柚葉だが地震の影響は予想より
大きく、鉱山再開には時間を要することがわかった。
京都を離れていく同僚の鉱山工たち、渡もまた貯金により
掘り当てたエンジンを買取り、夢だったローダーバトルに
参加すべく旅立つ決意をするのであった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-10-19 11:55:39
67722文字
会話率:26%
太平洋戦争中、度重なるアメリカ軍の攻撃から疲弊した日本軍が発見した地下鉱脈と枯渇しない石油穴によって、
鉄と内燃エネルギーで発展した世界。
そんななか、研究者集団が発見した海底の鉄鉱平野を元に、
鉄で構成された大陸、「ヘパイストス大陸」が
誕生し、
世界に向けて機甲兵と呼ばれるエンジン動力の機械兵器による軍事侵略を開始した。
そしてその軍事侵略を阻止し、ヘパイストス大陸を制圧するために
第二次大戦中に日本軍が石油穴と地下鉱脈と共に発見し、
研究した液体を服用した特殊駆動強襲部隊の戦いです。
ディーゼルパンク戦記のつもりで書いてます。
文章下手な上に曖昧な知識で書いてるので
お見苦しいところがあればすみません。
更新はゆっくりだと思います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-09-20 17:03:18
13387文字
会話率:16%