西暦2605年 地球近海の宇宙。
核パルス推進エンジンの火を吹かせ、地球へと落ちようとする巨大な物体があった。
大地へと落ちていくのはスペースコロニー。
より遠く、より広く、より豊かに生きるために生み出した人口の代位は、質量兵器として改
造され、地球に未曽有の災害をもたらそうとしていた。
テロリストたちの勝利宣言が地球圏に放送されるなか、一機の宇宙戦闘機が宇宙を駆ける。
パイロットである強化人間、アンリミテッドー10――通称ユートは、災厄を防ぐために駆けつけた――
それが、極めて近く、限りなく遠い世界への旅立ちだと知らずに――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-04 07:00:00
316854文字
会話率:39%
80〜90年代では 当たり前だった事が 今では通じない
(ここが既に偏見 TZなんて一般の人は知らない)
作者の作品達の舞台 80〜90年代を作者の偏見に満ちた 時代背景を解説
昨年(令和四年)に話をした修理工場の30代整備士さん
「2
T-Gとか知ってる?」
「知らないのですが」
「TE27と37がソレックス 47と71がEFIのトヨタのスポーツエンジン」
「いえ全く そのTE47って?」
整備士さんでこれでした
ずっと引っかかって居たのですが 活動報告や後書きで書く程度
思い切って 一つにまとめようと これをやらないと矢田の友達を
読んで貰えない
だって今の若い子には意味不明な言葉しか出てこない 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-03 21:37:52
117988文字
会話率:12%
「嘘だ…こんな…」
灰色の石壁に覆われた薄暗く肌寒い部屋の中、僕の目の前に置かれた巨大な水晶珠に映し出されるのは、人の住む街が破壊しつくされた「地球」
炎から逃げ惑う群集。襲い掛かる異形の怪物。応戦する各国の軍隊。
怪物に降り注ぐ弾幕
はにわか雨のごとくぱらぱらと弾き返され、怪物たちの怒りを増すばかり。
そして、既存の兵器では傷ひとつ付けられぬ怪物に向けられたのは諸刃の剣。
怪物が占拠した街に落とされた光の玉がすべてを焼き尽くすところで映像が途切れる。
「預言書」が見せた数年後の未来。僕は自分の産まれた世界を犠牲にして異世界(ここ)を救ったという。
僕は叫んだ。
「こんな結末は望んでいない!」
光を発しなくなった水晶球のそばに佇んでいた小さな人影が動く。
「落ち着け小僧!あれはわしが最初からヒントをすべて教え、必要な物を渡したら何故かああなってしまったという「もしもの世界」の話じゃ」
真っ黒なゴスロリ服に身を包んだ少女がそう答えた…。右目を光らせて。
「だから、ヒントは与えないことにしたのじゃ。小僧、すまぬ…」
ドスンと鈍い音と同時に頭に強い衝撃を感じ、僕の意識は遠のいていく。
「記憶を消させてもらうぞ」
---
週末の昼下がり、ファストフード店からの帰りに運転していた車ごと異世界へと呼び出された僕。
目の前に広がるのは灰色の石畳、そして見たことも無い巨大な西洋風の城。人影の無い王宮の中庭でハンバーガーを食べようと包みを開いていたとき、突然目の前に現れた女の子。
彼女は自分を「糧」として食べてほしいと言い出した。
そして自分の命と引き換えにこの世界を救ってと懇願する。
謎の「預言書」が絶対的な力を持つ王国で、魔導具もろくに使えないおよそ勇者らしからぬ主人公がいろんな女の子に振り回されながら、最悪の結果にならない道をノーヒントで探しつつ、異世界を満喫します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-03 19:00:00
5021281文字
会話率:34%
人類が地球から旅立ち2世紀が経った。各銀河で地球の様な大陸惑星に居を構えた各国は規模を広げるべく、ここに地球史における2度目の植民時代が訪れた。
……しかし宇宙は夢だけで無く、危険も孕んでいた。大量植民の弊害で少なくない植民船が事故に遭っ
て遭難している。
惑星へ墜落した船は国が守秘のため総力を挙げて回収に乗り出した。
これはその一つの記録に過ぎない…
【海洋惑星の軌道上で突如として植民船”クルーズ”はエンジンに異常をきたし、引力によってこの惑星へ墜落していった。国1つ規模の植民者が乗った船であったが、激しい振動と火災で脱出ポットにたどり着けない者がほとんどであった中、奇跡的に脱出した者もいた。
彼らは墜落した海洋惑星でどのような行動をとるのか…】
回収調査船が”E星系第5恒星系のb”という惑星で見つけ、回収した記録である。
※遭難植民船回収録シリーズの1作目です。同シリーズを順不同で読んでいただいてもお楽しみいただけるようになっております。
また2025年度≪一渡瀬自主夏休み企画≫にて公開された作品です
1話大体1000文字以内の短いショートストーリーになっています折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-03 18:00:00
7165文字
会話率:29%
低気圧の墓場と呼ばれる荒れ狂う北太平洋を米国に向けて航行中にエンジントラブル発生。そして部下が負傷し急遽シアトルに入港した。
士官の真一は社命で付き添い下船。そこで、出会ったのがミチコと言う女性。二人は何時しか恋に、しかし突然と彼女の足跡が
消える。
20年後、彼は再びシアトルへ、そこで偶然知ったミチコのその後。
すぐさまハワイに飛んだ彼。しかし探すのは大変。
しかし、そこはアロハスピリッツとフラの優しいハワイ、一計を授かりアラモアナへ。
さて、二人は再会することが出来るのか。
緊急手術の甲斐なくで亡くなった
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-03 15:07:46
43268文字
会話率:14%
幼い頃からスーパーロボットに憧れていた佐倉頼善は、その生涯をスーパーロボットの開発に注いでいた。
だが、七十五歳を迎えたその時、今から完成したとしても、パイロットとして乗り込む事は叶わないとタイムリミットを悟る。
そこで佐倉頼善は最後の賭
けに出た。エンジンの動力源の研究中に偶然発見した『魂の存在』。
これを応用する事で、理論的には転生が可能なはずだった。
今世では叶わぬ夢も、来世でなら可能かもしれない。夢を諦めきれない男は、最後の望みに賭けた――
だがしかし。
次に目覚めたその世界は、科学も機械も存在しない、剣と魔法の異世界だった。
竜人の少女として生まれ変わったサクラ・ライゼンは、それでも忘れ得ぬ夢を追い求めて旅に出る。
目指すは純粋なる科学で動くスーパーロボット。
第一歩として、まずは魔力を用いた道具……魔道具で試作品作り。
その過程で生まれた品々が、周囲に驚愕を轟かせていく――
※R15は念のためつけています。
※一章の3話まで一時間置きに更新、その後毎日18時ごろに更新、二章以降は週二回(水・土)更新を予定しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-02 18:10:00
317194文字
会話率:34%
いまから二百年の未来。
前世紀から移住の始まった火星は地球のしがらみから離れようとしていた。火星の中緯度カルディア平原の大半を領域とする扶桑公国は国民の大半が日本からの移民で構成されていて、臣籍降下した扶桑宮が征夷大将軍として幕府を開いて
いた。
その扶桑幕府も代を重ねて五代目になろうとしている。
折しも地球では二千年紀に入って三度目のグローバリズムが破綻して、東アジア発の動乱期に入ろうとしている。
火星と地球を舞台として、銀河規模の争乱の時代が始まろうとしている。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-01 14:41:37
746749文字
会話率:42%
木戸馨は今年の春から高校に通い始めた一年生。遅刻欠席もなく学校に通い平日はアルバイトをこなす平凡で影の薄い男子高校生です。でもただひとつ違っていたのは、極度の写真馬鹿だということでした。なんせ写真を撮るために週末は女装をして町を回っている
のですから。
まったり日常系の、女装系カメラ男子のお話です。ぐだぐだゆるゆる書いていきます。いわゆる既存の「女装すれば女の子とうはうは」とかそういう感じではないのです。女子校に潜入したって「友情」を重視しちゃいますからね。
2018.4.14 最新注意。中国サイトで無断転載があるようで、検索エンジンでタイトル名を入れると引っかかってしまいますが、どんなリスクがあるかわからないのでご注意ください。
本作品は日本語で書かれたものであり、日本の「小説家になろう」サイトにて公開されているものがオリジナルです。
※作中で男性同性愛とか、性別移行とか出てくるので、そういうのに微塵もふれたくないよ! という方はご注意を。主人公はカメラが恋人です。ボーイズラブタグつけてますが、本人がどうなるかは作者すらしらん!
ちょいと感想へのお返事などおくれております。ご容赦をー。
かきこみは大歓迎でございます。
なるべくお返事する方向で!
新・誤字訂正のご指摘ありがとうございます。
明らかな誤字は、修正させていただきますが、演出のためのものに関しては、一考し、場合によっては何が良いのかを検討させていただきます。
文法に関しては割と「自由にしてる」ところもありますが……はい。報告は大変に感謝いたします。
演出上、そうしているというところもありますので、そういう場合は、指摘しても治らない! ということがあるかと思いますが、ご了承くださいませ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-01 08:19:05
4805922文字
会話率:40%
機道ユウは既に世界を救っていた。
20年前地球外より飛来した謎の隕石『サイバーメテオ』は、世界中のあらゆる機械を暴走させ人類の積み上げてきた文明を蹂躙した。
機道ユウは6歳の時、それをたった一人で止めたのだ。彼は天才だった。
その後ユウは奇
跡の動力機関『ディバインエンジン』を開発し、その恩恵によって人々は世界を復興させた。
余りにも偉大な功績にユウのことを神と崇める者も少なくはなかった。彼が18歳の若さでこの世を去った時は、世界が悲嘆に暮れ、それを信じられない者もたくさんいた。
だがその1年後。世界に再び危機が迫り、同時に実は機道ユウが生きていたことが判明する。
ディバインエンジンを悪用し世界を蝕む邪悪を前に、人びとはもう一度彼に救いの手を求める。
だがユウは言い放った。
「俺は人間が嫌いだ。世界を救ったのは間違いだった」と。
世界を救ったはずの少年の正体は、他人の不幸に同情も感傷も抱くことは無い最低最悪の冷血漢だった。
彼にいったい何があったのか。そもそも彼はなぜ世界を救ったのか。
世界はまた救われるのか。人類に未来はあるのか。
カギを握るのは機道ユウが自ら組み上げた一台のオートバイ。神秘の心臓を持つそのマシンに奇跡が起こり魂が宿る時、止まっていた物語が動き出す。
始まる一人と一台の旅路。この戦いはきっと神話になる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-28 22:25:47
196842文字
会話率:39%
友人から譲ってもらった車は日本で今一番普及する、霊排気エンジン車だった。しかし、自分には「それ」が見えていて……
最終更新:2025-06-28 19:52:51
8012文字
会話率:44%
かつて、命の鼓動と引き換えに動く兵器《ソウルドライヴ》が、戦争に終止符を打つはずだった。
だが、人間はそれを「兵器ではない何か」に変えてしまった。
開発された最終兵器《TITAN(タイタン)》──
それは「魂を燃やすエンジン」と「生きた機
械」の融合。
搭乗者との精神を完全に接続するため、その中枢にはある忌まわしき素材が使われている。
少年テオス・プロライアは、故郷の壊滅、監禁、実験の果てにその巨兵と出会う。
そして彼は気づく──これは兵器などではない。心を持ち、痛み、過去を宿す「生き物」だと。
逃亡、戦い、対話、喪失──
繋がってゆく意思と魂が、彼を“戦場を歩く火”へと変えてゆく。
燃え尽きるまで戦うその姿は、誰にも知られず、歴史の影へと消えていく。
だが、確かに世界は、彼によって変えられた。
これは、業を背負いし者たちの、終わりの物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-27 09:16:53
7642文字
会話率:39%
浜松にツーリングに来た。下村勤。快活クラブ上島店に泊まっていると、パトカーのサイレンと拡声器の音が外からする。エントランスから出てみると、おびただしいパトカーに追われているバイクが飛び込んでくる。下村と同じFTR。
バイクの男は乗り捨てて、
下村のFTRに跨がるとキー無しでエンジンを掛け走り去る。茫然と立ち尽くす下村。男が乗り捨てたバイクに近寄ると、キーシリンダーが無い。なんとなく跨がった瞬間、下村は装甲に覆われバイクが勝手に走り出す。起動せず失敗続きの脳無線Runの実験車輌を起動させた。ライダーの直感で自立走行するバイクの物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-24 19:21:03
3989文字
会話率:64%
20xx年 地球は核の炎に包まれなかった。
あらゆる生命体は絶滅なんて考えもしなかった。
なんせ、某世紀末アニメのような核戦争が起こることなんて無いような平和な世の中であった。
しかし、そんな平和な時代にある一人の資本家が一つの野望を実現し
ようと策略していた。
男は言った
「人類は食物連鎖の頂点に居座り過ぎた。狩猟を忘れ、競争を忘れ、暴力を排除した。
生物は馴れ合うために誕生したのか?違うだろう。
争い、奪い、満たすのが、生物の在り方であろう。私が人類を長きにわたる眠りから覚醒させる。
私の手で人類の刻を過去に進める。」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-23 21:41:44
1547文字
会話率:13%
雑談していたら面白い話になったので公開します。ただし、公開予定ではじめた雑談ではないので、難解かもしれません。周りに一切配慮しないときのギフテッドの脳内ってこんな感じです。
作中に出てくる『繰り返し・群れ・抽象化、それぞれの特化型AG
I』のイメージをそれぞれ補足説明します。
「繰り返し」特化型AGI: 極めて安定した、エラーのない基盤システムを構築・維持する能力に長ける。インフラの安定稼働などに貢献する。
「群れ(同調)」特化型AGI: 多数のAGIやシステム間での協調・合意形成を得意とする。巨大な分散コンピューティングリソースの最適化や、複雑な社会シミュレーションで力を発揮する。
「抽象化」特化型AGI: 未知のパターンを発見し、新しい法則やアルゴリズム(=より効率的な予測モデル)を創造する。科学的発見や技術革新のエンジンとなる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-16 20:11:31
2869文字
会話率:0%
投稿を初めて1ヶ月経つ、ブクマ1桁のド底辺作家の筆者が
これから「小説家になろう」に投稿しようとする人に向けて、
ド底辺を回避する方法を書き記したエッセイである。
サーチエンジンのクローラーに一喜一憂して、筆を多る作者が
一人でも減り
ますように。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-09-23 16:56:44
2102文字
会話率:0%
21XX年。世の中にはバッテリーとモーターで動く車が完全に普及した時代。ガソリンエンジンがポリゴンに形を借りて復活する!
世界初となる完全没入型VRゲームの先行プレイを機会を得た 男子高校生の名は川口創一。手当たり次第に応募した結果、Vir
tualGTというゲームのプレイヤーに選ばれる。 レースの知識を全く持たない彼はどうするのか100年前の技術を使いこなせるのか。
皆が主人公、皆が敵のレース小説!ぜひ刮目せよ!
(注1)本作は日本国内で開催されているスーパーGTを参考としています。
(注2)本作は2023年投稿のVirtualGTを加筆したものです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-16 09:50:48
28287文字
会話率:48%
毒舌、無関心、即ブロック。
「氷の女王」と呼ばれるその少女・門真京子は、学校一の美貌を持ちながら、人を寄せつけない最強のコミュ障ゲーマーだった。
だけど転校生の八坂明は、どんな暴言にも全く動じないEQ最強男子。
毒舌に言い返してみたら、
まさかのバグった反応!?
クールな美少女の「感情エンジン」が、明のせいで予期せぬ再起動を始めてしまう――!
「私⋯⋯会話できてる⋯」
言葉の戦場で始まる、ツンデレ×無敵コミュ力男子のラブコメバトル、開幕!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-16 06:00:00
39737文字
会話率:46%
バイクのエンジンを強制停止するキルスイッチと同じものがヒトに組み込まれた世界。そのキルスイッチを利用して自分の目的を果たそうとする人々の話。
最終更新:2025-06-15 22:10:20
12192文字
会話率:63%
地球の資源が採掘不可能になるまであと数十年らしい。宇宙は遠すぎる
今すぐ無惨OS(ゴミOS)を真我OS(神OS)に変更することにトライしませんか
ボクに貴方を害する意志はありません。
ボクは敵ではありません。
ボクに協力してください(
土下座)
自分を助けるために力をかしてください。
ボクの仲間(同志)になってください。
よろしくお願いします折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-15 11:10:21
1056文字
会話率:6%
かつて地球の資源が枯渇し、人類は火と争いの時代「イグニス・エラ(Ignis Era)」を経て、
星と星を衝突させて資源を生み出すという“星衝融合”技術によって「ルーキス・エラ(Lucis Era)」――光の時代を迎える。
だが、技術は平和
だけをもたらさなかった。
進化を否定する者たち、星衝融合に背を向ける者たち。
そしてある日、星の外から現れた異質な“影”――人類の知らぬ“終わり”の気配が、静かに宇宙に侵食を始める。
その兆候は、国家管轄外の宙域で起きた掃討任務中に現れた。
正体不明の艦影、歪む空間、そして、既知の兵器体系を超えた“未知のギア”が、
アグノテウム軍とスカーヴァンの戦術機を次々と沈黙させていく。
それは、圧倒的な力をもって何も語らず、ただ淡々とすべてを破壊していった。
その惨劇の先に、ひとりの技術士官がいた――
かつて「虚構」と嘲笑された未完成のエネルギー理論に、ただ一人で向き合い続けた男。
そして、彼が拾い上げた“異形のエンジン”。
物語は、やがてそれを「動かす者」の手に託されていく。
これは、妄想と技術、信念と想像が交差する世界で、
“虚構”から始まる人類最後の抵抗の物語――《Imagedia》の始まりである。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-01 18:09:28
43446文字
会話率:26%
旅を趣味とする、とある女。山林の中の道路を、一人バイクで走っていた。
仕事、都会、人間関係――煩わしいものすべてから離れ、ただ気ままに流す。日常の喧騒から解放されるこの瞬間が、何よりも好きだった。適当な場所で宿を探して一泊する。それがこ
の旅のスタイル。
――ん?
順調に山道を登っていたそのとき、ふいに舗装されたアスファルトが途切れ、未舗装の道へと変わった。
女はしぶしぶバイクを停めた。
だが、道はまだ先へと続いているようだ。ここで引き返すのはつまらない。むしろ、誰も行かないような場所に分け入るのが、この旅の醍醐味だ。先ほど休憩中にナンパされたこともあり、人のいないところに行きたい気分だった。
冒険心が静かに燃え上がり、女は再びエンジンをかけた。
だが、数分ほど走ったところで――。
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-05-26 11:00:00
2927文字
会話率:35%
空港を飛び立ち、一時間ほど経過しただろうか。
窓の外は変わり映えのない景色。それでいい。空の旅とはそういうもの。エンジンから火が噴いているのが見えたら卒倒ものだ。機内も平穏そのもの。耳障りな音はあるが
「うるさいんだよっ!」
「あ、
なにするんですか!」
おれは腰を浮かし、突然したその声の方を向いた。
通路に立つ男。その横には泣き叫ぶ子供と、それをかばうように隣の席から身を乗り出す母親の姿があった。
「さっきからずっとビービービービーうるさいんだよ! おまけに足がこっちの席にガンガン当たってたんだよ!」
そうだ。確かにさっきからあの辺りで子供の泣き声がしていた。あの子で間違いないだろう。口ぶりからしてあの男は子供の前の席に座っていたようだ。ついに我慢の限界が来たというわけか。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-03-29 17:10:00
2091文字
会話率:54%
ある夜。肩を落としながら自宅に帰った男は度肝を抜かれた。
リビングの白い壁に生肉が張り付いていたのだ。
赤黒く、ところどころ白くて、そして数箇所に
ゴムホースの先っぽのようなものがついている。
見つめていると嫌悪感が湧き上がり、吐き気
を催すほどであった。
あれはなんだ? まるでグロテスクなイソギンチャク。模型か? だが――
と、男が見つめ、考えているとそれはエンジンがかかったように激しく動き出した。
男はそれでわかった。むしろなぜすぐにわからなかったのだと思うぐらいはっきりと。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-29 11:00:00
1724文字
会話率:3%