バセレシウ王国。神テアディースが最初の人間を創ったとされるテアディース大陸の大部分を支配する王国は今、大きな火種を抱えていた。
バセレシウ王国の国教であり、神テアディースを唯一神として崇めるテアディース教の教会が内部分裂を起こし、そのうち
の一つである原理主義派が台頭、王政への発言力を強めてきたのである。
王族派はそんな教会原理主義派の力を削ぐため、神テアディースが与えたとされる三つの恩恵のいずれかの不存在を証明しようと考えていた。
時を同じくして、王都ヴァシーリオにある三つの大学のうちの一つであるヴァシーリオ学術大学に通う少年、アスティニース・イオルもまた教会によって人生を大きく狂わされようとしていた。
史上最年少で難関と言われる試験に合格した彼は、学術大学でテアディース教から危険視されている天文学を専修していた。ある日、同級生の友人であり、王国第四王子でもあるソフィロス・バセレシウからとある頼み事をされる。アスティニースはその頼み事を解決するため、持ち前の知識を使い王都の詳細な地図を作成したのだった。
ソフィロスからの頼み事は無事解決したが、この地図作りによってアスティニースは教会から狙われることになる。強硬な手段を使われ次々と居場所を追われていく彼を、その能力を見込んだ王族派が呼び出し密命をくだす。
「テアディース大陸の地図を作れ」
王族派は神テアディースが与えた三つの恩恵の一つである”正円の大陸”が存在しないことを、アスティニースに地図を作らせることで証明しようと考えたのだ。
アスティニースは世界の真実を知るため、仲間と共に長い大陸地図作成の旅に出る。
そして、旅の中で彼らは想像をはるかに超える真実に出会う。
王国の成り立ち、大陸の歴史、神テアディースの存在。
これは、一人の少年が「世界を作る」物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 00:46:59
113692文字
会話率:50%
(もうバレてるが…)国際問題級のブラコン義妹と隠しデレで挑む学園生活
高校生の俺こと戸川絢斗には、金髪碧眼の美少女・澪(ミオ)という義妹がいる。
じつは彼女、とある小国の第一王女。七年前のクーデターで王政が崩壊し、命からがら日本へ逃れてき
たのだ。
……というのは絢斗にとって現在あまり大きな問題ではなく、澪が極度の「お兄様大好きムーブ」をかましてくること。
高校では、義理の兄への深すぎる愛情が噂になり、もはや周囲にバレバレの状態だった。
絢斗は危機感を覚え、話し合った結果、折衷案として澪が提案したのは「隠しデレ」。
家では思う存分甘えていい(?)が、周りには兄妹仲良しカップルに見えないように隠すというもの。
しかし、澪は隠しているつもりでぜんぜん隠せていない。
というか、隠すつもりあるのか?
果たして、国際問題級ブラコンを隠し切れるのか──
亡国の第一王女と苦労症の義理の兄の、隠しデレ学園生活、開幕!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 22:10:00
59407文字
会話率:54%
始まりの舞台は、巨大な地下世界〈セント=ベイル〉。
空も、雨も、あるはずのその世界で──少女シエル=ヴェスタは、まだ何も知らなかった。
腐敗した王政。閉ざされた外界。
少女の一歩が、やがて世界の真実を暴き始める。
異能と魔法、そして死者
の意志を継ぐ“力”。
忘れられた記憶と、隠された継承が交差するとき、運命は静かに動き出す。
人の心が刃になる、ダークファンタジー巨編。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 21:45:13
20665文字
会話率:36%
婚約破棄・冤罪・処刑寸前からの”逆襲ざまぁ劇”。
まじめに生き、使命を果たした。聖女として世界を救った。
なのに、なぜ私は『悪役令嬢』と呼ばれるの?
婚約者に裏切られ、殺人の罪で処刑台へ送られた。
愛も名誉も、思い出さえも、要領のいい『
主役』の女に奪われた。
絶望のふちで出会ったのは『異世界転生の少年探偵』。
彼は言った。真犯人は別にいると。
この結末を変えられるのは、あなただけだと。
やり直しも、先送りも、いらない。
私の人生を奪った奴らに、絶叫をあげさせてやる。
これは、ウソだらけの真実の愛に立ち向かう、私たちの逆襲劇。
◆ 主要登場人物
アルアリエル:聖女として世界を救った公爵令嬢。冤罪で処刑されかける。
ミル:前世の記憶を思い出したばかりの、異世界転生の少年探偵。
エゴール:第三王子。アルアリエルの婚約者。
リリアン:男爵令嬢。王子の右腕として振る舞う人気者。
セリス:病弱ながら慕われていた伯爵令嬢。殺害された被害者。
ベルトラン:セリスの父。事件の処理を委ねられた伯爵。
◆ 世界観
地球とは異なる歴史を歩んだ異世界。
文化水準は、地球の17世紀後半。
『シンデレラ』を思わせる、ひらひらのドレスと舞踏会の世界。
女王による絶対王政が敷かれている一方で、
平民と貴族のパワーバランスが揺らぎ始めている、危うい世界。
最大の特徴は、火薬が発明されていないこと。
そして、代わりに、魔法があること――。
※この小説は「Tales」でも掲載しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 21:40:00
7612文字
会話率:22%
癒しの女神の神話を生んだサナデア王国。
その力を受け継いだ王女ラクリシアは、癒しの力を国家資源として利用する王に育てられ「血と涙を捧げるためだけに生きる」日々を過ごしていた。
そんな国の第一王子カリスラウドは、妹を国の鎖から救いたいと願う
。だが、王としての資質を問われ、妹との接触も禁じられ、やがて王国を揺るがす事件が起きる。
暴かれる秘密。歪んだ信仰。燃え上がる民意。
──その果てに、カリスラウドは一つの決断を下す。
「この国に王はもういない」
王を殺し、王政を終わらせたその瞬間、王国は静かに崩壊を始めた。
そして彼の背中を支えたのは、一人の青年ヴァレオ。
過去と未来を繋ぐ友。
国を壊した王子は、それでも国を愛していた。
これは、癒しの檻を壊し、ひとりの少女を自由にした物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 21:00:00
19058文字
会話率:50%
かつて「剣聖」として名を馳せ、魔王を討った英雄レイス。
しかし栄光の終戦から数年、今や彼は王都の片隅で酒に溺れ、借金まみれの“クズ冒険者”として名を落としていた。
「もう英雄なんてごめんだ……」
そう呟きながらも、腐敗した王政と民を顧み
ぬかつての仲間たちの姿に、レイスは静かに怒りを燃やす。
ひょんなことから巻き込まれた貴族の依頼をきっかけに、巨大な陰謀の渦中へと引きずり込まれた彼は――
やがて封じたはずの“最凶”の剣を、再び握ることになる。
「俺の剣は、誰かを救うためにある。あの日、そう決めたはずだ」
これは、かつて“世界最強”と恐れられた男が、もう一度立ち上がる物語。
壊れゆく王都で、再び――英雄が伝説となる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 20:30:00
104002文字
会話率:37%
“筋”を貫いて死んだ、鬼桜会の跡取り――神埼蓮。
その正体は、男装で裏社会を生き抜いた、麗しき女極道だった。
目を覚ますと、そこは剣と魔法が支配する異世界。
チートなし、ステータス画面もスキルもなし。
あるのは、“仁義”と“覚悟”、そして
極道の流儀だけ。
「筋の通らねぇヤツは――叩き斬る」
独裁の王政、腐敗した聖教会、街に蔓延る危険ドラッグ。
常識も魔法もぶっ壊して、仁義で世界をぶった斬る!
相棒は、妄想力全開の腐女子系聖女・クララ。
彼女の策略と蓮の任侠が、異世界の闇を容赦なく断ち切る!
麗しの女極道が異世界任侠道を突き進む――!
痛快・任侠×異世界ファンタジー、ここに開幕!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 19:00:00
29065文字
会話率:43%
18世紀ヨーロッパ風の革命が吹き荒れる激動の大陸で、転生ITエンジニアが繰り広げる魔法ファンタジー。
前世の記憶を持つアルト・フォン・ヴァルミオは、世界を解析する「演算魔法」を駆使する。本来なら平穏に過ごしたいだけの彼だが、謎多きメイド・
リリウムの巧妙な誘導により、次第に大きな問題へ
と巻き込まれていく。
革命の熱狂に燃えるガリア帝国、伝統に固執する王政諸国、そして主人公が目指す現代的な合理主義。三つの思想がぶつかり合う中で、アルトは「人間らしく生きられる社会」を実現するため、この非効率で理不尽な世界
システムのバグを一つずつ修正していく。
聖霊石を体内に埋め込まれた公爵令嬢セレスとの出会い、学園での政治的対立、そして迫りくる戦争の足音。巻き込まれ型主人公が、知恵と演算魔法で切り開く第三の道とは?
安易な無双を排し、人間の葛藤と知的な問題解決を重視した、骨太な異世界魔王政治ファンタジー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 18:40:00
79781文字
会話率:36%
〜転生なし、スキルなし、魔法なし、勇者も魔王もいない異世界ファンタジー〜
危険なモンスターが生態系の頂点に君臨。
蔓延る詐欺、盗賊、犯罪組織。
人の命は軽く殺伐とした世界。
冒険者がモンスターを狩り、騎士団が犯罪を取り締まる。
人々は商
売で金を稼ぎ、たくましく生きていく。
そんな厳しい世界の中で、現状の生活に満足している田舎住まいのおっさん冒険者がいた。
三十三歳のCランク冒険者マルディン・ルトレーゼ。
実は『糸使い』の異名を持つ凄腕の騎士隊長だったマルディンだが、祖国に新王政が樹立したことで国外追放を言い渡された。
マルディンの国外追放は国家の損失とまで言われたが、あっさりと受け入れ国を出る。
流れ着いた異国の田舎町で、正体を隠し冒険者として生活開始。
若い冒険者たちが夢見て都会へ出る中、出世に興味がないマルディンは田舎の港町で日々のんびりと楽しく生きる。
無理難題?だったらやらないごめんなさい。
『頑張らない、無理しない、のんびり生きる』をモットーに、独身おっさん冒険者の気ままなスローライフ!
※カクヨムでも連載してます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 18:10:00
457110文字
会話率:53%
ブラウンツヴァイクラントという国で生まれ育ったリナは、突如巻き起こった革命のせいで無理矢理離婚させられてしまう。実家に戻ったリナだったが、実家の家族は王政派だった為、市民軍が優位になると亡命を余儀なくされてしまった。
夫も故郷も失い絶望する
リナだったが、存在も知らなかった親戚が現れ、夢のような暮らしが始まった。だけど、親戚の家にも何か秘密がありそうで・・・。
『侯爵令嬢レベッカの追想』の主人公レベッカの、従姉妹リナが主役の物語です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 16:29:57
67406文字
会話率:38%
ヘルデンと呼ばれる大陸に、千年に渡り君臨してきたタウゼント帝国。
この旧き国家は、変革を強いられようとしていた。
産業革命と、国民意識の醸成によって生起した西の隣国・アルエット王国での民衆蜂起は王政を打倒し共和制国家を樹立させた。
平民による新国家を中心とする共和主義の熱狂は膨張し、封建制社会から脱却できずにいる帝国を危機にさらしつつある。
大量生産の開始と、国民国家の形成により達成された、以前は不可能だった規模での大量動員。
共和国建国の英雄であるムナール将軍に率いられた強大な国民軍は胎動し、その支配地を拡大しつつあった。
その一方で、帝国貴族たちは権力闘争に明け暮れていた。
千年以上もの間続いてきた帝国は、今後も無条件に続くという傲慢。
ほとんどの貴族たちは時代が変わりつつあることに気ず、あるいは黙殺していた。
この状況を憂いたのは、帝国に五つ存在する被選帝侯の一つ、ノルトハーフェン公爵家を継承した少年・エドゥアルド。
彼は自国だけでもと改革を行い、富国強兵、議会の設立などの政策を実施し、公国を帝国でも随一の精強な国家に育て上げた。
そして帝国貴族たちが己の利益を最大化することに奔走し内乱を引き起こしたのを機に、自身が新たな国家指導者となるべく立ち上がり、盟友、オストヴィーゼ公爵・ユリウスと共に勝利をつかんだ。
だが、エドゥアルドの進む道は茨の道。
勝利を得たとはいえ、三百を超える諸侯の意識を変え、旧態依然とした帝国の在り方を刷新するのは、簡単なことではなかったのだ。
そんな彼を影となり支える存在があった。
メイドのルーシェ。スラム街で育ち、人知れず消え去ろうとしていた命を救われたことをきっかけに、彼に仕えることとなった少女。
これは、若き皇帝となった少年と、メイドとなった少女の物語。
〇作者他作品紹介
・殺陣を極めたおっさん、異世界に行く。村娘を救う。自由に生きて幸せをつかむ
異世界に転生した元時代劇の役者、立花 源九郎。本物の[サムライ]となったアラフォーのおっさんが、自分の生き方を見つけていく物語。
・星屑拾いのステラ
終末世界。[星屑]を拾い集めながら暮らす少女、ステラが、[楽園]を探し求める物語。カクヨムコン参加作品(カクヨムのみの公開です)
他掲載サイト:カクヨム、アルファポリス、ノベルアップ+折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 11:00:00
808360文字
会話率:15%
かつて王政が倒れ、国の片隅にある塔に、ひとりの王子が幽閉された。
誕生日を迎えた看守の娘アリセルは、初めての仕事として、その幽閉塔の補佐を命じられる。
扉の向こうにいたのは、傷付き、痩せ細り、言葉を失った若き王子。
ただの仕事のはずだった日
々。
けれど、少女が差し出した優しさが、静かに、取り返しのつかない運命を目覚めさせてゆく。
壊れたのは世界か、心か。
それとも──最初から、すべてが壊れていたのか。
※この作品は他の投稿サイトでも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 07:40:00
31940文字
会話率:53%
貴族の名誉が全てを支配する世界で、鋭い頭脳を持つ平凡な少女、ベアトリスは、血筋と権力が支配する社会の中で静かに自分の居場所を築いている。
その穏やかな表情の裏には、彼女自身も知らない秘密が渦巻いていた――地下組織の陰謀、反王政の台頭、そして
謎めいた「王家の守護者」たちの存在。
友情、対立、そして次第に増していく責任――そうした試練の中をベアトリスが進む一方で、忠実な従者であるエドワードとアンは、彼女の知らぬ間に迫り来る脅威から守るため、影に潜んでいる。
しかし、政治が戦争のように繰り広げられ、召使いですら計り知れない力を秘めたこの社会では、彼女の選択一つ一つが混乱と秩序の均衡を揺るがす可能性がある。
『ご主人様には絶対に言わないで』は、忠誠心、陰謀、そして静かな反抗の物語。
迷路のような社会の中を進むたび、秘密が明らかになり、同盟が試され、義務と野心の境界線が曖昧になる。
果たしてベアトリスは、自分には見えない影を乗り越えることができるのか?それとも、影に呑み込まれてしまうのか――?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-21 16:00:55
366434文字
会話率:31%
――世界が滅んでも、悪はしぶとく生き延びる。
崩壊寸前の本拠地から、悪の秘密結社ネオ・ベスティアの幹部と戦闘員が時空を越えて脱出した先は、なんと剣と魔法と王政が支配する異世界!?
しかも目覚めた幹部・バタフライノクス・リナウスは、見た目
“麗しの妖精姫”、中身“人心掌握と細胞破壊に長けたナノマシン魔女”。
隣にいるのは、成績も階級もそこそこ平凡な戦闘員・83号(ワタナベ・マコト)。
「悪の組織のやることなんて、異世界でも同じよ」
「えっ、ちょっ…待ってくださいよ、リナウス様!?」
病に伏せる王を“奇跡”で癒し、民衆からは信仰レベルで崇められ――
けれどその優美な翅は、いつだって毒にも薬にもなるナノマシン。
知らぬ間に、異世界は掌の上。
信仰か、恐怖か。救世か、征服か。
ドタバタ×ダーク×ほんのちょっと友情?な異世界侵略ファンタジー、開幕!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-21 15:03:52
32705文字
会話率:33%
アルフォンス・ヴェルディエは王都を遠くはなれた田舎の貧乏子爵家の三男坊。十二歳の誕生日、条令にしたがってバース診断を受けたら医師にアルファだと診断され、バース管理局に通報されてしまったので、行きたくないのに王都の貴族学校を受験するように命令
が来てしまった。貴族学校は貴族の子女のための学校だが、近年は学費の高騰を理由に貴族でも爵位の低い家の子女は入学しなくなっていた。そこで王政府は、有能なアルファを官吏として徴用するために、爵位の低い家の子女でもアルファには強制的に入学試験を受けさせ、結果によっては入学料や授業料を免除で入学させているのだ。
オメガバースに独自設定を配合しています。バースによる能力の差や身分による差別などにとまどう子どもから、長じて恋愛話に移行していきます。
ボーイズラブですが、女性も出てきます。
第一部では恋愛要素はほのかな初恋程度。
バース性による能力を妬んだり、能力よりも身分至上主義の人がいる世界です。妊娠、出産などはありません。
西洋風の貴族がいる異世界で、移動手段は馬車なのに、点滴とか注射とか、写真とか録音の技術はある、ご都合主義でゆるい世界感です。
残酷描写は第一部にはありません。第二部には、暴力、流血シーンがあります。
第二部中盤から、恋愛要素が増えていきます。くっついてから後、キス以上するところまで行ったら、ムーンに移して書くかもしれません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-21 08:27:54
69466文字
会話率:37%
かつて、「終焉の詠い手」としてその名を轟かせた一人の魔導士がいた。
彼女の名は、シルヴィア・ヴィア・ヴェリダナ。
王国の第二王女として生を受け、数多の戦火を鎮め、最後には国を終わらせた者。
自らの命と引き換えに、王政に終止符を打ったその日
――
すべてが終わったはずだった。
50年後。
辺境の小さな村で彼女は目を覚ます。
変わり果てた時代。名も知らぬ土地。誰も自分を知らない場所。
そこにあったのは、かつて一度も手にしたことのない、穏やかな日常だった。
これは――
全てを終えた少女が、「名もなき今」を生き直す物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-21 00:00:00
70716文字
会話率:32%
長きに渡り戦争が続く二つの国。
身分社会の王政国家・ペルフェクト王国。
国民の代表たる議員によって成り立つ議会制の国・シュタルクヘルト共和国。
ペルフェクト王国軍の少将・オルキデア・アシャ・ラナンキュラスは、上官の命令で、自軍が破壊した
敵国・シュタルクヘルト共和国の軍事施設と軍事医療施設跡にいた。
目的は、この地で捕虜となっていた自軍の兵士を解放する事だった。
けれども、捕虜となっていた自軍の兵士は、既に移送されており、残っていたのは医療施設で治療を受けていたシュタルクヘルト共和国軍の兵士と関係者ーーの死体だった。
そんな中、オルキデアは唯一の生存者を見つける。
菫色の瞳と藤色の髪を持った女性だったが、襲撃時の怪我とショックから記憶を失っていた。
そんな女性に、「アリーシャ」と名付けて、捕虜としたオルキデアだったが、とある事件に巻き込まれたのを機に、アリーシャに興味を持つ。
けれども、アリーシャは敵国の娘、オルキデアの好きには出来ない。
それならせめて、アリーシャを国に帰そうとするが、頑なに帰りたがらず、とうとう部屋に引きこもってしまったのだった。
どうにかしてアリーシャを説得出来ないかと悩んでいたオルキデアの元に、ある日突然、疎遠になっている母親が、縁組の話を持ってやって来たのだった。
「なあ、俺の妻と恋人、どっちがいい?」
縁組を回避する為に、オルキデアが提案したのは、この国でのアリーシャの生活と引き換えの「契約結婚」。
縁組の話と同時期に、ようやく記憶を取り戻したアリーシャには、頑なに国に帰りたくない理由があるようでーー。
一方、シュタルクヘルト共和国では、襲撃の際、その場に居合わせていた、とある女性が行方不明となっていた。
その女性の名前は、アリサ・リリーベル・シュタルクヘルト。
今は廃止されたシュタルクヘルト共和国の王族の血を引く女性であったーー。
縁組回避から始まる契約結婚、そしてーー真実の愛。
これは、「愛」を知る物語。
※他サイトにも掲載しています。
※こちらは年齢指定版を書き直したものです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 15:20:00
497984文字
会話率:38%
近未来の王政国家エリシア。技術は進化し、薬学と精神科学が融合した“心を診る医療”が主流となった。だが、心を薬で制御できる時代は、善悪の境界を曖昧にする。
薬師官局に所属するアヤナ・ミハルは、精神薬理と心理分析を専門とする国家の分析官。王族
や高官を対象に、謎めいた精神異常事件の真相を探る――その冷静な瞳は、“薬では癒せない真実”を暴くために存在している。
ある日、王宮内で次々と高位貴族が錯乱状態に陥り、死者すら出る連続精神障害事件が発生。だが、診断記録には一様に「原因不明」の文字が並ぶ。
これは単なる医療事故か、あるいは――
「薬を使えば“心”を偽れると、誰が言ったのかしら?」
王宮を揺るがす闇に、アヤナの鋭瞳が迫る。
これは、未来医療の最前線で繰り広げられる、“薬師探偵”の戦いの記録である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-18 12:06:21
5991文字
会話率:38%
ここは、ノルヴァニア国。
十年ほど前に終戦し、王政も政府も一新したばかりの、まだ若しい国。
しかし、土地としては歴史あるこの地では、──はるか古代の魔法がそこかしこに眠っていると噂されている。
中でもどんな魔法すら無条件で解除するとされる
〈白銀の聖剣〉
密かに我がものにしようと企む悪人は、後を絶たない。
しかし、これもまた十年前──ちょうど終戦と同じ時期に生まれた新たな魔法。
〈感知の魔法〉で、世界──いや、時代は変わった。
魔法を視認し使い手をも特定できるようになった今や、悪人どもは以前のような派手な動きはできなくなっていた。
どれだけ力があろうとも、知恵を絞らねば 生き残れぬ時代だ。
そのような 混沌としたこの国に、ミレナはいた。
教会のシスターとして。
半年前にシスターになったばかりのこの少女は、努めて静かに、平凡に暮らしていた。
しかし彼女はある日を境に──その一線を越えることとなるのだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-17 19:12:50
115481文字
会話率:22%
――これは、過労死した社畜サラリーマンが、外見だけが取り柄の美形クズ王子に転生し、「働きたくない」と王政を丸投げして畑を耕し始めた話である。
しかし、その平穏なスローライフは、世界の運命と交錯し始める──
◆あらすじ:
社畜として死んだ
青年・翔が転生したのは、異世界の第一王子・レオナルト。
だが、スキルなし、魔力なし、人望なし、ただし顔だけ超美形。
王政はすでに影武者ユリウスが回しており、前世の社畜経験を思い出した翔は即座に「王なんて無理!畑を耕す!」と宣言。
以後、王城の庭でスローライフを目指す日々が始まる。
「王族のくせに農民ですか!?」
「だって働きたくないし……顔はいいけどスキルゼロだし……」
一方、王宮内外では次第に不穏な気配が広がっていく。
・王子の暗殺未遂の真相
・影武者ユリウスの忠義と葛藤
・天使のようで実は毒舌な聖女セレスティア
・超脳筋な勇者アッシュ
・魔物の兄妹ミュア&ライカの秘密
・そして、ある日現れる「もう一人の転生者」──
彼は言う。
「この世界は小説だった。お前(レオ)は本来、途中で死ぬモブ王子だったんだ」
衝撃の運命を前に、ぐーたら王子は叫ぶ。
「……やめて!? せっかく王位放棄して畑ライフ始めたのに!」
かくして、世界の運命を巻き込んだ“働きたくない王子”の物語が、いま動き出す──!
のかもしれない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-15 13:41:01
2368文字
会話率:14%