死ぬ前に、なんとしても彼女を見つけ出さなくてはならない。
この物語は「死のうと思った」で始まり、「私は窓から射し込む陽の光に照らされながら、密やかにそう決心した」で終わる。
舞台は二〇一四年の八月八日から、十月十五日にかけて。
重度
の精神障害を患い、自殺願望に苛まれながら、世捨て人同然の暮らしをしていた私は日々自宅と酒場を行き来する自堕落な生活を送っていた。そんなある日、夢の中のプールサイドでアッシュ・グレーの長い髪をした不思議な女と出逢う。
「人を探している」と彼女は唐突に、俯き加減に呟いた。
名前は二見れな。私は彼女と夢と現実のはざまでささやかな交流を重ねていくも、彼女はやがて、
「わたしを見つけて、あっち側の世界で」
と告げて、行方をくらましてしまう。
二見れなを探すことを決心した私は思いもよらぬ境遇に立たされ、解決しようと奮闘する中で、様々な人びとと出会うこととなる。
類まれなる美貌と財産を有しつつも、心に深い闇を抱えるサキ。その友人でいつも屈託のない黒崎彩夏。ずっと笑顔を絶やさずに図書館で働く気弱な吉名千那。そして両親に虐待されつづけた過去を持ち、今でもその影に怯えているハス美。
彼女たちの導きによって、私は失踪した二見れなの存在に少しずつ近づいていくことになる。またその一方で、海辺で出会った同世代の青年と親しくなり、徐々に友情を深めてもいく。
しかし突然にもその中のひとりが何者かによって殺害されてしまい、私はひどく困惑する。駅の多目的トイレによる密室殺人事件であった。さらに私はその被害者と親交が深かったことから警察にマークされる羽目になり、追われる恐怖、環境の変化、さらに身の内からくる懊悩により、次第に正気を失っていく。
「ケイコク、ケイコク、サガシビト、メイフニテマツ」とオウムは言った。
自らを痛めつけ、いつしかその右手の甲には青黒い不吉な痣がこびりついていた。それは段々と熱を帯びていき、私は世界のねじれの渦の中でアイスペールからアイスピックを抜き取り、その手に握り締める。
「永遠に醒めることのないような夢」と彼女は言った。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-28 00:00:00
51881文字
会話率:49%
おっす、オラみそ子(♂)ちゃん。19歳(+20)
適当に書いてるだけだから期待しないでね!
あとうつっぽいから耐性のない人は、やめたほうがいいかも~
最終更新:2025-07-27 17:00:00
691735文字
会話率:2%
「僕はただ彼女を愛しているだけです」
愛に飢えた幸助。
それに律儀に答えようとする彼女の結衣。
幼いながらも二人は愛し合おうとするが、どうにも上手くいかない。
病に犯された幸助は結衣に対する欲求がどんどん膨らむ。
自殺をほのめか
したり、自傷行為を続けた幸助はとうとう精神病院に送り込まれる。
※本作は閉鎖病棟、パーソナリティー障害、境界性パーソナリティー障害の体験談を含むものです。
閲覧の際は十分ご注意されてください。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-02 16:29:40
8446文字
会話率:10%
書いたり書かなかったり。
中途障害+精神異常な私の日記とか雑学とかいろいろなモノ。
でもそこには明らかな「私」という痕跡を残していくモノ。
一日限りのおつきあいでも、それでも結構。
私はいつでもここにいるから。
最終更新:2025-07-24 19:48:36
41478文字
会話率:1%
書いたり書かなかったり。
中途障害+精神異常な私の日記とか雑学とかいろいろなモノ。
でもそこには明らかな「私」という痕跡を残していくモノ。
一日限りのおつきあいでも、それでも結構。
私はいつでもここにいるから。
最終更新:2017-10-14 04:21:11
852文字
会話率:3%
『どこにでもある普通の日常』は、語り手の異なる断章によって構成された作品群です。
本作は構造上、明確な完結を持ちません。
各章は視点ごとに分かれており、語りは主に一人称で展開されます。
ただし、語り手の正体・存在・記憶は不確かであり、語ら
れる現実は主観に基づくものです。
内容は随時加筆・改稿・再編されており、同じ章でも読むたびに構成が異なる可能性があります。
更新履歴は各作品冒頭に記載しています。
どの断章から読んでも構いません。
語りの揺らぎそのものが、本作の核となっています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 10:54:52
3071文字
会話率:15%
勇者が魔王を討伐してから千年ーー世界には魔王の残した魔力を取り込んだ通称<七つの大罪>と呼ばれる強力な7体のモンスターたちが点在し、脅威となっていた。
そんな中各国は時折生まれ出る【勇者スキル】を持つ人々を新たな勇者として讃えながら希望
を託していた。
そんな時代に生きる村人フレニアは勇者スキルこそ持たぬものの冒険者を夢見る若者だった。
しかし発言した【診断】スキルによって、自身が精神疾患を持っていたことが発覚してしまう。
やがてフレニアは精神障害者であるが故に「仕方がない」と冒険者の夢を諦め、今は恋人と結婚して平凡な人生を送れることを願うおっさんとなっていた。
ところが村祭りで起きた事件の最中、フレニアは自身の精神疾患と【診断】スキルの掛け合わせによって、本来【勇者スキル】が無いと見えない超急所が見えることを発見する!
そうして自身の可能性に気付いたフレニアは、恋人との約束を叶えるために<七つの大罪>を倒す旅へ出た。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-21 07:03:10
5587文字
会話率:31%
壊れてしまったのは、心か、社会か。
限界を超えて働き続けた末に、急性一過性精神障害と診断された主人公・水瀬。
幻覚も幻聴も過ぎ去ったある日、ふと我に返る。
「私は、どうするべきだったのだろう」
自分の正しさ、社会のかたち、未来を見つめる意味
――
静かな療養の日々の中で、問いを抱えながら、水瀬は“再構築”という名の人生を歩みはじめる。
哲学的なまなざしで、過去と現在、そして未来のあいだに立つすべての人へ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-21 05:36:50
819文字
会話率:23%
急性一過性精神障害を経験した陽菜は、日常の音や光さえも受け入れられなくなっていた。休職と治療を経て、ようやく迎えた「最初の一歩」の日。図書館に向かう短い旅の中で、彼女が感じたものとは――。心のリハビリの過程を丁寧に描く、再生と希望の物語。
キーワード:
最終更新:2025-07-14 05:42:17
800文字
会話率:6%
老人ホームの介護士見習いとして働く日置航也はミュージシャンを夢見ているが、いまひとつ壁を突破できないでいる日々を過ごしていた。そんなある日、ひょんなことから知的障害者である海川航平と出会う。天才的な絵の才能を持つ航平との関わりで航也は音楽や
夢、家族、そして社会というものを深く考えるきっかけを得るのだが……。(第一部)
精神の障害を患っている米原一志は、同じように障害を抱えている仲間たちの集う地域活動支援センターで穏やかな日々を過ごしていた。家族や親戚に対する複雑な思いを抱いている一志は、仲間たちとの対話の中から自分の生き方や将来を見つめていく。これは回復の“その後”の物語。(第二部)
誠実な両親、優しい兄。高い知能指数を持つ中学三年生・古屋雅哉は日々を穏やかに過ごせていた。クエスチョニングの状態という悩みはあるものの、それもゲイの先輩の進藤文彦や精神科医の都雪尋との対話を重ねていく中でだんだんと落ち着いている。毎日が和やかに過ぎていく中、雅哉は“親とうまくやれていない”者たちの話を直接的にも間接的にも触れ、いつか彼らもそれを乗り越えられるといいと、傍観者の立場からそう願わずにはいられなかった。(第三部)
これは、"家族"の新しい物語。
この作品は「カクヨム」にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 18:26:01
132996文字
会話率:56%
近未来の王政国家エリシア。技術は進化し、薬学と精神科学が融合した“心を診る医療”が主流となった。だが、心を薬で制御できる時代は、善悪の境界を曖昧にする。
薬師官局に所属するアヤナ・ミハルは、精神薬理と心理分析を専門とする国家の分析官。王族
や高官を対象に、謎めいた精神異常事件の真相を探る――その冷静な瞳は、“薬では癒せない真実”を暴くために存在している。
ある日、王宮内で次々と高位貴族が錯乱状態に陥り、死者すら出る連続精神障害事件が発生。だが、診断記録には一様に「原因不明」の文字が並ぶ。
これは単なる医療事故か、あるいは――
「薬を使えば“心”を偽れると、誰が言ったのかしら?」
王宮を揺るがす闇に、アヤナの鋭瞳が迫る。
これは、未来医療の最前線で繰り広げられる、“薬師探偵”の戦いの記録である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-18 12:06:21
5991文字
会話率:38%
本投稿では、創作詩 ”損己の心” を発表します。私は発達障害や精神障害を持つ子供や妻にどのように接するべきか、随分と悩んできました。今もなお、答えは得られていません。いわゆる「利他の心」では太刀打ちできないと痛感しています。たぶん、彼らの苦
難を私自身が共有連帯することができたときに初めて家族みんなが癒されるのかもしれません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-09 23:02:32
248文字
会話率:0%
本投稿では、創作詩 ”鉄格子の窓から見た光景” を発表します。精神科の隔離病棟に入院している妻を見舞った男が見た「不思議な少女」を詩に紡ぎました。なお、本詩は、2023年3月1日に投稿した掌編小説 「長い坂の先に立つ病院」から抽出した一場面
です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-02 14:17:08
306文字
会話率:22%
創作詩 ”信仰が挫折した祈り” を発表します。私は発達障害の子供たちと精神障害の妻の回復を願って一生懸命に努力してきたつもりですが、全くの無力でした。そこで、やむなく自然や宗教に救いを求めましたが、なんの変化もありませんでした。今回は、その
ときの絶望感と諦念を詩に表現しました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-26 22:29:49
494文字
会話率:0%
内容紹介
皆川優胸、通称ミーナは、若いころ重い病気にかかり、生死をさまよった末、無事一命をとりとめるが、精神障害を患う。その理由は、ミーナが神から言霊を強化できる力をもらったからであった。言霊とは、言葉のもつ力であり、ミーナだけではなく、
多くの人々が用いることができるが、その力は、ミーナほどではなく、それほど力はない。ミーナも、子供の頃の、言霊はそれほど力は強くなかったが、だんだんとその片鱗を見せ始める。そして、幼い頃の冒険を経て、彼はその精神障害を克服する。加えて、さまざまな経験を乗り越えて、家を購入するという夢を抱き。その夢を実現するが、神がよこした敵との闘いにより、彼の家族や、知人たちをすべて消し去るという大きな罪をかぶり、それから悔恨と贖罪の旅をし、神のおかげで、もう一度彼のいた世界に戻してもらうことに、ミーナは成功する。そして、最後に、ミーナは天国の世界に呼ばれ、神たちの出す試練に挑む。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-05 06:57:40
113337文字
会話率:34%
「精神障害者」と言われている方々に、多くの人々はどのような印象をお持ちでしょうか?誤解はされていないでしょうか?
皇后雅子様は適応障害と言われていました。また多くの有名人もアスペルガー症候群やうつ病、発達障害があると噂されている方々、
自分自身で告発をされている方々もいらっしゃるようです。
これらの病気は精神障害と言われております。
世間で騒がれている刑事事件での、精神鑑定が必要とされている精神障害があっての犯罪の可能性ある事などだけではなく、様々な心の病気で苦しみ、悩みながら生きている人々、死んでいく人などの事を描いていこうと思っています。
(この物語は私が体験したことを元に描いたフィクションです。登場人物、団体、企業、事件などは架空です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-04 17:44:34
74684文字
会話率:40%
現在の私自身の全てを書いたものです。
人によっては不快になる場合がございます。
なので、賛否あるかと思いますが、暖かい目で見ていただける方のみ閲覧お願いします。
※発達障害、精神障害者、就労継続支援B型、解離性障害、境界性パーソナリティ障
害、うつ病のワード等含みます!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-24 11:05:12
994文字
会話率:9%
知的障碍者の主人公がだんだんと精神障碍者として変貌していく姿を描く。
最終更新:2024-09-23 10:59:03
7493文字
会話率:29%
精神疾患を持った家族の日常を描く。
最終更新:2024-05-27 15:22:36
7671文字
会話率:50%
高校生のときに発症した社会不安障害。
家族や学校を巻き添えにしたヒューマンストーリー。
終わり良ければ全て良し。
最終更新:2024-09-21 19:43:15
5742文字
会話率:0%
これはKindleに出した同名タイトルの読み物を、なろう向けに抜粋や加筆したものである。
今の世の中は、どうしてこんなにもおかしくなってしまったのだろうか。
その理由が「これかもしれない」という問題に最初に触れたのは、IQ130以上の
人が20代のうちは優秀な社員として働いていたのに、30歳を過ぎてから急に世の中から引きこもっていくケースが多いという話に触れたからだった。
そして調べていくうちに出てきたのが、タイトルにもなった一部の精神科医が言っている「IQ130以上は精神障害者」というフレーズだ。
それが気になった人は、是非とも読み進めていただきたい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-14 12:00:00
47490文字
会話率:5%
坐忘道:道は奇妙、仙人という物語は、年老いた老道士が各地を巡り、多くの人々を救い出します。特に、多くの人々が嫌がる障害を持つ人々をも含みます。老道士は読み書きもできませんが、彼の心は善いのです。一人でも多くの人々を助け、彼らの命を買うために
お金を払います。また、「天の才地の宝」と呼ばれる存在が世界中に追われる時でも、老道士は少しも迷わず、世界と敵対する覚悟で彼を保護し、自分の首席大弟子として迎え、老君から受け取った「天書」を全て教え、成仙の機会を新たな弟子に与え、丝毫も保留しません。
年が明けるとき、老道士は弟子たちと年越しの晩餐を共にします。有名な弟子が食べながら泣き、老道士は過去の自分を見つめ、「子よ、苦しみの子だ」と感じます。老道士は自分の内碗の豚油餃子を全て弟子の碗に注ぎ込み、各弟子に紅包を包み、涙が止まらなかった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-09 21:45:31
282397文字
会話率:29%
心やさしい、美白な29才、マヨ。尽くしすぎるのがいけない?それとも。。。
キーワード: ボーダーライン・パーソナリティー障害 ボーダーラインパーソナリティー障害 BPD BPD Borderline Personali
ty Disorder
同時掲載: http://www.berrys-cafe.jp/pc/reader/book.htm?bookId=1200402
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-23 20:53:49
24542文字
会話率:14%
佐藤碧(さとうあおい)は、絶世の美貌を備えた、芸術品の彫像のように美しい青年である。もっとも、その計り知れない美貌は同時に冷淡で冷酷で、周囲の人間をまともに寄せ付けないほどであり、彼自身は無口な上に殆ど人間関係にも疎く、またその美貌が重要
な環境では育たなかったために、自分の天稟(てんぴん)の美貌にことごとく気付いていなかった。
そんな碧には、唯一信頼の置ける伴侶、精神と肉体の両方で碧を支え続ける田中日葵(たなかひまり)がいたが、日葵は生真面目で理知的だが鈍感なために、碧と七年余りの生活の中で確かな不和を数々経験してきながらも、それほど碧のことを心配せずにいた。
碧は大学四年生の夏に自宅で倒れ、大学病院に緊急搬送されたのをきっかけに、自身が中度の精神障害に犯されていることを知る。碧はそれまでの人生で、自分の精神障害を散見させてはいたものの、それに気付かないまま生きてきたのだった。
以来一年間自堕落で無活動な生活を送り、最初の冬を迎えた碧は、日葵の提案で就労移行支援施設に入所し、社会復帰の準備をし始める。
だがいよいよ始まった新生活もつかのま、障害者社会の現実を知ってゆくなかで、自身の生き方、生きる方法など様々な不安を覚え、施設での入所生活にも少しずつ影が差し始める。
丁度そんな碧が施設から帰ろうとしていたある日、碧はとある醜い身体障害者の男、松風(まつかぜ)と出会う。松風曰く、碧の絶世の美貌が有れば、碧は常人には得難い『精神的勝利』を得ることができ、今の碧にはそれこそが必要であると言う。松風に唆され、彼の提案に応じるまま、碧は精神障害の美青年として、夜の街で異常性癖の女や痴女たちを相手に自分の体を売り始める。
希代の美青年に翻弄され、踊らされ、碧を弄ぼうとして逆に碧に手玉に取られる女たち。日葵を裏切ることにうしろめたさを感じつつも、自分自身の本当の才能と自信に気付き始める碧と、その裏で密かに動き出す松風の本当の目的。
碧の昼と夜の二重生活が彼に齎(もたら)す、異常者に許された勝利と幸福の結末とは……。
※エブリスタ様でも掲載中折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-20 19:00:00
106012文字
会話率:24%
こんなに誰かを愛おしいと想えたのは
あなたが初めてでした...
これは精神障害者の私と視覚障害者の彼との出会いと日々の記録。
最終更新:2024-05-08 11:26:08
4050文字
会話率:10%
小野田愛恵は、約15年程、精神障害者だったが、自分の生活等を見直し、何とか【一般人】に戻る事ができた。ただ、自分を取り巻く環境は、前の一般人の時とは、変わっていた。
そんな小野田が、新しい人生と過去の人生と向きあいながら、生きていくとはなん
だろうと考えながら、自分なりの答えを探す日常ストーリー折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-17 22:59:35
1566文字
会話率:17%