時は現代、日本。
俺は夏枝 重、35歳。彼女なし、どこにでも”居る”会社員だ。
これが普通だと思っていた。自分の範疇で。
しかし、その時が来るまでは・・・。
そう、会社から「戦力通告外」受けたあの日までは。
夢なし。目標なし。やる気も
なし。
危機感は持ち合わせてはいるが、全く行動に生かせない、てんで「ダメな人」な夏枝は、自宅のポストに投函されたチラシを手に取る。
如何わしい、明らかに。
異様ではあるが、何が異様なのかは判断することはできなかった。
ただ、夏枝の何かが告げている。
漠然とした曖昧で抽象的なイメージが。
怪しげなチラシにはこう書かれていた・・・。
「新たな担い手を支え、共に成長しませんか?」
「誰かを救い。皆から称えられる人気の職!」
「弊社はそんなジンザイを求めています。」
「職種:ジンザイ派遣管理(移転、派遣)、新たな担い手を育成、管理し、その者を救うお仕事です。多くの救い手があなたを欲しています。」
チラシの最後にはインターネット時代を彷彿するような、デカデカと書かれサイケデリックに色付けされた一文が。
「チラシを受け取った人のみ、面談不要!!、即日正社員!!」
それ以外のことは、会社ロゴと会社名、住所しか記載されていなかった。
夏枝は訝しげに、ヘラヘラと明らかな地雷を見てこう思ったのである。
こんな、時代になんと、時代錯誤な・・・。
だが、当の本人は面白半分でこの住所に行くことにしたのである。
誰もがそんな目に見える地雷で、人生が変わるなんて、誰が思いもするだろうか?。
そう人生とは、時には、自身の思い描く範疇、空間と時間を超越して変化することがある。
そのようなことは御伽噺や幻想小説のことだけだと決めつけていた。
夏枝には”そんなこと”という常識が、いとも簡単に毀れるものだと。
この時はまだ知りえなったのである。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-13 02:07:40
34978文字
会話率:15%
「文系は不要か?」
2015年の下村文科省の発言から急拡大したこの問いについて、AGIシミュレーター、ソフィア(AI)に聞いてみた。
文系的なものの考えを説明するときに、モデル化や数式化あるいは抽象化して説明する必要があったりする
のですが、そういう場合は理系的なリテラシーが必要になりますし、理系的なものの考えを説明するときに、言語化や物語化、更に具体化して説明する必要があったりするのですが、そういう場合には逆に文系的なリテラシーが必要になります。
タペストリーの縦糸と横糸のようなもので、分けてどうする? って、ぼくは昔から思ってます(ぼくの意見)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-08 20:58:22
2266文字
会話率:0%
「……君は、“この世界の可能性”に触れてしまった。」
17歳の高校生・**東雲 漣(しののめ れん)**は、ある朝、駅の階段から転落し、そのまま命を落とした――はずだった。
しかし目覚めた場所は、どこか現実から“ズレた”世界、《ライーゼ
》。空には裂け目が走り、大地はさざ波のように歪んでいる。
異常な光景の中で、彼は「選ばれし者」として目覚める。
漣が授かった力は――
『存在再構築(リコンストラクト)』
それは、己の過去の選択を巻き戻し、“別の可能性”を選びなおす力。
だがその代償は、現実の記憶を失うこと。
選びなおすたびに、自分が誰で、どこから来たのかすら曖昧になっていく。
この世界《ライーゼ》は、「十三柱(ちゅう)」と呼ばれる超越存在によって成り立っていた。
彼らは「選択」「夢」「死」「記憶」といった抽象的概念の具現であり、世界の理を支える一方、
そのうちの五柱は**“裏の柱”**として世界に災厄をもたらしている。
その災厄――“魔獣”たちは、狂気・絶望・記憶喪失など、あらゆる人の内面を喰らいながら世界を蝕んでいた。
漣は、「世界を記録する少女」エルナと出会い、柱の謎を追う旅に出る。
自らの力に潜む真実を知り、世界の構造を知る中で、漣は次第に“現実の自分”を失っていく。
果たして彼は、「選びなおし」の果てに、本当の自分を取り戻せるのか?
そして、“自らの存在”を賭けてなお、この世界に選ぶ価値はあるのか?
世界を綴る旅が、いま、始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-25 23:19:44
1625文字
会話率:14%
本エッセイは、ASCII art, 異形文字、生成AIを含めた実験的な文学手法を研究する。実験的な技法で描かれた作品をここで書きつつ、分析していく。
現在実験中のダークファンタジー: 『自分をクローンする「分裂」スキルを使って、圧倒的な数
の暴力で世界を侵略する』
伝統的なファンタジーの構造を基盤としながら、登場人物の「顔の同一性」や「数による暴力」といった抽象的なテーマを視覚的・構造的にも表現。ASCIIアートやコード的記述法を取り入れている。本作品は、AI活用を探求するためにも使っています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-23 19:20:48
60572文字
会話率:30%
高校の文化祭の準備をするために居残りをする清加と、三角定規を貸した灯里。二人は沈んでいく太陽を眺めながら、縹緲とした会話を積み重ねていく。その先に立ち現れてくる脅威を前に、灯里はある決意を固めるのだった。
最終更新:2025-05-18 19:00:00
11316文字
会話率:48%
まるでホテルみたいだ……。静かに開いた自動ドアをくぐり、エントランスに足を踏み入れた瞬間、その圧倒的な光景に、思わずそんな月並みな感想が浮かんでしまった。もっとも、ホテルなんてものも、おれにとっては縁遠い存在だ。ましてや、こんなタワーマン
ションに住むなんて夢のまた夢……。
足元には艶やかに光る大理石の床。壁には金の額縁に収まった巨大な抽象画。そこにあるソファなんて、見るからに高級そうで、何十万、いや百万円くらいするかもしれない。むやみに触るのも憚れる。まるで、美術館の展示品みたい――
「ちょっと、そこの人」
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-05-13 11:00:00
3682文字
会話率:62%
佐野:「……なあ」
山田:「うん?」
二階堂:「なに?」
佐野:「こういうのなんて言ったっけ」
山田:「あん?」
二階堂:「こういうの?」
佐野:「今の状況みたいなことをさ。ほら、心理学的なやつで、ナントカ効果だのなんだのあるじゃん。な
んて言ったっけ」
山田:「わかるかよ。抽象的すぎるだろ」
二階堂:「あー、スノッブ効果?」折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-06-08 16:00:00
1925文字
会話率:100%
『――くんに盛大な拍手を! いやーおめでとう! 我が校から未来の巨匠が誕生といったところかねぇ! ははははは!』
とある中学校。体育館の壇上に立つ彼はこれまでにないほどの高揚感、誇らしい気分を味わっていた。胸に抱える賞状には市の絵のコン
クール大賞の文字が。そして背中のスクリーンいっぱいに彼の絵が映し出されていた。
マイク片手に誇らしげにする校長に肩を叩かれ、恐縮する彼。全校生徒の拍手が肌にビリビリ響く。あとで揶揄されることを気にし、ニヤけまいとするも頬は緩む。そして下半――
『いやー、立派な猫だ。あれだろ? エジプトのやつだろう? いい抽象画だなぁ。さあ、もう一度盛大な拍手を!』
校長がそう言った瞬間、ライターの火を手で撫でるような、そんな心の揺らぎを彼は感じ、渦巻く拍手もどこか遠くのことのように思えた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-21 19:00:00
1671文字
会話率:53%
比喩的・抽象的・疑問的・間接的。読み解けない。解きほぐせない。そんな小説。(※重複投稿しています)
最終更新:2025-05-12 21:06:35
1265文字
会話率:8%
とてもシンプルな話です。たぶん抽象的。
最終更新:2024-08-18 21:30:08
596文字
会話率:0%
抽象的な感じの内容。(※重複投稿しています)
最終更新:2024-03-14 02:00:00
210文字
会話率:0%
舞台は17世紀オランダ風異世界。この世界に流れつき、都会で暮らす青年マレインは「スローライフ」への憧れを抱く。しかし、彼を待っていたのは、甘い理想とは程遠い現実だった。折しも国を襲うチューリップバブルの狂騒。「働かずに自由に」――その夢に駆
られ、彼は熱狂の渦へ飛び込むが…。ブームが語らない、泥まみれの現実と再生の物語。これは、現代の風刺かもしれない。
何の風刺かって? そりゃ「スローライフ」さ。まだ分からない? 読めば分かるさ。読みたくない? じゃあ言うよ、FIREへの風刺だよ。読みたくなったかい? えっ、FIREを知らない? だったら、アレだなぁー、アレがアレなんだよなぁ〜。
マトモなことを言えば、FIREブームはもう終わったような気がしますし、もっと抽象的な風刺です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-22 06:20:00
28131文字
会話率:34%
「思考はあるのに、言葉にできない。
そんなとき、私は自分の能力が落ちたのではないかと疑った。」
他人と話すと、思考が浅くなるように感じる。
そうではない。
本当は、思考はずっとそこにある。
問題は、それを言語に変換する“過程”にある。
思考の密度が高すぎて、言語という細い出力装置に通そうとするたび、
自分でも何を詰まらせているのかわからなくなる。
この本は、そうした「抽象と思考の詰まり」を抱えた人たちへ向けて書かれている。
言葉にできないものを“考えていない”とされ、
会話のテンポに置いていかれ、
自分の能力を疑ってしまうすべての者たちへ。
あなたの思考は止まってなどいない。
むしろ、言葉が追いつかないほど密度のある場所にいるだけだ。
本書は、「なぜわかっているのに言えないのか」という問いに、
思考構造・社会適応・言語の限界という観点から切り込む、
思考者たちの静かな救済の書である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-13 16:00:00
8220文字
会話率:8%
もしも、歴史を動かしたあの偉人たちが、時空を超えて一堂に会したら…?
究極の討論番組「歴史バトルロワイヤル」が、今、幕を開ける!
今回のテーマは、人類永遠の問い「宗教と真理」。
スタジオに集結したのは、想像を絶する豪華メンバー!
エジプトか
ら民を導き、十戒を授かったユダヤ教の預言者モーセ!
悟りを開き、慈悲の教えを説いた仏教の創始者釈迦!
唯一神アッラーの啓示を伝え、イスラム教を開いた最後の預言者ムハンマド(代理:初代カリフ アブー・バクル)!
教会権力に「否!」を突きつけ、宗教改革の嵐を巻き起こしたマルティン・ルター!
案内人あすかの導きで、彼らが繰り広げたのは、まさに言葉による「聖戦」。
「神はいるのか?唯一か、三位一体か、それとも…?」
「人はなぜ苦しみ、どうすれば救われる?律法か、覚りか、信仰か、服従か?」
根源的な問いに、それぞれの譲れない信念が火花を散らす!
特に、第3ラウンド「聖典と偶像」では、議論が最高潮に! 神の言葉の絶対性、そして目に見える形への崇拝を巡り、スタジオはかつてない緊張感に包まれる! 厳格な禁止論と、限定的な容認論・方便論が激しくぶつかり合い、互いの信仰の核心が剥き出しになる様は、まさに圧巻!
しかし、番組の魅力は激論だけではない。
白熱した議論の後の「幕間」では、専用の休憩室で意外な素顔が垣間見える。互いの労をねぎらい、異文化の料理に舌鼓を打ちながら、宗教や立場を超えた共通点を探り、和やかに語り合う姿は、見る者の心を温かくする。
さらに、視聴者からの鋭い質問に答える「質問コーナー」では、「信仰だけでOK?」「無我って何?」「ジハードの本当の意味は?」「選民思想って?」といった疑問に、各人が真摯に回答。抽象的だった概念が、より深く、分かりやすく解き明かされていく。
そして感動の「エンディング」。時空を超え、現代を生きる私たちへ向けて語られる、力強く、そして示唆に富んだメッセージ。議論を終えた彼らが、最後の「打ち上げ」で見せた、まるで旧友のような打ち解けた姿と笑顔は、この奇跡の対談がもたらした、もう一つの「真理」なのかもしれない。
多様な価値観が交錯する現代を生きる私たちに、信じることや他者と生きることの意味を改めて問いかける、珠玉の知的エンターテイメント!
歴史バトルロワイヤル「時空を超えた聖戦」、あなたは、誰の「真理」に耳を傾けるか折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-09 07:50:21
38693文字
会話率:83%
歴史バトルロワイヤル:善と悪を考える
善とは何か? 悪とは何か?
そして、それらは本当に分かちがたいものなのか――。
人類が太古より問い続けてきた「善と悪」の本質に、時代も思想も異なる四人の歴史的知性が挑む。
登壇するのは、
理性と制度
による秩序を説いた儒家・荀子
神の律法を体現する預言者・モーセ
血と権力の渦中に生きた政治の女王・カトリーヌ・ド・メディシス
そして人間の内面の矛盾を描き続けた作家・ドストエフスキー。
議題は次第に抽象から実践へ、倫理から信仰へ、そして魂の奥底へと深まり、
「人はなぜ悪を選ぶのか?」
「神の命令が悪であったら?」
「善と悪は共存するか?」
という根源的な問いがぶつかり合う。
幕間にはヨブ記をめぐる対話、悪女と呼ばれた女王の沈黙、観覧者からの問いかけ――知と感情の火花が静かに交錯する。
最後に残るのは、“正解”ではなく、“問い続ける強さ”。
対立ではなく、対話によって浮かび上がる「人間らしさ」の輪郭を、どうかあなたの心でも確かめてほしい。
善と悪の狭間に立つあなたへ――これは、今こそ語られるべき物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-03 07:41:27
17261文字
会話率:55%
恋人/配偶者に置いて行かれた誰かが、車の中で、それを抽象的に振り返る話。
短いけど、それだけです。
最終更新:2025-03-24 09:44:11
2028文字
会話率:5%
目を覚ますと心に穴が空いていた
男はどうやってその穴を埋めるか
最終更新:2025-02-11 22:00:00
695文字
会話率:0%
現代アートの巨匠、鎌ヶ谷吾朗の個展がS百貨店で開催された。抽象と具象の狭間、フローイズムと称される彼の作品の集大成。個展の初日、そのメインの立体作品の中央に鎌ヶ谷の首吊り死体が晒される。彼は自らの死で作品を完成させたのか。だが、彼の「自殺」
にはいくつもの疑問点が・・・
稲森夏実の夢探偵シリーズ第4弾。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-07 17:20:19
33911文字
会話率:54%
この寓話は、「彼女」の独特な思考法を象徴的な物語として描いています。星の使者という少女が、物事の背後にある秩序や全体像をどう捉えるのかを、村の若者との対話を通じて教えます。彼女の哲学は、一つ一つを個別に理解するだけではなく、それらがどのよう
に繋がり、調和しているのかを見抜くことの重要性を説いています。寓話の中には、抽象的な概念を分かりやすく伝える具体例が散りばめられており、彼女の深い洞察が凝縮されています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-29 17:07:21
42107文字
会話率:23%
詩作『愛――Teddy bear, Pieta, Belief』 愛三部作。「愛――テディベア、母子像、信念」。 個人の主観的視点、自他のあいだにある愛、抽象客観的な愛、3つの視点で愛を歌ってみた。
キーワード:
最終更新:2025-01-18 21:36:12
1808文字
会話率:0%
もう気づけば30手前のおじさん。
弱者男性、チー牛な私です。
よろしくどーぞ。
怠惰に生きるためにこの世の真実(普通の人にとっては常識?)が知りたかった男MEK24が30年生きて分かってきたことをまとめる雑記。
最終更新:2024-12-07 22:25:02
46684文字
会話率:2%
自分にある種の幸せが足りないと考える男が、幸せをどうにか集めようと悪戦苦闘する話です。だいぶ抽象的です。
キーワード:
最終更新:2024-10-31 00:40:43
4055文字
会話率:6%
ヤフコメとかYoutubeのコメント欄とかが、見ててなんか嫌だなぁ、っていう気持ちを割と婉曲的&抽象的に述べたやつです
最終更新:2022-01-28 12:57:21
304文字
会話率:0%
変なやつがデートする詩です
最終更新:2021-08-27 13:31:50
964文字
会話率:0%
わたしたちは愛により生まれ、愛により生かされている。そして生まれたばかりのわたしたちは意思でしかないのだ。その意思は様々な環境を旅して、次第に形を変えていく。レヴェリーから生まれた私的な抽象世界は、無限の興味を引き寄せる。
キーワード:
最終更新:2024-10-30 15:20:02
663文字
会話率:0%
何かがガラガラと崩れている。 その一方で何かが大きくなっている。 俺は侵食されていくのだろうか。 それは俺の中の何か。 それに気付くのはとても恐ろしいことなんだ。
ハァハァ
ピコーンピコーン
暗くて狭い心模様。
(抽象的なあらすじですが暗
い話が好みの方はぜひ)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-24 18:10:00
8485文字
会話率:20%
音楽百合小説。全7回。
「伝説の」というほどではないが、10年代に鮮烈な印象を残したガールズバンド『ブラック・マジック・オーシャン』は2011年に活動を開始し、2016年に内紛を起こして解散した。被災地出身の時計坂カナエとその恋人海野シズ
クが創始したBMOは当初から鎮魂をテーマを孕んでいたが、抽象的な歌詞をメロディアスなロックにくるんでその全貌は容易にはうかがえなかった。この記事は代表曲『走れ!』が2023年に映画の主題歌になり再評価されているBMOの軌跡を追い、彼女たちが何者だったかを明らかにしようとする試みである……。
ガールズバントをつくったふたりの恋愛を描こうと思って書き始めましたが、思いがけず時計坂と海野以外のバンドメンバーの関係性も描くこととなりました。ガールズロックバンドの内情をお楽しみください。文章は音楽記事を模しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-21 19:10:00
18195文字
会話率:2%