「お前はクビだ! 荷物をまとめてさっさと出て行け!」
調香師のフレイヤはモラハラ気味の工房長に妬まれ、クビにされてしまった。他の工房を訪ねてみたけれど、前職をクビにされた彼女を雇ってくれる工房はない。
諦めて故郷に帰ることにしたフレイヤは
、行きつけのレストランの店主に最後の挨拶をしに行くと、シルと呼ばれる美形でぶっきらぼうな魔導士の青年シルヴェリオと出会い、成り行きで彼に愚痴を吐露した。
その後、故郷に帰って実家が営む薬草雑貨店で働いていたフレイヤのもとにシルヴェリオが再び現れた。伯爵家の令息の――巷では冷徹と噂されている次期魔導士団長として。シルヴェリオはフレイヤが作る香水には不思議な力が宿るという話をレストランの店主から聞いて、彼女を自分の専属調香師としてスカウトしに来たのだった。
「眠ったまま目を覚まさない友人を助けるために力を貸してほしい。たとえ君の作った香水が奇跡を起こさなくても責任を問わない」
元上司によって調香師を追放されたせいで権力者を信用できないでいるフレイヤのために、シルヴェリオは誓約魔法を交わすのも厭わないと言う。冷徹と噂されている彼の熱意に感銘を受けたものの承諾を躊躇うフレイヤ。シルヴェリオはそんな彼女を誘い込むために、好物と聞いていたお菓子で釣った。そしてフレイヤは見事に釣られた。こうしてシルヴェリオの専属調香師となったフレイヤは、再び王都へと向かう。初めはお互いに仕事仲間としか見ていなかったフレイヤとシルヴェリオは、いつしかお互いに惹かれて意識するようになる。
これは、不器用な二人が力を合わせて周りの人たちが抱える問題を解決して、そんな二人をくっつけるために周囲があれこれと応援するお話です。
じれじれな恋と魔法と香りの世界と美味しい料理をご堪能ください。
※R15と「残酷な描写あり」は保険です
※アルファポリス様にも掲載しております
※本作品はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。また、香りや薬草の効能につきましては諸説や個人差があることをご留意ください折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-22 16:01:57
360517文字
会話率:41%
とある物書きの心の内を吐露。表現することの無意味な価値を喜びとする者の無謀な現状と綱渡りな精神状況を描く。
キーワード:
最終更新:2025-06-18 23:21:27
1431文字
会話率:3%
豊穣の神が営むおむすび処のメニューは1つ。店主の思い出の味のみ――。
大学進学を機に田舎から都会に上京した伊勢山莉亜は、都会に馴染めず、居場所のなさを感じていた。
とある夕方、花見で立ち寄った公園で人のいない場所を探していると、キジ白の猫
である神使のハルに導かれて、名前を忘れた豊穣の神・蓬が営むおむすび処に辿り着く。
自分が使役する神使のハルが迷惑を掛けたお詫びとして、おむすび処の唯一のメニューである塩おにぎりをご馳走してくれる蓬。おにぎりを食べた莉亜は心を解きほぐされ、今まで溜めこんでいた感情を吐露して泣き出してしまうのだった。
店に通うようになった莉亜は、蓬が料理人として致命的なある物を失っていることを知ってしまう。そして、それを失っている蓬は近い内に消滅してしまうとも。
それでも蓬は自身が消える時までおにぎりを握り続け、店を開けるという。
そこにはおむすび処の唯一のメニューである塩おにぎりと、かつて蓬を信仰していた人間・セイとの間にあった優しい思い出と大切な借り物、そして蓬が犯した取り返しのつかない罪が深く関わっていたのだった。
「これも俺の運命だ。アイツが現れるまで、ここでアイツから借りたものを守り続けること。それが俺に出来る、唯一の贖罪だ」
蓬を助けるには、豊穣の神としての蓬の名前とセイとの思い出の味という塩おにぎりが必要だという。
莉亜は蓬とセイのために、蓬の名前とセイとの思い出の味を見つけると決意するがーー。
蓬がセイに犯した罪とは、そして蓬は名前と思い出の味を思い出せるのかーー。
※アルファポリスにも掲載しています(四片霞彩名義)
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-04 21:50:00
123301文字
会話率:50%
特殊詐欺にあった夫の、誰にも相談できない気持ちをやんわり吐露します。あとは日ごろの事も書きます。身バレしないように時系列は前後させるのと多少の盛りはご理解ください。思いついた時に更新していけたらと思います。
最終更新:2025-04-30 10:34:40
3063文字
会話率:46%
自分の書いた作品が『面白い作品』と言えないでいるのは何故なのか……。
書く事は楽しいしのだけど、ではその『楽しい』と歯どこから来るのか。
そんな心の内を吐露するエッセイ第2弾です。
※あまりにも酷い内容の感想・レビュー等は削除さ
せていただきます。
※枝垂れ桜のお蘭(THE,御老体ズ代表取締役会長)様主催の自主企画、[個性満開エッセイ祭り春の陣] への出展作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-28 23:32:30
2849文字
会話率:0%
既に思い出になりつつある、少し前まで経験していた事。
人と接することで考えさせられたこと綴る。
体験したことを吐露するエッセイです。
最終更新:2022-11-03 15:54:36
2520文字
会話率:0%
彼の物語は推理と恋愛が交錯した物語、と呼ぶことが出来るでしょう。市立羽場高校二年五組出席番号九番の彼は無風部という部活に入り、様々な謎を解決し、多種多様な人間関係を作っていきました。そんな彼の物語は、一年の春休みに一区切りつきました。そして
二年生に進学した彼は、初対面の後輩に彼の高校生活を話してほしいと頼まれ、その通りに語り始めます。
これは彼の人生の軌跡で、これは彼の心中の吐露で、これは彼の記憶の整理で、これは彼の謎の解決。
今日も風は吹いていない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-21 21:20:29
626360文字
会話率:55%
もしも、あの歴史上の偉人たちが一堂に会し、現代日本の根幹を揺るがす大問題を語り合ったら…?
『歴史バトルロワイヤル』が、前代未聞の時空を超えた頂上決戦を実現!今回のテーマは、国家運営の永遠の課題「首都と地方」。富と権力は集中すべきか、分散
すべきか?その理想の形を求め、4人の異色の魂が火花を散らす!
スタジオに召喚されたのは、絶対的な中央集権で巨大帝国を築いた秦の始皇帝。
地方自治に自由の精神を見出したフランスの思想家アレクシ・ド・トクヴィル。
国家分裂の危機に立ち向かい「人民の政治」を守ったアメリカ大統領エイブラハム・リンカーン。
そして、現代日本の地方都市から「東京一極集中」の打破を叫ぶ元市長・石丸伸二。
序盤、口火を切ったのは始皇帝。「首都に全ての権力を集め、地方は鉄の規律で統制すべし!」絶対的な自信で中央集権の正当性を説く始皇帝に対し、トクヴィルは「自由な地方の活力こそ国家の魂。過度な集中は民を無気力にする」と真っ向から反論。リンカーンは、内戦の経験から「統一と多様性のバランスこそ重要だ」と、その困難な道を語る。
議論は「権力と効率」へ。始皇帝は文字や度量衡の統一といった自身の偉業を盾に「効率なくして国の安寧なし!」と断言。しかしトクヴィルは「効率の名の下に失われる魂の価値」を問い、石丸は「現代日本の首都集中は、逆に非効率とリスクを生んでいる」と鋭く切り込む。
そして迎える第3ラウンド「自由と多様性」で、議論は最高潮に!トクヴィルと石丸が「地方の自発性こそ活力の源泉」と熱弁する一方、始皇帝は「自由など国を滅ぼす病だ!」と激昂。リンカーンが「自由も行き過ぎれば国を裂く…」と苦悩を吐露する中、スタジオはまさに一触即発の空気に包まれる!
さらに議論は、現代日本が直面する「富と機会の格差」問題へ。石丸が地方の窮状を訴えると、始皇帝は「格差は秩序の現れ」と一蹴。トクヴィルは「機会の平等」を、リンカーンは「国家の努力」を説く。果たして豊かさとは誰のためのものなのか?
時代を超えたメッセージが、現代に生きる我々の胸に突き刺さる。
歴史は繰り返すのか?それとも、過去から学び未来を創造できるのか?
国家の理想像をめぐる、魂と魂のぶつかり合い。あなたの常識を覆す、知的興奮と発見に満ちた世紀の討論を目撃せよ!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-21 20:19:11
20811文字
会話率:66%
終業式が終わったあと、気がつけば異世界に転移していた。
ドラゴン、魔方陣、不思議な生物。
唯一知ったものがあるとするならば、お互い苦手であり、特別な同級生。
苦手と特別は両立する。けれど互いに向ける特別という感情の名前はわからないけど
……。
何も知らない人たちからすれば大なり小なり異質と思われてしまうような二人。
二人が互いの目的のために手を組み、元の世界に帰ることを目標に協力する。
本当に、利害だけで手を組んだのかは二人にすらわからない。
お互いに抱えるものを吐露する日はくるのか?
弱音を吐けるようになるのか?
苦手以外の、特別な感情とは?
凹凸コンビの異世界ファンタジー。はじまります。
タグに恋愛とはあるものの、恋愛要素が出てくるのはもう少し後だと思います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-18 12:35:52
702833文字
会話率:43%
バカな男の話をしよう。
俺には1人の幼馴染がいた。
可愛くて、人気者で、愛されキャラで、頭が良くて、性格がいい、最高の幼馴染。
そんな彼女の子供が先日、生まれた。
可愛い彼女とイケメン彼氏の間に生まれた可愛らしい女の子。
意気地なしの俺
は結局、15年間想いを伝えられないまま、ただ幸せな彼女を1番近くで見ることしかできなかった。
そんなある日、俺は見てしまった。
彼女の旦那が見知らぬ女性とラブホテルに入って行くところを。
証拠写真まで撮って、俺は急いで彼女に報告をしに行った。
その流れで思わず自分の気持ちを吐露してしまい、彼女から出た言葉は「気持ち悪い」だった。
自暴自棄になりながら家に帰っていると、車に轢かれて俺は死んだ…はずだった。
しかし、目を覚ますとそこは15年前の光景だった。
もう彼女のことは忘れて、無かったことにして他の人と恋をしようと決めた。
<a href="https://www.tugikuru.jp/colink/link?cid=288236" target="_blank"><img src="https://www.tugikuru.jp/colink?cid=288236&size=l" alt="ツギクルバナー"></a>折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-03 00:30:00
33668文字
会話率:15%
御堂小春(みどうこはる)は学校では知らない者はいないほどの完璧美少女である。俺は部活が理由で昼休みに屋上に行くと、なぜかその完璧美少女が屋上の柵を蹴りながら本心を吐露する完璧美少女がいて、また、いつもとは違う、本性が垣間見えていて。俺は彼女
の秘密の共有者となってしまった。そして秘密を知ったことをきっかけに俺は御堂小春のことを徐々に知っていき—————折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-31 22:30:51
56569文字
会話率:49%
家のため。
国のため。
ひたすらに我慢をした、そうすることが私の責務だと思ってしまっていた。
もっと早く、自分の気持ちを吐露すればよかった。
クラウディア=アレスフォード伯爵令嬢は『豊穣の祈り』という特殊な能力を持っていたため、レイクサ
ンドリア公爵子息との婚約を命じられた。
両親は公爵家との縁が結べることに歓喜し、公爵家の面々は『豊穣の祈り』の持ち主を手に入れられることに歓喜した。
しかしレイクサンドリア公爵子息であるアーノルドは、クラウディアの気持ちを無視する行動ばかりとっている。
最初こそ、クラウディアにも多少なりともアーノルドを想う気持ちは確かにあった。
あった、のだが……。
「疲れてしまったわ」
蔑ろにされることにより、少しづつ現れてくる変化に気付かないまま時は過ぎていった。
限界ギリギリで、クラウディアはようやく脱出の糸口を見つけ……?
離れていくクラウディアに縋りついてくるアーノルドだが、もう彼女の目に彼は映り込む余地すらないことに気付かされてからでは、遅かったのだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-24 09:34:48
17948文字
会話率:48%
「深層心理発露時嘔吐宝石症」という奇病に罹り、本音を口にするたび宝石を吐くようになった朝日。言いたくても言えないでいたことを全て吐露すれば病気は治るらしい。友人の泉はその経過を見守るが、なかなか完治しない朝日が一体何を言わないでいるのか気に
なってしまう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-20 03:47:56
3686文字
会話率:54%
田之上司は二十一年ぶりに幼馴染でありプロ野球選手として一流の活躍を見せた福井雄太郎からキャッチボールに誘われる。
あまり乗り気ではないが、一緒にキャッチボールをする事になる。
プロの身体能力や技術に驚かされる中、これまで雄太郎とのキャッ
チボールを避けてきた理由を吐露して……
真冬の苦く止まったままの青春の終わりとこれからをはじめる青春と壮年期にかかる野球小説折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-07 20:45:44
5394文字
会話率:33%
この文章を読んでいるということは、あなたはアレを見ましたか。
ありったけの呪詛をこめて創られたあの仮面を。
アレはどんな貌に見えましたか。苦しんでいましたか、笑っていましたか、それとも叫んでいましたか。
これから綴る文字列は真実の吐露。そし
て彼方へと撒き散らす呪いの言葉。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-21 14:19:04
13995文字
会話率:27%
ただの私の気持ちを吐露したものです。
普段誰にも見せないけど、ここでなら。と。
生きるのが辛い方、心の脆さを覗いてみたい方、など、暗くてもご興味がありましたら、読んでみてください。
最終更新:2024-12-10 22:28:49
1304文字
会話率:0%
【※ネタバレあらすじを最下部に記載してます】
「なんで、みんなみたいに悔しくないんだろう……」
高校時代、吹奏楽部の夏の大会で大きな挫折を味わった金海いちか。
もう楽器はやらないと決め、寂しい大学生活を送っていたある日、
ビッグバンドの甲
子園『ヤマノビックバンドジャズコンテスト』に誘われ、強く惹かれてしまう。
高校時代の後悔を晴らすため、意を決してビッグバンド部に飛び込んだいちかだったが、部は問題児多数&解散寸前で……
部の存続へ、そして、夢の大会出場へ。
独りぼっちだった少女は、新たな世界へ足を踏み入れる。
【ネタバレあらすじ】
高三の夏、金海いちかは吹奏楽部に退部届を出していた。
大会への熱についていけず、部長の美雪とも衝突していたからだ。
コンクールで惨敗するも悔しさを感じないいちかだったが、偶然目にした甲子園中継で、高校球児たちの全力で走る姿を見たことで、本気で走らなかったから悔しくないのだと悟り、後悔の涙を流す。
卒業後は音楽と縁を切ったいちかだったが、大学生ビッグバンドの祭典「ヤマノビッグバンドジャズコンテスト」で青春をジャズに捧げる学生たちに出会い衝撃を受ける。
勢い余って母校のジャズ部を訪れるが、そこは廃部寸前の不良の巣窟だった。
いちかは部員集めに奔走しつつ、ヤマノ出場を夢に見るようになる。
その過程で、部長の翠がイップスにより表舞台から去った元天才ピアニストだと知る。
いちかは翠の弟の碧音と共に彼女の治癒のために動き始める。トラウマ的存在の美雪の入部も勝ち取り、状況は上向く。
しかし、部員の士気の低さに焦ったいちかの行動で翠は再びイップスを発症。部は崩壊する。
全てを諦めた碧音が楽器を橋から捨てる瞬間を目撃し、自責の念に駆られたいちかは楽器を回収するため冬の川に飛び込む。仲間を蔑ろにしていた自分に気づきながら、意識を失う。
目を覚ますといちかは病院のベッドの上だった。見舞いに来た部員たちに川で気づいた思いを吐露する。
再始動した部はなんとか予選を通過。夢の本選で翠はイップスを克服し、部は会心の演奏をする。
演奏後、観客の女子高生がいちかに声をかける。彼女もまた全力を出さなかった過去を悔い、泣いていた。
いちかは彼女を励ましつつ、いつの間にか今の自分は過去の自分が憧れていた存在になれていたのだと悟る。いちかの目には涙が溢れていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-03 23:53:26
146135文字
会話率:33%
自由な文体で、感じたことを、思いのままに。
最終更新:2024-12-01 15:30:00
200文字
会話率:0%
「ねえ、そろそろ七夕でしょ」
友人の沙良に唐突に突きつけられた提案は、どこか横暴なところがあり、なかば無理矢理に手渡されたのは短冊。
若林智也は、そのせいで気の重い日々が待ち構えていた。
高校生にもなって七夕なんて……。
日々を重ねるごとに急かす沙良。
無邪気な圧力に耐えながらも、気恥ずかしさを隠せない智也は、願いを書くことに躊躇してしまう。
誰かに相談するわけにもいかないなか、思いがけない人物に、智也はその不満を吐露してしまう。
氷姫。
クラスでも目立たず、冷めた反応でしかない愛未と話すことになった。
陰口の印象と違い、普通に喋れることに自分でも困惑していく智也。
彼女に惹かれているのか、正直智也にもわからない。
それでも、拒んでいたはずの願いが、微かに浮かんでいった。
夢なら覚めないでほしい。 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-25 14:40:18
58691文字
会話率:33%
玉藻は妖一派でも有名な黒天衆の若頭。父に命じられ向かった先は妖の糧となる呪いが大量に封じられた封印の地。その守護者たる姫乃と相対するが辛酸を舐めさせられた挙句、姫乃の恥ずかしい場所に刻まれた封印術で力を失い小児化してしまう。
元に戻るべ
く姫乃と同じ学校に通い画策する玉藻。
が、姫乃には拒絶され、兄を名乗る弥七には邪魔され、幼馴染である桜子にはなつかれるハメに。
そんな折、使命に準ずる姫乃の不遇な状況を知る。なぜか放っておけない自分に葛藤しつつ、学校内で蔓延するお呪いが原因であることを突き止めた玉藻は、黒幕の弥七と相対。
他の一派の妖に憑依されていた彼を停めるべく、玉藻は桜子と奮闘。姫乃の協力もあり事態は収束。姫乃との距離も縮まっていくかにみえたが、どうにも嚙み合わない物言いに衝突してしまい思い悩む。
そんな時、父への経過報告の最中、かつて姫乃と出会っていた事実が明らかに。立場を重んじた父によって記憶を消されていたことを知り、横暴さに怒りを覚えた玉藻は反旗を翻すも、逆に捕らえられてしまう。
そこに水戸家より叱責覚悟の姫乃が救援に訪れ、黒天衆相手に大暴れ。
しかし、父の強烈な一撃が迫り、玉藻は姫乃を庇い瀕死の重傷を負う。
意識の薄れる中、予期せず姫乃から禁術(キス)を施された玉藻は元の姿を取り戻し、封印されていた以上の力が付与され、父を圧倒。言い分を認めさせる。
闘いを終え、父が提案してくる。それは大妖怪である自分を封じることでそれまでの行動に大義を持たせ、姫乃の負うべき責を免れるというものだった。困惑する玉藻だったが、不器用な優しさを吐露され提案を受領する。
元の姿と二代目の立場を手にした玉藻は姫乃との別れを名残惜しむも、それも束の間、あろうことか小児に戻ってしまう。禁術は不完全な代物だったのだ。再び禁術を迫る玉藻、恥じらい逃げる姫乃。彼女の心の絶対領域などまったくもって知る由もない玉藻の、珍妙な日々は続く。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-23 04:35:48
130256文字
会話率:42%
実家へ帰省した主人公が、日付変更間近の公園で待ち合わせたのは、少し歳の離れた少女。数ヶ月ぶりに再開した彼女は、昔と変わらない無邪気な笑顔を浮かべながらも、どこか違う雰囲気を漂わせていた。
月明かりと星空の下、二人は他愛もない話を交わし、
「星座にならなくとも、ふとした瞬間に誰かに思い出されるような人生を送りたい」と隣の少女は吐露する。星座が好きな彼女の言葉は、主人公の心の中で輝き続けている。彼女との思い出がかけがえのないものに変わっていった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-20 23:00:00
4860文字
会話率:43%