大陸東部を中心に広大な版図を持つアグランド帝国。
数多く居る貴族の中でもそれなりの地位に居るレスタール辺境伯領の次期当主として生まれた俺、フォーディルトは贔屓目に言っても結構恵まれていると思う。
厳格な身分制度のある帝国で、しかも跡取
り。
貴族の子女が通うことを義務づけられている帝都の学院でもそれなりの成績を上げているし、腕っ節も一目置かれている。
なのに、だ。
何故かモテない。
学院と、最低限の職務を終えて辺境伯領に帰るまでにどうしても結婚相手を探さなきゃならないんだが、今では名乗る前に女の子たちに距離を置かれてしまう始末。
確かにレスタール辺境伯領は帝都から遠く離れたド田舎で、口さがない連中から山猿などと呼ばれているが、条件は決して悪くないはず。
それに俺自身だって、そりゃあ都会的な美男子ってわけじゃないがそれほど悪くない、はず。……少し、ほんの少しばかり背が低いのはあるが。
そんなわけで、これは俺が理想のお嫁さんを見つけるまでの道のりを辿った物語である。
まぁ、その途上で成り行きからドラゴンと戦う羽目になったり、帝国で勃発した内乱をなんとかしたりして無駄に有名になってしまったけど、初志貫徹!
優しくて穏やかで可愛らしいお嫁さんを迎えるために奮闘する。
この作品はカクヨム、アルファポリス、エブリスタでも公開しています折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-19 16:00:00
190890文字
会話率:28%
コンスタンツァは、パルマ王国からこのタリーニ王国へ、国王の妻となるべく送り込まれた。
祖国では縁談が望めないどころか、身の安全まで危ぶまれる事態となったためだ。
もともとは祖国の王太子と婚約が内定していたのだが、事情があって解消となった。
それだけならともかく、身に覚えのない悪評を立てられた挙げ句、接点もないような男たちから「彼女と恋仲だ」などと主張される始末。
このままでは男たちから強引な手を使って迫られかねないとの懸念から、国外からの縁談に応じることになったのだった。だが、口さがない者たちは「悪女がついに国外追放になった」と陰口を叩いていたようだ。実際、まるで逃げるようにして国を出ることになってしまった。
しかし、タリーニ王国には来たものの、来る日も来る日も「お加減が優れず……」と言われて、未来の夫たる国王には会わせてもらえない。どうやらかなりの高齢らしい。
そんな中、少しでも武器となる知識を増やすべく、彼女は王宮の図書室を訪れる。そこで鏡の中にいる、精霊らしき青年に出会った。身の上を聞かれ、これまでの事情を話すコンスタンツァ。国王が高齢と知ってもなお、何としても寵を得て頼み事をするのだと決意を語る彼女に、青年は呆れまじりに尋ねる。
「いったいどんなお願いをしようとしてるんだ……」
「復讐よ!」
彼女は逆境にめげることなく、どこまでも目標に向かってまっすぐに突き進む。
そんなコンスタンツァは、果たして無事に目的を達成することができるのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-25 18:20:00
119343文字
会話率:52%
冬も間近のある日、ケーニッヒシュタイン公爵家の当主であり、将軍職に就くエリック・ケーニッヒシュタインが結婚した。
相手は田舎の男爵家の三女で、美しいが変わり者と評判の娘だった。十五も年の違う娘とだなんてうまくいきっこないと口さがない連中は
言うが、夫婦仲は良好らしい。
リーフプラウ王国初の女性文官となったルイーゼ・ケーニッヒシュタインの夫との馴れ初めの物語。
※悪の宰相を倒す話の前日譚より大体40年前の話です。マデリナ王妃まだ生まれてなかったんよ。ルイーゼの性格上割とお上品な下ネタかも?と思ったのでR15ついてます。
シリーズ読まなくても大丈夫な仕様になっております。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-19 13:18:17
7759文字
会話率:47%
特定の色が見えない症状を持つ人がいる。人々はそんな奇病に初めは驚き哀れみもしたが、次第に慣れて一部の口さがない人が色欠けは「その人に足りぬものが見えない色として現れるだけだ」と揶揄するようにまでなった。――わたしの世界には、紫色がない。
最終更新:2021-05-08 22:18:29
6843文字
会話率:29%
「貴族界では悪名高き、悪食男爵――ビザール・シアン・ドゥ・シャッス。かの男の、呪殺を、お願い致します」
化け物退治を生業とする貴族、ビザール・シアン・ドゥ・シャッス男爵。
口さがない者には「悪食男爵」と呼ばれていた。
故国では歴史が古い家
の現当主であり、王家の覚えもめでたいが、
胡散臭いペテン師呼ばわりされることも少なくない。
彼はどうにも貴族としては型破りであり、言動がどうにも胡散臭くもあり、
それよりなにより――とても、太っていた。
ネージ国が冬深くなる中、異変は其処彼処で起きつつあった。
例年になく降り続ける雪。
“蜘蛛”の元締め、レイユァは姿を消した。
“蜻蛉”の元締め、ミロワールはいつもの苛烈さを見せずただ穴熊を決め込む。
そこへ腕と足の修理に出向いたヤズローは、予定を過ぎても戻ってこない。
地下の奥底に現れたのは、美しいメイドと二頭の黒狼を連れた、黒き貴婦人。
そして、ある呪殺師に依頼が届いたその瞬間、ビザールは運命に追いつかれた。
「悪食男爵と首吊り塔の花嫁」→https://ncode.syosetu.com/n7302ff/
「悪食男爵と唄歌いの人形」→https://ncode.syosetu.com/n6860fu/
「悪食男爵と墳墓の皇帝」→https://ncode.syosetu.com/n5466gl/
の続編です。この話が最終回となります。
前作までのネタバレを多分に含みますのでご了承下さい。
※完結まで毎日自動更新されます。
※カクヨム様にも連載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-06 00:00:00
86248文字
会話率:49%
「ただ、あの時――お前の事を信じちまった俺自身に、只管むかっ腹が立つだけだ……!!」
化け物退治を生業とする貴族、ビザール・シアン・ドゥ・シャッス男爵。
口さがない者には「悪食男爵」と呼ばれていた。
故国では歴史が古い家の現当主であり、王
家の覚えもめでたいが、
胡散臭いペテン師呼ばわりされることも少なくない。
彼はどうにも貴族としては型破りであり、言動がどうにも胡散臭くもあり、
それよりなにより――とても、太っていた。
前回の事件から半年ほどたったある日のこと。
ビザールは親友にして悪友の瑞香から、南方国への旅行を提示される。
勿論それはタダではない、航路に出てくるという幽霊船退治の依頼を兼ねて、だったのだが――
少しずつ零れ落ちる過去の残滓。ビザールと瑞香に残る忘れられない疵が明らかになる。
そして、容赦なく命を狙われた一行が逃げ込んだのは、南方国の古い皇帝の墓だった。
「悪食男爵と首吊り塔の花嫁」→https://ncode.syosetu.com/n7302ff/
「悪食男爵と唄歌いの人形」→https://ncode.syosetu.com/n6860fu/
の続編です。
前作までのネタバレを多分に含みますのでご了承下さい。
※完結まで毎日自動更新されます。
※カクヨム様にも連載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-29 18:00:00
74234文字
会話率:52%
化け物退治を生業とする貴族、ビザール・シアン・ドゥ・シャッス男爵。
口さがない者には「悪食男爵」と呼ばれていた。
故国では歴史が古い家の現当主であり、王家の覚えもめでたいが、
胡散臭いペテン師呼ばわりされることも少なくない。
彼はどうにも
貴族としては型破りであり、言動がどうにも胡散臭くもあり、
それよりなにより――とても、太っていた。
首吊り塔での仕事を納め、美しい妻も得て上機嫌の男爵は、
相変わらず従者達に仕事を任せつつ新婚気分を満喫していた。
そんなある日、親友・瑞香からの提案を受け、
唄を歌う美しき人形――オルゴール・ゴーレムとそれに関わる略取事件に挑むことになる。
※前作「悪食男爵と首吊り塔の花嫁」→https://ncode.syosetu.com/n7302ff/の続編です。
前作のネタバレを多分に含みますのでご了承下さい。
※完結まで毎日自動更新されます。
※前回一章の文字数が多すぎたので今回は割と細切れにしてます。
※カクヨム様にも連載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-10-19 18:00:00
69439文字
会話率:57%
俺が働くお屋敷の末のお嬢さまは、ずいぶんな美人だと評判だ。
だけど庭師見習いとお嬢さまに接点なんてあるはずもなく、俺は町人や女中の口さがないお嬢さまにまつわるうわさ話を聞きながら仕事をするばかり……だったはずなのに。
最終更新:2021-05-01 12:00:00
8689文字
会話率:35%
登山を趣味とする主人公は、ある夏の日曜日、近所の低山に登っていたら麓近くでクラスメイトの葛城純子が足を押さえて座り込んでいるのを発見した。女子バスケ部部長である彼女と自分の学校内地位の差を感じ、一度は見て見ぬふりをしようとする。だが過去自
分がいじめられ、見捨てられた経験のある主人公は放っておけず、彼女の捻挫を手当てして麓の道路まで送っていった。
その件で翌日葛城が教室内で主人公に親しげに話してくるが、クラスメイトにその様子を見られたことでラ●ンで口さがない噂が一挙に拡散。葛城の力でいったんは終結するが、男子バスケ部部長で女癖の悪い阿久津が主人公に絡み、葛城と彼が付き合っていると誤解する。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-03-24 23:51:28
77841文字
会話率:25%
2019年12月1日の18時の更新分をもって本編完結となります。
以降、不定期で番外編を書いていく予定です。
2019年12月8日、番外編の投稿を開始したため、『完結済み』から『連載中』に戻しました。
マウズの町はグレイ王国内で初めて
見つかった迷宮の周囲を整備して作られた新興の迷宮都市である。
そんなマウズの迷宮に挑む冒険者の一人にディーオという青年がいた。彼の職業はポーター、すなわち運び屋だ。
口さがない者からは荷物持ちや人足などと呼ばれるポーターの主な仕事は、他の冒険者たちに同行して迷宮へと潜り、狩った魔物や採取した品々を運ぶことである。
が、ディーオの場合は少々事情が異なっていて……。
これは迷宮へと挑むある特殊な冒険者の物語。
※ご注意!! 以降若干のネタバレを含みます。
一章はプロローグ的な要素が強いです。
主人公の能力や秘密などについては二章冒頭で語られます。
ヒロインのような娘は二章半ばで登場します。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-02-01 18:00:00
633266文字
会話率:34%
フロイロアン・ベルグは『飛翔船』を始めとした様々な発明品の考案者であり、その功績をもって若くして侯爵の位を与えられていた。
そんな彼のことを、口さがない者たちは『空狂い卿』と呼び密かに蔑んでいたのだが……。
最終更新:2019-07-20 18:00:00
996文字
会話率:43%
伯爵子息のセバン・ガリラヤと伯爵令嬢のヴィーダ・ボストークは婚約しているのであるが、その仲は良好なようには見えない。
いつ婚約破棄するか口さがない人達の興味を引いている。
家族はそんな二人の様子に婚約を解消しようとするが…。
最終更新:2020-01-17 20:00:00
3706文字
会話率:61%
冒険者家業に限界を感じ、引退の手続きを行ったフェン。
三十路を少し過ぎた頃のフェンは、見習い時代に負った傷が原因で見習いや見習いを卒業して間もないころの冒険者が受けるようなランクの依頼しか受けることができなかったために、万年低ランクであった
。
そのため、草むしり、最終指導者、雑用係。口さがない冒険者からは、万年見習い、と呼ばれ、蔑まれていた。
だが、彼は同じギルドに所属する冒険者たちからはともかく、ギルド職員とギルドマスターからは、期待されていた。
そんなおっさん冒険者の引退は、ギルド職員たちとギルドマスターに衝撃を与えることとなる。
だが、冒険者たちはそんなことはまったく気づくことはなかった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-15 00:00:00
6068文字
会話率:33%
前世の知識だけある神殿の孤児院にいた孤児の少年が狩人の職業を授かり、無双するほど強くはなれないが便利な力を得て旅に出るお話し。
少年は村で狩人の師匠の元狩人の修行をしていた、少年は狩人の腕は良かったが魔力が少なくアイテムボックスの容量が少
なく村の狩人としては不適合だった。
ある日知識を元にインベントリの魔法を生み出した、だがそれでも収納できる種類が魔力量に関係した為、収納の種類が少なく、多く種類を狩る狩人としてはいまいち、更にインベントリをギルド登録前に人に知られると便利屋に使われる可能性があり隠した。
ある男が少年の前に現れ力を返せと少年を取り込んでしまう、しかし、逆に身体を支配し力を得てその力を隠し旅に出てその力を使い精一杯生きるお話しです。
あらすじなので細かい所は読んでみて下さい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-04-03 00:00:00
149599文字
会話率:30%
そのゲームは、敗者=死者にとことん惨めな思いを味わせる。
その名も、『ジャバリング・デッド』。
流行するゲームに、広まっていく悪意。
その悪意に主人公はどう立ち向かうのか?
最終更新:2018-10-28 18:16:05
6494文字
会話率:38%
1月のある日、高校1年生の少女・一文字永(いちもんじ えい)は、ある決意を持って部室棟に足を踏み入れる。来たるバレンタインデーに、サッカー部のエースにして憧れの人・佐天祐自(さてん ゆうじ)に手紙で告白する。そのために生来の悪筆を直そう。
『書導部』という奇妙な表札を掲げた部室には、部長にして唯一の部員・雛鳥尊(ひなどり とうと)がいた。横柄で口さがない尊に辟易した永は入部を躊躇する。だが尊は、永が常人には見えない書法で書いた表札を読めたことに興味を持ち、半ば強引に入部届を書かせる。
すると、永の書いた文字が変化し、永本人とそっくりの姿となって襲いかかってきた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-03-26 21:12:36
51240文字
会話率:40%
俺は探索者(シーカー)、宇宙開拓時代のフロント・ランナーだ。
口さがない奴らは「現代の山師」と蔑むが否定はしない。
卓越した技術と洞察力、なによりお宝を嗅ぎ分ける【第六感】で行政機関や大手企業が二の足を踏むような宙域の資源探査を行い
、情報を高値で売る――そんな仕事を俺は誇りに思っている。
探査母船「ヤエザクラ」の定期船検中に、暇潰し目的で受理した「とある複合企業」からの依頼。
指定された研究施設を訪ねた俺はそこで異変に巻き込まれた、気が付いた時には施設ごと見知らぬ異世界へ転移させられていた。
転移に巻き込まれたのは215人。多くは研究施設の所員とその家族だ。
俺達の世界に帰還するにせよ、この世界に定住するにせよ情報は必要だ。
世界情勢、常識、価値観、文化レベル、技術レベル、経済活動、利用可能な資源や食糧、等々――調査項目は多岐にわたる。
俺達は分担して情報収集に動いていた……筈なのに、何処をどう間違えれば「剣や魔法の世界」で【異界の神】と名乗る少女やエリート女性警備員・少女型アンドロイドにまみれる日々を送る羽目になってしまうのか?
傍目はともかく、俺の日常は気苦労と心痛に満ち溢れていくことになる。
運命ってやつはどうしてこう俺に厳しいのかね。あの時といい、今度といい…
運命の神様、どうか……少しでいいですから御慈悲を下さいませんか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-05-26 21:00:00
49023文字
会話率:28%
あるところに、美しいお姫さまがおりました。
黒い髪、白い肌、その姿はまるで大輪のバラのよう。
その美貌を人々はひれ伏すように讃えます。
しかしあまりに美しく賢いお姫さまは、こう呼ばれておりました。
ベラドンナ。
毒の実をつける花の名前です。
口さがない者は魔女とまで呼ぶ始末。
そんなお姫様が出会ったのは、とんでもない王子さまでした。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-09-25 00:00:00
30701文字
会話率:19%
隣の家の奥さんが、行方不明らしい?
公営住宅に暮らす口さがない奥様達が、話のネタにしているのを聞きつけた。
そんな2時間ドラマのようなことがあるわけないじゃない。
とか言いながら、やはり気になる新婚の奥さん。
最終更新:2012-08-28 23:58:28
7199文字
会話率:42%