コンスタンツァは、パルマ王国からこのタリーニ王国へ、国王の妻となるべく送り込まれた。
祖国では縁談が望めないどころか、身の安全まで危ぶまれる事態となったためだ。
もともとは祖国の王太子と婚約が内定していたのだが、事情があって解消となった。
それだけならともかく、身に覚えのない悪評を立てられた挙げ句、接点もないような男たちから「彼女と恋仲だ」などと主張される始末。
このままでは男たちから強引な手を使って迫られかねないとの懸念から、国外からの縁談に応じることになったのだった。だが、口さがない者たちは「悪女がついに国外追放になった」と陰口を叩いていたようだ。実際、まるで逃げるようにして国を出ることになってしまった。
しかし、タリーニ王国には来たものの、来る日も来る日も「お加減が優れず……」と言われて、未来の夫たる国王には会わせてもらえない。どうやらかなりの高齢らしい。
そんな中、少しでも武器となる知識を増やすべく、彼女は王宮の図書室を訪れる。そこで鏡の中にいる、精霊らしき青年に出会った。身の上を聞かれ、これまでの事情を話すコンスタンツァ。国王が高齢と知ってもなお、何としても寵を得て頼み事をするのだと決意を語る彼女に、青年は呆れまじりに尋ねる。
「いったいどんなお願いをしようとしてるんだ……」
「復讐よ!」
彼女は逆境にめげることなく、どこまでも目標に向かってまっすぐに突き進む。
そんなコンスタンツァは、果たして無事に目的を達成することができるのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-25 18:20:00
119343文字
会話率:52%
「僕は一体いつになったら、アーニャとの再会が叶うんだ……?」
第三王子バルドゥールの恋のお相手は、他国の亡命王女アンナ。
二年前まで亡命滞在していたアンナは、自国の内乱が落ち着き、呼び戻されてしまう。
と同時に、アンナは女王即位のた
め、建国の逸話をなぞって旅に出ることに。
それは初代女王を描いた絵本、『海を渡ったアーニャ』が関わっているようで……。
※ 北欧神話とスラヴ神話の神々の名称が出てきますが、実際の神話とは異なります。
※ タイトル変更しました。旧題は『冒険女王アーニャの求婚』です。
アルファポリスにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-21 18:25:58
47233文字
会話率:31%
「あんた、面白い魔法を使うのね」
ある一人の少年は一人の少女と出会う。
使えない魔法。そう思っていた『分類魔法』を少女は褒め称えてくれる。それにより少年は、自分の魔法に自信を持つことになる。
そして少女は『あたしがあんたをビッグにしてあげる
わ!』と一方的にいい放ち、立ち去っていく……。
転生者である勝ち気なヒロインに振り回されながら、魔法を使ってお仕事をするお話です。戦闘シーンは終盤にちょろっとあるだけで、残酷描写は皆無です。
※ヒロインはショタコンです。とはいっても、それほど年齢は離れていませんが……。一応、嫌悪感のある方は回避をお願いします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-04-26 07:00:00
131108文字
会話率:26%