四十代会社経営者、零野いろは。
五年が経ち、経営も順調、家庭も円満・・・そんな日々を過ごしていた。しかし、妻が、現代では治療できない病に見舞われることになった。
迷信とは分かっていても、神頼みに縋る・・・。
『願い』のせいなのか・・・なぜ
か別世界の子供として生まれ変わってしまった。
その世界は、『コア』と呼ばれる不思議な器官を持つ様々な種族が暮らす世界。
そのおかげで得た超能力のような力である『強化』。
『社長×強化』
主人公は、元の世界に帰る事ができるのか? 妻の病気を治せるのか?
そう言う思いを胸に、新しく得た若いからだで奮闘する・・・そんな転生をしてしまった社長の異世界冒険譚。
この物語は、いわゆるゲームマスター的な『神様』、『案内役』などは登場せず、自力で解明していく仕様です。
つまり〇〇というスキルは、こういう能力です! ・・・ではなく、現地の知識でこういう能力が確認されているとなります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-14 01:03:47
522975文字
会話率:41%
主人公は静岡に住む四十代半ばの男性。運動は苦手だが、とにかくラーメンが大好きで、東京に住んでいた頃は行列に何時間も並んだというツワモノだ。結婚を機に静岡へ戻ったものの、マイペースな性格は健在で、たまに牛乳を放置してヨーグルト状にしてしまった
り、レンジに忘れた焼きカレーを発掘して妻に叱られたりと、コミカルな失敗談は尽きない。そんな父親とは対照的に、小学生の息子は元気いっぱいのサッカー少年。部活帰りに寄り道をして遅くなったりもするが、どこか昔の自分を思い出しては、つい許してしまう。家族との何げない会話や小さな事件に振り回されつつも、ちょっとした工夫や笑いでもって日々を乗り越えていく。そんな“ゆるい日常”を綴ったエッセイである。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-14 00:10:35
7833文字
会話率:0%
主な登場人物
・ヨシダさん
僕の友達。大阪市生野区在住。
歳は四十代半ばで長身痩躯。酒豪。ちなみに中々の二枚目。
職業タクシー運転手。少々ガラは悪いが根は優しくて面倒見がいい。
・僕
本名 佐野和哉。愛知県豊橋市在住。
二十代
前半。170センチ100キロの豆タンク。
ヨシダさんに呼び出されては大阪で飲み歩いている。
格闘技全般、映画、小説、鉄道などが好き。お酒は弱い。
・Jさん
本名 星野寂然(ほしのじゃくねん)。生玉にあるお寺のお坊さん。
年齢不詳だが五十代後半から還暦前後らしい。
ヨシダさんと僕の相談役であり、お寺に泊めてくれることもある。
出家以前の経歴は謎に包まれているが、若い頃はテレビゲームにハマっていたこともあるらしい。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-13 21:31:17
2886文字
会話率:50%
僕の友達にヨシダさんという人が居ます
歳は四十代半ばで長身痩躯。酒豪。ちなみに中々の二枚目でもある
職業タクシー運転手。2006年の或る日、僕が新宿駅西口でたまたま停めたタクシーの運転手さんがヨシダさんでした
目的地で降りるまでの間
、ぽつぽつと話をしました。すると若い頃に僕と同じ街に住んでいた事がわかりました。会話をする中で妙にウマが合ったので連絡先を交換し、それ以来の付き合いになります
ヨシダさんと僕の共通点は同じ街で過ごしたという事と、同じ自動車が好きだという事
そして話を進めていく中で明らかになったのが二人とも今まで数多くの不可思議な現象に遭遇し、様々な恐怖を経験した事でした。ことヨシダさんの経験してきた心霊体験や怪奇現象に修羅場の数々は驚きの連続で、彼から沢山の怪談を聞きました
そしていつの間にか、その場に僕も連れて行かれるようになりました。初めは数か月に一度、多い時はひと月に二度三度、僕は彼といっしょに日本のあちこちにある曰くつきの廃墟の数々に足を踏み入れました
行けば高確率で死ぬほどの恐怖を味わい、行かないと言えば小馬鹿にされる──
僕は悔しくて意地になってヨシダさんにくっついていきました。ヨシダさんと一緒でなければ、あんな真似は出来なかったでしょう
暗く恐ろしい場所に踏み込むとき、僕がこれまで経験したこともないような恐怖に呑み込まれてしまったとき
いつも助けてくれたのもヨシダさんでした
そして最後にはその恐怖に呑まれ、引きずられていったのも
いま僕は何年もヨシダさんに会えないでいます
最後に会った時、彼はあの世とこの世の狭間に居ました。そして僕だけがこの世に帰ってきてしまいました
僕はずっとヨシダさんからの連絡を待っています
ある日思い立って、かつてヨシダさんから聞いた話や彼と共に過ごした日々の思い出を書き出してみました。現実に起こり得るはずのない、信じられないような事が沢山ありました
出会った当初からは想像もつかないような物語に、いつの間にか僕は放り込まれてしまいました
これは僕が謎多き親友、ヨシダさんと共に主に恐怖を味わい、時に過去を振り返りながら束の間を共に過ごした記憶の中から幾つかをピックアップしたものです
この世の片隅で確かに起こっていた男たちのちっぽけな物語を、どうか読んでやってください折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-06 21:38:04
254356文字
会話率:53%
高校教師という職務と感情の間で揺れるサトシ先生と、膨らみ始めた恋のつぼみが開花した桜井美柑は、先生と生徒の関係。
女子校あるある、おっさん女子や腐女子の存在など。
教員目線では、先生あるあるを描いています。
佐藤サトシは30歳の独身高校
教師。
一度は公立高校の教師だったが心が折れて転職し、私立白金女子学園にやって来た。
入学式当日に思った。
「これまでの人生で、女子校という選択肢はなかったな」
一年A組の受け持つことになったサトシ先生。
サトシ先生に憧れる女生徒たちに、振り回される毎日。
その中の一人、桜井美柑はガチでサトシ先生に恋してしまった。
サトシ先生は、桜井美柑という生徒の存在を意識してしまいつつ、あくまで職務に忠実であろうと必死に適度な距離を保とうとするのだった。
サトシ先生を取り巻く教頭や同僚の先生たち、
桜井美柑の友人や幼馴染やライバルなど、
禁断の恋の行く手には、さまざまな登場人物による障壁や応援や繰り広げられる学園小説です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-13 19:10:00
134835文字
会話率:54%
何処にでも居そうな三十代後半のおじさんが異世界に飛ばされるお話しです
最終更新:2025-01-13 14:30:54
5251文字
会話率:37%
真面目で誠実な二十代後半の男性、大須 啓太は、ゲームのデバッグを仕事とする派遣会社に登録して働いていたが、ある時、過労が祟ったのかそれ以外の原因か、仕事終わりに意識を失い倒れてしまう。
そして目覚めた彼の目に飛び込んできたのは見覚えのない
大自然と空を飛ぶドラゴン……。
突然の出来事に一般人であれば困惑するか興奮するかのどちらかだっただろう……しかし彼はどこまでも真面目で誠実で、生粋のゲームデバッガーである。
「ふむ」と一言、訳の分からない現状をただそのまま受け入れると、その見たことのないファンタジーな世界を検証することにした……。
これは、そんな訪れる先々で周囲の迷惑をあまり考えず、ただ真面目にハチャメチャな検証を行う彼の、平凡な日常を描いた物語……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-13 08:00:00
1286766文字
会話率:40%
四十代後半、独身。
お酒とオンラインゲームが好きなオッサンは、タンスに頭をぶつけた事により、
妖精が見えるようになってしまう。
妖精達によって、半ば強制的に転移することになったオッサンは、
異世界で活動を始める。
果たして、戦闘の素人
のオッサンは、異世界で生きて行くことが出来るのか…。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-10 18:30:29
780770文字
会話率:39%
【アイリスNEO様より1~4巻発売中】
【コミックゼロサム様よりコミック1~2巻発売中】
【月刊コミックゼロサム様、ゼロサムオンライン様にてコミカライズ版連載中】
A級冒険者のアレクは長旅から帰還し、久々に古巣のギルドを訪ねた。ちょっと
挨拶するだけのつもりが、面倒な依頼とともに家政魔導士という謎の肩書を名乗る黒髪の女を押し付けられて困惑。
しかしシオリというその女は奇抜な魔法の使い方で、温かい風呂に旨い飯、寝心地の良い寝床と、野営にあるまじき快適過ぎる環境を提供し、アレクら仲間達はがっつりとその心を鷲掴みにされることになる。
すっかりシオリに惚れ込んだアレクは、日々を生き抜くことに必死な彼女を口説き落とせるのか。
下記設定に抵抗のある方はご注意くださいね。
※主人公組は三十代前半です。その他の主要キャラクターも年齢設定が高いです。
※このお話は「成長物語」ではなく、過去の出来事で傷付いた二人が「取り戻していく物語」です。
※Gやら足が八本ある奴やら、虫ネタが時々出てきます。Gはもはや登場人物。
※そして使い魔スライムは虫も食います。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-10 00:00:00
1624212文字
会話率:40%
――帰宅途中に事故で死んだ四十代中年の会社員、異世界に転じて生まれ変わる。
その際に女神より与えられる恩恵は幼少期から憧れていたドラゴンに成る事を決める。
が、どうせなら竜の中の竜――バハムート――になろうと胸が高鳴る思いで決定し浮
かれていたのも束の間成熟するには100億年の時が必要と分かった。
「え、それって――先に世界が滅びてね?」
これは思い掛けず異世界に転生し夢物語であった竜に生まれ変わる事ができた中年男が願いを成就させる為の、永い成長記録である。
【更新】
“24/12/17”に〝前回の話〟を投稿しました。
“24/12/28”に〝最新の話〟を投稿しました。
【付記】
投稿を安定させる為、マイペースに公開をしております。
※執筆が遅いです。月1程度のペースです。
――但し人気が出てきたらより頑張るとは思います。
文才や作中の肉付きが拙い分、読み易さを自分なりに重視しております。
ご理解のほど宜しくお願い致します。m(_ _)m
この作品はフィクションです。
実在の人物や団体など、現実的体制や根拠仕様とは一切の関係がありません。
ご理解の上、ご覧ください。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-09 10:59:19
8636文字
会話率:31%
「カイル、お前のような無能は必要ないんだよ!」
「そ、そんな! 待ってくれよ! 俺は……!」
とあるパーティを追放されて、早十年。カイルはソロで冒険者活動をしていた。基本的に冒険者としてのピークが二十五歳であり、そこからは下り坂で能力が
落ちていくのが基本。最終的に、三十になれば引退する冒険者がほとんどである。
カイルは現在三十代ジャスト。
何故かSランクの魔物をワンパンしていた。
金は稼げているが、自分の能力を恐れたカイルは人生で初めて健康診断を受けることにした。もしかしたら、自分には『一時的に強くなる代わりに、最後は死ぬ』という呪いやデバフが付与されているかもしれないと思ったからだ。
しかし、カイルが予想していたものは全て違った。
「精密検査の結果、ユニークスキル【晩成】が覚醒していることが分かりました」
カイルの身に起こっていたのは、大昔に発現したユニークスキル【一日にちょっとずつステータスが上がる】という能力が覚醒していたのだ。呪いでもデバフでもなかったと知ったカイルは、断り続けていたパーティの勧誘を受け入れて第二のセカンドライフを送ることにする。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-09 08:58:30
202632文字
会話率:47%
ライトノベルとロールプレイング・ゲームをこよなく愛する四十代の独身男、明日本亜門が、20年以上前にやり込んだファンタジーRPGの世界に召喚された!
彼を召喚した「大賢者」から魔法を教わり、プレイヤーズキャラクターの魔法使い「アスマット・ア
マン」としてゲームどおりに魔王を滅ぼす冒険の旅へ……。
けれど、ゲームの知識と異世界の現実との間には、思い込みのせいか、はたまた解像度の差か、思いもよらぬ齟齬があるようで……。果たして彼はゲームどおりにパーティーメンバーと魔王を倒し、晴れてエンディングを迎えることができるのか。
必須アイテムの取得場所からダンジョンのマップまで、すべてお見通しの賢者様による、異世界の冒険譚が始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-09 07:41:53
1964750文字
会話率:33%
この世界の神はとある事情で自分たちの力を十個の結晶に封じ、神晶としてその力を代表者…【アングレカム】に託す。その後神たちは日々アングレカムの継承の日を見守ってきたが、十代目アングレカムの継承で事件が起きた。星の侵略者デインズの襲来により、神
晶の一つを奪われ、挙句の果てには残りの神晶九つは様々な時代へ、世界へ、別次元へと散った。神晶を拾い、その輝きに選ばれたことから晴れてアングレカムになったのは未来の研究員、異世界の王女、別次元の生命体…………そして面倒くさがりの普通の女子高生…………王寺文葉。未来からきた研究員…渡野香によりアングレカムについて知った文葉は、己が手に入れた神の力に戸惑いながらも宇宙規模の事件に巻き込まれていくのであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-06 20:16:49
82338文字
会話率:68%
私の実体験をもとにした小説です。母親との関係に悩む三十代女性の話です。そ
作中、人によっては、不快に感じてしまう表現があるかもしれません。ご了承下さい。
最終更新:2025-01-06 06:00:00
3925文字
会話率:16%
受験勉強中に召喚されたオレは途方に暮れた。
旧帝大の最高峰にも合格できる。そう太鼓判を押されてたはずのオレが猫の姿にされちまったからだ。
あげく、自分が具体的に何者だったかって記憶が抜け落ちちまい受験生だったって事ぐらいしか思い出せない。
ちなみに召喚者。自称『未来の大魔導士』キーアリーハ。
十代半ばの可愛らしいお嬢さんである。
話によれば、オレはファミリアっていう特別な使い魔にされちまったんだとか。
召喚前の断片的な記憶しかないし、このまま気楽な飼い猫ライフを送らせてもらえたらなぁ……って、この世界って色々とキナ臭いんだけどっ!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-03 21:00:00
85279文字
会話率:25%
三十一歳独身男のマンションに、突然、美少女メイドがやって来た!
何をやらせても高スペック・ハイスキルな彼女の名前は「澪」。
だが、そんな彼女の正体は――男の娘だった?!
三十代の独身童貞男・神代卓也は、ある日突然やって来た押しかけメイド
の澪によって、独り暮らし生活を滅茶苦茶に変えられてしまう。
初対面なのに自分をご主人様と呼び、その上過剰な色気で誘惑を仕掛けてくる澪の魅力に、卓也は果たして何処まで耐えることが出来るのだろうか?
いや、そもそも、澪は何故、どうして自分の家にやって来たのか?
その裏には、十年前に亡くなった筈の父親の影が――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-02 15:54:14
509966文字
会話率:44%
社畜&彼女ナシ童貞で三十代半ばを迎えた社畜主人公は、疲れ切って帰宅したある日、自宅アパートの鍵が何故か開いていることに気付いた。
しかし、ドアの隙間から覗いた彼が見たのは……
最終更新:2022-09-19 08:07:54
1510文字
会話率:3%
殺さた主人公(三十代おっさん)は、のんびりとした田舎(たぶん)に転生して、人生を新たに始める。新たな家族と優しく、温かく、のんびりと過ごしていく。
主人公は時々、周りに大きな影響を与えながら、しかし冒険も内政もせず、あるとしてもお遊び程
度。主人公が好きなのはのんびり生活や観光。ついでに物作り。考察も少し。
話の進みはとてもゆっくりです。
*序盤は余計な設定のせいでウザったらしいです。流し読みで十分です。
*他の小説や漫画、ゲームの影響が見え隠れします。作者の願望も見え隠れします。ご了承下さい。
頑張って週一で投稿しますが、基本不定期です
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-31 23:40:00
1120248文字
会話率:45%
ギガン城と呼ばれる城の第一王女であるリコット王女が、他の世界に住む四人の男女を
自分の世界へと召喚した。
召喚された四人の事をリコット王女は勇者と呼び、この世界を魔王の手から救ってくれと
願いを託す。
しかしよく見ると、皆の希望の目線
は、この俺...城川練矢(しろかわれんや)には、
全く向けられていなかった。
何故ならば、他の三人は若くてハリもある、十代半ばの少年と少女達であり、
将来性も期待性もバッチリであったが...
この城川練矢はどう見ても、しがないただの『おっさん』だったからである。
でもさ、いくらおっさんだからっていって、これはひどくないか?
だって、俺を召喚したリコット王女様、全く俺に目線を合わせてこないし...
周りの兵士や神官達も蔑視の目線は勿論のこと、隠しもしない罵詈雑言な言葉を
俺に投げてくる始末。
そして挙げ句の果てには、ニヤニヤと下卑た顔をして俺の事を『ニセ勇者』と
罵って蔑ろにしてきやがる...。
元の世界に帰りたくても、ある一定の魔力が必要らしく、その魔力が貯まるまで
最低、一年はかかるとの事だ。
こんな城に一年間も居たくない俺は、町の方でのんびり待とうと決め、この城から
出ようとした瞬間...
「ぐふふふ...残念だが、そういう訳にはいかないんだよ、おっさんっ!」
...と、蔑視し嘲笑ってくる兵士達から止められてしまうのだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-31 21:21:18
411839文字
会話率:30%
短大を卒業してすぐに父親の友人が経営している今の会社に入った。
二年たっても由美は社交的になれなかった。社長が父親の友人ということもあってか表面的には特に何の問題も無い。天気の良い日の昼休みは、歩いても五分の日比谷公園で手作りの弁当を食べ
た。
噴水のある場所が由美のお気に入りで、そこからは花壇もよく見える。春の色彩豊かな花々と新緑の芽吹きは新鮮な空気と生命力を送ってくれた。
由美はもっと自由な美術に関わる仕事をしたいと思っていた。
由美は七歳の時に両親を飛行機事故で失った。実家の九州のお爺さんの葬式に行くはずであった。幸か不幸か、その前日から由美は高熱で寝込んでいた。
由美は父の兄の養女となった。父の兄は真面目で実直な人物であった。兄夫婦には子供がいなかった。
両親の突然の死は、当時の由美には実感出来なかった。又、したくもなかった。だが、いつまで待っても両親は由美の所に帰って来ない。由美には死というものがよく分からなかった。逆に言えば生きるということも、何故、何の為に生存するのか?という疑問がその時に漠然と芽生えたのである。
由美は生活には何の不自由もなかったが、成長するに伴って幼かった頃の疑問も同時に大きくなっていった。
中学になる頃はすでに文学少女であった。本来、内省的であった由美は、ますます自分の内部にこもるようになった。 由美にとって、現実の世界よりも文学の世界の方がはるかに現実的であった。美術の世界も魅力的であった。由美は芸術を通して様々な人生を味わい、自由に生きる事ができた。
養父である孝男は、そんな由美を見ていて心配ではあったがどうする事も出来なかった。孝男自身、生きる意味を考えるゆとりも必要も由美のようには執着出来なかった。由美が独り立ち出来るまでは責任があった。
由美は友人から見れば変人の部類に属していた。だが、嫌われていたわけではない。むしろ、皆の人生相談や悩みを聞いては的確な助言を与えていた。単に異性に興味が無い、これだけでも十代では変人に値する。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-31 04:46:36
36713文字
会話率:26%
「つきあってくれる?」――あれ? わたし、あなたに失恋しましたよね??
村上綾香、27歳。
高校生のときに初恋の相手に失恋してからまともに男性とお付き合いできず、二十代も後半にさしかかったある日、会社の同期に誘われて合コンに参加した。
こんな自分を変えたい!
10年前の失恋の呪いを断ち切って幸せになりたい!
しかし運命の女神はイタズラ好きで――。
「俺、村上さんとつきあいたいな」
合コンに参加していた速水廉にそう言われたけれど。
彼は、彩香が10年前に失恋した人だった。
速水廉がかつての失恋相手だと合コンメンバーには秘密。
何も知らない合コンメンバーはなぜかすっかり意気投合し、その後も遊園地にバーベキューに、夏満喫イベントを開催する。
彩香は内心「もう速水には会わない」と誓うが、毎回なぜかイベントに参加することになってしまう。
速水から10年前の真実を聞かされたとき、彩香は速水の告白にどう答えるのか?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-30 12:00:00
6113文字
会話率:33%
冴えないIT社畜で名ばかり管理職だった夜見治(よるみおさむ)。
公園で酒に酔っていると、モルモットの聖獣ダントと出会う。
彼との仕事の愚痴交換会の末に、夜見は『魔法少女にならないか』と誘われる。
ビジネスパートナーになってほしいと。
酔って
いたのもあって話に乗った。
次の日の朝、夜見は魔法の力で桃色髪の美少女になっていた。
そのおかげで休日出勤を回避出来たり、公園で幼女とお友達になれたりと良いことづくめ。
しかし昼過ぎに住んでいるマンションに帰ると、自分の部屋が火事になっていた。
そこでダントから『赴任地が決まったので夜見治としての君は殺されてしまったモル』と知らされ、すでに性別と容姿を魔法で固定してしまったので元の姿に戻れないと伝えられる。
しかし夜見の心は穏やかだった。三十代を超えると多少のことでは動じないのだ。
孤児になった夜見は仲良くなった幼女の両親、遠井上家に養子として迎え入れられ、中学生からやり直すことになった。
そこで魔法少女を育成する学校――聖ソレイユ女学院の中等部一年生となった夜見は、初日の魔力テストで驚くような結果を見せてしまい、学院中からの羨望を浴び、一躍有名人になってしまう。
しかし夜見の心は穏やかだった。精神年齢が若返ったわけではないのだ。
夜見は、何かとつけて絡んでくるライバルたちの期待に答えつつ、最光の魔法少女への道を上り詰めていく――
※この作品はカクヨムとなろうの同時連載です。投稿時間は朝8時か午後6時予定。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-29 22:50:00
790380文字
会話率:56%