みなから人気があり、女王としての将来を望まれていた姉、フロレンティーナが死んだ。妹であるユーフェミアは途方に暮れ、フロレンティーナの墓を日毎に参る。
ある日、そこに姉妹の幼馴染であるアルベルトが現れた。
「美しくて溌剌とした姉にきっと
嫉妬していたのね。だから彼女がいなくなってほっとしているの。もう比べられることがないから嬉しくて」
王族としての仮面を捨てられない姉妹と、頑固さで雁字搦めになっている姉妹を見守る宰相候補のお話。
※この作品には一部、虐待の描写や偏見が含まれていますが、それらを肯定・助長する意図はございません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-17 10:00:00
21844文字
会話率:42%
ルズベリー伯爵家の長女ライラは、持って生まれた特異な瞳のせいで父親に「罪人」と疎まれ、妹に見下され、ひっそりと生きてきた。ある日、妹の身代わりを父に命じられ、機嫌を損ねた「救国の魔術師」の元へ実験体として拷問を受けに行くことになる。国境付近
の深い森を抜けた先の館で、待ち構えていた白髪の青年、魔術師エルムは、ライラを目にしてうっとりと告げる。「ああ、なんて美しい瞳なんだろう」と。―――かくしてライラはその館で生活を始めることになるが、魔術師の先生である仮面の男は、ライラに忠告する。「早く逃げなさい、取り返しがつかなくなる前に」
(別タイトル:「救国の英雄」あるいは「孤独の大罪人」あるいは「私の最愛の魔術師様」
本編書き上げ済みなので必ず完結します。警告:主人公もヒーローもめんどくさい人間です。ご注意:)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-01 18:00:00
126102文字
会話率:40%
「僕には両親がいません」
一体の人形を持ち街を放浪する幼い男の子 雨月 空(あまつき くう)。
親の顔は知らず産まれてからずっと独り。
何時もの話し相手は不気味な黒い仮面を被る人形。
「さようなら。来世は幸せになれますように」
人生を諦め
ていた。
未練も無ければ苦痛だけのこの人生に呆れを感じていた。
いっそ死んだ方がマシかもしれない。
そんな時だった。
「迎えだ」
突如として少年の前に現れた降臨者。
その者は輪廻の輪の対象として選ばれた彼…雨月 空の魂を回収しに来た死神だった。
輪廻の輪_それは生きる価値が無いと見なされた魂や意識を神々が新しい命を作る為に既存の魂を切り取る儀式の内の一つ。
「あぁこれで終わる」輪廻の輪を知らない彼も直感で死が迎えに来た事を悟った。
「おやすみ世界」
眠りにつく様に目を閉じて彼はこの世界との別れの準備を始める。
もういいんだ、我慢しなくて。
その瞬間だった。
ガン!
脳を劈く様な鉄の悲鳴が耳を刺し、凍りそうな風彼が髪を弄ぶ。
「…何?」
思わず少年は目を開いた。
「…そいつは輪廻の対象だ」
「…」
「誰かが…僕を護ってる…?どうして?」
死を目前とした彼を1人の黒髪の女人が救った。
生きる価値も無い…そう呟いていた彼を。
「あの日黒い髪を靡かせ、僕を助ける為に現れた彼女はまるで…僕の神様の様だった」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-03 12:00:00
49634文字
会話率:32%
時は戦国、天下分け目の関ヶ原。血煙渦巻く修羅の戦場にて、一人の若き武士が主命に従い、愛する者達を守るため、死地へと赴く。彼の名は千刃宗十郎。忠義に厚く、武勇に優れた若武者。千刃家の誇りを胸に、徳川方の忍者軍団にたった一人で立ち向かう。刃と刃
が激突し、血飛沫が舞い散る壮絶な死闘。しかし、圧倒的な敵の数に抗えず、宗十郎は壮絶な最期を遂げる。
だが、彼の魂は消えなかった。目覚めるとそこは、見たこともない異世界「オルヴェリン」。人間と亜人が共存するこの地で、彼は騎士カーチェやゴブリンのリンデと出会い、奇妙な縁を結ぶ。そして、この世界で人気を博す麗しきアイドル「ゆうゆう」の正体が、かつての師匠・細川幽斎であることを知る。しかし、彼女は変わり果て、操り人形と化していた。恩義ある師を救い出すため、宗十郎は再び剣を握る。
それは始まりに過ぎなかった。明らかとなる異郷者エムナと五代表による陰謀、そして人々を操る謎の力「ヤグドール」。平和な仮面の下に隠された真実を知った宗十郎は、過酷な運命に立ち向かう。異世界で出会う様々な境遇の転生者たち。彼らとの出会いと別れが、宗十郎の武士道を磨き上げ、成長させていく。
今、オルヴェリンの未来をかけた戦いの火蓋が切って落とされる。千刃の魂を宿したサムライブレードを手に、宗十郎は愛する者達を守るため、そして自らの武士道を貫くために、再び戦場へと身を投じる。
真の武士道とは何か?宗十郎はなぜこの地に喚ばれたのか?
これは、戦国武将が異世界で新たな戦いに挑む、愛と正義、そして一人の童《わらべ》の成長を描く叙事詩である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-27 00:07:42
253743文字
会話率:44%
統一国家『魔導国』が崩壊して数百年。世界は東西の大陸に分断されていた。
東大陸においては長きにわたり戦乱が続き、いつ終わるともしれぬ闘いの日々が続いていた。さらに、古の昔に封印された魔王も復活し、東大陸は混乱の極みに達した。しかし、そん
な中、二十五人の英雄、後に《五君・二十士》と呼ばれる者達が立ち上がり、ついに魔王を退けることに成功する。
戦後の復興に合わせて、溢れ出る力は長らく交流の途絶えていた西大陸への航路を開こうとする情熱へと変わり、ついに東西の大陸を海路で繋ぐことに成功する。英雄“白鳥”の手によって、ようやく大陸間定期航路が就航し、東西の交流が始まった。
東西交流が始まって程なくして、“白鳥”の依頼を受け、かつての大戦で名を馳せた英雄達三人が西大陸へと赴いた。
その身に神の力を宿した半人半神の英雄《小さな雷神》フリエス、かつて巨大帝国を治めた軍神の神官《慈愛帝》フィーヨ、新たなる魔王を自称する《十三番目の魔王》セラの三人だ。
依頼の内容は、“白鳥”が探し求める天使の行方を探し出し、手紙を届けること。
そんな道中、立ち寄った『酒造国』レウマにて、事件に巻き込まれる。偶然出会った追われる男を助けたところ、国の重臣であるトゥーレグ伯爵の弟フロンであることが発覚。定例会議にて、謎の仮面の剣士に襲撃され、他の重臣も突如現れた鉄人形《アイアンゴーレム》によって次々と殺されるという大事件が発生した。
フロンの依頼を受け、かつての英雄二人と自称魔王は事件解決へと動き出した。
元宮廷魔術師にしてフロンの師であるアルコの助言を得て、事件の真相へと迫り、レウマ国の秘宝たる『金のなる畑』の謎を解き明かす。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-03 07:03:16
700313文字
会話率:39%
こことは似て非なる世。
人に代わり、鬼械と呼ばれる人形が不浄を祓うようになった時代――。
この物語は胸を焦がすような怒りから始まり、そして胸を焦がすような想いに気付いて終わる。
不浄を祓う巫覡士、オウビ。鬼の魂を宿した美しき人形、イズル
ハ。
巫覡士と鬼械。人と人ならざる者。
オウビにとってイズルハは共に同じ日々を過ごし、共に不浄に立ち向かう大切な存在だった。
二人の間には家族か、それ以上の強い絆があると信じていた。
だがその関係は、オウビの父の死を境に致命的な破局を迎える。
信じていた絆、思い出、その全てがまやかしなのだと仮面の男が囁く。
怒りと失意の果てに、オウビは己の胸にある本当の想いに気付くことなく、イズルハから目を背けた。
その想いにオウビがようやく気付いた時には。
それはもう、どうしようもなく遅すぎた。
これは後日投稿予定の長編『灰より出ずるは瑪瑙の鬼か』の前日譚。
そして一人の男の悲哀の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-21 18:00:00
7574文字
会話率:23%
一旗揚げたい!辺境の少年は美しき魔女に自分の夢を託した。しかし連れて来られた外の世界はウラ鉄と呼ばれる国際的鉄道会社と干拓地国家群が戦争に明け暮れる戦いの世界だった。
雄大なウーラシア淡水海を舞台に繰り広げられるハイ・ファンタジー戦記、
ここに開幕!
立志篇の主な登場人物
カナセ・コウヤ 主人公。機械や乗り物をマギアギアと呼ばれる人型ロボットに変形させる力を持つ魔煌士の少年 。黒髪と赤い瞳の容姿を持つ。辺境の小島で孤独に暮らしていたが都会に憧れを抱いており、クレアとの出会いをきっかけに旅立ちを決意する。明朗闊達な性格で行動力もあるが、喧嘩っ早さが災いし他者と度々、衝突する。
クレア・リエル ヒロイン。箒で空を飛ぶ金髪碧眼の美少女。通称「薬の魔女」。心優しく真面目な上に面倒見の良い性格で、カナセを故郷に連れ帰った際、彼の後見人になる。カナセから事ある毎にセクハラを受けるがそれで彼を嫌う事は不思議とない。オバケが苦手。長身で巨乳だが、本人はお尻の大きな事を気にしている。
グレン・ハルバルト 銀色の獅子仮面を付けたウラ鉄最強の戦闘魔煌士。強力な魔煌技の練達者。
リサ・マキーナ 赤い髪をしたウラ鉄の女魔煌剣士。グレンの副官。
ミリア・リエル クレアの妹。姉の経営する薬局の看板娘。
ボン・エニール 魔煌士組合(ギルド)の職員。
ラーマ・パトリック 魔煌医師の女性。機械で出来たゴーレムを操る事が出来る。
タモン・エニール 国奉隊の隊長。女装趣味と人形偏愛を併せ持つ変態。
ザガート・バングレ 国奉隊の副隊長。狡猾な性格。
ナタルマ・シング 弧介の魔煌拳闘士。魔煌の籠手と呼ばれる特殊な武具を使う。初対面のカナセを突然、襲撃する。
ポカチフ中将 ウラ鉄ヨシュア方面軍総司令官。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-09 11:18:55
997501文字
会話率:42%
『完璧な王太子』を人形のように演じていた僕は心から笑った事がなかった。
だから、学園で出会ったよく笑う素直な令嬢に惹かれ、彼女といれば僕もいつか笑えるかもしれないなどと思ったんだ。それがどんなに間違った考えであるかも気付かずに。
令嬢を妬み
、虐めていた婚約者を断罪したその瞬間、僕は自分の犯した間違いに気付き、絶望した。
僕は僕が本当に望んだたった一つのものを、自分の手で捨ててしまっていた。
けれど、自らの誤ちを認め、もう一度を願った僕に奇跡が起きる。
それは果たして、本当に奇跡なのか?あるいは、苦しい試練なのだろうか。
なんだろうと構わなかった。僕はただ、与えられた機会に感謝した。
間違いを犯した僕は、間違いを犯す以前に巻き戻っていたのだ。
彼女と、初めて会ったその日に。
◇犯し続けてきた間違いに気付いた王子が、やり直しの機会をもらい、奮闘するお話です。被った仮面が厚すぎる悪役令嬢(?)と態度を改めようとする王子。
以前書いた短編『人形王子が犯した間違い』の連載化、その後のお話になります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-07 12:00:00
33671文字
会話率:30%
まるで感情があるかのように。
まるで人かのように。
どんな役者よりも上手に演じる。
最終更新:2021-02-17 12:53:43
457文字
会話率:0%
ファラティア・リングベルは、運の悪さを呪った。主から危険な任務(……とも言えないような無謀なお願い事)を言い渡され、主の望みを叶えるために命の危険を顧みず向かった先。馬車で揺られるその途中で賊に遭遇し、危険な任務に身を投じる以前に生命の危
機に直面。
賊に促されるまま馬車を一歩出たところで圧死(?)して生まれ変わった(?)ら、真っ白な魔獣になっていて、飼い主は全身白尽くめの仮面人形様となりました――――?
美貌の人形と白い毛玉のほのぼの異世界ファンタジー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-06 18:43:32
292343文字
会話率:16%
私は私を表し続ける。
周りが笑えば、私は口角を上げ笑う。
周りが悲しめば、私は目から水を流し悲しむ。
私は色々な仮面を付け替える。
ーーー
人形の気持ちを表したものです。
(とても短いです。)
最終更新:2019-12-11 06:00:00
819文字
会話率:3%
テレジアの異変から二ヶ月。ロイドはハルリスに帰郷し元の学生生活を送っていた。呪いから解放されたエレナとの日常。学友との大学生活。年に一度の夏至祭の季節。そして、襲来したティア・パーシスのお守り(?)。ロイドはこの荒波を乗り越えることはでき
るのか。
反して、水面下で起きつつある魔術儀式。突如ハルリスを覆う濃霧。そして目の前に現れた仮面の男。異変に脅かされつつあるティアを守るため、ロイドは動き出す。
それは過去の贖罪からくるものか、それとも―――
◇タイトルに3とありますが2をとばしても問題ありません。1は読まないと途中から分からない部分がありますのでご了承ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-07-30 01:07:12
165839文字
会話率:36%
蒸気都市。産業革命により全てが蒸気の灰色に彩られてしまった街。しかし、そこに生きる人々は活気に満ちていた。歯車機構の人形、煤に汚れた労働者、煌びやかな仮面を身に付ける貴族。そんな本能のままに生きる彼らに陰謀の影が迫る。
一方、日本に住む
少女は、ある日何者かに刺され死んでしまう。しかし、彼女は蒸気曇るこの街に自動人形として生まれ変わるのだった。そして、探偵業を営む少女・シャーリーとの出会いで、彼女は助手として数々の事件に巻き込まれていくことに。
ヒトではなく人形として生を受けた彼女は、果たしてそのガラスの瞳に何を映すのか。 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-01-02 02:40:43
140687文字
会話率:42%
蒸気と機械の街、ラプター
笑わぬ道化師
愛欲の人形
残影の殺戮者
雨の怪物
仮面の魔術師
街に蔓延る者は、全て現実
最終更新:2018-02-22 10:52:32
604文字
会話率:48%
入学式の日——僕は一目惚れをした。
どうやら好きになった相手は鉄仮面、女帝、図書室の人形などと呼ばれる学園一の有名人。
何度も何度も図書室へ通い、諦める事を諦めず半年後。
僕の青春が花開く!
——この物語は、おどおど系男子とクール系ヒロイ
ンによる淡い青春……のはず。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-11-12 23:00:20
3974文字
会話率:24%
2099年、政府から制府に変わった行政。MI6がテロ対策として集められ、今日まで目立ったテロは成功させていない。
2100年事態は一転し、五人のバンドメンバーPhantom Princessと、仮面の少女の反攻により、均衡が崩され始める。
この作品はhttps://kakuyomu.jp/users/hijirimisato
カクヨムにも掲載しています。
※本作品はフィクションであり、実在する、人物・地名・団体とは一切関係ありません。( ̄▽ ̄)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-08-27 07:41:11
220058文字
会話率:46%
ネット上である不気味な噂がささやかれ始める。
その噂によれば、"呪いの人形館"という呪いの代行を請け負う携帯サイトがあり、そこの管理人である"地獄の人形使い"に呪いの代行を依頼すれば、100%確実に
憎い相手を呪い殺してもらえるという。
その噂は若い女性を中心に日本全国に爆発的に広がっていった。
そして、その一方で、黒魔術の儀式と関係すると思われる"黒魔術連続殺人事件"が世を震撼(しんかん)させる。
しかし、その捜査は難航を極め、警察からの協力要請により事件を追い始めた久遠優輝と月島冬子だったが、その前に仮面の黒魔術師と名のる謎の美少女が立ちふさがる。
はたして、彼らは、悪魔と契約し、悪霊を自在にあやつる仮面の黒魔術師を止める事ができるのだろうか?
人気携帯ホラーサイト"怪奇倶楽部"管理人、久遠優輝が、霊能力者、月島冬子と共に、戦慄の心霊事件に挑(いど)む!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-07-24 14:33:57
81315文字
会話率:22%
解説
12世紀から19世紀にかけて作られた西洋のからくり人形、オートマタ。
その中の傑作の一つ、ピエロエクリヴァンより着想を得て作りました。
ピエロが眠たげに恋文をしたため、居眠りすると…また目を覚まして文を書く。
その繰り返しのオートマタ
なのですが、
エクリヴァンの元ネタは16世紀から18世紀にかけて流行した仮面を付けて演じる即興喜劇、コンメディア・デラルテ…その一場面である、恋人の道化師を取られてしまった切ないピエロという設定らしいです。
ちなみにペドロリーノやコロンビーナの名前や大まかな設定は、ストックキャラクターと呼ばれ、元々即興劇をやり易くするため、初めから決まっている物らしく、今回は僭越にも使わせていただきました。
クリスマスシーズンものです。
ちなみに作者は先月失恋してフリーです。
悲しいです。ガチで。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-12-05 00:54:02
2870文字
会話率:4%
皇子のママの暗躍により、あろうことか、幼少のころから犬猿の仲である皇子の妃の座に据えられてしまった。齢十六にして人生のどん底を味わい、かくなるうえは、この先、世界のすべてを呪って生きてやる腹づもりでいたけれど、藁人形を準備する暇もないうちに
、問題が次々と降りかかってきた。宮中の女官は全員皇子狙いだし、いやまあ、それは勝手にやってくれ、として、姑は大姑との戦いに孫嫁をかり出そうと画策している。いや、もうそれも勝手にやってくれ、と逃げ出したいところだけれど、姑にガッチリと首根っこを掴まれてしまったあげく、大姑からも嫁側兵器としてロックオンされてしまった。仮面夫婦の夫役である皇子はといえば、まるでクソの役にも立たぬ。今日も後宮はぐるぐる渦巻く。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-04-01 00:00:00
37216文字
会話率:32%
『喫茶 ピエロ』。
僕、柴崎七海の行きつけの店だ。ここに通う人たちはみんな、とある事情から『道化師』として仮面をかぶり、ちっぽけな世界から素顔を隠して、薄氷の上に築いた日常を守っている。とんでもなく臆病でやさしい人たちなのだ。もちろん僕
自身も『道化師』だったりする。
ある五月の雨の日。常連だった佐々木春佳さんの娘、夏奈が自宅のベランダから転落する事件が起きた。
発見されるのは死者からの手紙。どうして?
だって彼――雅喜さんは、僕が殺したんだ。
混乱して一歩も進めない僕の手を引いてくれたのは、変わり者の多い僕ら常連の中でもひときわ目立つ女の子、稀子。さらさらの長い髪に細っこい手足、人形みたいに整った顔立ちをブチ壊す分厚いモノクル。『道化師』である彼女にも秘密はある。その秘密をあえて晒し、仮面を引き剥がして、彼女は事件を紐解いていく。
〈ATTENTION〉
旧版を読んでくださった方、本当にありがとうございました。
改稿版は若干改稿して、話を統合したものです。内容はほぼ変わっていません。
題名は変わっていますが、小説&漫画投稿屋からの転載です。
若干改稿されています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-10-06 07:35:17
27497文字
会話率:42%