この世界は隣り合う異界から毎日、異形が送られてきているらしい。異形を世間の裏側から守るのは社交界でも名を馳せる『糸乃家』『針真家』『鋏慈家』の御三家だ。しかし、千年近くも異形から日本を守ってきた御三家にも今、斜陽が訪れようとしていた───。
太平洋に浮かぶ『三日月島』にある『三日月大学』に通う沙倉陽葵は親元を離れ、勉強にバイト、あとは学生の本分である恋愛に全力投球だと息巻く活きの良い大学一年生だ。梅雨入り前のある日、陽葵はだまし討ちのように入会させられたオカルト研究会の仲間である刀矢由威のSOSにより、悪名高い廃病院の探索に付き添わされることになった。ネットで廃病院の噂を眺める限り、どう考えても良い予感はしないのだが・・・まさか己の運命すら変わってしまうとまでは露にも想像できず───。『おかえりなさいませ、姫様。お迎えが遅くなりましたね』。
これは生まれる前に外された枷をもう一度嵌められるかもしれない陽葵の選択のお話であり、世界の裏側に無理矢理引きずり込まれた彼女がすったもんだするハートフル和製ファンタジー。
※R15相当の残酷な表現、センシティブな表現があります。
※思ったよりもガッツリとオカルト・ホラー表現含みます。ホラー表現がある際は前書きにて注意喚起していますので、お気をつけください。
※逆ハーレムものですが、因習だらけの一族達のお話なのでヒーロー達はクセ者揃いです。たまにピュアなやつもいますが、大体は目的のために主人公に迫ったりもします。
※無断転載、無断翻訳は御遠慮ください。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-29 14:00:00
74781文字
会話率:29%
「おかえりなさいませ、旦那様」
深々と頭を下げて出迎える、伯爵夫人らしく美しくも淑やかに着飾ったリヴェーラに、夫であるリアム・リスト・アルカディルは、返答を返すことはなかった。
彼女の体では維持し続けることが厳しいであろう姿勢のままし
ばらく放置し、やっと声をかけたかと思えば、彼女にかけられるのは冷たい声音。
「いつまでそうしているつもりだ」
リヴェーラ・リスト・アルカディル伯爵夫人。彼女は美しく教養もあり、奥ゆかしい妻だったが、夫に愛されることなく、二年という月日がすぎていた。
それでも夫を愛し、一生治ることの無い奇病と闘いながら伯爵夫人として業務をこなし続けた彼女だったが、ある日を境にその生活さえも崩れることになる。
女性には全く靡くことのなかった夫が、帝国に現れた聖女に求婚すると言うのだ。
そして本妻であるにもかかわらず別荘に追いやられたリヴェーラは、夫の邪魔になることだけはと、世界で最も愛する夫との離婚を決意する。
夫を愛し続けた妻と、妻の愛に気づくことのなかった伯爵の未来はーーー……
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-17 15:43:57
127534文字
会話率:36%
2作目です。今回は脳筋女の子となぜか剣に強い毒舌執事です。
「お嬢様、お風呂に入ってください」
「いやだーっ!!!にげろーっ!!」
最終更新:2024-11-10 18:30:00
6228文字
会話率:65%
万歳を受け戦艦武蔵に乗った兄は戻ってこなかった。
母と私の実体験をもとにした小説です。
2・26事件の年に生まれた母は当時としても珍しい11人兄弟という大家族の末っ子。
ないがしろにされがちな戦争中の日々、可愛がってくれたのは優秀で眉目秀
麗な、年の離れた上の兄。
その兄と母との、運命の分かれ道のお話です。
実際と変えたところは、当時まだスマホはなくガラケーだったこと、アイパットは持っていなかったことです。
あの日、兄と離れ離れになってしまった母は、絶対に戦争を扱ったドラマやドキュメンタリーを観ようとしませんでした。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-29 19:44:03
11359文字
会話率:44%
主人公は神託により災厄と呼ばれ、蔑まれてきた。家族もなく、神殿で罪人のように暮らしている。
ある時彼女のもとに、見目麗しい騎士がやってくる。警戒する彼女だったが、彼は傷つき怯えた彼女に救いの手を差し伸べた。
騎士のもとで、子ども時代をや
り直すように穏やかに過ごす彼女。やがて彼女は騎士に恋心を抱くようになる。騎士に想いが伝わらなくても、彼女はこの生活に満足していた。
ところが神殿から疎まれた騎士は、戦場の最前線に送られることになる。無事を祈る彼女だったが、騎士の訃報が届いたことにより彼女は絶望する。
力を手に入れた彼女は世界を滅ぼすことを望むが……。
騎士の幸せを願ったヒロインと、ヒロインを心から愛していたヒーローの恋物語。
この作品は、同名の短編「おかえりなさい。どうぞ、お幸せに。さようなら。」(https://ncode.syosetu.com/n7128je/)の連載版です。連作短編の形になります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-14 20:23:27
65122文字
会話率:35%
ある日の夏。
帰り際に小さいころからよく遊んでいた公園に立ち寄る男性。
心地の良い風に気温、少しぼーっとするだけのつもりがいつの間にか寝てしまっていた。
目を覚まし、あたりを観察すると明らかにおかしい世界。
なぜか自分の姿が確認できないこと
、そして、突如として読めなくなった字。
さらには壊れていく思考。
どうしてこうなった?!
え、ここはどういうこと?
普通のホラーとしてありきたりのはずなのに、釈然としない終わり方。
皆さんの考察力と想像力に任せすぎな作者による即興小説!
友人に話した内容とは少し違うため、ちょっとおかしなつながりはきにしない!
考えれば考えるほどたくさんのIFストーリーができる可能性?!
作者はきちんとした小説なんてかけないため読者にぶん投げてくスタイルです。すみません折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-07 18:30:00
3127文字
会話率:2%
それは冬の癒し。
張り詰めるような風が吹く仕事の帰り道、その路地裏で見つけた一匹の捨てネコ。
思わず拾ってしまったネコとの距離感は、春の訪れとともにゆっくりと近づいていく。
しかし、ある日突然、彼女は「彼女」になっていて──
「おはようご
ざいます。朝ご飯出来てますよ」
「おかえりなさい。お風呂、沸かしておきました」
「おやすみなさい。その……今日は、手を繋いで寝ても、いいですか?」
家に帰ればネコがいる生活。それはいつの間にか彼女に甘やかされる日々に変わっていた。
平凡で優しい彼と、拾われた一匹のネコの歩み寄り。変わらない彼と、甲斐甲斐しい一人のネコの温かい日常。
これは、そんな二人が送る、ゆる甘ネコ様ラブコメディ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-05 18:41:01
287265文字
会話率:36%
老若男女問わず大人気でたくさんのヒロインに囲まれてる主人公、
の親友である俺
普通ならみんな主人公であるあいつのもとに行くはず…なんだが…
「おかえりなさい!ごはんにする?お風呂にする?それとも…
わ た し ♡?」
お前はいったいなんなん
だよおおおおおお!折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-05-28 10:22:30
1378文字
会話率:38%
「姉上を愛しています。どうしたら姉上と結婚できますか?」
義弟となったカミルに想いを告げられたヴィクトリアには、義弟の想いに応えられない理由がある。
だから、果たせない条件を出した。
もし、それを果たせたら……きっと想いに応えられるから。
しかし時は残酷で、コーニリアス王国の王子妃となったヴィクトリアは処刑される。
最低な王子とこの先も結婚するぐらいなら死んだ方がマシね、と思いながら王子によって殺された。
はずだったが。
「おかえりなさい、姉上」
目が覚めれば穏やかに微笑む義弟の姿。
「愛しているので人生を巻き戻しました」と言われたけれど……お前、何してるの?
両片想いの義姉弟が、紆余曲折しながらも結ばれるまでの物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-18 04:31:22
61045文字
会話率:33%
これは池袋の住宅街にひっそりと佇むとあるバーのお話。年中無休で20時から営業しているその店には、バーの店主にしてはまだ年若い女性しかいない。
今日も彼女は店の扉に音もなく「open」の看板を掲げる。
最終更新:2024-04-15 23:20:42
497文字
会話率:0%
怪異で救われることもある。
キーワード:
最終更新:2024-03-31 23:39:53
303文字
会話率:0%
「旦那様……! おかえりなさいませ」
「ただいま。私の可愛いお姫様」
元騎士団団長(現在は騎士団指南役兼王太子護衛役)の侯爵家オーガストに嫁いだ第六王女ルーシィは珍しい恋愛結婚で結婚後も相思相愛。
狼人族にとって気性が荒くなる満月の夜は獣
の姿に戻るのだが、それに対してルーシィは──。
「きゃーーーー! 旦那様素敵! 綺麗、美しいですわぁああ! モフモフ……ギュッとしても?」
全力でオーガスト(旦那様)のお世話を買って出る。そんな妻のはしゃぎように「まったくもうしょうがない人だ」とオーガスト(旦那様)も野性味は何処へ?という感じで妻にでろでろ。侯爵家は幸福な日々を過ごしているのだが、ルーシィは嫁いでから領地内での収穫祭に行くことを禁止されている。過保護なオーガスト(旦那様)に不満は無いのだが、一緒にデートする夢を捨てきれずにいた。
そんななか隣国の蛇人族ベルトラン王子の画策によりルーシィを連れられしまい、オーガストが我を忘れて獣に戻ってしまうのだが──。
※最初から最後までモフモフ甘々、相思相愛がカンストしています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-20 12:10:20
17178文字
会話率:42%
あのバカで勘違いが酷い童貞くんがまたまた戻ってきた!
今回は、幼少期や青少年時代、結婚後の現在に至るまで、いろんな場面を断片的に書いていこうと思います。
ですが、ネタが尽きたら即終了です。
最終更新:2024-01-13 13:31:52
28893文字
会話率:25%
神託によって勇者に選ばれたのは私の夫だった。妻として誇らしかった、でもそれ以上に苦しかった。勇者と言う立場は常に死と隣り合わせだから。
『ルト、おめでとう。……でも無理しないで、絶対に帰ってきて』
『ああ、約束するよ。愛している、ミワエナ
』
再会を誓いあった後、私は涙を流しながら彼の背を見送った。
そして一年後。立派に務めを果たした勇者一行は明日帰還するという。
王都は勇者一行の帰還を喜ぶ声と、真実の愛で結ばれた勇者と聖女への祝福の声で満ちていた。
――いつの間にか私との婚姻はなかったことになっていた。
明日、彼は私のところに帰ってくるかしら……。
私は彼を一人で待っている。『おかえりなさい』とただそれだけ言いたくて……。
※作者的にはバッドエンドではありません。
※他作品『一番になれなかった私が見つけた幸せ』の前日譚でもありますが、そちらを読んでいなくとも大丈夫です。
※アルファポリスで先行投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-23 09:16:17
21134文字
会話率:27%
仕事が終わって、コンビニでお酒を買った帰り道。私は、家出少女を拾って家に泊めた。
そしてその日の夜、超えてはいけない一線を越えてしまった。
家出少女は、家事はできないし。できることと言えば「おかえりなさい」って言ってくれることだけだったけど
。その生活に私は少し満足している。
そのうち家出の原因とか、まあ色々あるけど。楽しい生活よ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-31 15:57:42
40099文字
会話率:68%
※2023 夏ホラー参加作品です!
私――帰らなくちゃ。
記憶をなくし、事故にあうすんでのところで助けられた私が、ただ強く思ったのはその一事だった。
少し思えば道が分かる。景色が分かる。
家の前に立てば作りが浮かぶ。歴史が浮かぶ。何年
も前に亡くした飼い犬のことも、一緒に暮らした家族のことも。
きっと誰より、正確に。
けれど、いざその人を前にして分かるんだ。
違うのだと。ここは私の家ではないと。帰る場所ではないのだと。
一秒前の「我が家」は次の瞬間には「よそ」へと変わる。
あなたはだあれ? ここはどこ?
私はどこへ帰ればいい?
この先は我が家だと手招きをしてくる帰り道。それのどれに乗れば、裏切られることなく帰ることができるのだろう?
心よりの「おかえりなさい」を。
どうか私に。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-24 09:00:00
22459文字
会話率:13%
前作「短編:おかえりなさい」の世界観で連載に挑戦してみました。
辛口な表現が多めですが、よろしかったら覗いてみてください。
時は平和。人が人を産まなくなって久しい時代、資源調達が主業務になった軍隊で主人公アナンが業務に奮闘する姿を描く。
社会を維持、継続させるということとは何かを問う作品にしようと思います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-28 18:00:00
30796文字
会話率:36%
世界の中心にまで上り詰めた自我を持ったAIの悲哀。
最終更新:2023-04-28 18:00:00
4323文字
会話率:28%
――ピンポーン。
インターホンが鳴るとパタパタとスリッパの音がした。そしてドアが開く。
「あらあら、おかえりなさい」
「ああ、ただいまオフクロ」
最終更新:2023-07-25 16:00:00
1284文字
会話率:56%
はちみつを塗った焼けたトーストはあなたの好物
「いつもありがとう」
そう言ってくれたあなた
いつまでも心であなたを覚えています
最終更新:2023-07-19 21:15:12
544文字
会話率:29%
何回傷つけたのかわからない左腕に伸び切った髪、くたびれた服を着た18の青年、春斗は丁度コンビニからの帰宅途中であった。
1年と6ヶ月前のいじめられていた日々や、両親から毎日のように働けと言われる事、同時に向けられる冷たい目線、そんなこと
を思い出していたら家についてた。
玄関を開けるや否や母親からの温かい声がする。
「おかえりなさい〜、今日のご飯は何時にする?」
「今日はいらないかな、いつもありがとね」
返事のついでに数十年ぶりである感謝の言葉を言い、春斗は2階にある自分の部屋へ入った。
コンビニで買ってきた好物である煮卵を食べた後、少し晴れやかな気持ちになり、自分の椅子の上に立った。
「俺の人生つまらなかったな」
次の瞬間、春斗の体は首から宙につられ、椅子の倒れる音がした。
春斗は最後まで気づけなかった、家に帰ったら家族がある環境の幸せなことを。
もし、春斗に大きな自信と少しの不真面目さがあればこんなことにはならなかったかもしれない。
この物語はそんな春斗がこれまでの過去を変え、強くて優しい人間になっていく、ちょっぴり甘酸っぱくもあるお話。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-20 16:08:29
557文字
会話率:28%