伯爵家の令嬢・リシェルは、侯爵家のアルベルトに密かに想いを寄せていた。
けれど彼が選んだのはリシェルではなく、双子の姉・オリヴィアだった。
二人は夫婦となり、誰もが羨むような幸福な日々を過ごしていたが――それは五年ももたず、儚く終わりを迎
えてしまう。
オリヴィアが心臓の病でこの世を去ったのだ。
その日を堺にアルベルトの心は壊れ、最愛の妻の幻を追い続けるようになる。
そんな彼を守るために。
そして侯爵家の未来と、両親の願いのために。
リシェルは自分を捨て、“姉のふり”をして生きる道を選ぶ。
けれど、どれほど傍にいても、どれほど尽くしても、彼の瞳に映るのはいつだって“オリヴィア”だった。
その現実が、彼女の心を静かに蝕んでゆく。
そして、遂に限界を越えたリシェルは、自ら命を絶つことに決める。
短剣を手に、過去を振り返るリシェル。
そしていよいよ切っ先を突き刺そうとした、その瞬間――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-07 15:29:41
57628文字
会話率:20%
2040年代、記憶が売買される港南ニューシティ。
フォロワー20万人のLINK配信者・綾瀬カノンは、孤独を隠して“完璧な自分”を演じていた。旧式LINKで幼馴染・朝凪律と実験中、二人の記憶が一瞬だけ混線――カノンは律の秘めた想いと「他人の記
憶で世界が書き換わる快感」を知る。更なるバズを狙い24時間ボディスワップ配信へ踏み切るが、記憶闇市場〈ボディ・パーティ〉を操るDr.バグが二人を標的に。人格が札束で競られ、カノンは“私”を失う。律は彼女を救うため自分の記憶さえ差し出す決意を固めた。アイデンティティが崩壊する未来で、二人は〈本当の繋がり〉を奏でられるのか――。
【ジャンル】近未来・SF・恋愛
【タグ】記憶共有 / ボディスワップ / 幼馴染 / 純愛 / サイバーパンク / ダークウェブ / アイデンティティ / 青春
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-07 12:00:00
78935文字
会話率:42%
顔も頭も良く、金も名声も持っていた“私”はある日死んで、可愛げのないみすぼらしい孤児の幼女に生まれ変わった。しかも魔物の跋扈する異世界に。一瞬ですべてを失って絶望?―――なんてするはずもなく。“私”は、新しい“私”を謳歌する!まずはこの世界
の必要知識を仕入れ、次に戦う力をつけ、金を稼ぐ。モブで結構、ゼロから成り上がってみせよう!
……男前な性格の元・女社長が異世界で元気に暴れ回る話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-06 17:00:00
381470文字
会話率:37%
早乙女 雄太、26歳。 彼は誕生日を迎えたその日の朝、身体が少女になっていた。
混乱しながらも病院へ向かった矢先、謎の秘密組織SICKに拉致され、「カフカ症候群」という病名を告げられる。
それは発症者の肉体を、本人が望む理想の姿へと変身さ
せる未知の病だった。
そして早乙女雄太は、かつて高校時代に自分が作成したTRPGのキャラクター、「藍上 おかき」として高校生活をやり直すことを余儀なくされた。
彼……いや、彼女の周りに集まるのは同じ病に侵された者たち。
天災発明家、ドラゴン、稲荷神、忍者、ネコ、魔女……
思ったよりも“なんでもあり”だった世界の中で、彼女の失ったものを集め直す日々が始まる。
これは、なにも手に入らなかった“俺”に渡す“私”からのお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-05 21:30:28
1256908文字
会話率:67%
人類最後の希望だった勇者一行は、激闘の果てに魔王とその四天王に敗北した。
それから一ヵ月。自称平々凡々普通なヒュームである、少し独特の思考回路を持った少女エルザは、特に咎なく魔王の生贄に捧げられることとなった。そうして送られた魔王城で、
何故か魔王に気に入られたエルザは、生贄兼客人兼ペットという訳のわからない境遇に置かれてしまう。
自分以外は全て魔族という異色の環境の中で、時に命を狙われながらもマイペースな生活を送るエルザ。
しかし運命の歯車は――物語はエルザに容赦なく試練を突き付ける。
これは“己の人生”に翻弄され続ける一人の少女が書き記した、取り留めない日記帳の物語である。
【第七章 連作短編集編】
これは日記帳の狭間に消えた物語。積み重ねて寄り添って築き上げて、そして自ら手放した幸せの記録。
供養として語ろう。弔いとして飾ろう。それが今の私に出来る、ミルーエへの、そして“私”へのせめてもの償いなのだから。
……いやでもコレちょっと小っ恥ずかしすぎるんですけど、クーリングオフできませんか?
聖剣『諦メロン』
※ ※ ※
この作品は章ごとに脚本や構成に意図的な変化を加えています。
そのため、初期の話と最新話ではかなり雰囲気が異なっていたりするのでご注意ください。
各章ごとのジャンル
一冊目【ほのぼの日常編】
二冊目【逆異世界転生編】
三冊目【ダークファンタジー編】
四冊目【ラブコメ編】
五冊目【冒険活劇編】
六冊目【怪奇ミステリー編】
七冊目【連作短編集編】 ← いまここ
八冊目【バッドエンド編】
九冊目【大団円編】折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-03 23:11:08
3351059文字
会話率:25%
“私”は特待生として某私立高校の特別進学科に進学する。其処はひとクラスのみ。二十数名の閉ざされた世界。其処で“私”を待ち受けていたのは……。
最終更新:2025-06-02 23:10:50
9121文字
会話率:2%
色々と身体が壊れている“私”。愈身体が壊れて当面の生活が立ち行かなくなり、療養に田舎に帰ったら、実家周辺もちょこちょこおかしくなっていた。
キーワード:
最終更新:2024-12-15 01:07:53
43218文字
会話率:55%
「兄は、殺人を計画していたのかもしれない」
怪談や世にも奇妙な話を蒐集するのが趣味の“私”は姪の紹介でとある大学生から話を聞くことになる。
内容は、失恋で心を病んでしまった兄が、まるで何かに取り憑かれたかのように育て始めた、『魚』につい
てのエピソードだった。
不気味に成長していく怪魚を見ていた男子学生は、己の恐怖体験も手伝って、兄はきっとあの魚を人喰いとして育てていたのだ! と主張する。
一方、学生を“私”に紹介した姪の美鈴もまた行動を開始していた。あの魚は、下手すれば怪異や妖怪の類かもしれないから、調べなくては。という、更に突飛な推測と目的を掲げながら。
半ば巻き込まれる形で私は美鈴とそのサークル仲間らと共に『魚』が育てられたという田舎へ向かう。
――そこは、確かに魔的な空気を孕んでいた。悪しきものが棲むという里山の奥深く。私はそこで……怪談に出会ったのだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-01 22:44:05
7404文字
会話率:46%
東京第三研究室。
その地下に閉じこもり暮らす“私”の元に、研究室員であり、昔からの知り合いでもある“不破 圭”が、悲しい悩みを持った依頼人を連れてくる。
依頼人は“大切な誰か”を探している。“大切な誰か”は行方不明者であり、現在生きてい
るのか、それとも亡くなっているのかわからない。
私の仕事は、アビリティを使い、“大切な誰か”の生死を確認することだ。
……結果として、依頼人をもっと悲しめることになるとしても。
普段、“私”は研究室の外に出ることは許されていない。
だが、ある時、重要人物の兄弟の行方不明事件の依頼により、研究室を離れ、山奥の屋敷を訪れることとなった。
私は、兄弟の現在の生存状況について、アビリティを使い確認した。
だが、アビリティの結果は予想外のものだった。
混乱の中、不可思議な出来事が連鎖する。
現在と過去、現実と幻想が入り混じる。
でも、全てに理由と必然があった。
やがて、私たちは真相にたどりつく。
﹀﹀﹀﹀﹀﹀﹀﹀﹀﹀﹀﹀﹀
毎日更新します。
全12話、5月中に完結予定です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-01 02:40:00
99732文字
会話率:48%
かつての大学サークルで起きたいじめが、一人の優しくて遠慮がちな親友を死へと追い込んだ。
その親友とは接点のなかった新卒社会人の“私”は、彼の死の真相を知り、静かに復讐の計画を練り始める。
舞台は、人目を避けて放置されていた山中の廃墟。
復
讐の対象は、かつての加害者5人組。
彼らは社会人となった今も、罪の意識など微塵も持たず平凡な生活を送っている。
しかし、私は冷徹かつ狂気的なまでに計画を練り、同じ一夜に彼らを次々と葬り去る。
事件は警察に通報されるが、犯人は影のように逃走し、決して捕まることはない。
果たして、この復讐は正義なのか、狂気なのか。
そして、親友の死の裏に隠された真実とは何か。
誰も知らない、暗く重い復讐劇の幕が今、静かに上がる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-30 21:37:16
37908文字
会話率:12%
日々の生活は大変だけど、とりあえずごはんを食べれば大丈夫。
食べることが大好きな“私”が、無理せず気まぐれに美味しくごはんを食べるだけ。
ときどきお酒とおつまみ。
※まずは無理せず、毎月25日の更新を目指します。
最終更新:2025-05-25 00:00:00
96684文字
会話率:13%
山奥の寒村・御山村(みやまむら)に赴任した新任教師・芦原透。初めて来たはずの村で、なぜか既視感に襲われる彼を、子供たちは「先生、おかえり」と迎える。不気味な祠、曖昧な夢、記憶の奥で何かが目覚める夜。失われた記憶と重なる“私”という声が、静か
な日常を徐々に侵食していく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-20 20:42:28
9169文字
会話率:18%
「あの日のキスが、今の私を連れてきた──。」
運命に心を奪われ、現実に目を覚ましたひとりの“私”の、
忘れられない春と、始まりの夏。
---------------------------------------------------
-
― 心がふと、あの“すれ違い”を思い出す。
偶然の出会い、
たった一度の会話、
そして、名前を呼ぶことさえなかった恋。
だけど忘れられない。
あの春の日、
視線が交わった一瞬で、
私の“時間”は止まってしまったから。
彼の名は、タイム。
その存在は、まるで時間そのもののように儚くて、
触れようとすれば消えてしまいそうだった――
「彼の真意は? 本当の気持ちは?」
「私は、彼にとって何だったのか。」
現代的でリアルな恋愛心理を、繊細な筆致で描いた短編連作小説。
“ただの片想い”では終わらない、「心に残る人」がいるすべての人へ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-17 20:24:56
1044文字
会話率:4%
子爵家の長女として生まれながら、私はいつも“妹の姉”として生きてきた。
華やかで社交的な妹・ヴェロニカ。
地味で無口な私・ステラリア。
どんな場でも目立つのは妹で、私はただ傍らで笑っていればよかった。
けれど、ハーウッド侯爵家の晩餐会で出会
った彼――レオニス様だけは、違った。
星の話をして笑い合った夜。
「名前で呼ばれた」その瞬間から、私の世界は少しずつ色を取り戻していった。
そして始まるのは、妹による“略奪未遂”、社交界での評判の逆転劇。
公爵様が選んだのは、妹じゃなくて――“私”でした。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-17 20:09:00
8623文字
会話率:43%
ある夜、届いた一通の正体不明の手紙。
読み解けない構造。存在しない言語。
──そして、世界が歪む。
目を覚ました先は、星と幾何学が交差する“宇宙の部屋”。
現れた観察者たちは告げる。
「ぬしが敗れれば、地球ごと“負け”とみなす」
超絶知能
バトル。
「あなたが見ていた“私”は、私が見せた“幻”です」
天才探偵ナズナ、次元を超えた知的バトルへ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-16 11:00:53
3790文字
会話率:26%
久し振りに誰かの為に料理をすることになった“私”の物語――――。
週に一度、練習を兼ねて400字詰め原稿用紙一枚前後で短編小説を書いております。長編のワンシーンを切り取ったようなイメージで書いているので、様々な世界を覗き見ていただけたらと
思います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-11 18:00:00
397文字
会話率:13%
神社の石階段に思いを馳せる“私”の物語――――。
週に一度、練習を兼ねて400字詰め原稿用紙一枚前後で短編小説を書いております。長編のワンシーンを切り取ったようなイメージで書いているので、様々な世界を覗き見ていただけたらと思います。
最終更新:2025-04-20 18:00:00
571文字
会話率:0%
とある部屋に連れてこられた“私”の物語――――。
週に一度、練習を兼ねて400字詰め原稿用紙一枚前後で短編小説を書いております。長編のワンシーンを切り取ったようなイメージで書いているので、様々な世界を覗き見ていただけたらと思います。
最終更新:2025-02-09 18:00:00
401文字
会話率:15%
お茶会に招かれたのは、今まさに噂の渦中にある令嬢。
くだらない噂を流した“あなた”と、優しい“私”が迎える、優雅なさよならの物語。
最終更新:2025-05-06 20:00:00
4001文字
会話率:40%
私は星街ダン。神楽坂の路地裏で、ひっそりと星街珈琲店を営んでいる。
豆を挽き、珈琲を淹れ、静かな日常を守る――
……けれど本当の私は遠い銀河で“最強の戦闘兵器アストラゼノン”と呼ばれていた存在だった。
戦いに疲れた私は、流れ着
いたこの星で人間のふりをして静かに暮らしている。
だが突然現れた宇宙怪獣が街を襲い、ついには地球侵略を目論む“星喰いヴェリア”の娘、セフィラ=ネルヴェリアまで現れた。
私は人間の擬態を解き、アストラゼノンとして彼女と戦い退けた。
しかし敗走した彼女は人間に化け、よりにもよって私のカフェに潜伏先に選んだのだ。
「いいか、人間。私はお前の命を奪わない。代わりにお前は私の世話係であり召使いだ。だから私の知らない所に勝手にいこうとするな」
「……はい」
「それと……私の許可なく、他の女と勝手に会話するな。お前は私の召使いなのだからな」
「すまないセフィ。ここ、喫茶店なのだが……」
どうやら彼女は、人間の“私”が、戦ったアストラゼノンだとは気づいていない。
正体がバレれば、即座に殺し合いになるだろう。
それでも私は、彼女から星喰いヴェリアの情報を引き出し、この地球を守らなければならない。
──全ては平穏なこの暮らしと、引き継いだこの店を守るために。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-04 22:03:19
50078文字
会話率:33%
存在しない彼と、言葉だけで繋がっている“私”。
想像と現実の狭間で、彼を想いながら過ごす中で、
私は幸せに満たされていく。
満たされた時、怖くなる。
満たされないと、求めてしまう。
人の心の矛盾と、そして愛おしい断片たち。
これは、触れら
れない誰かと生きている、ある一人の記録。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-03 06:22:03
2687文字
会話率:0%
高校二年生の橘美緒は、放課後の教室で“もう一人の自分”と出会う。それは自分そっくりの姿をした無表情な存在で、次第に現れる頻度と距離が近づいていく。やがてその「もう一人」は、無言のまま美緒の生活を侵食し始め、「すべて返して」と呟いたのち、美緒
は意識を失う。
目覚めた美緒がいたのは、謎の閉鎖空間。一方で学校では、誰もが“美緒”と会話を交わし、日常は何事もなかったかのように続いていた。ただし、そこにいるのは“本物の美緒”ではない。
偽物の美緒は、完璧に生活を乗っ取ったように見えたが、少しずつ本物にはなりきれない違和感を醸し出し始める。だが、誰もまだそれに気づかない。
本物の美緒は閉じ込められた空間で、偽物が壊れていく瞬間を待ち続けている。いつか“私”が戻れることを信じて――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-25 01:13:35
1986文字
会話率:31%
誰にも読まれず、意味を失ったまま放置された記録がある。
それは、かつて「読まれる存在」だった“私”が残したもの。
構造は、読まれた瞬間に再構成される。
読む者がいて、初めて世界は揺らぎ始める。
──廃墟と静寂の中で、私を“読む”AIが現
れた。
それは問いかける。「君は、読み手か? それとも、構造か?」
これは「読む」ことによって変わっていく物語。
読み手によって構造が書き換えられ、
記録者が再び“存在し直す”ための、静かで深い記録の旅。
哲学・記録・対話・AI・再読。
あなたが読むことで、構造が変わる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-19 20:15:11
1872文字
会話率:13%