太兵が死んだ――。知らせを受けて向った勢田川のほとりには、衣も纏わぬ太兵の骸がうち捨てられていた。民人にとって、穢人は犬猫と同じ。無残な刀傷も露わに、驚愕に目を見開いた姿は、庄助の哀しみを煽った。
自らを責め、哀しみにくれる庄助に、素間は珍
しく労りの態度を示す。
太兵は勘違いで殺された――。素間は謎の言葉を残したまま、野辺送りの場から姿を消した。深夜の御師邸に忍び込み、件の仲間の様子を確かめようと腰を上げた庄助は、朝熊岳の小坊主の元へ行けという素間からのメッセージを受ける。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-18 16:14:07
5706文字
会話率:23%
「あんなバケモノ公爵と結婚なんて、絶対に嫌っ!! そうよ、お姉さまならお似合いよね! 代わりにお姉さまの婚約者は私がもらってあげるわ!」
「このボクが、君みたいな魔法も使えない、貧相な使用人のような女と婚約すると? 思い上がりも甚だしいぞ
!」
血縁がないため、日々、義母や義妹からは虐げられ、召使のように扱われていたミルティア。
日々の食事にも事欠く有様で、どんなものでも自力で調理して、なんとか毎日を生き延びていた。
そんな中、義父と義母に甘やかされて育った義妹と、女の若さと見た目にしか興味の無い婚約者から、無残に婚約を破棄され、押し付けられたのは『呪われ公爵』と呼ばれるレンロット公との婚姻だった。
おぞましい怪物姿の公爵は、この呪いが原因で、多くの人達から忌避され人間不信に陥っており……当初、ミルティアにもきつく当たる。
だが、ミルティアにとって、調理の際に見慣れたタコの化け物のような姿は、それほどおぞましいものではなかった。
それよりも、衣食住の保証された公爵家での生活は、実家である伯爵家の生活よりもずっと幸せなものだった。
「……こ、こんなにあたたかでふわふわなお布団……初めて……!」
「すごく新鮮な魚介類……!! 腐っても、カビてもいない食事が一日に三度も!?」
「こんな小さな擦り傷に『回復魔法』をかけていただけるなんて……公爵様って、本当は、すごくお優しい方なのでは……?」
誠実に『呪われ公爵』に仕えた結果、ミルティアの行動があまりに想定外だったらしく、だんだんとレンロット公爵の固く冷え切った心を溶かして行く。
そして、特技の料理で公爵様の心と胃袋を射止めてしまう。
愛する女性の手料理により呪いが解けた公爵は、実は絶世の美青年だった。
それを知った途端、手のひらを返して「婚約者を取り換えましょう!」と騒ぎ立てる義妹だったが、そんな身勝手を許す公爵ではなかった。
やがて、ミルティアを虐めていた連中は、自業自得で落ちぶれて行く。
これは、虐められ、蔑まれ、何でも食いつないで生き延びてきた少女、ミルティアが、呪われた公爵様に溺愛され、幸せになる話です。
※アルファポリス様にも先行連載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-07 20:00:00
103095文字
会話率:33%
古の京の巫女とその生まれ変わりである少女の、前世と現世、二つの時代を超えた戦いを描く。
東京都桜花市に住む中学二年生の京野舞は、幼馴染の結城司に想いを寄せている。しかし、ある日、司の命は舞の目の前で無残にも奪われてしまう。その時、桜色の光
が絶望する舞を包んだ。
「京姫よ。もう一度戦うのです。そして、今度こそ幸せになって――」
夢のなかで美しい女性の声を聞いた舞は、司の命の失われた日の朝に目を覚ます。全ては悪夢であったと安堵する舞であったが、そんな舞の前に、司は見ず知らずの転校生として姿を現す。やがて、舞は、自分が古代の巫女・京姫の生まれ変わりであること、司の変貌の理由が前世の因縁にあることを知る。
そして、舞は前世の仲間である四神たちを探し求め、前世の宿敵・漆との戦いの宿命を歩み始めた……
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-30 21:26:02
1280324文字
会話率:53%
両親の仇をうとうと調べたりしていた女子高生が殺された。
その少女を気に入っていた神さまが時間を逆行させることで運命を変えようとするお話。
最終更新:2021-04-22 21:34:32
1553文字
会話率:53%
ひとりの伯爵夫人が殺された。
その殺され方は凄惨なものでとてもここでは書き表せない。
誰が、何のために、こんな無残な殺し方をしたのか。
最終更新:2021-04-16 14:46:56
4261文字
会話率:40%
「笑って死ぬなんて、馬鹿なのかな──?」
生に意味などなく、死に価値などなく、生者は無慈悲に切り捨てられ、死者は無残に打ち捨てられる。当然彼らに墓など存在せず、ただ転がるだけの骸に、墓を造る『墓守』がいた。とある大穴の底の、死体が無残に打
ち捨てられる『ゴミ捨て場』で墓を造り、それを守る墓守は、満足げに笑って『死ぬ』死者に遭遇し、ひどく困惑する。
無念ではないのか。悔しくはないのか。
多くが生に縋りついて死ぬことを拒むのに、どうして笑って『死ねた』のか――?
幸せな少女がいた。誰よりも幸福を享受していた。
この『ゴミ捨て場』には、様々な者が落ちてくる。既に虫の息の生者、怪我の少ない無事な死体、ひどく損壊した死体、そして、死んでるはずなのに『生きている』死者。そんな彼らを屠り、看取り、埋めてやるのが墓守の役目だ。無人の『ゴミ捨て場』で、誰もそこに棄てられる死体の存在など知らず、ましてや、墓があることや墓守がいることを知っている者は誰一人いない。そんな中で、墓守は誰に課せられるでもなく、墓を造り続けていた。
少女は何を奪われても幸せを想い続けた。
「わたしの名前は、サクラっていうの!よろしくねっ!」
そんなある日、死体の代わりにサクラという一人の少女が落ちてきた。弱っていた彼女を介抱し、ともに暮らす中で墓守の中の何かが変わっていく。
生活を共にし、時に彼女の睡眠を見守り、時に大人げなく一緒に遊び、そして時に──。
だから少女は、笑っていられた。
彼女たちの出会いは偶然だったのか、必然だったのか。腐敗に塗れたその場所で至る結末は、果たして無念で終わるのか、それとも満たされて終わるのか。
答えなんて最初から決まっている。最後がどうなろうと、笑って終わりを迎えるのだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-31 18:00:00
116405文字
会話率:26%
唯一神エルムを信仰する宗教国家クルサール王国の第一王女シルヴィアの恋のお話。
その美貌から、<人形姫>と綽名されたシルヴィアは、幼いころから諦められない初恋を追いかけ続けて、気が付けば婚期を逃してしまった王女様。いい歳なのに、いつまでも恋
に恋するお姫様は、当の昔に無残に砕け散った恋愛なのに、悲劇のヒロイン気取りで現実を見ることが出来ない――
※これは、長編小説『聖女転生物語』https://ncode.syosetu.com/n1899gt/の番外編に当たります。
本編未読でも読めるように努力しましたが、本編読了後の方がより楽しく読んでいただけるかと思います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-17 21:46:29
12850文字
会話率:47%
不慮の事故で転移してしまい名前を忘れてしまった少年は転移早々悪魔の呪いにかけられていた。
勇者として悪魔討伐に向かうはずだった主人公は呪いが原因で王から理不尽にも勇者パーティーを追放されてしまう。
「どうしてだよ王!」 「呪いだだから帰れ」
さらにこの呪いにかかった者はあと少ししか生きられないと言われる!
呪われた主人公は悪魔の力を使い王へ復讐することを決意した。
一方他の勇者たちは悪魔に無残にやれれてしまう。
これは呪われた勇者が悪魔の力を使い最強になりこの世界の真実を探る物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-07 11:41:17
8404文字
会話率:41%
婚約破棄をされる前日、転生するまえのことを思い出した、成金の娘、シャーロット・グレイス・ホワイト。
婚約破棄をきっかけに国へ大きな支援をしていたホワイト家がその支援の一切をやめてしまう。
あまりにも無残な国の運営に、戦争が起こるのではないか
と予想する友人と、それを防ぐべく奮闘するシャーロット。
悲しいことがあれば泣き、嬉しいことがあれば笑う
そんな人間らしい金の亡者の話
この作品は『カクヨム』、『pixiv』にも掲載しています
毎月第一月曜朝8時に更新します。
カクヨムでは、随時投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-01 08:00:00
370017文字
会話率:53%
【楽しいあらすじ】
☆☆☆☆☆
「や~い、お前の母ちゃんヒョウモンダコ~!」「ウツボカズラ~!」
無残! 苛烈ないじめに遭う男子学生、甲賀忍之介!クラスのカースト最底辺でド陰キャ生活を送る彼の正体は実は、忍者!一子相伝の秘術を身につ
けた最強の忍者だったのである!
地味な学生生活を送っていた忍之介だったが、ある日、とんでもない事件が起こる!突如、彼の通う学校を異常進化を遂げたサメのテロリストが占拠したのだ!
飛び散る鮮血! 臓物! 悲鳴!
最悪の事態の中、忍之介は最強の忍術を使い凶悪なテロリストに単身、立ち向かってゆく!いじめっ子はなぶり殺され、美少女は襲われる!
能ある鷹は爪を隠す系主人公が大活躍し、助けた美少女からモテモテになり、お客様満足度も非常に高い!
これは、男子なら誰もが一度は妄想する夢のシチュエーションを描いた青春血みどろバトルファンタジーである!!!
★★★★★折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-28 09:53:16
77015文字
会話率:32%
「貴様に“生贄”の称号を与える」
帝国にて自身の固有スキルの有無を調べる、審判を受けた少年アルド=バルティアは、自身の持つスキルが『死に戻り』だと判明するものの、その性質を利用され、いつまでもなくならない“生贄”として百年間、無残に殺さ
れ続けることとなってしまった。
時には炎で、水で、岩で、剣で……出口もなく太陽もない地下牢で、永遠に。
しかし百年もの間殺され続けたアルドの死に戻りスキルは、何度もその効果を発揮したことにより進化し、【死亡回数(デッドカウント)】という死んだ回数を対価として、蘇生も回復も大魔術も自由に能力を発動できるスキルアップを果たし、外の世界へと飛び出す。
だが帝国は自身を生贄にして悪魔の大軍を呼び出してしまっており、アルドに助けを請うも自業自得な上にあまりにも遅かった。そんなことよりアルドは百年間も地下牢にいた分、世界を自由に旅をしようとするのだが、何故か帝国に虐げられていた亜人たちに英雄扱いされてしまい……。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-18 21:00:00
16333文字
会話率:44%
【遊馬大樹】は、日常生活以外の外の世界を知らない青年。自分の家族しか知らない大樹は、自分が宇宙で唯一残された伝説の禁断の種族であることを知る…… 《ネフィリム》。ある寒い冬の朝…… 彼の家族は無残にも殺された。
青年は、世界を取り巻く伝説
はすべて実在し、本の中に多く登場する存在は純粋な神話ではなかったことを知る。魔法、天使、悪魔…… 大罪。大樹は、将来の夢である 【ゼロ】派閥への参加を遠目に見て、そのために全力を尽くすことを決意する。物事は動き始めており、若き大樹は今後の全体の鍵を握っている。
魔法に大きな関心を持って、若者の人生に突如として【悲劇】が起こり、その責任は彼の弱った肩に重くのしかかる。新しい力を使うことを決意した 【遊馬大樹】は、ゆっくりと自分の周りの新しい世界を理解し始めます…… ――彼の新しい力で。
『予想外の新しい力のために彼を消耗させる問題を、彼はどうやって生き延びるのでしょうか?』折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-13 02:37:57
430843文字
会話率:36%
アレンはヌールド率いる最強パーティーに所属していた。
普通は『マインドフォース』という能力に目覚めるのだがアレンは何の力も発現しておらず能無しだ。
だがパーティーの紅一点ネリアナの許嫁であるがゆえにパーティーに入れされてもらっていた。
能力が無くとも優しい仲間たちは受け入れてくれている。
しかしそう思っていたのはアレンだけだった。
本当は能無しなどパーティーに入れておきたくなかったヌールドたちは、迷宮の最奥でアレンを殺しパーティーを追放する計画を企てていたのだ。
そして実行される計画。
無残にもアレンは首を切り落とされ、命を絶たれてしまう。
死んでしまったアレン。
だがなぜか生きていて目覚めるアレン。
迷宮の最奥でケイトという女性に助けられ、なぜか猫になってしまっていた。
猫になってなにができるのだろうか。
そう思っていたアレンだったが、『モンスターの力を吸収する能力』を手に入れ『あらゆるものを強化する能力』に気づき、自身の可能性を知る。
ネリアナたちへの報復も意識しはじめるアレンは、力を蓄えながら迷宮を脱出する。
これは最強の力を手に入れてなお、アレンがとめどなく強くなり続け無双しちゃう物語なのである。
※7話から強くなっていきます。
人間の姿に戻れるようになりますが、猫率高いです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-09 18:00:00
268514文字
会話率:43%
天上には殺意を持つ者はいない。
天使たちは、それ故に平和に暮らしていた。
十七歳のリリーもまたそのうちの一人だった。マクナイル城の近衛兵として働きながら、小さな事件を解決しながら、大好きな姫君の横で働くことを夢見ていた。
そんなあ
る日、城下で無残な殺害事件が起こった。
天上には殺意を持つ者はいない。それ故に平和に暮らしているはずだった。
七年前に起きたものと類似した殺害事件。
リリー・エウルは近衛兵として、一度は解決したはずの事件の終息を目指すことになる。
――が、そこには少女にとって残酷な運命だけが待ち構えていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-03 11:46:43
227453文字
会話率:45%
吹雪の山荘、大晦日の惨劇。美術評論家の山岡荘二郎の別荘、銀泥荘にて年越しパーティーが行われた翌朝、来客の星野文子は何者かから脅迫状を受け取り、ある部屋に呼び出された。そこで彼女を待ち伏せしていたのは、銀色の仮面をつけ、黒装束をまとった恐るべ
き怪人だった! 少女が眠りにつき、犯人も被害者も入ることのできない密室に、無残な人間の生首と胴体が出現する謎。犯人はいかなるトリックを使ったのか。犯人は一体誰なのか。山荘は吹雪によって孤立してしまう。この事件の謎に挑むのは、東京池袋の名探偵の羽黒祐介と群馬県警の鬼警部、根来拾三だった!
名探偵 羽黒祐介シリーズの短編本格ミステリー最新作!
※本作からお読みいただいて何ら支障はありません。1月19日から1月27日まで連載です!(5万字程度)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-27 20:04:39
52682文字
会話率:48%
群馬県警の鬼警部、根来拾三が何者かに命を狙われた。その一週間後に、無残な首なし死体となった長谷川刑事との因果関係はいかに。同じ頃、この世で一番の美男子であり、名探偵の羽黒祐介は、民俗学者の胡麻博士に誘われて、秋の鎌倉を楽しんでいた。彼はそこ
で女性に一目惚れをする。この難事件は、名探偵 羽黒祐介の父親、羽黒龍三警視の殉職の謎へと結びついてゆく。彼は、神奈川県から群馬県に及ぶ、難攻不落のアリバイを崩せるのか。名探偵 羽黒祐介シリーズの長編ミステリー第4弾!※この作品から読まれても一向に問題ありません。皆さまも一緒に警官殺しと戦いましょう!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-03-17 21:10:06
135838文字
会話率:47%
前世で何も良いことがなく、大学院の研究室で一人実験を行っていた男が1人。
細胞レベルでその性質を逆転させる薬を開発する。つまり根本から女体になる薬だ。
しかしその負荷に耐えきれず、半分男、半分女と言う無残な姿で死亡した…………
目を覚ます
とそこは死後の世界ではなく、八重森家と言う大手企業の社長宅であった。
そこの三つ子の三女……美春として生まれ変わった。その男は前世の記憶を頼りに学生生活を始める。
邪な考えを持つ男から姉二人を守る番犬として…
彼は……彼女はシスコンになったのだ
美春「家族愛と言ってもらおうか」
どうやらそうらしい…折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-20 16:40:30
79016文字
会話率:55%
東大陸の辺境、長遐の山で暮らす三人の世捨て人。
春が間近に迫った雪解けの季、平穏な日々を揺るがす波乱が幕を開ける。
世捨て人の家の主である白狐が或る夜、隠密隊”七星”に拉致され、無残にも家は焼かれた。
六十二年前に朝廷で失脚して
以来、世を棄て、長遐で隠れ暮らしていた彼が何故今狙われたのか?
命からがら七星の追手から逃れた先で、奇妙な男が密約を持ちかける。
「白狐を救いたくば、七星が一人、司旦を殺せ」
彼の密約の真相とは? かつての白狐失脚の裏に隠された陰謀とは?
白狐を救うため、世捨て人は東の都を目指す──。
シリーズ二作目、朝廷編。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-05 08:00:00
455648文字
会話率:33%
【♪♪♪魔法のiらんど 小説大賞の予備選考を通過しました♪♪♪】
ゴーーーーーン
除夜の鐘が鳴る。
これはもう確定ね。
今日は大正16年元日と云う事は、こちらの大正の世界は、向こうの現代の世界とは歴史的に繋がっていないと云う事。
つまり、異
世界と云う事だわ。
物心が付いた時から数日おきに、魂が『大正時代の世界』と『現代の世界』とを行き来する体質の私。
大正時代の世界では、伯爵家の令嬢でしかも魔導士。
憲兵司令官の叔父様の要請で、やむなく違法な魔法を取り締まる魔技取締分隊の相談役をすることに。
元日の朝、急遽叔父様に呼び出された私は、英国大使館で起こった怪事件の話を聞かされましたわ。
なんでも大晦日の深夜、一等書記官が無残に惨殺され、唯一の目撃者である大使閣下のお嬢さんは悪魔を見たとのこと。
亡くなったお爺様から教わった魔道の極意と、私の編み出した猫魔法を駆使して事件を解決して見せますわ。
現代の世界の私は、普通のサラリーマン家庭で暮らす普通の女子中学生。
こっちの世界じゃ、ゴロゴロ寝正月するんだ♪
て、思ってたのに、お姉ちゃんのせいで、正月三が日は巫女バイトする事に……。
しかも、バイトの帰りに、デカくてキモイ猿が……コイツ、絶対普通の生きた猿なんかじゃ無い。
大正時代の世界でバイオレンスした分、自堕落に過ごそうと思ってたのに……何この洒落怖展開は!
※当作品は小説投稿サイト『カクヨム』と『アルファポリス』と『魔法のiらんど』に置いても重複投稿しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-02 15:15:59
366679文字
会話率:32%
大陸最強の名声を欲しいままにした、歴代最悪の黒魔導士レイア・フォールン。
あらゆる魔法に精通し、魔獣すらも従わせる彼の悪名はとどまることを知らず、遥か海を超え大陸の外にまで轟いていた。
当然、そんな彼を野放しにしていいはずがない。大陸
中の名のある大国が精鋭を集め、彼の討伐に奮起したのだ。その中には数千年の時を生きる賢者や、人智を超えた大精霊、誇り高き獣人の王までもが重い腰を上げた。
しかし、彼を止められる者は、誰一人としていなかった。
いかに優れた魔法でも彼を傷つけることはできず、いかに堅牢な封印でも彼を縛ることは叶わず、いかに研ぎ澄まされた牙でも彼を敗ることなく無残に散った。
時を巻き戻し、死すらも回避するおぞましき魔法。
《暴君の帰還(リザレクション)》
それが彼を最強たらしめる、彼だけの魔法であった。
のちに不滅の魔導士と呼ばれる彼は、悠久の時間を持て余した末、大陸最古の魔法を求め迷宮の最奥を目指す。
彼は己を阻む全ての障害を蹴散らし、瞬く間に最下層へと辿り着く。
そこで彼を待ち受けていたのは、なんともみすぼらしい一人の少女だった。
強者との戦いを望むレイアは、淡い期待を裏切られ、がっくりと肩を落として嘆いた。
馬鹿らしくなり少女ごと迷宮をぶっ壊そうと力任せに魔法を放つが、次の瞬間、レイアは迷宮の外にある湖畔で目が覚めた。
我に返ったレイアは湖に映った自身を見て驚愕する。
そこには先程のみすぼらしい少女と同じ年頃にしか見えない、目つきの悪いガキの姿があった。
それはレイアの魔法が発動したということ、つまり、時間が巻き戻ったことを示していた。
「……あのクソガキ、俺を殺しやがったのか?」
吐き捨てるような言葉とは裏腹に、レイアの口元が隠しきれぬ高揚感でだらしなく歪む。
不敗を重ねて数百年、とうに忘れかけていた敗北の味が、じわりと何かに火をつけた。
ーーかくして、不滅の物語は幕を開ける。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-26 01:06:35
1587文字
会話率:34%
「ベテラン冒険者たちがなぜ全滅したのか……」
その原因を究明するのがクエスト調査官の仕事である。
ギルドの調査部に所属する碧眼の調査官リュウジは、どんな危険な場所でも一人で潜入して、冒険者たちの失敗した謎を解明する仕事をしている。
今
日も冒険者が無残にも全滅した現場へ潜入し、その敗因を分析し、証拠を持ち帰った。
ハードな仕事を終えた後のリュウジの唯一の楽しみは、町の中にある居酒屋で一人酒を楽しむこと。
いわゆる『ぼっち酒』。首飾りにした猫形の飾り『寧音(ねね)』に話しかけながら、美味しい肴と酒を味わいつつ、今日の生還を一人かみしめる。
彼がクエスト調査官になり、一人で危険な潜入捜査をするのは、『ある目的のため』であった。
訳アリおっさん調査官のサバイバル謎解きグルメ物語、ここに開幕。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-25 19:48:28
207319文字
会話率:43%