青年は黒猫を見下ろした。
黒猫は青年を見上げた。
黒い、滑らかな眼球が、じいと青年の顔を見上げる。
ーー終わらせないと、終わらない。
青年の口が小さく動いて、そう言った。
***
魔王が勇者に相打ちで討伐された国で、ぼんやり余生を過
ごす痩せぎすの男と、彼と共に静かに暮らす、喋る黒猫の話。
前後編の全2話短編。
最終的にほんのり浮上する感じのハッピーエンドですが、人が死ぬので暗い過去話が苦手な人は注意。
***
憑き物が落ちたような顔で、男は黒猫の小さく丸い頭部を、いつもより少し強い手つきで撫でた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-15 23:38:52
12723文字
会話率:31%
その男は、ただ“ローグ”と呼ばれていた。
スラムで生まれ育ち、盗み、脅し、殺しを繰り返して恐怖と暴虐でスラムを牛耳る、恐るべき支配者だった。
ある夜男は、スラムと下町の間を流れるドブ川に沿った路上で、ひとりの美女を見つけた。誰に声をかけら
れる事もなく、ただそこに佇んでいた女に興味を引かれて、声をかけた。
「見ねえ顔だな」
「貴方は……私が視えるのですか?」
「そんなとこに立ってりゃァ、誰だって見えらあ」
「そうですか……。ではわたくしを、貴方様の妻にして下さいませ」
そうして女は、男に従いその妻となった。見たこともないような美女が攫うまでもなく進んで自分のものとなったことに、男は有頂天になった。
男は常に女を従えてスラムを闊歩し、女はすぐに「スラムに絶世の美女がいる」と評判になった。女は言葉巧みに男を誘導し、そのおかげで男は盗みも殺しもしなくなり、スラムの秩序は劇的に改善された。
そんな彼女の噂は、ついに領主のもとにまで届いた。そしてある日、男と女の棲家は騎士団に取り囲まれ、女は奪われ領主の元へ連れ去られた。
◆たまにはちょっと毛色の変わった異世界ならではの恋愛を。ハッピーエンドではなく、切ないメリーバッドエンドです。全6話、約20000字程度です。
◆暴力的シーン、人が死ぬ描写及び、匂わせ程度ですが若干の性的描写があります。R15指定です。ご注意下さい。
◆独自の世界観と設定が多分に含まれています。可能な限り本文中にて解説を入れますが、分かりにくかったらスミマセン。
◆この物語はフィクションであり、実在の人物、団体、企業、国家などとは無関係です。また法令違反や暴力行為を推奨するものではありません。
◆作者の投稿作は特に断りなき場合、基本的に同一の世界観に基づいています。故に他作品に本作の登場人物が再登場することがあります。
どの作品も独立しているのでそれぞれ単品でもお楽しみ頂けますが、合わせて読めば二倍楽しいです。多分。
◆この作品はアルファポリスでも公開します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-14 19:00:00
17740文字
会話率:35%
どこにでもいるような特徴のない中学生。今日も自分が虐めに合わないように他人が虐められている事を黙殺し、自分の安全を確保しつつ下校していたのだが・・・。
突然、ギアと呼ばれる巨大ロボットが闊歩する世界に転移してしまう。想像を超える過酷な環
境下で意図も簡単に人が死ぬ世界。
知らない世界で独りぼっち。それでも、少年は死なない為に生きて行く。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-03 10:00:00
12177文字
会話率:56%
主人公は呪われた破壊神。人類や神々とは敵対しています。何度倒されたとしても、何度でも立ち上がって神々に戦いを挑む、ちょっぴり可哀想な破壊神と魔女たちの物語。何度負けても、数えきれないほど奪われても。その度に強くなって一歩ずつ前進し、いつか必
ず大切なものを取り戻すため、ただそれだけのために世界を敵にまわし戦う。
【あらすじ】平凡な男子高校生、嵯峨野深月(さがのみつき)は、幼馴染の女の子と夜道を散歩しながらいい感じに告白する空気を作ったところで事故に遭ってしまう。
次に目が覚めたのは病院のベッド……ではなく、滅びかけた異世界。しかも世界の端っこにあるド田舎の開拓村だった。異世界人に転生した深月は、チート魔法を駆使して日本に帰るための旅を始めた。
あの時、言えなかった言葉を言うために、あの日、伝えられなかった気持ちを伝えるために。
挿絵あります。環境によっては重くなるかもしれません。ご注意ください。
読みやすいようするため改訂作業を続けています。途方もない量なので改訂作業いつ終わるか分かりませんが、コツコツやってます。九章の書き直し終わり、現在第十章あたりを改訂中。
舞台は剣と魔法の世界で、ラブコメなんですが世界はとても残酷です。第九章あたりから主人公が俺TUEEE、ヒロインは私TUEEEするので後半になればなるほど血が流れ、大勢の人が死ぬ表現があります。苦手な方はご注意ください。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-12 07:20:51
3192863文字
会話率:38%
≪ もし、この電車が事故ったならば ≫
もし、貴方が普段利用して乗車している電車が事故ったならば、何が起きるだろうか?
どれくらいの人が死ぬだろうか?
どれくらいの被害で収まるだろうか?
自分は生きて帰れるだろうか?
自分には何ができるだろ
うか?
在来線 各駅停車 6時35分のーー行き
到着予定時刻8時5分
そんな1時間30分の電車旅の最中、主人公は考えに耽る。
その後に行き着く先で…彼は何を得るのか。
どんな結論に辿り着くのか。
そして
何が、彼の背中を押すのか。
この日記の最期に 貴方は何を想う?
〈mikamikan diary secondproject〉折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-10 22:36:57
3396文字
会話率:1%
皆様は如何お過ごしで御座いましょうか?
私は少々不眠続きで、なかなか眠れぬ夜が続いております。
えぇ、ですからデトックスのお時間です。
美味しいものを戴いて、綺麗なものを見て……。
あら……よもや……全て貴方様の意のまま?
注意事項1
起
承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
恋愛では無いですが、
『そんな事されたら好きになっちゃうよ!!』
という描写が『作者の中で』あります。
粋な人が死ぬほど好きです。勿論、梅香の君も。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-02 14:41:36
1253文字
会話率:22%
何度も何度も最愛の人が死ぬのを見送ってきた少女の、とある決断の物語です。
最終更新:2023-03-19 15:03:53
3290文字
会話率:34%
ある日、聖女は死神に囚われた。
死神は淡々と告げた。
「毎日、信者を2人ずつ選んで殺しなさい。
もし殺さないのであれば、ワタシが5人殺します」
どう足掻いても人が死ぬ。
2人か5人か、必ず死ぬ。
そのとき、聖女は何
を選んだのか。
その選択肢の先に何が待っているのか。
最後まで、読めば、きっと。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-22 18:02:01
2175文字
会話率:18%
鐵金也の出産は、その負担で母体である母親を殺してしまった。
その命がけで与えられた命の意味を求めて、行住坐臥中二病になってしまう金也。
人が死ぬとは、人を殺すとはどういう意味を持つのか。
そんなことを考えている高校生の金也の家の、お隣に引っ
越してきた女の子は自称するに死んだはずの母親だった。
子育てをすることが心残りだったという母親の転生体は、息子である金也におっぱいを吸ってほしいと迫る。
どうにも常識の通用しない(精神だけ)母親ヒロインの巻き起こす青春コメディ。
金也の明日はどっちだ!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-07 16:25:07
58998文字
会話率:62%
異世界に転生した7人の転生者の物語をオムニバス形式の物語です。
人が死ぬ残酷な描写があります。
苦手な方は、ご注意ください。
各話の主人公の名前は、虹の7色に因んでいます。
又、番外編の主人公は全ての色彩の始まりである白色と最強の色彩である
黒色に因んでいます。
0話 関海斗(赤外線)
1話 セキト・ア・ガイ(赤)
2話 トウ・カ・ムラー(橙)
3・4話 オウ・コモノ(黄)
5話 リョクト(緑)
6話 セイナ(青)
7・8・9話 ラン・サーイキ(藍)
番外編1話 ユキナ・フォン・スノーホワイト (白)
番外編2・3話 黒井河芽衣 (黒)
終話 シ・カイト・オワーリ(紫と紫外線)
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-02 19:00:00
80902文字
会話率:14%
生田が体感として死が自分のもとにも訪れるんだということがわかったのは30歳のときだった。生田は人が死ぬということはわかっていたし、自分が死ぬということもわかっていた。そんなことは小学校に上がる頃には常識として知っていたけれど、生田にとって
それは「歳をとったら記憶力は悪くなるし、体も動かなくなるよ」というお婆ちゃんの言葉とちょうど同じ重さだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-01 01:29:38
1269文字
会話率:34%
能力を使った代償で眠っていた間に大切な人が全員殺されていた青年は、復讐を誓った。何故あの人達が死ななければならなかったんだ。何故まだお前達は生きているのか、と。人が死ぬと特殊な能力を持った“鉱石”が遺る世界で、青年は死んでしまった親友の石を
抱いて、初めての涙を流す。
大切な人を殺された美しい青年と、大切だったはずの人に裏切られた美しい少女が出会い、復讐する相手は違えども二人はお互いの為にできることはやると約束してから、一年。物語は、今幕を開ける。
これは、復讐と人の心と戦いと、コーヒーと紅茶の物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-19 18:00:00
49604文字
会話率:56%
DC212年、世の中から戦争が無くなる事もなく毎日の様にどこかで人が死ぬ。
人口が増えた事により人類が宇宙へと活動の幅を広げて既に100年以上が経過し、様々な場所に宇宙で生活するための場所…セーフスペース『プラネット』が建造された。
その
中の一つ、プラネット21で生活していたイリスは自身が通う学校…AF技術養成学校…人型のロボット"アサルトフレーム"のパイロットを育てる学校でいつもと変わらぬ毎日を過ごしていた。
運命が動き始めるその時までは……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-17 17:41:51
176700文字
会話率:62%
「先生の世界は優しすぎます」
ある日、カフェの一席で自分の担当編集者である『彼』にそう言われた作家の主人公。
主人公は彼の指摘する問題点に眉を顰め、不快感をあらわにする。しかし単純であった主人公は彼に煽てられるとすぐに書き直し始めるのだった
。
そして修正済みの原稿を渡し評価をしてもらった後、彼は帰り際に主人公にこう告げる。
「では先生に課題です。次の作品は人が死ぬ話を書いてください」折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2022-11-17 16:03:44
1572文字
会話率:35%
ワールドシーカー「ノアの旅人」
~底辺クランが最強キャラバンで超高難易度ダンジョンやクエストを無双している譚~
※
「ダンジョンとは、人が死ぬところである。」
とある御人がそう言った。
それは例えば海の底で、あるいは流れる
激流の中で、あるいは地が迫るばかりの空中で、あるいは神の住まう宇宙の御胸で。そこで人が生きられぬように、ダンジョンでは人が死ぬ。しかしそこには幸がある様に、あるいは秘宝が眠る様に、あるいは自由が舞う様に、あるいは神秘が待つ様に、人はその恐るべき場所に魅入られる。
やがて人は魔法を持ち、海を泳がせ空を舞った。
やがて人は魔術を使い、数多の障害《カベ》を跳ね除けた。
そしてやがて人間は、ダンジョンですら手玉に取った。
そんな世界でそれでもなお、人が触れえぬ聖域の未練。
超高難易度ダンジョン特別指定領域、――シーラ。
そこでは魔法が通じ得ない。あるいはそれは死人の世界か、あるいはそれは神人の社か、あるいはそこは霊魂の淀みか。崇高な神秘が漂うその地は、無限に人を拒絶する。
そんな死地に挑み行く変人ら、あるいは高級で特別なダンジョンの専門家がいた。
開拓の最前線、肉塊の死地、生死の境、そんな生命の吹き溜まりで、それでも神がかりの先導を見せる彼らを人はこう呼ぶのである。
――『探索士【シーカー】』と。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-10 00:20:59
801文字
会話率:100%
ワールドシーカー「ノアの旅人」
~底辺クランが最強キャラバンで超高難易度ダンジョンやクエストを無双している譚~
※
「ダンジョンとは、人が死ぬところである。」
とある御人がそう言った。
それは例えば海の底で、あるいは流れる
激流の中で、あるいは地が迫るばかりの空中で、あるいは神の住まう宇宙の御胸で。そこで人が生きられぬように、ダンジョンでは人が死ぬ。しかしそこには幸がある様に、あるいは秘宝が眠る様に、あるいは自由が舞う様に、あるいは神秘が待つ様に、人はその恐るべき場所に魅入られる。
やがて人は魔法を持ち、海を泳がせ空を舞った。
やがて人は魔術を使い、数多の障害《カベ》を跳ね除けた。
そしてやがて人間は、ダンジョンですら手玉に取った。
そんな世界でそれでもなお、人が触れえぬ聖域の未練。
超高難易度ダンジョン特別指定領域、――シーラ。
そこでは魔法が通じ得ない。あるいはそれは死人の世界か、あるいはそれは神人の社か、あるいはそこは霊魂の淀みか。崇高な神秘が漂うその地は、無限に人を拒絶する。
そんな死地に挑み行く変人ら、あるいは高級で特別なダンジョンの専門家がいた。
開拓の最前線、肉塊の死地、生死の境、そんな生命の吹き溜まりで、それでも神がかりの先導を見せる彼らを人はこう呼ぶのである。
――『探索士【シーカー】』と。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-06 02:01:59
1045文字
会話率:84%
異世界召喚された男子高校生のお話です。よくある()話です。
ぽんぽん人が死ぬのでお気を付けくださいませ。
タイトルは二秒で決めた。
最終更新:2022-11-05 20:00:00
2433文字
会話率:19%
◆レシートさえ所持していれば、体を欠損することも、人が死ぬことも……。
●あらすじ
領崎(りょうざき)収太郎(しゅうたろう)は、コンビニから出る直前、店員に呼び止められ、「そのレジ袋に未精算の商品が入っているだろう」と疑われる。収太郎は、
身の潔白を示そうとするが、そのためのレシートは、レジにて受け取った後、カウンターの不要レシート入れに捨ててしまっていた。彼は、そのレシートを取りに行くが、次々と災厄に見舞われる。はたして収太郎は、無事に身の潔白を示し、退店することができるのか?
●備考
本作品は、他サイトにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-03 17:19:30
12538文字
会話率:21%
あやかし研究家の吉良伸也の元に現れた患者は、「食の異常」を抱えていた。
原因を特定するために調査を始めるも次々と同症状の人間が増えていく。
なすすべもなく混乱が広がるなかで、ついに人が死ぬ。それは、新たな恐怖の始まりだった。
最終更新:2022-11-03 17:00:00
102384文字
会話率:48%
『『『他の世界へ行きたい』』』
そう願った、種族も素性も性質も異なる訳アリ男女3人。
神様に転移を許可され、天界に集められたのは良いが、転移をするにあたって、3人は3つの条件を突きつけられる。
「3人全員、ただの18歳の人間として転移
する」
「3人の間で、互いの素性を明かせば明かすほど、秘密を告白すればするほど、元の人生で保持していた能力を取り戻す」
「3人のうち1人が死ぬと、その瞬間に3人全員死ぬ」
訳アリのためその条件を飲まざるを得なかった3人がそのまま異世界へ一緒に投げ出され、なんやかんや色々する話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-27 18:18:48
3701文字
会話率:37%
死ねない死にたがりの男子高校生の笹島は、ある日の深夜同級生の篠塚が人を殺しているのを目撃してしまう。
篠塚が怪しげなバイトをしていることに驚愕するも思ってしまったのだ。
死ぬなら、篠塚に殺されたいと。
これはそんな二人の日常の話です。
※自
死の話や人が死ぬシーンなどあります。ご注意ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-10 18:00:27
24467文字
会話率:31%