ここは、巨大な6体の鋼像ゴーレムに守護された六角都市ヘクストス。その中のあるエスターセル女子魔法学園は今年創立したばかりの新設校です。女子向けの魔法学校の中でも唯一の軍の学校。
わたしたちの世界は、過去100年にわたり異世界の生物による
侵略を受け続けています。近年になり、戦闘員、特に魔法系の戦闘員が大きく不足し、ついにわたしたち女生徒でも、魔法を学び国の、そして世界のお役にたてる、そんな時代になったのです。いまだ女性が社会や軍に貢献することに対しては強い禁忌を持つ風潮も残っているのですが・・・。
わたしはクラリス。クラリス・フェルノウル。エスターセル女子魔法学園の一年生。赤い髪と青い目、ちょっと鼻が低い気もするけど、自分では名前も外見も気にいっています。級友には、お子様体形と言われてるけど、そこは否定したいところです。今後の課題ですけど。
そしてわたしの夢は「魔法兵になって困っている人を助けること」。10歳の時に邪竜の襲撃に会い、叔父様に救われたわたしは、邪竜を倒した魔法兵ゴーレムにそう誓ったのです。そのために毎日頑張っています。
さて、もうすぐ1学期が終わり、学園が夏休みに入る直前の休日。ある事件が、わたしにとっては特に大事件が起こったのです。そして、それはこの世界全体に関わる大きな騒動につながっていくのですが、もちろんこの時のわたしには予想もつかないことでした。
そして、数々の事件の中心にいるにはいつもわたしの叔父様。エクサスの怪人(シャルノ談)奇人(エミル談)変人(リト談)と呼ばれる叔父様は、魔法を使えないくせに誰よりも魔法使いらしく見える不思議な人です。
しかし「異世界から生まれ変わってきた」という妄言を吐く人でもあります。生まれたばかりのわたしをクラリスと名付け「生まれ変わる前からクラリスと言う名前の女の子におじさまと呼ばれる夢がかなった」という困った発言をする人。
わたしの夢を勘違いして、わたしが巨大化呪文で邪竜と戦うならばゴーレムを作って助けようと研究している人です。魔法を使えないのに巨大ゴーレムなんか作れるはずもありませんのに。
そしてなによりひきこもり。ことあるごとにひきこもって、我が家の家計を圧迫し、そのくせ高価なインクや紙を無駄遣いする穀つぶし。そんな叔父様がなんで、こうも問題や騒動や事件を起こせるのか、謎です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-26 17:14:17
2213102文字
会話率:34%
二人が初めて目を合わせたとき。
青年は合羽を着てスコップを持っていた。
少女は土まみれで、立てなかった。
青年は見下ろしていた。少女は見上げていた。
雨が降り、雷の鳴る山の中で、はっきりと、目が合っている、と二人とも思っていた。
少女の傍にはひっくり返った車椅子があり、青年に目を奪われながらも無意識にそちらに手を伸ばすことから、少女が立つどころか歩けないことが傍目にわかる。
だが青年は、お構いなしに、少女から目を離すことなく、自分たちの高低差を一気に詰めた。斜面を滑り降りたのである。足元には雨で濡れた草が茂っているにもかかわらず青年の体はぶれることなく、舞台役者のように颯爽と少女の元に降り立った。
スコップを持った、きっと自分よりもうんと背の高い青年が恐ろしく感じ、だが、少女は悲鳴を上げなかった。
迷いなく青年の足は少女に向かい、なおも距離を詰めてこようとしていたが、絶対に少女は悲鳴を上げなかった。
「――お父さん!」
雷が再び二人を照らした。轟音は耳を刺すほど大きかった。
青年は笑顔だった。凛々しい眉を柔らかく下げ、頬を紅潮させ、双眸をとろけそうなほど細めて、少女を見ているのを、まばゆく、雷が映し出した。
少女は、フレームがゆがんだ眼鏡を掛けなおす。レンズには雨粒がいくつもついて、筋をつくるほどだった。雨が、光の差さない山がこんなにも視界を悪くしているのに、どうしてか青年の笑顔ははっきりと見えたし、それが、歯が震えるほど悔しかった。
「あ……たし、は……」
十四歳である。
お前とは初対面である。
お前のような青い目はしていない。
そんな風に少年はいくらでも、謎の呼称を否定する言葉を持っていたのだが、うっかり。
「精巣はないし、こないだから子宮もない……」
少女の現在の環境を決定した原因を、口走っていた。
不幸に浸る少女と不幸に気づいていない青年(どっちもさびしい)が時間と会話をかけて、お互いの存在によって寂しくなくなる話。
「悪人になり切れないだけで善人でもない」「露悪と偽善」「ぼくをひとりにしないで」
欠落が満ち足りる、埋められる。誰も死なないハッピーエンド
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-17 22:40:01
15306文字
会話率:46%
「月が青に染まった時、青い目を持って生まれたが世界を救う。月が赤に染まった時、赤い目を持って生まれた者が世界を滅ぼすであろう」という伝説が存在する世界で、生まれながら救世主(メシア)としての使命を受けた主人公ナギサは、自分の使命と自分の想い
どちらを選び取るのか──。
この作品は「リフレイン(http://reflect.yu-nagi.com/index.html)にも掲載しています」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-27 19:09:14
55952文字
会話率:58%
香り中毒のヒオリは国立魔法研究所の魔法アロマ博士。様々な効果を持つアロマオイルを作る彼女は、ある日調香したアロマをかいで不思議な夢を見る。夢の内容は悲劇とカタルシス。美しい女性が周りに虐げられながらも最愛の人を手に入れ、意地悪な婚約者を断罪
し、幸せになるという話。ヒオリはもっと深く探ろうとしたが、青い目をした青年に行く手を阻まれてしまう。「好奇心は猫を殺しますよ」。目が覚めたヒオリは、現実でも同じようなことが起きていることを知る。夢に出てきた女性博士リリアンと、彼女を囲む逆ハーレム。彼女を溺愛する研究所長クロード、その婚約者ヴェロニカ。そして温室に生えるはずのない謎の植物。夢の中に現れた男ニールとともにその謎を探るため、ヒオリは彼らに接触し…?※朝夕二回更新予定です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-24 16:30:41
146114文字
会話率:29%
能力がないと思われて閉じこめられている11歳のまふゆと能力を持っている13歳の碧の話。
この世界では白い髪に青い目の子が生まれるとほとんどの確率で能力を持っていると考えられている。能力を持っている子は9歳の誕生日に使えるようになる。はずだ
った...
なんでこんなことになったんだろう。
【生まれてこなきゃ良かった...。】折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-14 22:25:36
3293文字
会話率:47%
「ちがうって、いけないことなのかな」
うららの目は青い色をしています。うららのママも、おばあちゃんも、みんな青い色をしています。みんなとちがう、これっていけないことなのかな……。そう悩むうららに、男の子が声をかけます。
あなたに贈られた、大
切なものを思いうかべて――
※こちらは、黒森冬炎様主催の、『劇伴企画』参加作品となります。カテゴリーはBになりますが、もしよければあなたが大切にしている、贈り物の音楽を聴きながらお読みください。
※こちらは作者が以前、同人誌『オルゴール』に掲載した作品を加筆修正したものとなります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-13 13:22:41
2768文字
会話率:61%
灰色の髪に青い目の少女セロと、ドラゴンのように巨大なつばめの話。
***
Twitterのタグで作った短編小説です。
お題のワードは「つばめ」、「歩幅」、「弾む」です。
ノベルアップ+でも掲載させていただいています。
最終更新:2021-05-06 08:07:52
2052文字
会話率:42%
「「デブなんて嫌 (だ)!!」」
「なんだと?!」
「なによ!」
おデブな王子とおデブな公爵令嬢。
「綺麗な青い目だって聞いてますけど?」
「お前、肉に埋もれて、目見えてないじゃないか!」
【王子の側近の、ヴィル視点のお話。】
最終更新:2021-04-28 07:49:54
13580文字
会話率:71%
「「デブなんて嫌 (だ)!!」」
「なんだと?!」
「なによ!」
おデブな王子とおデブな公爵令嬢。
「綺麗な青い目だって聞いてますけど?」
「お前、肉に埋もれて、目見えてないじゃないか!」
初対面、第一印象最悪な2人がちょこっとず
つ寄り添って、幸せになるお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-05-14 21:25:55
10744文字
会話率:56%
一話が二千文字程度で進みます。
青い目に金色の髪を持つ子供天狗は「人間を守る存在でありたい」と言います。
ツノの無い鬼の鬼丸は、「人間のそばにいて、叶うなら俺も人間になりたい」と言います。
そんな二人の夢追い物語。
はたして人間の愚かしい所
を知ってもそう思い続けることが出来るのでしょうか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-02 07:25:08
92608文字
会話率:33%
郵便配達員の青年と、お針子見習いの少女のお話。
最終更新:2021-02-10 11:00:00
4652文字
会話率:46%
町娘たち曰く、この国には勇者に付き従う「マルク」という名の見目麗しい騎士が居るのだという。
──短く切りそろえた黒い髪の毛、海のように青い目、長いまつ毛。細身で背の高い彼は戦場を軽やかに駆け、私たちを助けてくれる。そうして悪い魔物を追い払っ
たあと、まるで姫君にするように、優しい笑顔で微笑みかけて手を取ってくれるのだと──。
パルト公国の選ばれし勇者リスタが率いるパーティー。彼らの仕事は、敵国のテネヴィス帝国との国境に出現する魔物たちを退治することだった。
騎士として、パーティーの一員として魔物討伐に力を貸していたマルク。
「彼」……もとい彼女は男装の麗人であり、幼い頃から騎士に憧れ、性別を偽り鍛錬を重ねてきた実力のある女騎士である。
…………しかし、魔物にとどめを刺さない性分とマルクの女性人気に苛立った勇者リスタによって、今まで在籍していたパーティーを追放される。挙句の果てに、村娘に手を出したという物理的に不可能な濡れ衣まで着せられて居場所を失ってしまう。
──途方に暮れたマルクが放浪の末たどり着いたのは、なんと敵国テネヴィス帝国の魔王城。
実力派の恐ろしい魔王に「配下になれ」とスカウトされ、騎士の運命の歯車が回り始める。恐ろしくも強い魔王と交流を深めるうちに、マルクは次第に心を開き、成長してゆく。
一方、パーティーの嫌われ者になってしまった勇者リスタは少しずつ狂ってゆき……
「もう遅いよ。私は魔王に忠誠を誓ったんだ」
男装騎士による、実力成り上がり異世界ファンタジー。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-24 14:14:56
27497文字
会話率:31%
「こんなフリッフリのリボン……」
透き通るような雪色の肌を真っ赤にして、赤毛の少女は俯いてぷるぷると震えた。そして再び顔を上げたら、空のように澄んだ青い目を充血させて天に叫んだ。
「削ぐぞゴラア!!」
乱暴な言葉遣いとは無縁のはず
の伯爵令嬢アンネはそうして幼少期に服飾の才能を開花させた。普段はぼんやりと危なっかしく振る舞うが、高価さだけを追求してリボンに覆われた衣装を見かければその態度は豹変する。美しい足捌きでその衣装を纏う令嬢に寄ったかと思えば、従者兼アシスタントのルイスを伴って瞬く間に悪趣味なリボンを狩るのであった。
【息抜きがてらの作品なのでのんびり更新になります。】折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-19 18:17:55
2749文字
会話率:42%
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" 月の雫共 " 、月明かりの下でしか咲かないと言われる花
" 詠椛" を守る、月と天に選ばれる唯一の人材
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______________________________________折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-11-22 21:38:44
2025文字
会話率:0%
大阪の街中に貼られた、5年後の万博のPRポスター。
紅い肉塊に青い目が生えているという、醜悪極まるそのシンボルマークは、何かの冗談かと、物笑いの種になっていた。
──しかし、いつしか私は、気づいてしまったのだ。
果たして、国や
大阪府や大企業等が絡んでいる、国際的なイベントにおいて、このような(いろいろな意味で)不条理な図案なぞ、本当に採用されるであろうか?
ひょっとして、
そう、ひょっとして、
あくまでもシンボルマーク自体は、万博にふさわしい正当なものであるというのに、私の視覚が──つまりは、脳みそにおける認識が、狂っているだけではないだろうか。
──それに気づいた瞬間、私の世界は一変した。
そう、美しい少女は醜い化物に、醜い化物は美しい少女に、反転してしまったのである。
果たして、狂っているのは、私自身か?
それとも、世界そのものなのか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-27 14:31:33
12821文字
会話率:51%
金髪に青い目をした可愛い勇者サトが銀髪に金の瞳を持つ天使マリアとともに異世界で魔物と戦っていくお話です!裏の話まで読んでくれると嬉しいです!
最終更新:2020-07-18 00:01:53
15708文字
会話率:47%
ナカリア王国待望の跡継ぎは、双子の王女だった。
赤い目を持つユリアは、18歳になったら青い目を持つ双子の妹エリアーヌと王位継承権を掛けて競い合うことが定められていた。
ユリアが10歳になったとき、隣国と戦争になるため二人は友好国の田舎町に疎
開することになった。
のんびりとした田舎町で時々戦況を小耳に挟みつつも平和に過ごしていた二人は、いずれ帰国して運命を懸けた戦いに挑むことを定められているのだが…折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-19 07:42:37
64884文字
会話率:37%
21歳のOLで、間もなくアイドルになる歌手、折笠あかねは、WEISS-CorporationのCEO、ヴァイサー・ドラシェで働く謎の傭兵グループの標的にされている。
しかし、傭兵の計画は「クリスタルナイト」によって妨害されました。 世界中
から集まったこれら6人の女性は、並外れた元素の力を備え、武道に熟練しており、アカネを危害から守る任務を負っていました。
しかし、拉致と救助の事件のように見えたのは、実際には紛争の出発点でした。そして、アカネは中心的な段階にあります。
「クリスタルナイツ」とWEISS-Corporationを巻き込んだ戦いに巻き込まれたアカネは、彼女が地球の救済または破壊の鍵であることに気づきました。
(以下でも入手可能:https://www.pixiv.net/en/users/14608458)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-14 18:43:01
19423文字
会話率:6%
明治18年、16歳の重雄が取り調べを受けた。小学校の元助教の景山英子が長崎で逮捕され爆弾を所持していることが発覚、東洋のジャンヌダルクと称され紙面を賑した。大阪事件と言われる。英子は重雄の初恋の先生だった。重雄は何とか無罪放免となり、家業の
洋糖卸商を真面目に手伝うようになる。やがてイギリス商社の支配人にも気に入られ、新たに赴任してきた異邦人セシルを寄宿人として迎え入れる。17歳の妹小菊が抱いた淡い恋を重雄は後押しをし、家名の継承も考え何とか祝言の段取りをした。祝言を1週間後に控え重雄はその昔長崎に出港する景山英子から預かった荷物を処分しようとした刹那、大音響とともに崩れ落ちる。享年22歳、預かった荷物は爆弾だった。喪が明けて結婚し上海で身籠った小菊は長男壽を生み7年間の幸せな日々を送った。砂糖事業が下り坂になりセシルは日本を去り2年後上海で永眠する。壽に家督を譲り二度の結婚を繰り返し苦労して3人の息子を育てあげる。マレー戦争が始まりイギリスが敵性国家となると長男の青い目の壽は特高から猜疑心の目を向けられる。小菊は自身の因果の所為だと憔悴し自ら命を絶った。祝言の日の正装、指輪を握りしめ上海に出港した日だった。セシルのもとに旅立ったのだ。重雄の家名継承の道標がもたらした悲劇であった。
風史伝「小菊物語」を輔弼する風史外伝である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-02-01 18:42:34
23035文字
会話率:26%
少年は下町で暮らしている。彼は彼女にであった。
マイラはお屋敷に住んでいた。
マイラは金の髪に青い目の美しい姿。
マイラは絹と薔薇に包まれていた。
歌に刺繍 ダンスに礼儀作法、
美徳を身につける様、学んで過ごす
マイラは屋敷に住んで
いる。
マイラは少女、|お金持ち《ブルジョア》のきれいな女の子。
彼は彼女に恋をした。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-01-19 23:10:32
4095文字
会話率:21%
菅原あさひは市内の高校に通う一年生である。
成績優秀で運動神経も良く容姿も良いと三拍子揃った彼女だったが、日々鬱屈した日常を送っていた。
ある時、彼女は留学生であるヒルデガルト・フォン・クノックスから手紙を受け取るが、事態はあさひの予想も
しない方向へと展開していく……
これは、異世界人、妖怪、宇宙人と一人の女子高生が織り成す青春劇。
《登場人物》
■菅原あさひ
市内の高校に通う女子高生。美術部に所属している。
成績優秀で運動神経も良く、友人からは美少女だと評される。
昔は活発な少女だったが、ある時を境に大人しい子になっていった。
■ヒルデガルト・フォン・クノックス
海外からの留学生で、あさひとは別のクラス。
金髪ロングに青い目をしている。
■千道楓
あさひと同じ高校に通う女子高生。
あさひと同じ美術部に所属しているが、彼女自身は写真に情熱を注いでいる。
実は彼女には秘密があるようで……
■古月涼
五月にあさひの通う高校に転校してきた男子高校生。
朴訥な雰囲気を持っているが、人並の社交性を持ち合わせている。
あさひのいる高校に転校してきたのには理由があるようだが……
■森須京介
あさひと同じ高校に通う男子高生。
あさひの一つ上の学年だが、学業の傍ら探偵業も営んでいる。
この作品は「カクヨム(https://kakuyomu.jp/)」にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-28 09:00:00
114673文字
会話率:64%