異世界旅行法が定められ、政府の定める特定の異世界と行き来できるようになった近未来。小学5年生の大阪ヒデヨシは商店街の福引で日帰り異世界旅行のチケットを当てる。
引率役を近所の女子大生である幸村サナに頼み二人で異世界に向かったが、原因不明
のトラブルが起こり予定していなかった異世界へと転移してしまったヒデヨシとサナ。
そこに現れた不思議な生き物、『いのちの輝きくん』と名乗る生物が、彼の国であるオーサカ国を救ってくれと二人に頼む。
元の世界や異世界管理局とも連絡が取れず途方に暮れているところに突如、浮遊する機械に乗った謎の集団が現れ二人を襲う。
荒れ果てた遺跡に逃げ込み、何か対抗できるものをと探して偶然見つけたのは、古ぼけた一機の作業用ロボだった。応戦しようと乗り込んだそれは『いのちの輝きくん』の力で、不思議な光を放ち動き始め、軽々と謎の集団を撃退するが、幸村サナが攫われてしまう。
サナを助け、オーサカ国を救えるのは、『いのちの輝きくん』と同調できるヒデヨシだけだ、と言われ、少年は異世界での冒険を決意する。
これは、一人の少年が異世界を救う、小さな冒険の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-31 06:00:00
147814文字
会話率:44%
大阪の街中に貼られた、5年後の万博のPRポスター。
紅い肉塊に青い目が生えているという、醜悪極まるそのシンボルマークは、何かの冗談かと、物笑いの種になっていた。
──しかし、いつしか私は、気づいてしまったのだ。
果たして、国や
大阪府や大企業等が絡んでいる、国際的なイベントにおいて、このような(いろいろな意味で)不条理な図案なぞ、本当に採用されるであろうか?
ひょっとして、
そう、ひょっとして、
あくまでもシンボルマーク自体は、万博にふさわしい正当なものであるというのに、私の視覚が──つまりは、脳みそにおける認識が、狂っているだけではないだろうか。
──それに気づいた瞬間、私の世界は一変した。
そう、美しい少女は醜い化物に、醜い化物は美しい少女に、反転してしまったのである。
果たして、狂っているのは、私自身か?
それとも、世界そのものなのか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-27 14:31:33
12821文字
会話率:51%
ナナコとウメは、小学二年生のふたごの姉弟。
ある初夏の午後、毎週水曜日におやつを食べにいく〝いちぢく屋さん〟の店先で、ナナコはウメに信じがたい告白をされる。
──ぼくの前世はねこだったんだ。
小さな奇跡と共に綴られる、いのちの輝きの物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-12-02 19:15:54
57881文字
会話率:38%
――星の輝きは、いのちの輝き。夜空に光る星が落ちたとき、地上のいのちもひとつ消える。
地上へと落ちた星は、星詠みの巫女によって見つけられ、星拾い人によって探し出し、遺された人のもとへと届けられる。
当代の星詠みの巫女であるシャートには、幼い
頃からともにいる世話役の青年・アルコルがいた。星詠みの巫女は、島の中心にある塔の外へ出ることなく、流れ落ちた星の居所を告げるだけ――けれど、とあるひとつの星をきっかけに、シャートは「星を届けに行きたい」と言い出して、ふたりの変わらなかった日常が、ほんの少しずつ変わってゆく。
大切な人の星を受け取る人間も、いろいろな人がいる。いらないと叫ぶ者、泣き崩れる者、泣きそうな顔で微笑む者――そんな人々との出会いの中で、いつも一緒だったシャートが、少しずつ手の届かない遠くへいってしまいそうな、そんな予感がしていた。
満天の星空のもとで繰り広げられる、シリアスファンタジー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-12-25 20:37:30
76302文字
会話率:42%