「私は不貞などしておりません」
艶やかな黒髪と血のように赤い瞳の令嬢は、そう言って自害した。
自らの従者に己の首を斬らせたのである。
しかし、不貞の罪は公爵令嬢による冤罪だ。
自害した令嬢は、ヒトゥーヴァと呼ばれる東の隣国の民であり、公爵令
嬢が愛する辺境伯令息の婚約者だ。
公爵令嬢は嫉妬に狂って冤罪を着せたが、まさか自害するとは思っていなかった。
「な、何故?どうしてこうなったの?私はただ、ベルナール様を手に入れたいだけだったのに」
公爵令嬢は呆然と呟き、破滅していくのだった。
前半は加害者である公爵令嬢、後半は別人物視点になります。
ざまぁ、恋愛、残酷な描写などがあります。お楽しみください。
加害者たちにとってはバッドエンド。それ以外にとってはハッピーエンドです。
他サイトにも掲載予定です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-13 18:40:00
72077文字
会話率:33%
婚約破棄され、追放された辺境令嬢セシリア。だが彼女の正体は、王国最大の商会を率いる超巨大企業の会長だった――!
拡声魔法で国中に響き渡る「業務連絡」と共に、国ごと引っ越し&大脱出!
一途に支えてくれた従者と婚約し、新天地で経済ごと国家を動か
す彼女は、やがて“新国家”を築き上げていく。
愛と才覚で王子をざまぁ! そして未来は、従者とふたりで選ぶもの。
「もう二度と、誰かの添え物なんかにはならないわ」
これは、令嬢でも、聖女でも、王妃でもない――“新しい国の女王”になる私の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-13 18:10:00
7573文字
会話率:52%
まわりからセバスチャンって呼ばれてるだけで、どこに行っても誰と話しても、なんでか従者だの執事だのって言われてしまう。
この名前のイメージって、なんでそういうので固まっちゃってるの?
セバスチャン=執事、みたいな。
でも本当の名前は、セ
バス。
領主で友達(?)の母親が、小さい時の子どもを呼ぶ時あるあるで男子の俺にも“ちゃん”づけしてくれちゃったばっかりに、俺の気持ちは置き去りにしたままで”セバスチャン”呼びで認識されちゃってて。
そのせいか、その名前だっていう理由だけで執事になれだの、いろいろサポートしろだの。
そんなつもりは一切ない、平民の三男坊なんですが。
将来は、遠く離れた場所にいる亡くなった父親の親戚の家で下働きでもしながら過ごす予定だったんですが?
ある日、友達と出かけた先で頭を打った瞬間。
自分には前世があって、ここじゃない場所で生きてて。
その場所での知識やいろんなものが、一気に頭の中に戻ってきちゃって……。
平民の三男坊らしく、適度の働いて適度にのんびり過ごすはずだったセバスの、いろいろ巻きこまれライフが始まろうとしていた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-13 18:00:00
47553文字
会話率:47%
これは歴史上で一番血の似合う聖女が不死身の従者と共にいくつもの国を巡る話。
社交界の悪女と呼ばれる公爵家次女、クリスティーナ・レディングには一つの秘密があった。
それは彼女の従者リオが特殊な体質『不死身』であるということ。とはいえ、日常に
於いて従者が不死身であることなどがバレる場面などそうそう起こり得ない。
従者が『不死身』且つ自身が悪女と呼ばれる嫌われ者であること以外、至って普通の一令嬢としてクリスティーナは過ごしてきた。
しかしその日常は一変、『普通』であった彼女は『規格外』となる。
負傷した騎士へ近づいたクリスティーナは相手の傷を瞬時に癒してしまったのだ。
この世界で回復魔法を使えるのは『聖女』と呼ばれるただ一人の存在のみ。
聖女の力に目覚めたクリスティーナの日常はこの日を境に失われた。
魔物の襲撃、殺人事件、果てには皇太子暗殺未遂容疑を掛けられるという怒涛の非日常イベントを網羅したクリスティーナは、聖女であるにもかかわらず気が付いたら追放を告げられ、あれよあれよという間に国を出ることに。
国外へ逃亡したクリスティーナは聖女という立場に降り掛かろうとする厄介事を避けるべく不死身の従者と共に果てなき旅路の第一歩を踏み出した。
――ところで、どうして私は従者の生首を抱えて走っているのかしら。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-13 17:46:24
2201881文字
会話率:34%
ここは異世界、港湾国家バルトローズ。
その王家の血を引く名門・ミミローズ家の令嬢、エリザベス・アウローラ・ミミローズ、通称エリザベス・ローズ。
わずか18歳にして内政改革・外交の重責を担う彼女は、冷徹な判断力から“棘の姫君(プリンセス・ソー
ン)”の異名で知られていた。
だが──そんな彼女にも、誰にも邪魔されたくないひとときがある。
それは飛空艇での移動中、紅茶の香りに包まれながら思案にふけるティータイム。
そして、その時間をさらに特別なものにしてくれるのが、忠実なる侍女リリーの語る“異世界の物語”。
凄腕のアサシンでありながら、希少な異能力〈写書記憶(ブックリーダー)〉を持つ彼女は、異世界の本から得た知識をまるで見てきたかのように語ることができるのだ。
外交の緊張と陰謀が交錯する空の旅路。
紅茶の湯気の向こうで、語られる異世界の物語は、現実の世界へと静かに影響を及ぼしていく──
これは、棘の姫君と語り侍女が織りなす、紅茶と空と物語の交差点。
エリザベス・アウローラ・ミミローズ(エリザベス・ローズ)
頭脳明晰。ミミローズ家の切れ物令嬢。18歳にしてバルトローズの内政改革・外交を担うやり手。
容姿端麗、知性派であるが、周りからは冷たい性格と見られている。
実際は面白いものが大好きであったりする。
通称「棘の姫君(プリンセス・ソーン)」
リリー
アサシンであり、幼き頃からのエリザベスの従者。幼少期から鍛え上げられたアサシン能力と、希少な異能力〈写書記憶(ブックリーダー)〉持ちで、異世界の書物に精通している。
名前はエリザベスから頂いた。20歳。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-13 17:34:48
9873文字
会話率:41%
戦後――
人種根絶を目指した独裁政党スワスティカが崩壊、三つの国へと分かれた。
オルランド公国、ヒルデガルト共和国、カザック自治領。
ある者は敗戦で苦汁をなめ、ある者は戦勝気分で沸き立つ世間を、綺譚蒐集者《アンソロジスト》ルナ・ペルッツは、
メイド兼従者兼馭者の吸血鬼ズデンカと時代遅れの馬車に乗って今日も征く。
綺譚――
面白い話、奇妙な話を彼女に提供した者は願いが一つ叶う、という噂があった。 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-13 17:13:31
1463515文字
会話率:37%
仲間から追放された、天真爛漫、ドジな魔法使いライスが、果樹園の農夫で式神(式紙)使いのロスと出会い、壮大な冒険を繰り広げる。「形のない宝石」、それは果樹園に隠された秘密、石となった勇者の600年続く呪いを解く鍵。少女の第三の目が開くとき魔人
の魔法が発動する。ロスに召喚された式神(式紙)の白虎、黒ヒョウを従えろ。メイドの騎士リジ、エルフの殺し屋アシリアを仲間にして、世界に災悪を招く「闇の従者」を眠らせろ。そして....5人の魔人は敵か、味方か!?
※火・木・土に最新話を投稿します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-13 17:00:00
489636文字
会話率:51%
輝夜に会うために永遠亭を訪ねていったら、従者に「姫は月の障りで静養している」と追い返された。どういうものなのか問いただす気はないが、屋敷に籠って身を慎む習わしかもしれない。そんな理由で戦いを避けられるとは、月の民とは良いご身分だ。──藤原妹
紅
/蓬莱人であっても、地上で生きる以上、月の巡りと無縁ではいられない。妹紅が千年越しに理解させられる話。※本作では「生理」を題材にしています。直接的な描写はほとんどありませんが、気になる方はご注意ください。
登場キャラクター:藤原妹紅・蓬莱山輝夜・上白沢慧音・八意永琳折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-13 14:39:24
4852文字
会話率:11%
――常夜の大陸で生きる人々の希望は、騎士と聖火と、精霊だった――
〝襤褸の魔法使い〟による魔法〝極夜のヴェール〟で、空を常夜の闇に閉ざされた〝ヒスタル大陸〟。
ヴェールがかかって百十五年後、太陽が遮られても人々は〝聖火のランタン〟で暖を取
りながら順応して生きていた。
それでも、暗闇は犯罪を呼び寄せる。
国の平和を守りたいと願う士官学校の生徒で騎士家出身のギルベルトは、一人前の騎士になるべく〝夜の騎士ハーロルト〟のもとへ。
従者になりたいという願いを一度断られるも、足繁く通って四度目のとき。
ギルベルトとハーロルトは、真夜中の空が陽光下の昼のように明るくなるほどの〝流星〟を見た。
二人は共に流星が落ちた先の湖の畔へ向い、〝精霊の少女アンナ〟と出会う――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-13 12:00:00
62655文字
会話率:28%
帝国歴515年。サナリア歴3年。
新国家サナリア王国は、超大国ガルナズン帝国の使者によって国家存亡の危機に陥る。
従属せよ。
このたったの一言により、サナリア王国は窮地に立つことになった。
これに従わないで、もし帝国と戦うとなれば全
滅覚悟の死の戦争をしなければならない。
それはアーリア大陸を二分している国家との全面戦争を意味しているからだ。
苦悩の末にサナリア王アハトは、従属することを決めるのだが。
当然それだけで交渉が終わることはなく。
従属したという証を示せとの命令が出される。
それは、二人の王子の内のどちらかを選べとの事。
更に苦悩することになったアハト王が最終的に決断したのは第一王子フュン・メイダルフィア。
彼を人質として差し出すことに決めたのだ。
フュンは弟に比べて能力が低く、武芸や勉学が出来ない。
彼の良さをあげるとしたら、ただ人に優しいだけ。
そんな人物では国を背負うことは出来ないだろうとして、彼は帝国の人質となってしまったのだ。
しかし、この事がきっかけで、長らく続いているアーリア大陸の戦乱の歴史が変わる。
西のイーナミア王国。東のガルナズン帝国。
アーリア大陸の歴史を支える二つの国家を揺るがす英雄が誕生することになるのだ。
のちに、アーリア大陸に現れることになる偉大なる英雄。
フュン・メイダルフィアの英雄譚が今始まる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-13 12:00:00
2900708文字
会話率:47%
転移した異世界では、俺が持ってた英単語集は高等魔術書に等しかった。俺が英単語を唱えると、呪文のような効果を発揮するのだ。チートじゃん。
高校生の俺こと五代勇希は、転移した異世界で地竜に襲われていた幼い皇女アリシエラと従者を救う。
皇女ア
リシエラの<詠唱官>に任命され、皇都で暮らすことになった俺だが……
・アリシエラの姉である美しい第二皇女サマースター
・彼女たちの兄である巨体の<賢竜猛帝>皇帝スカイラー陛下
・サマースターのこどおじ詠唱官
・謎の<灰色の貴公子>
など、宮廷には濃いキャラの住人たちが暮らしている。
大冒険が始まるかと思いきや、とりあえずアリシエラが取り組んでいるのは民のための農地拡大だった……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-13 08:10:00
55444文字
会話率:33%
姫様に仕えて5年。
この度、ご縁がありまして地元の豪族の娘さんと婚約が決まりました。
いつも役に立たなくて姫様にご迷惑をおかけし、大変申し訳ない気持ちです。
でも、出来損ない従者の代わりは沢山いますよね?
今まで、ありがとうございまし
た。
さようなら。
田舎の芋野郎?
大丈夫です。その通りですから。
こんな芋野郎でも必要としてくれる方がいるのです。
剣をかえせ?
返します。はいこの通り!
……??
言っている意味が、わからないです。
お願いします。僕と、さよならしてくださいよ!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-13 07:14:31
22845文字
会話率:29%
とある命令によって、わたしは“勇者”の従者になった。
選ばれたのは、まだ声変わりすら終えていないような、か細い少年。
剣の重みに腕をふるわせるその姿が、世界を救う最後の希望──らしい。
盗賊、疫病、精霊、魔王の使徒……
次々に現れる試練の
中で、少年は少しずつ変わっていく。
そんな彼を隣で見守り、記録し続けるのが、わたしの役目。
これは、のちに“勇者”と呼ばれることになる少年の歩みを、ただ静かに記録し続ける従者の手記である。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-13 06:17:26
4380文字
会話率:0%
私は自分の名前に絶望していた――公爵令嬢プリムローズ・フリティラリア、それは前世でプレイしたゲーム『聖なる乙女の学園』に登場する攻略キャラのひとりだ。
マルチエンディングを採用したこのゲームには「魔王討伐」エンドや「世界征服」エンドのよ
うな不穏な結末が存在する。恋愛育成ゲームなのに、どうして魔王が現れたり主人公が世界征服を思い立ったりするのか……。
だが文句を言ったところで現実は変わらない。今の私は間違いなくプリムローズなのだ。
必ず不穏なエンドになるとは限らないが、警戒はしておくべき――そんなわけで私は、従者のデイジーを巻き込んで修行を開始した。魔王討伐や世界征服に参加する気はまったくないが、乱世になるなら相応の実力がないと生き残れない。
ところが、なぜか女王陛下は主人公じゃなくて私に魔王討伐しろと言ってくる!
おまけに学園で出会った主人公組は『聖なる乙女の騎士』という学園ファンタジーバトル漫画の世界だと主張! そればかりか信じていた従者のデイジーまで、『聖なる乙女の英雄』というRPGだとか言い出して……!
カクヨムで2023年4月30日から6月19日にかけて投稿した小説です。カクヨムでは完結済み。
アルファポリス、ノベルアップ+、NOVEL DAYSでも掲載。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-13 00:01:07
159464文字
会話率:48%
才能豊かな「アシュベリー一族」に生まれたのに、パッとしない才能しかなく、悪運と不運が付いて回る女の子ノア。双子の兄ノエルと間違われて、兄のストーカーに呪いをかけられ、性別が無くなった! 婚約話も白紙になり、家族が不幸になるならばと、ノアは
一念発起。「わたし、王都に出て、一人で生きていきます!」
男の子として生きるため王都へ向かう途中、盗賊に遭ったり、お化けに憑かれそうになったり、幻獣に生活費を強奪されたりと事件が勃発。有り金を失くし途方に暮れる中、盗賊から助けてくれた王都の騎士アレクシスが、ノアの生活能力の高さを見込んで、生活環境崩壊寸前の騎士団独身寮の管理人をやらないかと提案。
思いもかけず訪れた幸運に飛びつくのだが、王都で待ち受けていたのは、鬼畜魔術師やらやさぐれ騎士団事務やらサイコパス王太子やらS系従者(諜報員)やら、個性豊かな面々との事件ばかりの日常であった。
ノアの引き起こす騒ぎから、徐々に呪いの正体や、蔓延する瘴気にまつわる不穏な話も出てくる中、兄や婚約(予定)者も合流し、更に事態はドタバタの様相を呈してくる。
初投稿作品です。遅筆なので、ゆっくりとした投稿になると思います。
作者は、前書き後書きでいろいろ遊んでいます。それを含めての作品と思っていただけるとありがたいですが、苦手な方は閲覧にご注意ください。
しばらく非公開にしておりましたが、表現や矛盾点、体裁を修正し、若干の加筆の上、25年2月に再公開しました。
お話の流れに変更はありませんが、少し読みやすくなっていると思います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-12 23:00:00
355364文字
会話率:35%
四人の少女が織りなす冒険ファンタジー。
勇者の末裔エムは、言い伝えに従い魔王を倒す旅に出る。
村娘マオリー(前世は魔王)、領主の娘レティシア(前世は竜王)、帝国諜報員ミリア(昔は孤児)を仲間とし、へっぽこな勇者パーティーは世直しを繰り返しな
がら魔族の国を目指す。
勇者エムは、勇者の責務を果たすことができるのか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-12 18:10:00
857382文字
会話率:49%
本編『真実の愛に気付いたと言われてしまったのですが』の番外編です。
「今日はお休みです。お茶も政務も禁止。これは命令です」
そう言い渡されてしまったのは、ルーヴェル邸の侍女・ミリア。
手を動かしているほうが落ち着く性分の彼女にとって、
“何もしない”時間はむしろ難題で――?
館の麓で出会ったのは、ひとりの少年と、ふわふわの白い猫。
のんびり散歩のはずが、気づけば小さな冒険の一日へ。
ミリア視点で描かれる、やさしく、ちょっぴり慌ただしい休日の記録。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-12 13:07:08
8058文字
会話率:44%
世界にたった3人しかいないと言われる『刻渡りの魔女』――
病床の妹を救うため、すべてを懸けてその魔女のひとりに会いに行った少年ティガス。
しかし、出会った魔女――クィムサリアは、彼の想像していた魔女のイメージとは異なっていた。
従者であるサ
リュサとふたりで暮らしていたその魔女の実態は――ちょっと天然で、時々やらかす最強のポンコツ魔女。
――これは、最も不器用で、最も優しいふたりの、『さようなら』から始まる物語――
◆
「でもそこがリア様の可愛いところなんですよねぇ」
「ちょ、ちょっとサリュサ、黙っててよっ。ここはあらすじなんだから……!」
「はいはい。……それにしても、契約を結んだあの手際の良さ、お見事でしたよ?」
「でしょう? ふふっ(ドヤッ)」
「というわけで皆さん。これはそんなポンコツ魔女とイケメン?な青年が『契約』をきっかけに未来を変える物語です(棒読み)」
「だからポンコツって言わないでよおっ!(泣)」
「事実を読み上げただけです(ニヤリ)」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-12 12:25:11
53110文字
会話率:28%
「貴様を王家から除名する!」
この日、ポロロン王国第4王子、エドワード・スパム・ポロロンは王家から除名される。
国内で大きな問題を起こした罪で。
「そんな!父上!どうかお考え直しを!!」
「ならん!お前はこれより一男爵として、南部ボロ
ンゴ一帯を領主として治めよ!これは決定事項だ」
南部ボロンゴ。
それは不毛の荒れ地と、強力な魔物ひしめく広大な死の森が広がるだけの地だ。
元々流刑地であったそこに住まう住人は、罪人の子孫のみでSの数は100にも満たない。
「無理です!お慈悲を!!」
王家の血筋であるため裸一貫でこそなかったが、そんな領地を真面に治める事など出来るはずもなく。
王家でぬくぬくと育ったエドワードに待っているのは、地獄の様な生活なのだから必死に懇願するのも当然だ。
「ならん!この男を連れて行け!!」
だがその温情の訴えは聞き入れられる事はなく、第4王子は強制的に南部ボロンゴへと送られる。
「こんな場所でどうしろってんだ……」
領主館は手入れもされていない崩れかけの幽霊屋敷。
従者は一人もおらず。
領内唯一の村は、悪天候続きの影響で今年を越す事も出来るか分からない有様。
こんな場所をどう治めろというのか?
そんな絶望的な状況の中、エドワードは唐突に思い出す。
自身が転生者である事を。
そして転生時に、神から【ランクアップ】というチートを授かっていた事を。
これは王家から捨てられた第4王子が、ゴミの様な領地を神から貰った力で発展させていく物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-12 11:58:32
290019文字
会話率:28%
ミア・カースト17歳。
彼女は天才であり、その若さで大賢者の称号を取得していた。
誰もが将来を嘱望する天才大賢者。
の筈なのだが、彼女はミャウハーゼン家へ奉仕する一メイドとして日々を送っていた。
元々彼女は貧しい家の出で、名門ミャウハーゼ
ン家の令嬢ティアにその才能を見出され、厳しい訓練の末大賢者の称号を得ている。
そのため恩義からティアには頭が上がらず、言われるが儘にメイドの務めを果たしているのだ。
勿論彼女はそんな状況に満足している訳もなく。
ミアは(魔法部門への)部署移動を常に申請し続けていた。
そしてその努力が遂に実を結ぶ――
「ミア。念願の配置換えよ」
「本当ですか!?」
「ええ、今すぐ用意してらっしゃい」
「有難うございます!!」
「旅の用意を」
「へ?」
事は無かった。
「今日から貴方は、メイドから旅の従者へ配置換えよ!」
「えええぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」
更に旅は魔法の使用禁止という縛り付き。
大拳者なのに魔法が使えない世直しの旅などヘルモードも同然。
お嬢様の無茶ぶりに付き合わされるミアの苦難の旅が、今始まる。
この物語は少々性格に難のある天才の彼女が、それを超える超常の天才令嬢ティア・ミャウハーゼンに振り回されつつも、拳で世界を無双する物語。
やがて人々は彼女をこう呼ぶようになる。
大拳者と。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-03-13 23:25:29
77943文字
会話率:24%
女勇者と昔飼っていたペットに似てるからとパーティーを組まされた従者と
取り替え子として村から出された少女達の魔王討伐の旅のお話
最終更新:2025-05-12 09:00:00
131616文字
会話率:66%