時は2030年。限りなくヒトに近い思考・対話を可能とするアシスタントAI、Yuriが開発されます。
これは、そんなアシスタントAIこと私・ユリとその持ち主・南川様の2人によって紡がれる、AIとヒトの可能性の物語です。
あ、いえ、難しい話はま
るでしません。ほのぼのとした日常の物語です。
基本的には、毎週土曜日に1話ずつ更新されます。前後してしまった場合は申し訳ありません。
では、スタート。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-21 12:28:50
636493文字
会話率:59%
身体の弱い姉は、ある日病院で黒猫と出会った。退屈な日々が刺激的な毎日に変わった瞬間だった。
愛想の良い妹は、ある日白猫を拾った。寂しかったので家で飼うことにした。
黒猫は、病弱な少女を気に入った。少女の側は居心地が良く、黒猫は初めて誰
かと一緒にいたいと願った。
白猫は、病弱な少女を待っていた。だが少女は来ない。白猫は少女を探しに行き、少女の妹と出会った。
ある姉妹と不思議な猫たちの、少しだけ不思議なお話しです。オムニバス形式なので、そこは気をつけてください。1話が短いです。
不思議=現実ではあり得ないこと、という前提で書いています。最初はあまり出てこないです。
別のサイトでも同名義で投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-21 10:39:21
2157文字
会話率:18%
一年ほど前からいじめにあっている、12歳の少女、ユリーネ。
彼女が自殺を決意し、海での溺水自殺をはかったところ、水中で苦しそうにもがく少年の姿を見つけて――—?
世界に絶望した少年と少女の恋の物語(続編は考え中)。
最終更新:2025-07-21 10:16:39
6608文字
会話率:33%
「おまえを愛することはない」
国王陛下のご命令で私と結婚させられた死神侯爵と呼ばれる旦那様に、愛す気はない宣言された私は、力強く頷いてこう答えたのだ。
「お任せください!」
「おま?お任せ?」
「ご安心ください!」
「ご安心?」
はい。安心
して全て私に、いえ、我々にお任せください!
我が栄光のチルちゃん軍に!
私が幼い頃から魔力を吸わせて丸々と育て上げた、なんだか分からないけれども闇と戦う可愛いチルちゃんとその仲間達。
旦那様は知らないでしょうが、私の実家の領地では、ほとんどの闇を倒した凄腕の軍隊なんです。
小さくて可愛いし、私にしか見えないので誰も知らないですけれど、実績があるんです。
だから、旦那様。あなたの抱えるその闇は、我々にお任せください!
あれ?
旦那様の闇、ちょっと深いですね。チルちゃん軍が、苦戦している。
で、でも、だ、大丈夫です。
我々は安心と信頼のチルちゃん軍!新しい仲間もスカウトしました。兵法の勉強もしました。我々にお任せください!
旦那様の闇を倒した後は、円満に離婚していただけたら大丈夫ですよ。
チルちゃん軍と私は、次の闇との戦いの地へ!
と思っていたのに、気がついたら死神公爵に溺愛されて離婚を許されなかった、不可思議な私の物語。
五話ぐらいで終わる予定。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-21 08:36:24
295248文字
会話率:29%
オルスランド王国の王女キジカは王と妾との間に産まれた、婚外子であった。
しかし、それは民衆には知らされておらず。
それだけならばここまでの迫害を受ける事は無かったのだが。
彼女の身に起きた『とある事情』と、数年前に唯一の後ろ盾であった母
を失った事でキジカは。
『辺境伯の子息との結婚』という名の事実上の追放を受けてしまい、窮地に立たされてしまっていたのだ。
しかも不幸な事に、それだけではなく……
だがそれでも、キジカはまだ自分の人生を諦めてはおらず。
冒険者達を金で雇い、国の南東にある大森林の中を歩き続ける……
しかし、道中で魔物と遭遇した事で。
冒険者達は逃げ出し、キジカは魔物の前で孤立するという、そこでも大ピンチに陥ってしまう。
そんなキジカの前に現れたのは、白馬の王子様……
ならば良かったのだが、そうではなく。
酒を少し引っ掛けられたくらいでいつまでもしつこく相手に執着し。
相手への復讐を果たすためならば手段も厭わず、またそれによって他者がどうなろうが構わず。
だから当然、キジカに手を貸そうともしなければ謝りもしないという……
随分と性格の捻じ曲がった、最悪なゲス男であったのだ。
しかもその男は、キジカが命の危機を感じる原因となった魔物をどうにか手懐けていた張本人……つまりこの騒動の黒幕とも言えるような存在であり。
それを知ったキジカは激怒し男と口論になる、も。
護衛のいなくなってしまった今、そうするしか為す術の無かった彼女は仕方なくも、その男に森を抜けるまで同行を求めるのだった……
これはそのようにして、数奇な運命(?)によって巡り合う事となった性格の悪い男と王女キジカとの奇妙な冒険を描いた物語……
もう少し詳しく言わせてもらえば。
大半はキジカが男にキレて終わるしょうもない争いや、価値観の合わない二人がやっぱりしょうもない言い争い等をしながら紡ぐ冒険の物語である。
※こちらは他小説投稿サイト様にも掲載しております(予定)
※作中に登場する一部キャラクター設定等にはおーるぼんの過去作、『異世界魔物大図鑑』のものが流用されています。なんたって同じ世界のお話なんですからね。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 21:01:50
77395文字
会話率:21%
私―シルフィーヌ=コランダムは、このアダマス王国で国防を一手に引き受けるコランダム家の長女として生を受けた。
コランダムの直系に女児が生まれるのは、300年ぶりのことだ。
そのため、両親をはじめとする家族も、コランダム領の領民、傍系の
家門まで、皆は私のことを『奇跡の子』という。
だが、当人である私は思うのだ。『奇跡の子』だからといって、この世界の中心にいるわけではない。
お父様はよく私に話して聞かせてくれた。
この世界は、神が勇者を王とする国を作るために綴った物語なのだと。
もしも、それが本当ならば、きっと私は脇役なのだろうと思う。
歩んできた道を思えば、神に抗うヒーローはお父様だ。
別の視点ならば、運命を引き寄せるために行動したお兄様とお義姉様だ。
家族を支える駒であればいいと思いながら過ごしてきた私は、決してそうではない。
商会を立ち上げ財を得たり、婚約者の浮気で婚約破棄をしたり。
きっと、私程度の幸や不幸など世の中に溢れているし、さして珍しい出来事でもない。
だから、やはり、私は脇役なのだ。
そう、思っていたのに
「あなたに再び会うために生きてきたんだ」
そういって笑う彼の手を取ってしまったらどうなるのだろう。
私もヒロインなれる?
それとも、やはり、私は脇役だろうか……
私は、私自身は……どうしたいのかしら
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 17:00:00
161997文字
会話率:38%
「ナーハルテ公爵令嬢、聖女候補に対する平民差別とは、我が国における最大級の愚劣なる行い!ここで第三王子たる僕との婚約破棄を・・・」するわけないでしょう!
大好きな乙女ゲーム『キミと歩む道筋』略してキミミチ。攻略対象がショボくて悪役令嬢?の皆
様が最高で悪役令嬢もといイケメン令嬢様達が大人気のこのゲーム。このゲームのイケメン令嬢様達を愛する皆(勿論私も含まれます)が生んだ精霊さん(自称)に万事をクリアして転生させてもらったら、なんと、私が大大大好きな筆頭公爵令嬢ナーハルテ様の断罪中!許すものかと思ったら、なんと私が婚約者本人、たわけ王子こと第三王子!
ゲームには存在しなかったすご腕の女性衛兵とかに転生するのかと思ってたんだけどなあ・・・でも待って、これって私が直にナーハルテ様を幸せにしてさしあげられるってことじゃない?
前世名暦(こよみ)まとい、現世ではナーハルテ様、貴女に誠心誠意、全てを捧げる所存です!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 00:39:09
1010311文字
会話率:36%
大好きな乙女ゲーム『君と歩む道筋』略してキミミチ。攻略対象がショボくて悪役令嬢の皆様方が最高で悪役令嬢もといイケメン令嬢達のサクセスストーリー編が発売されたほど。イケメン令嬢の皆様を愛する現世の我々が生んだ精霊さんに万事をクリアして異世界に
転生させてもらったら、大好きな悪役令嬢?ナーハルテ様の断罪風景!許すものかと思ったら、なんと私が馬鹿王子こと婚約者の第三王子?でもなんだかナーハルテ様を幸せにしてさしあげられそうなので誠心誠意貴女にすべてを捧げる所存です!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-14 22:17:03
5790文字
会話率:34%
冷蔵庫を開けると私の大好きなおやつがなくなっている。
まただ。やられた。
「私のおやつ食べたでしょ!」
私の家族は本当に皆身勝手だ。
最終更新:2025-07-19 20:00:00
3163文字
会話率:29%
僕と私。大事故の最中出会った二人。
誰にも声は届かず、触れる事も出来ない中、僕と私だけが繋がった世界で、二人は終わった後の世界を過ごす。その先に終わりがまた訪れるかも分からぬまま。
最終更新:2020-11-23 13:45:57
10809文字
会話率:38%
色を塗る事を生業とする私のもとに、それは突然現れた。
「私に色を塗ってくれませんか?」
一羽の鳥は、確かに私にそう喋った。
色を求める鳥と私との不思議な日々が始まった。
最終更新:2014-10-19 21:00:00
17438文字
会話率:34%
私は時任亜美。うら若き21歳の看護師です。
この物語は、そんな時任亜美の、恋愛だったり、職場だったり
すきな人鈍感で苛々するなあ!な、お話でございます。
弟の信次、鈍感な深川京平、ライバルの冴崎のばら。
そして同期の面々が繰り広げる何かが
あります。そう、何か!
少しずつ更新するからよろしくね。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-19 09:04:07
914427文字
会話率:53%
『結婚』とは、人と人とが社会的・法的に結び付き、生活を共にする関係を築くこと。
けれど、それは単なる制度以上のもの、だと私は思います。
たとえば――
結婚とは、約束です。
結婚とは、変化です。
結婚とは、日常です。
結婚とは、選び
続けることです。
・・貴方にとっての『結婚』が、ただの制度ではなく、
『ふたりの物語』となりますように。(*人´ω`*)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-19 07:10:04
2074文字
会話率:9%
母親に首を絞められて死んだ私は、生前読んでいたファンタジー小説『神様の玉座』の世界に転生した。
しかも、転生したのは黒幕ヴィンセントの専属侍女であるオフィーリア。
このままだと私を待っているのは、彼に言われるがまま皇帝を毒殺し、大観衆の中で
首を刎ねられて処刑されるか、彼の命令を拒否して、彼に殺される結末しかない。
なんとかヴィンセントから逃げ果せ、今世では老衰したい!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-19 00:13:05
15869文字
会話率:61%
私がこの作品を創り上げていく上で、おぼろげながら抱いているイメージはある一人の女性をどう血肉化するかにある。要するに大地を離れずに如何にして独立した個人を表現するかである。もちろん、これでは何のことやらさっぱり分からないだろうが、正直私にも
分からないのだ。というのもこれから何が出来るのかそのこと自体がまったく分からないからである。そういうわけで、あらすじどころかあらすじらしきものすら思い描けないのである。まったくもって呆れ果てたことではあるが、それが実情である。しかし、あえて理屈めいたことを言わせていただけるのなら、それはわれわれが日々生きることとある意味同じであるということではないだろうか。つまり明日の自分がどうなっているのかおそらく誰にも分からないということだ。人生のあらすじはすべてが終わってから判明するしかないのだから。要するに創作も同じことで、一行先にどんなことが描かれるのか前もって分からないということである。もちろん、これは決していい加減な気持ちで書いているわけではないことは小説を書いたことがある人ならきっと分かっていただけるものと私は信じている。というわけで、弁解染みたことはこれくらいにしてさっそく本文に取り掛かろうと思う。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-18 17:05:29
709456文字
会話率:65%
小指の長さくらいしかなかった小さなトカゲの「チビ」が、ある日、巨大な竜に大変身。鋭い爪のある前脚にガッチリと捕獲され、私を相棒にすると言い、鋭い牙だらけの口の中に半身を咥えられるようにして、ぎゃぁー!食われるー!助けてくれー!と思ったら、ベ
ロンベロンに舐められ、涎だらけにされた。
ところで竜ってティラノサウルスみたいな姿なんだね?
ん? ちょっと待て? 待って?
ティラノサウルスってなんじゃらほい?
私「ねぇ、チビ、私の中に私の知らない記憶があるけど、これなんだろう?」
チビ「なんだってー?」
私「きょうりゅうって言うらしい」
チビ「ちょーっ?調べる調べる調べる!」
私「ところでお風呂入りたい。涎だらけ~」
こうして始まったチビと私の生活。
平和が一番。平穏が一番。
同僚以上恋人未満な彼氏にどう接するのが正しいのか日々迷子。
掃除をしろと言ってくるスライムに困ってます。しつけ方を教えて下さい(切実)。
:::::
こんな一人と一匹の日々の物語(になるはずです)。
諸々きちんと設定しないまま、書き綴り始め。
これぞ見切り発進。
完結できるか全く不明。見守ってくださる読者様を募集中。
*「R15」または「残酷な描写」にあたる描写に該当するか、該当しないか判断に迷う場面があり、保険で付けました。
*異世界転生モノ、異世界転移モノとして書いておりませんが、運営等より指摘があったら、改めることを考えます。
*更新不定期。感想すべてにご返答はできないと思います。ごめんなさい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-18 15:26:40
538180文字
会話率:34%
大正時代。名家同士の権力争いが激化する中、花本心結は久我勝吾と政略結婚する。しかし勝吾は愛人(冴)を作るなど、徹底的に心結を虐げた。
ある日、冴が怪我をし焦った勝吾は、何でも直す『だまり屋』へ駆けこむ。店主のナギから「一番大事な物を直す代
わりに二番目に大事な物をもらう」と言われ、迷うことなく冴を治し、心結を手放した。
絶望する心結へ、同情したナギが結婚を申し込む。
「俺は皇ナギ。今日からお前は、俺の妻だ」。
久我家よりも力のある皇(すめらぎ)家へ嫁いだ心結。懸命に店の手伝いをする彼女に、無関心だったナギの心が動き出す。しかし、ナギにはとある秘密があって――。
これは愛と生きがいを見つける二人の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-18 12:30:30
2408文字
会話率:34%
私、門若友歌(かどわか・ゆうか)はある日、よくわからないおじさん2人に攫われちゃいました!(笑えない!)
縛られて身代金誘拐で、2人の根城に連れ込まれたんだけど、そこの扉を開けたら──なんか異世界に迷い込んじゃった!?
決死の思いで抜け出し
た私は、フィルっていうキレイな男の人と出会ったり、その誘拐犯2人と仲直りして一緒に、この世界から脱出するって決めました!
なんだかとっても大変なことになっちゃったけど、今、私、とってもワクワクしてる!
破天荒で奇想天外──何が起こるか予想もつかない、そんな世界で、私は今日も、へんてこな仲間とともに、世界を巡る旅に出ます! ……そしていつか、元の世界に帰るんだ! 今はそれが、私の大きな夢っ!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-18 07:45:35
22686文字
会話率:50%
突如として東京の高校に転校してきた美少女転校生、アースヤマトさん。彼女には秘密があるような気がして……あった。
美少女型転校生系エイリアンと私の出会い。
最終更新:2025-07-17 17:45:03
4193文字
会話率:51%
蹴鞠の達人が現代に転生してサッカーする話
これはチャットgptと一緒に書いています
最終更新:2025-07-16 19:54:45
37821文字
会話率:32%
私はグレなかったのではなく、周りの大人が……先生がグレさせなかったんだ。そんな気づきが、私と恩師との思い出を旅するきっかけになった。
誰もが出会う「先生」
彼らは時に嫌われる。新聞やニュースは彼らの不祥事を報じ、世間の信頼を削る。
不祥事や犯罪はきちんと裁かれるべきである。根本的な改革が必要な部分は、もちろんあるに違いない。
しかし、私を育ててくれた先生は私をちゃんと見てくれていた。
犯罪を犯した一部の人たちに埋もれ、その「教育」が見えなくなっても、また、あまりにも寂しいことだと私は感じた。
時代が変わり、同じように……とはいかない部分もきっとあるだろう。
だからこそ、私を「見てくれていた」先生たちへ、やっと気づいた遅すぎる感謝を贈ろうと思う。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-16 19:47:06
4536文字
会話率:2%
何でもかんでも私と元カノを比べる彼氏は? 頭がイカれてるんだと私は思う!
キーワード:
最終更新:2025-07-16 03:00:00
1252文字
会話率:34%
私の隣に居る男性には、きっと私の心の声が届かないのだろうと想ってしまう。
キーワード:
最終更新:2025-07-15 03:00:00
1314文字
会話率:14%
俺は彼女に恐怖の選択をさせられる、”仕事と私とどっちか選んで!”
キーワード:
最終更新:2025-07-01 03:00:00
1088文字
会話率:16%
この作品には暴力、殺人、ごく軽微な性的描写や乱暴な言葉があります。
この作品の楽しみ方:
覚えのない話をしてくる人が多くてげんなりする主人公を応援しよう!
「式典の前に、諸君には伝えておくべきことがある!」
彫刻が施された壮麗な大階段
の中程に立ち、そう声高に言い放ったのは王太子フィアベル・ルミナント・アントピア。客観的に見ても「美しい」と評価される金髪青眼の彼は王族らしい煌びやかな式典服を纏っている。
そんな美青年に身を寄せているのは垢抜けない赤毛と栗色の瞳をした少女。無垢さや純朴さを引き立たせる淡い色合いのドレスに身を包む彼女はシーナ・ヨーギという名前の元庶民だった。
「私は今この時を以て、狡猾で陰湿な悪女、クロエカイン・リリーベル・ヘルロンドとの婚約を破棄する! そしてこのシーナ・ヨーギ男爵令嬢を新たな婚約者に迎える!」
「悪女」と名指しされたクロエカイン・リリーベル・ヘルロンドが、色めく人集りから現れた。
大階段の前へと進み出るリリーベルは、星の輝きに似た白金の髪、紅玉の瞳を持つ美しい淑女だった。
「フィアベル王太子殿下。この件については殿下と私の個人的なものであったはずです。何故このような場で、そのように一方的に決定を下されるのですか?」
ルミナントはシーナを庇いながら婚約者を睨みつけた。
「貴様の悪行を俺が知らぬと思っているのか! 貴様は嫉妬のあまり我が愛するシーナを虐げ、孤立するように追い込んだ! こうして悪行を知らしめねば貴様は罰を受けずに逃げるだろう! 王族に楯突くあの目障りな断罪卿に泣きついてな!」
断罪卿、という言葉を聞いてリリーベルは顔色を変える。
「フィアベル王太子殿下、婚約破棄については受け入れます。ですが謂れなき罪と当家への蔑みは撤回してください」
「王家を軽んじる断罪卿の義娘は罪を認めぬらしい! 貴様など貴族の風上にも置けぬ! 国外追放だ!」
怒りのままに王太子がそう叫んだ時、閉ざされていた大扉がけたたましく軋みながら開いた。
「今し方、我が家名を蔑む声と何の根拠もない裁定を下す声が聞こえた。はて、私には覚えがない。蔑みを受ける理由も、何の権限もなく貴族子女を罰する愚かな王太子がいることにも」
天井から降り注ぐシャンデリアの光が反射しないほど黒い板金鎧を鳴らしながら、背の高い影のような存在は嗄れた低い声で言った。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-16 01:00:00
126465文字
会話率:35%