机の古びた木の香り。
窓からそよそよと入ってくる、ひんやりとした秋の風に、私の長い髪が揺れる。
放課後。
誰もいない教室の窓際の席で、私は腕を枕がわりに俯せて寝ていた。誰もいない教室でこうして眠るのが、私の好きな時間だった。す
ると。
「あの、日生さん…気分悪い?大丈夫?」
そんな声がして顔を上げると。
「あ…」
同クラの芹澤君が、私の席から少し離れた場所で立って、心配そうな顔をしながらこちらを見ていた。
芹澤君…私は何故かいつも、彼のことを目で追ってしまう。話したこともほとんどない…けど、何故かすごく気になる存在だった。
そんな彼に、私は突然言ってしまう。「好きです」と…
すると、彼は──────折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-14 12:40:41
2172文字
会話率:34%
薄暗い森の中、小鳥の囀りよりも不気味な怪鳥ががぁがぁと鳴き喚く、人も住まない未開の地ー。
じっとしているのも暇だからわたしは日課として散歩する。
目的地もなくだだうろうろと歩くだけ。疲れたら適当に横になるだけ。だけどこの森から出ようとは思わ
ない。ここはわたしには安全な場所だったから。
「そこの者!少し待つのだ!!」
突然の大きな声で散歩していたわたしはビックリして振り向いた。
反射的にその声のする方を見やると馬に乗った素敵な服を着た少年が居る。
なんかキラキラしてるなぁ~と一瞬見とれてしまったけど…
うわーーーわわわーー
わたしはずりずりと後退りし充分に距離を取ってから腰を90度曲げて頭を下げた。
どこからどう見てもエライ人ってのが分かるから。
なんでこんな場所に人が居るの?
迷子になった?
頭を下げたまま声も出せずじっとしていると、彼はどうも馬から降りたらしく草を踏む足音がこっちに向かってくるのが聞こえた。
勘弁してよ…
わたしはドキドキ早くなる心臓の脈動に恐怖を感じ冷や汗を吹き出した。
「お前…何者だ?」
彼の鈴を転がすような声が聞こえた。
何者とはどういうこと?
わたしは一瞬何を言われたのか分からなかった。
「わ、わたしはノイといいます…」
緊張のせいか声がちゃんと出ず掠れてしまった。
冷や汗は止まることなく流れ続けて体もわなわなと震え始める。
「……ふぅ…何者かと聞いたのだが答える気はないのか…」
えっ?
わたしはわたしなのに…ただのノイとしか言いようがないのに…もしかしてわたしは化け物か何かに見えてる?
どうしよう…もう人にも見えない姿になってしまったんだきっと…
もう終わったのね…
わたしはこのままこの薄暗い森の中に打ち捨てられると覚悟を決めたら涙がとめどなく流れてきた。
頭を下げたまま地面の草に雨の様にぽつりぽつりと雫が零れる。
「顔を上げよ」
「はい……」
彼は泣いているわたしに冷たくそう言った。
わたしは鼻声で返事をし、涙を拭うこともせずゆっくりと顔を上げる。
わたしの視線が徐々に彼の素敵な白地の洋服の足元から腰元へと上がり胸元で固定される。
汚れ元の色を失くし長い年月で風化し始めたわたしの服と違い綺麗な刺繍が施された洋服ー。
わたしには一生縁のない素敵な服を滲む目で見つめる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-28 08:26:46
1878文字
会話率:29%
「あなたがユウさん?」
プレイヤーネームを呼ばれ、顔を上げると目の前に立っていたのは学園の天使様!?
サービス終了から始まる普通な男子と学園の天使様が織り成す甘々な恋愛物語!!
ゲーム内で長年一緒にプレイしてきた気の合うパート
ナーが思いもよらない人物で、今までの生活がまるっと変わる!そんな感じの作品となっております。
作者自身、恋人なんていたことないですし、初の小説ということで、拙い部分が多々あるとは思いますが、誤字脱字報告、またご意見等々して頂けたら幸いです。
私の脳内にある2人の甘いストーリーを少しでも皆様と共有出来たら嬉しく思います。どうぞよろしくお願いします!
連載したいとは思っておりますが、リアルでの事情もあるので1話投稿後続きは少し間が空いてしまう可能性があります。ご了承ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-27 19:00:00
368934文字
会話率:67%
桜舞う出逢いの季節!
新しい高校生活に胸を弾ませた通学路でいきなり曲がり角で人とぶつかり尻もち転倒。顔を上げるとそこにはイケメン(国宝級)が。
少女漫画的展開にドキドキが止まらない!?……なんてトキめくことなく「ただの災難だ」と割りきり登校
すると、なんと入学式の生徒代表スピーチに今朝のイケメンの姿が!
なぜお前が!同じクラスってなんじゃそりゃ!?
次々重なるハプニング&彼のアピール(?)に屈するわけにはいかない!
絶対にトキめくもんか!!
青春と恋と小競合いと。
二人の形容しがたい関係は一体どこに終着する……!?
※この作品はエブリスタに掲載しています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-14 17:52:36
14293文字
会話率:39%
「あなた。ちょっと、そこのあなた」
室内に響いた先生の声に顔を上げると、僕を見ている先生の視線と僕の視線がぶつかった。
先生の視線を受けつつ、僕は自分の鼻先をさし、自身が呼ばれているのかをジェスチャーで確認する。僕のそのしぐさに、先
生は大きく頷くと手招きをしてみせた。
「そう。あなた、あなたです。私に付いていらっしゃい」
先生に連れられてやってきた部屋。自分の名前と同じ呼び名で呼ばれているその部屋で、僕は箱庭の世話をすることになった。
*「エブリスタ」にて先行公開中!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-23 15:00:00
8000文字
会話率:53%
高校生3年生、黒野霊司は訪れた雪山で不運にも命を落とした……はずだった。
どういう訳か再び意識を取り戻した彼が見たのは自分が知っている世界とは似ているがどこかが違う世界。その世界には魔法が存在したのだ。
自身に何が起きたか分からないまま、呆
然とする彼の前に突如現れたのは神と畏れられる異形の存在。
そしてその神は不定期に現れてはその世界の人間達を抹殺して回るのだった。
突如として襲われた災難に逃げ惑う霊司だったが、間一髪のところで何者かに命を救われる。
安堵した彼が顔を上げるとそこには死んだはずの幼馴染み、結花と同じ姿をした少女が立っていたのだった。
そして命を救われた直後、霊司は突然助けられたはずの少女に刃を向けられ問われる。
「どうして死人が動いているんだ!?」
はたして少女の発言の意味とは。
神と畏れられる異形の正体。
似ているがどこか違う世界。
人々から死人だと認識される自分。
これは魔法が存在する世界でただ一人、魔法が使えない彼が、とある約束を胸に神に立ち向かい、そして世界を救うまでのお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-18 18:08:42
437文字
会話率:13%
あたしのカレは浮気者だ。しんちゃん。同じ学部だから大学でも一緒にいることが多い。
周りの友達もあたしたちが付き合っていることは知っていて、いろんなことを教えてくれる。
例えば、あたしじゃない女の子と買い物してたとか、あたしじゃない女の
子とカラオケから出てきたとか。
「なんか、あった?」
頭の上から声が降ってきた。驚いて顔を上げる。
「あ…えと…」
「あ、やっぱりあさみちゃんだ。」
「え…あたしだってわかってて声かけたんじゃないの?」
「んーん。あさみちゃんな気はしてたけど、4割ハズレかなって。」
「あたしじゃなかったらどうする気だったの?」
【更新ペース】
・完結することを約束します。(結末まですでに書き終えたものを改稿しながら掲載していきます。)
・毎週月曜日の22時に更新します。
・1回の更新で複数話を掲載します。文字数で3,000字程度を目安にしています。
・完結まで10回前後になると思います。
※ご留意いただきたいこと
・復讐劇ではありません。
・浮気表現を多分に含みます。(R15の理由①)
・R18ガイドラインに抵触しない程度の性的表現を含みます。(R15の理由②)
・ノンフィクションではありません。フィクションです。作者の体験談では決してありませんし、私の友人にも何の関係もありません。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-23 22:00:00
42483文字
会話率:47%
勤めていた会社が倒産し、入っていた寮から追い出された男はその日の宿を求め、宿泊施設のある隣町へ向かっていた。田舎過ぎてバスもなく、頼りは自分の足のみだ。疲れて休んでいた男は車のエンジン音を聞き顔を上げるが、その瞬間、空を舞った。
疲れきった
男が人外(男)に一目惚れされ、求婚される話。
他サイトにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-15 21:33:37
3380文字
会話率:42%
県大会トップ3に入るほど足の速い夏蝶。風を切って走り、リレーでも一番になる。そんな夏蝶と正反対に、少年・カエデは子どもの頃の交通事故で左足をひきずって歩いていた。
家に帰りたくない夏蝶は、夏休み前に図書館に入り浸るようになり、図書委員の
カエデと仲良くなる。夏蝶は、兄二人が医学部に進学している医学系の家系だが、「女の子が医者になる必要はない」という父親の言葉で、家に居場所がない。医療ミステリーや医療本を読むことだけが楽しみだったが、夏休みの間は読む本がないと悩んでいる。カエデは入院生活が長かったため、本を沢山もっていた。夏蝶は、カエデから本を借りるようになって急速に仲良くなる。
事故にあって左足をひきずっているカエデ。本来なら普通に歩けるくらいに回復するはずだったが、処置やリハビリが悪くて引きずることになった。頭がいいのに、医学部に進学させてもらえない夏蝶。現状に満足できない二人だったが、蝶のように空の向こう側に羽ばたいて行きたい=自分の夢を叶えたい、と話すようになる。
カエデは東京に行くという夢を持つようになり、夏蝶も、一緒に東京に行くと決める。
だが、夏休みの終わり。夏蝶の誕生日に公園で待ち合わせをした二人に悲劇が訪れる。カエデが、交通事故で死んだのだ。子どもがひかれそうになったところを助けようとしたという。車は子供の姿を見た瞬間にハンドルを大きく切っており、まっすぐにカエデだけを轢き殺したという。カエデは誰も救うことができず、踏みつぶされた蝶のように死んだのだ。遠くの青い空を見ることも、もうできない。秋の名前をもつカエデは、秋を迎えられなかったのだ。
高校を卒業した春。卒業式を出たその足で、夏蝶は駅に向かう。自力で二時間かけて歩くしかなかったのだ。リュックサック一個におさまった引っ越し道具。専門学校には受かったけれど、本当にうまくやれるかは分からない。そう思った時、目の前に、蝶が羽ばたいた。はっと顔を上げるが、蝶は消えてしまう。そうだ、まだこんな寒い時期に蝶がいるはずがない。夏蝶は走り始める。一瞬の風になり、あの青い空の向こう側に、羽ばたくために。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-15 01:01:52
38263文字
会話率:52%
15歳の林美郷はそれといって夢もなく、かといって別のものもない平凡なやつ。
小さい頃は仲の良かった友達ともだんだん距離ができた。「つまらない」
今日から夏休みのため親に言われて部屋を片付けていた時、少し茶色くなった紙を見つける。
―はい
けい15さいのぼくへ―
もう、あの頃には戻れない。そう思い、顔を上げると_
今、将来について悩んでいる貴方へ
少しだけ時間をください。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-03 20:55:27
2369文字
会話率:24%
ふとラベンダーの香りがして顔を上げる。
するとそこには主人公である巴菜の相棒、咲菜がいた。
「この事件が解決するまでこのラベンダーの香りのリンスは変えないの。」
と咲菜。
二人は3年前から探偵をやり、たったの一度も迷宮入りしたことはない巷で
は有名な名探偵だった。
その二人が全力の覚悟で挑む「連続殺人事件」。
果たして……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-13 23:12:30
6077文字
会話率:32%
――――――ブラッディ・クリスマスって知ってる?
大学生の西京未華子は、友人の真紀の一言に顔を上げる。
世間がクリスマスで活気づく12月15日に、真紀が語るクリスマスにまつわる都市伝説が、未華子の記憶を呼び覚ます。
――――――
血に染まった、1年前の出来事を。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-21 21:00:00
18867文字
会話率:33%
夏休み、クワガタ取りに出かけた双子姉弟の千秋と春樹。
道路で転び、顔を上げるとそこは中世ヨーロッパ風の異世界だった。
持ち前の知識、技術を使いその日暮らしをしながら、元の世界に帰ろうと奮闘する‼️
そこでは色々な出会い、別れがあり…。
笑あ
り、涙あり、恋愛あり、怪談あり、なんでもありの異世界転移小説‼️
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-06 09:35:11
3246文字
会話率:55%
気がついたら、すすきの生い茂る中にいた。すすきの周りには森が広がり、人はおろか、動物も虫もいない。
タイムマシンで一日先の未来に行って、帰ってくる実験をしたはずだったが、そこは一万年先の想像し得ない世界だった。
孤独の身から解放された
い。人と会いたい。そう思っていたとき、視線の先にある丘の上に人の輪郭を見つける。
会いたい一心で、大声を出す。
輪郭はこちらを振り返ったように見えた。
一歩踏み出したとき、足を取られ跪いて目線を落とす。
再び顔を上げると、丘の上に人の輪郭が見えない。
もう一度大声を出して輪郭を呼ぶ。
輪郭があったはずの丘に向かって歩きだす。
すすきを抜けると、深い溝が現れる。
飛び越えなければ先には進めない。決死の思いで飛び越える。
飛び越えた先の丘を目指して歩く。
頂上に登ったが人は見つからない。
絶望すると、今、歩いて来たすすきの方向から声が聞こえる。
振り返ると見覚えのある建物の廃墟。さっきまで居た研究所に見える。
混乱する意識のなか、また声が聞こえる。
視線を声の方に向けると、その瞬間から世界が薄れていく。これで元居た時間に戻れる。
そう思う中、意識が消えていく。
目を覚ました。そこはすすきの中だった。
目を上げると、丘の上に人の輪郭を見つける。大声で叫ぶ。
その輪郭はこちらに振り返る。その輪郭に会おうと、足を踏み出す。
足を土にすくわれ跪いてしまう。
再び視線を丘に向けると、人影は消えている。もう一度大声で呼びかける。
丘の上にいるはずの人に会うために歩きだす。
すすきを抜けると溝が広がっている。飛び越えなければ先に行けない。
飛び越えようとする姿勢に構えたとき、違和感を覚えた。
同じことを繰り返してはいないか。丘に登るまでの体の動きがなんとなく分かっている。気持ちとは別に体が勝手に動く。そして丘を登りきった。
そこに声の主はいない。それはなぜか。今は分かる。声の主は私自身。
二度の声を聞いた後、意識が消える。
三度、目覚めたとき、またすすきの中にいる。
これからの行動は体も頭も分かっている。繰り返される同じ時間。
絶望の中、心は白けていく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-12 10:00:00
20266文字
会話率:4%
【以前投稿した短編『追放された元男爵令嬢ですが、今はマタギやっています』の全三話完結連載版です】
「伏せてっ」
唐突に聞き覚えのある声が辺りに鋭く響いた。本能的にその指示に従い、その場に這いつくばった瞬間、頭上を掠めるように次々と七条
の赤い閃光が迸った。髪の毛が焦げたような嫌な臭いが辺りに充満する。恐る恐る顔を上げると、先程まで涎をたらして血走った目で俺を睨んでいた魔獣の頭蓋は無惨にもすっかり……止めておこう。とりあえずしばらく肉料理は食べられそうにない。
「は~間一髪で間に合って良かった。あら、近衛兵のゴードン様じゃないですか。お久しぶりですね! 私、王国から追放されたルイズですけど、覚えていらっしゃいますか? 今はマタギをやっているのですが……」
国外追放された俺の尋ね人が、聞いたこともない職に就いていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-20 20:46:05
16740文字
会話率:56%
「伏せてっ」
突然、聞き覚えのある声が辺りに鋭く響いた。本能的にその指示に従い、その場に這いつくばった瞬間、頭上を掠めるように次々と七条の赤い閃光が迸った。髪の毛が焦げたような嫌な臭いが辺りに充満する。恐る恐る顔を上げると、先程まで涎をた
らして血走った目で俺を睨んでいた魔獣の頭蓋は無惨にもすっかり…止めておこう。とりあえずしばらく肉料理は食べられそうにない。
「は~間一髪で間に合って良かった。あら、近衛兵のゴードン様じゃないですか。お久しぶりですね!私、王国から追放されたルイズですけど、覚えていらっしゃいますか?今はマタギをやっているのですが…」
国外追放された俺の尋ね人が、聞いたこともない職に就いていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-11 20:32:24
7191文字
会話率:36%
前世の記憶がよみがえったのは無実の罪で幽閉された後だったユージニア・ダンカン侯爵令嬢。
引きこもり生活を苦としないユージニアはある日、壁の向こうの部屋を開けてしまうと、そこにはゴーストがいて…。
ゴーストと過ごす快適な生活!
…椅子に
座ったまま寝てしまった…
体が痛い。
昨日はオンライン飲み会をしていて、缶チューハイに酔って寝落ちしたみたい。
テーブルに突っ伏したまま目を開ける…
最初に目に入ったのは、栗色の波打つ髪の毛だった。
オンライン飲み会で、仮装したっけ?
これは、去年の忘年会で使ったウイッグを被ったまま寝てしまったのか…
ウイッグを取ろうと栗色の毛を引っ張る。
痛い!
なんで痛い?ウイッグなのに!
顔を上げると見たことない部屋だった。
まるで明治や大正時代の迎賓館の内装のようだ。
古びた壁紙に、昔は高級であったであろう絨毯、古い洋書が並んだ本棚に、古めかしいカーテン。
この部屋、何?
昨日の記憶を辿る。
自粛期間で在宅ワークをしていた私は、同僚とオンライン飲み会をする事にしたんだ。
飲み会中に、お酒がなくなってしまって、コンビニに行く途中の横断歩道で、トラックが…
いや。待て待て。
昨日は、それどころじゃない!
昨日は私の裁判だった。
裁判長は叫んだ
「ユージニア・ダンカンは幽閉だ!連れて行け!」
私は断罪された。
ユージニア・ダンカン侯爵令嬢として。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-03 07:11:55
16946文字
会話率:16%
楠木翔太郎は、机に突っ伏していた顔を上げる。誰もいない放課後の教室、廊下に出るとどこか普段とは違う、不自然さを感じる。校内を探索していると、廊下に血溜まりが存在していることに気づく。血痕を辿ってみると、消火栓の前で途切れていることが分かり、
意を決して消火栓の扉を開くと、中には耳の長い金髪の少女がいてーーー。
※無能力者の主人公が、剣と魔法の世界でどうにかこうにか奮闘する物語です。
実際に異世界に行くのは3話目くらいからになります。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-29 13:05:16
6822文字
会話率:29%
顔を上げると、そこはパラレルワールドだった。
最終更新:2020-12-14 13:40:58
1894文字
会話率:2%
ふと、時折顔を上げると、世界はとても美しかったことを思い出す瞬間があります。
そんな儚い一瞬の出会いや感動を詩にしました。
柔らかな言葉を、ふわりとした舌触りで仕上げました。
お楽しみいただけると幸いです。
最終更新:2020-08-31 19:57:59
1556文字
会話率:0%
名前を呼ばれて顔を上げると、目の前には美しい顔があった。
何事もなかったように手元に視線を戻す。
「はい、本日も大変麗しいですね。」
「・・・そういうのは目を見ながら言うもんじゃないの?」
最終更新:2020-07-13 22:10:46
3840文字
会話率:19%