|神亀元年《西暦724年》、はじまりの|機神《クリガミ》が発見されたことで、日本の歴史は大きく変わる。戦は機神を駆る武官貴族がするものとなり、兵とは機神に従う者となった。
『其《そは》|不朽《くちず》、|不錆《さびず》|不腐《くさらず》
、|不死《しなず》、|不眠《ねむらず》、|唯休也《ただやすむのみなり》』
蝦夷の反乱が続く中、各地の地方貴族は機神を求め、軍の魁として戦陣を駆けた。そうして、朝廷は官位として機神を授けるようになっていく。しかし、平和が訪れると、朝廷は形骸化し、武門の公家が落ちぶれて、機神を伴い地方へと流れて行った。
平穏な時代は終わりを告げ、政治闘争に武力を伴うようになると、機神「|小鴉《コガラス》」を駆る伊勢平氏が成り上がる。朝廷はこれを良しとせず、陽成源氏を武家の棟梁として肩入れし、源氏は機神「|髭切《ヒゲキリ》」を筆頭に機神「|膝丸《ヒザマル》」・機神「|静《シヅカ》」を以て平氏を討ち果たした。
しかし、源氏は鎌倉に幕府を構えたため、後鳥羽院は朝廷復権を懸け、兵を挙げるも、幕府が勝利し、以後朝廷は中立となった。この頃、機神の移動手段として機馬が生み出された。
朝廷の復権を目論む後醍醐帝が鎌倉幕府を転覆させるも、武家を蔑ろにした公家政治を行ったことから、源氏の嫡流に最も近き足利氏が武家の棟梁として北朝を打ち立てる。足利尊氏は機神「|尊《みこと》」を駆って、後醍醐帝に|叛《そむ》いた。朝廷が二つに割れ、陰陽寮も二つに割れた。南北朝時代となったが、機神の供給が上手く行かぬ南朝は模造品ともいえる機兵を生み出し、この製造技術は寺社勢力に引き継がれていく。
足利義満が南北合一を果たしたが、機神に乗れぬ義政が将軍となると、天下の箍は直ぐに緩んだ。
時は戦国、日ノ本は各地の群雄らが覇を競う乱世。戦うのは機神と呼ばれる絡繰兵を駆る侍たちである。
大名は一騎当千の機神とその主である絡繰武者の招聘に躍起となり、神社はその力の源であると保護された。
機神と|機馬《クリウマ》、そして|機城《クリジロ》が織りなす架空戦記――の前日譚。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-07 06:00:00
16626文字
会話率:55%
原田正人は四十歳男性。
コロナ禍で大学時代からの男性の恋人「圭」と別れて、人生から色が消えた。
あとは余生と、ポジティブな厭世家として社史編纂室に勤務していたはずなのに。
車にはねられて気づいたら、奈良時代みたいな平安時代みたいな場所にい
る。しかも、第八皇子の泉北郡王の正夫人の趙小瑶(ちょう・しょうよう)になっているんだが、名前から察するにここはもしや古代中国か?
混乱しつつも、俺の夢の中の趙小瑶も、趙小瑶の夢の中の俺も、どっちも俺だなと、とにかく安寧に生きることに集中しようとした。
たぬき顔の趙小瑶に恋する第九皇子の周王は、かつての恋人の「圭」そっくりで、動揺しないわけではない。
だが、夫の泉北郡王にはどうしようもなくムラムラしてしまう。
俺は、周王や泉北郡王と仲良く皇帝の後継者争いに巻き込まれてしまったっぽいんだが。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-12 00:00:00
78231文字
会話率:32%
大仏が涙を流したそうだ。
本作は『カクヨム』様にも掲載しております。
最終更新:2023-02-18 22:51:39
1032文字
会話率:50%
顔が三面の阿修羅像の正面、大人の悟り顔は引きつっていた。奈良時代からの悟り顔ポーカーフェイスを崩すわけにはいかない。何より阿修羅は闘いの軍神だ。しかし、その矜持を守るこの闘いは、阿修羅だけに課せられた闘いだった(かもしれない)
最終更新:2022-12-04 10:38:07
979文字
会話率:14%
時は奈良時代。
都が平城京にあったころの話。
廃都、藤原京の近くに住む農民の娘おてんが兄と貢納品を都に収めに行くことから始まります。
始めて見る羅城門の大きさに目を瞠り、とてつもなく広い朱雀大路に驚く少女。
そこでおてんは自分とは違う隼人(
はやと)という九州から派遣されてきた若者と出会います。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-26 20:57:41
11854文字
会話率:32%
※偶然にもログインしたらぴったり三年ぶり(2016年6月14日~2019年6月14日)でした。
これを機に更新してまいります。
時は現代。汎用人型ロボットが重機として活躍する架空の日本でのお話。
世には、その人型重機を用いて寺社仏閣を荒ら
す悪の組織が跋扈していた。
しかし、天はそのような無法を許してはおかなかった……。
戦神・建御雷神(タケミカヅチ)を祀る鹿島神宮に安置された国宝、フツノミタマノツルギ。
奈良時代に鍛造されたといわれる全長271センチの鉄剣は、その巨大さゆえに儀礼用の剣との説が有力であった。
だが、その剣は人が扱うものにあらず。
鹿島神宮に古来より伝わる木造神体「ミカヅチ」専用の剣であったのだ。
そして、ミカヅチの搭乗者として選ばれたのは、若干14歳の少女、武美衣乃理(たけみいのり)。
ミカヅチと衣乃理が出会う時、鹿島の地に新たな歴史の幕が開く!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-25 00:00:06
219016文字
会話率:53%
奈良時代初頭。日本は理想の国家を目指して試行錯誤をしていた。
そのような中、百済貴族の末裔・椎野連忠勇と被差別民出身の官吏・池上君大歳は、それぞれの立場から政治の中枢に近づくこととなる。
※史実を基にした作品ではありますが、あくまでもフ
ィクションです。歴史上の特定の学説が正しいと主張するような意図では執筆されていません。また、現代の人物・事件・思想等とは一切関係がありません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-07 00:30:29
20973文字
会話率:57%
天逆毎(あまのざこ)との戦いで、日本は人も化け物も死に絶え、山も川も人の生きた証さえも失った。須佐之男命の力を失った和也を連れ、芹那は再び奈良時代へと戻る。
最終更新:2021-11-26 13:27:31
62938文字
会話率:55%
奈良時代の日本から戻った和也と芹那。
いつもと変わらぬ風景であるはずの日本。
けれどそこは、奈良時代に変えることのできなかった時の流れがそのまま受け継がれた世界だった。
最終更新:2021-09-28 10:55:30
133049文字
会話率:45%
パワハラ受ける
嫌われ者主人公の話
呪術を使い復讐する。
最終更新:2021-09-27 17:41:23
1666文字
会話率:0%
淑麗は夫の跡を継ぎ、帝となった。それには、一つの秘められた契約が絡んでいる。
決して、子を産まぬこと。
その約束を守ることだけが、平穏な日々を送るための約束事。しかし、人の心は止められない。淑麗もまた――
※自サイトにて公開中
最終更新:2021-09-24 14:32:16
7186文字
会話率:37%
★その後のお話がスタートしました★
仮想敵国の王子に恋する王女コトリは、望まぬ縁談を避けるために、身分を隠して楽師団へ入団。楽器演奏の力を武器に周囲を巻き込みながら、王の悪政でボロボロになった自国を一度潰してから立て直し、一途で両片思いな恋
も実らせるお話です。
王家、社の神官、貴族、蜂起する村人、職人、楽師、隣国、様々な人物の思惑が絡み合う和風ファンタジー。
★作中の楽器シェンシャンは架空のものです。
★婚約破棄ものではありません。
★日本の奈良時代的な文化です。
★様々な立場や身分の人物達の思惑が交錯し、複雑な人間関係や、主人公カップル以外の恋愛もお楽しみいただけます。
★二つの国の革命にまつわるお話で、娘から父親への復讐も含まれる予定です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-06 13:01:11
610746文字
会話率:41%
星姫のように身分の低い生まれであっても、見事な布を織る技術を身につけ、慎ましやかに過ごすことが出来れば、必ずや良縁に恵まれると、そう言い伝えられた物語。
もうすぐ七夕なので、七夕モチーフの童話調の物語をお披露目です。
煌めく夜空、静かな海
、淡い恋心と一緒にどうぞ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-06-16 15:02:06
9186文字
会話率:19%
山部赤人は天智天皇の第七皇子志貴皇子に仕える帳内(ボディーガード)。万葉集を代表する歌人が神々の力を駆使して戦ったり事件を解決したりします。
最終更新:2021-06-15 23:00:00
2156文字
会話率:43%
今度の舞台は奈良時代の平城京。英麻は、急に自分にだけ刺々しくなったハザマの態度に戸惑いを隠せない。そんな中、英麻と五人目の宿主、藤原光明子にメビウスの魔の手が忍び寄る。
※この物語には歴史上の人物や出来事が登場しますが、それらの描写には一
部、作者の創作が含まれています。この点を理解した上で読んでいただくようお願いいたします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-05 14:39:53
48051文字
会話率:48%
原料代を割った安さには
納得がいかない。
最終更新:2020-10-02 22:00:00
495文字
会話率:0%
法導衆とは、奈良時代に端を発し、過酷な山岳修行によって常人の及ばない能力を身につけた謎の教団である。
兵庫県中央部、中国山地の東端に南北十五キロにわたって峰を連ねる笠ヶ岳連峰は、この法導衆の聖地とされてきた。
六十一年に一度、笠ヶ岳山
頂直下の御立岩の基部から地下水が百メートルの高さに噴出する「御水走《オミハシ》り」の当日、法導衆の秘儀「秘蔵曼荼羅書写行」が数百年にわたって行われてきたからである。
この時、「御水走り」の噴出口から採取される「赤苔《セキタイ》」は、古来、不老長寿の妙薬とされ、法導衆の隠然たる影響力の源と言われている。
幕末から明治にかけて、法導衆から離反した鬼伏興起《オンブセタテキ》が立てた求道舎は、法導衆との暗闘を繰り返し、第二次大戦中、軍部に協力して「赤苔」を原料とする化学兵器の精製に手を貸した。
前回の御水走りが終戦と重なったその日、鬼伏は陸軍と協力して、この化学兵器を笠ヶ岳山中に隠匿した。
それから六十一年、御水走りが目前に迫った平成十八年、求道舎は、神通力を持つと言われる当代の鬼伏荒毅《オンブセコウキ》が、本部を笠ヶ岳山麓に移転して、地域社会に浸透しつつあった。
それと呼応するかのように、クーデターの嫌疑のかかる才賀《サイガ》一等陸佐率いる東部方面山岳隊三百名が、笠ヶ岳北方の段が峰北麓で訓練を開始した。
警察庁公安部に設置された「宗監《シュウカン》」の長である石場惣介《イシバソウスケ》は、求道舎と東部方面山岳隊が「御水走り」当日に決行を企てている計画を察知し、法導衆と密接な関係にある宮内庁の朽木彬《クチキアキラ》と事態を秘密裏に処理したい防衛省の協力を得て、求道舎と東部方面山岳隊の監視に入った。
一方、法導衆の戦闘部隊である武僧筆頭を務め、御伏一族と三代にわたる仇敵の関係にある騎堂《キドウ》一族の後継者|界太《カイタ》は、鬼伏に対抗し得る術力の持主ながら、父鉄吾との確執から、儀式警護の任に就く事を迷っていた。
その頃、鬼伏は求道舎から選抜した男女七人に密命を与え、さらには地元の新聞社支局員片桐にある事実を告げて協力を依頼した。
東部を除く各方面山岳隊の連合部隊が、笠ヶ岳一帯に秘密裏に配備され、辺りに一触即発の空気の漂う中、全てが「御水走り」という消尽点《バニシングポイント》へ向けて一気に加速して行くのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-18 18:02:47
440307文字
会話率:24%
「しょうまんいせかいるりきたん」と訓じて下さい。
【警告】本作品は日本国の法律である「著作権法」、並びに国際条約である「文学的及び美術的著作物の保護に関するベルヌ条約」の規定により著者たる一条中納言従三位藤原朝臣公麿が本作品の著作権を有
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奈良時代の人物である「彼」は、その職業柄許容され難い宗教である仏教へ深く傾倒したが為に祭神の怒りを買い、死後に神によって異世界へと流罪にされてしまう。
彼は神が情けでくれた根拠地と特異な能力を利用して、世界を生前の法体系に組み込もうと画策する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-11-15 21:00:00
189349文字
会話率:58%
古き日本。奈良時代から平安時代にかけて、悪人や妖怪と戦い、やがて蝦夷(えみし)などを従えさせのちに武神・軍神とたたえられる一人の男。時代を動かした妖僧『道鏡』など愉快な仲間を従えて次々と襲い来る敵をなぎ倒すその男こそ―――『坂上田村麻呂』そ
の人である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-11-03 17:56:09
164343文字
会話率:66%
東京で心に傷を負った安藤真美は、岩手県奥州市に父と共に移り住んでくる。
引っ越しの荷下ろしが済み、見分森の展望台に登り胆沢平野を一望していると、袴姿の奥州市に住む少女、郷右近瑞希に話しかけられる。
聴き慣れぬ奥州市の方言に戸惑うもなんとなく
会話が成立する。
そこへ奈良時代の天平装束に身を包んだ霊妙な少女と遭遇する。
彼女もまた奥州市の方言で話しかけ、何より衣川の天女「小夜姫」であることを告白する。
とある事情で人間界に降り立ったのだという。
岩手県奥州市を舞台とした、人間界に降り立った天女と地元の女子高生と東京からやってきた女の子のちょっと変わった日常青春絵巻。
作者が長年温めていた岩手県奥州市を舞台とした作品。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-08-03 22:22:11
108671文字
会話率:65%
あるへんな名前をつけられた皇族の遺言。
最終更新:2019-05-04 00:00:00
2729文字
会話率:0%
羽栗翼と羽栗翔。
奈良時代に実在した、日本人の父。唐人の母から生まれた兄弟についての文章です。
最終更新:2018-12-17 21:37:25
519文字
会話率:0%