嘽皇国にはかつて仙女と呼ばれた女が居た。
ありとあらゆる病と傷を癒し、天上聖母の如き慈悲と慈愛に満ち溢れ、正に仙女と謳われたが――
そんな過去を持つ霍(かく)睡蓮(すいれん)。
彼女は第二皇子と結婚前夜に何者かによって誘拐された。
誘拐
だけならまだしも、連れて行かれた場所は嵩天山(すうてんざん)という妖魔が湧き出ると言う山。
睡蓮は死を覚悟するも、危機一髪白髪の青年に助け出されるも、気を失ってしまう。
そんな睡蓮が知らぬ間の連れて行かれたのは雲州という皇都から離れた土地だった。
心穏やかに過ごして良いと言われて過ごそうとするが、睡蓮を危機から救った白(はく)秋雪(しゅうせつ)と護衛である天擂(てんらい)の二人の距離が妙に近い。
思わせぶりな二人の態度。それまで第二皇子の婚約者だった睡蓮に恋愛経験など皆無。
けれどもどうやっても今までの経験が二人の好意を素直に受け止められない。
睡蓮の心は揺蕩い何処へ向かっていくのか――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-31 17:12:17
60353文字
会話率:36%
嘽(せん)皇国を治める剋帝(こくてい)姫(き)舜(しゅん)は、この世に存在するまことしやかなる存在が見えすぎるほどだった。
目の前にどれだけの美貌の持ち主がいようが、その顔は靄で覆われて、更には黒い蟲が張り付いて、とても見れたものではない
。舜には皇后を含む五人の妻がいたが、誰一人として食指が働くことも無かった。
それ故か、明君と呼ばれるほどの皇帝でいあっても、影では『種無し』などといった不名誉極まりない噂まで出回るほどだった。
更には、舜は謎の病に犯されて日に日に身体は不調を訴える。腕の立つ侍医にも、不治の病であると言われ、『呪い』なのではないのかと侍医は匙を投げる。
そこで、侍医は古い資料を漁った末に、一つの当てを見つけてくる。
それは、古く――それこそ八代前の皇帝から辿り着いた『禍祓士(まがはらいし)』なる一族、姚家であった。
そうして呼ばれた姚家の一人――姚(よう)流麗(りゅうれい)は颯爽と現れた。黒い道袍(どうほう)に身を包み、白い仮面を身につけた女。
流麗の顔には黒い靄も蟲も無い。舜は瞬く間に興味を抱いたのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-17 12:06:16
109277文字
会話率:35%
幻想の異邦人番外編です。
最終更新:2022-11-15 20:17:56
14566文字
会話率:40%
夜、家路へと急ぐ途中、僵尸(きょうし)と呼ばれる怪異に遭遇してしまった少年。僵尸とは、わらべ歌やおとぎ話に語られる人を襲う生ける屍である。そんな化け物から命からがら逃げる途中、桶を背負った謎の少女と出会い――。
少年が体験した、不思議な一夜
の物語。
※かなりライトな中華風ファンタジー短編です。
※以前、『小説家になろう』に掲載していた作品を修正して再掲したものです。
※この小説は「エブリスタ」にも投稿しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-30 18:40:37
13820文字
会話率:35%
十三年前、鬼帝国の侵攻により滅んだ小国・融。敵の気まぐれで生き残った末の王子は復讐を誓った。
時は流れ、大人になった彼の元には頼もしい同志が集い、鬼人打倒と故郷奪還に動き出す。
その旅のさなか、王子は美しい女と出逢って恋に落ちた。しかし彼女
の正体は、あの日幼い彼を見逃そうと提案した、憎き鬼人の愛妾だった――。
という体のなんちゃって中華風ファンタジー世界を舞台にした短編集。
基本的にキャラ萌え重視の設定ペラペラ性癖ごちゃまぜ紙芝居劇場です。思いつきと雰囲気で書くので時代考証とか一貫したストーリーとか更新速度とかは期待しないでください。
あと案の定ゴア描写と性暴力と差別表現を含む可能性しかありません。もろもろご注意ください。
人外おねショタ(概念)はいいぞ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-24 18:13:28
37970文字
会話率:20%
キラ皇国の修道院で暮らす元令嬢シェリは13歳のある日、皇城へ呼び出されると『神の花嫁』として生贄になるよう告げられた。
シェリが死を覚悟して『異界の門』をくぐるとーー、そこは異界にあるルェイン大帝国白銀城の庭園で、同い年の『呪われた皇太子』
ルキアンと出会うことになる。
「俺のペットとして飼ってやろう」というルキアンの一言で、シェリはなぜか生かされることになった。
しかしある日、呪いの発作に苦しむルキアンを救ったことから、シェリはペットどころか彼の妃になってしまう。
ルキアンの呪いの発作を緩和しつつ、気が付けば16歳になっても白い結婚を続けていたある日。シェリはルキアンに他に好きな人がいるという噂を聞いてしまう。
ルキアンには本当に好きな人と結婚してほしいと願ったシェリは、離縁を目指して、彼に掛けられた呪いを完全に解くために奮闘することにした。
なんちゃって中華風ファンタジーです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-09 20:10:00
104373文字
会話率:43%
煌神国(こうじんこく)の貧しい少年・慧臣(えじん)は借金返済のために女と間違えられて売られてしまう。
宦官にされそうになっていたところを、女と見間違うほど美しい少年がいると噂を聞きつけた超絶美形の王弟・令月(れいげつ)に拾われ、慧臣は男とし
て大事な部分を失わずに済む。
令月の従者として働くことになったものの、令月は怪奇話や呪具、謎の物体を集める変人だった。
見えない王弟殿下と見えちゃう従者の中華風×和風×ファンタジー×ライトホラー
※中華風×和風の架空の国が舞台のコメディ×ホラーです
※カクヨムにも掲載しています折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-08 20:36:31
148023文字
会話率:36%
冥府で死者の魂を痛めつける〝獄吏〟として働いていた紅花は、大好きな閻魔王とまた会いたい一心で後宮入りを目指す。
わざと王の車の前に突っ込んで後宮入りを頼み込むが、その結果強制的にやらされるはめになったのは、後宮の汚れ仕事である〝鬼殺し〟
。
後宮に入れたとはいえ、最北にある閻魔王の養心殿(私室)とは程遠い南の宋帝王の元で汚れ仕事を続けていた紅花は、やがて【鬼と花の心が読める】という獄吏としては役に立たなかった能力を宋帝王の皇后に買われ――
冥府の後宮で繰り広げられる、中華風ファンタジー。
※完結まで毎日更新!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-29 12:00:00
99967文字
会話率:50%
かつて、宮中に傾国の美男がいた。
銀髪碧眼の異相に、人間離れした美貌を持つ男は、後宮一千余人の寵姫を抑えて帝の愛を独占した。
だがやがて彼は、一児を遺して世を去る。
年月は流れ、寵童の遺児は父生き写しの美青年に育った。
「宰相を討て」の密
命を受けた彼は、師友たる軍師と共に兵を挙げる。
やがて集い来る多くの者たち。
幼い笑顔に強大な力を秘めた旅の道士。彼を長く見守り続けた父代わりの名士――
多くの想いは絡み合いつつ、都の騒乱に巻き込まれていく。
三国志風背景世界+五行+神仙幻獣+美形主人公の、ブロマンス中華ファンタジー!
全5章27話、最後まで書き上がっております。完結保証。
※男色系要素が一部あるので「ボーイズラブ」にチェックを入れていますが、メインの関係性はあくまでブロマンスです。
※カクヨムにて別題「天翔翼臣伝 白の貴公子は比翼の友と天を翔ける」で掲載しております。本文内容は同一です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-27 12:11:07
87121文字
会話率:38%
若き剣士・空真(クーシン)は、二度と来たくなかった彩竜市に来てしまった。
今年、彩竜では、四年に一度の月虹祭(げっこうさい)が行われる。
すべての城門は封じられ、夜ごとに変わる七色の月のもと、七日七夜のお祭り騒ぎがくりひろげられるのだ。
―
―赤は血の色、はじまりの色!
人びとの歓声とは裏腹に、空真の心は暗い。ここに居ると、忘れたい記憶がよみがえってくる。
『俺は、剣と踊れなかった……』
剣を頼りに、ただ流されて今日まで生きてきた空真の前に、天才少年幻奏士・楽霆(ラクテイ)との出会い、彩竜市を揺るがす陰謀、逃げ続けた過去との対決が待ちうける。
これは、剣に魅かれた一人の剣士と、彼が出会った天才たちとの物語。
赤月、橙月、黄月、緑月、青月、藍月、紫月。
七色の夜が終わるとき、彼は答えに辿りつく。
中華風異世界ファンタジー・幻想活劇小説、連載開始。
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第21回書き出し祭り第三会場 参加作品です。
(本文に3文字の変更&あらすじ変更)
実は続きがあります。最後まで話も決まっています。
完結しますので、よろしければお付き合いください。
七色の夜+途中に過去の章で、20万字くらいを予定しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-04 20:10:00
24974文字
会話率:27%
十三歳の朱亞(シュア)は、自分を育ててくれた祖父が亡くなったことをきっかけに住んでいた村から旅に出た。
旅の道中、皇帝陛下が美女を後宮に招くために港町に向かっていることを知った朱亞は、好奇心を抑えられず一目見てみたいと港町へ目的地を決
めた。
山の中を歩いていると、雨の匂いを感じ取り近くにあった山小屋で雨宿りをすることにした。山小屋で雨が止むのを待っていると、ふと人の声が聞こえてびしょ濡れになってしまった女性を招き入れる。
女性の名は桜綾(ヨウリン)。彼女こそが、皇帝陛下が自ら迎えに行った絶世の美女であった。
しかし、彼女は後宮に行きたくない様子。
ところが皇帝陛下が山小屋で彼女を見つけてしまい、一緒にいた朱亞まで巻き込まれる形で後宮に向かうことになった。
後宮で知っている人がいないから、朱亞を侍女にしたいという願いを皇帝陛下は承諾してしまい、朱亞も桜綾の侍女として後宮で暮らすことになってしまった。
祖父からの教えをきっちりと受け継いでいる朱亞と、絶世の美女である桜綾が後宮でいろいろなことを解決したりする物語。
※世界観はふわっとしています。
※別の投稿サイトにも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-25 17:03:13
103661文字
会話率:54%
尚王にとって王とは何か、中華風ファンタジー(嘔吐描写あり)
最終更新:2024-05-17 09:02:58
38917文字
会話率:61%
中華風ファンタジー世界の後宮もの短編「呪術姫の後宮物語」の続編、番外編置き場です。
本編はこちら(https://ncode.syosetu.com/n1204ik/)です
呪術と薬草に詳しい弱小一族の少女と15の氏族の令嬢を後宮に入れた
陛下の恋のお話です。
不定期更新のため、たまに増えます。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-02 13:56:44
3191文字
会話率:19%
中華風ファンタジー世界の後宮もの短編です。
さくっと短めです。
十五の一族からそれぞれ一人ずつ後宮に嫁入りをする国のお話。
十五の一族の中でも最も権力や財力の無い一族から後宮入りに選ばれたのは李佳だった。
基本的に後宮では有力な一族の姫が優
遇される。
一人ぼっちの生活になると思っていた李佳だが、噂によると王は姫たちが悲鳴を上げるほど不細工らしく……。
※孤というのはこの世界の王様の一人称です。
ノベマ等にも同じ内容の作品を公開しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-05 15:49:56
7292文字
会話率:15%
宋周国の後宮で侍女として働く連華(レンカ)。連華はある日病気で倒れてしまう。その同時期に現代の地球の天才料理人が死に、どういう経緯か連華にその料理人の膨大な料理知識と人の食べたいものをサイコメトリーできる能力を受け継いでしまう。
同時期、
宋周国の皇帝、風輝(フキ)が後宮の料理に嫌気がさし、後宮内で身分を問わない料理試験を開催させていた。褒美と地位が確立されたこの試験には3000人という人間が応募し、連華も持てうる料理知識を試したく応募する。
内膳省で試験の手続きを終えた連華。そんな内膳省の前に膨大な人が集まる。人が集まった理由は皇帝、風輝が日頃なにを食べているかを披露するためである。そんな人波に押し倒された連華は内侍省長官兼中宮史書の任(レン)に手を取って助けられ、その瞬間謎の能力が発動し彼の今、最も食べたいものを言い当ててしまう。
そんな連華は成り行きというか強制的に料理を作らさせることになった。そこにあった連華の姿はまさしく一流料理人に相応しい。任はそんな連華の料理に感動し更には政治的利用をも確信し、皇帝の料理のサポートの全面的な手助けをすることになる。
そうここから連華の後宮の食膳妃としての物語が動き始める。果たして連華は料理知識で欲望と魑魅魍魎渦巻く後宮でどれだけのお話や内政や外交を解決できるのか。
中華風後宮料理ファンタジーが今まさに開幕する。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-28 12:21:25
24262文字
会話率:51%
西洋の国王に嫁いだ規格外な中華風姫君の異国婚姻譚。
即位したばかりの若き国王レイモンド二世は、政敵の思惑により、遥か東方にある大国の姫君を王妃として迎え入れることになってしまう。東方の野蛮人を王妃にしたレイモンドは嘲笑と侮蔑の視線に晒
されるが、レイモンドが迎えたその王妃は、ただ大人しいだけの姫君ではなかった。言葉も文化も違う異国から来た異邦人王妃は、愛する夫レイモンドの為に遺憾なくその才能を発揮し、次第に国王夫妻は国民の絶大な支持を集めていくのであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-25 13:30:00
240000文字
会話率:52%
男装の剣士・朱亜(シュア)は、仲間とともに邪王を倒すために邪王城へ。
しかし圧倒的な力に屈し、敗走。
朱亜は仲間の一人・小鈴(シャオリン)に「100年前の、邪王が完全に復活する前の世界に行って邪王を倒して」と頼まれる。そして【天龍の首飾り】
の力を使い――100年前、邪王に支配される前の【天龍国】へ。
そこで出会った青年・皓宇(ハオユー)。
邪王復活の兆しに気づき、一人きりで解決策を探していた金色の髪の皇子。
二人は邪王復活を食い止めるために協力することなるが、ある事件に巻き込まれていき……。
タイムスリップ×中華風ファンタジー×サスペンス・ミステリー ←恋愛要素も
朱亜と皓宇が手を携え、天龍国を巣食う悪しき心を打ち払うために謎と困難に立ち向かう物語!
*カクヨム、エブリスタにも投稿しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-14 20:00:00
143229文字
会話率:60%
宝石鑑定士として働く私には、母親の決めた婚約者がいた。
荷物持ちや支払いを強要してくる最低の男だったが、
地味な自分には他に相手がいないからと、その婚約を受け入れていた。
ある日、実家に帰ると、妹が私の婚約者と浮気をして妊娠していた。
さ
らに「浮気して、何が悪い?」と開き直り、
母も「お姉ちゃんなんだから、妹の浮気くらい我慢しなさい」と理不尽なことを要求する始末。
さらに婚約者の借金まで押し付けられそうになった私は、家族と縁を切って、一人で生きていくことを決意する。金蔓を失った家族は、抱えた莫大な借金に絶望する。一方で、私は後宮の宮女として輝かしい人生を歩んでいくのだった。
※他サイトでも掲載中折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-13 20:30:36
12797文字
会話率:57%
「龍の巫女さま、どうかこの国をお救いくださいませ!」
中小企業の事務員だったはずの理央は、龍の巫女として中華風の異世界に召喚された。
理央は皆に頼まれて、宰相の息子や国一番の武人たちと共に龍の住む山に、祈りを捧げに行く。
山で龍と出会った
理央は巫女として覚醒して、無事に役目を果たすことができた。
しかしそれは新たな問題の種となった。
「龍の巫女が結婚相手に選んだ者が皇帝になる決まり」だったからだ。
凛々しい美貌に人徳と気品を兼ね備えた青蘭と、宰相の息子で長い銀髪と知的な眼差しが麗しい翠蓮、男らしい魅力あふれる国一番の武人である飛翔、そして無邪気で真っ直ぐな好意を寄せる褐色美少年の黒曜。
皆、立場は違えど理央を愛している。理央は誰を選べばいいのか。
※異世界の中華風ファンタジーです。実際の文化とはかなり異なります。
カクヨムにも投稿しています。
全22話で完結です。よろしくお願いします……!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-25 22:41:49
36828文字
会話率:49%
一年前、変わり種の妃として後宮に入った気の弱い宇春(ユーチェン)は、皇帝の関心を引くことができず、実家に帰された。
しかし、後宮のイベントである「詩吟の会」のため、再び女官として後宮に赴くことになる。妃としては落第点だった宇春だが、女官
たちからは、頼りにされていたのだ。というのも、宇春は、紅を引くと、別人のような能力を発揮するからだ。
そして、気の弱い宇春が勇気を出して後宮に戻ったのには、実はもう一つ理由があった。それは、心を寄せていた、近衛武官の劉(リュウ)に告白し、きちんと振られることだった──。
これは、出戻り妃の宇春(ユーチェン)が、再び後宮に戻り、女官としての恋とお仕事に翻弄される物語。
他のサイトにも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-12 21:48:02
17462文字
会話率:37%
蘭国の皇帝陛下は齢60歳。名君と名高いが、ごく一部の人々しかその姿を見たことはない。ある時からそんな皇帝陛下に憧れて後宮の下女として働いていた鈴明は、ふとしたきっかけで皇貴妃の護衛となる。その流れで憧れの陛下へお会いして──え、この美青年が
皇帝陛下!?
特殊能力持ち皇帝×元後宮下女のハートフルラブストーリー!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-04 12:56:03
19965文字
会話率:39%
『鳥』と『人間』2つの種族が生きる皇国。鳥が一生に一度、運命の人間を求める『恋の時節』を迎えた美しく勝気な孔雀の青年『観怜』は、彼を娶りに来たと告げる人間『希世』と巡り会う。厭世家の希世を当初は拒絶する観怜だが、徐々に希世に心惹かれていく。
しかし、二人の元に皇帝の狂気が迫っていた。異種族間中華風ファンタジーBL。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-24 18:12:12
43724文字
会話率:62%
昔々そのまた昔、東の大陸には五つの大国があった。
綺麗な水に豊かな大地の国、菊水国。
大国の中で唯一海に面している国、梅月国。
染色や刺繍が盛んな国、桃染国。
民の生活が豊かな国、金杏国。
その四カ国に挟ま
れた平凡な国、蓮華国。
その後の歴史にはこの時代に蓮華国によって東の大陸が統一されたことが記されることとなる。
そしてこの時代に活躍した女性がいた。
その者は理不尽な目に遭い、底辺の生活をしていたにも関わらず軍略の才で女性初の軍師に登り詰め、軍師の頂点である総司令の側近として仕え、東の大陸を統一に大きく貢献した人物の一人である。
軍師としての才もさることながら武人としての才にも恵まれ、前線で武勇を示すこともあったそうだ。また人望も非常に厚く、良く通る声であったため檄を一つ飛ばせば手練の正規兵はもちろんのこと平民の徴兵の心をも動かせる人であった。
国のために貢献し続けてきた功績と高い人徳、その稀有な一生を記した『松春軍師伝』。
――これは後の世にまで語り継がれる物語の夜明けである。――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-20 18:00:00
38896文字
会話率:18%