日本の国技、相撲。
その起源は古く、古事記にその記述がみられる。
時代が下がり、江戸時代の徳川家斉の御代になると、谷風、小野川、雷電、阿武松など、後の世において有名となる強豪力士が登場する。
その中に一人の力士がいた。
佐野山、階級は十両筆
頭。
親孝行で有名だったが、ある時母親が大病を患ってしまい、その治療のために自分の食費を削って代金を工面していた。
十分な食事をとれない体は満足な力を出せず、結果として9連敗を喫してしまう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-16 22:47:08
9002文字
会話率:1%
お稽古事好きの熊公。
熱心なのはいいがどうも上達せず長続きしない。
ある日、横丁にあくび指南処という稽古場ができる。
これに興味を引かれた熊公は友達の八五郎、八っつぁんを半ば強引に誘って訪ねるが…。
最終更新:2024-07-22 15:32:02
7463文字
会話率:1%
呉服屋の若旦那は明日をも知れぬ重体で、床に伏せっていた。
父である大旦那が心配して何人もの名医に診てもらうも、身体に異常はない、心に何かつかえているものがあると言うばかり。
親が聞いても若旦那はだんまり。唯一、番頭にだけは話しても良いと言わ
れ、番頭の佐兵衛は若旦那の話を聞く。
その内容は・・・、この真夏に季節外れのみかんが食べたい、ということだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-08 17:30:02
12445文字
会話率:1%
小説ではなく、落語のようなものです。お目汚しですが、ご一読賜れば幸い。──「志ん生には間に合わなかったが、オレたちは志ん朝とともに生きられて幸せだ」なんて意気がってた私にとって、ここ何年かで接した訃報のなかでも最大級のショックを受けた現実。
落語好きの、髭面編集者のF君からは「嗚呼、もう落語はお終いだ」なんてメールも舞い込む始末。確かに、あんな端正な噺家は二度と出現しないだろう。でもしかし、「落語にはまだもう一方の旗頭がいるじゃないの」という思いを込めて返書した一席です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-06-08 20:19:44
3740文字
会話率:5%