浪人生・幸司(こうじ)は、難関国立大学の医学部を目指しながらも数学の伸び悩みに苦しみ、日々焦燥感を募らせていた。ある雨の夜、予備校帰りの路地裏で奇妙な光の“扉”を発見し、好奇心から手を伸ばした瞬間に吸い込まれてしまう。気づくと、そこは異世界
の“巨大な宇宙船”の廊下だった。
肌が薄緑色で耳の長い“ミノリタス”たちは言葉も通じず、幸司を一時的に“行政機関”へ連行する。言語の違いを翻訳機で補いながらも、幸司は見慣れない検査を隅々まで受けさせられた。数日後、幸司は「ハワ」という青年ミノリタスの身柄引受によって解放される。彼は仮宿を手配して幸司を保護し、「地球に帰す方法はすぐには見つからないが、いずれ何とかしてあげたい」と伝えるのだった。
船内は数百万人が暮らすほどの規模を誇り、人工空やビル群など、さながら一つの都市のような光景が広がっている。ハワの案内で食糧プラントや文芸都市区を見学するうち、幸司はこの“宇宙船”がただの乗り物ではなく、失われた母星の代わりとして世代を超えて旅を続ける“移民船団”の一隻だと知る。そこには“ミノリタス”と“マイオリス”という二つの社会集団が存在し、ミノリタスが研究・技術や文化を担う一方、マイオリスは第一次産業を中心としたのどかな生活を営んでいるという。とりわけマイオリスには“船送り”という制度があり、社会適合性の観点から優秀すぎる人材を泣く泣くミノリタス船へ送ることがあるらしい。
異世界かつ宇宙船というとんでもない場所に転移した幸司だが、彼には浪人生としての切実な事情がある。夏が間近に迫る中で、数学を中心とした受験勉強の遅れは命取りだ。そもそも地球に帰れるのか? 帰還の方法を探してくれたハワとミノリタスの研究機関が言うには、次元の扉を再び安定的に開くには相当なコストと調整時間が必要だという。この異世界での時間が経過する分だけ合格は遠のくという焦りが幸司の頭を離れない。
どうなる幸司!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-12 00:00:00
44322文字
会話率:53%
地球と同じ銀河の海に『ファルトン』と『アーバイン』という、人型生物が繁栄し文明と技術を発展させている地球型惑星が有った。
『ファルトン』はいくつもの国家間の諍いを経験したが、急速に科学技術を発展させ自らの衛星だけでは無く外惑星へ進出してその
資源を使い宇宙空間にいくつもの生存可能な施設を建設し繁栄を更に広げていた。
しかし、『ファルトン』に危機が迫る。
この星の繁栄の源。恒星『ヨーカ』が赤色巨星への坂を降り始めたのだ。
次々と起こる異常気象。恒星風の嵐、公転周期の変化、自転軸の移動。
いずれも僅かな変動であったがもたらされる影響は大きかった。
植物が枯れ食糧危機が訪れる。物価は高騰し各国で暴動が発生する。
貨幣経済は崩壊に向かい人々は掠奪に走る。
ここに来て人々には『ファルトン』と運命を共にするか、見捨てるかの選択を迫られる。
多くの犠牲を払って生み出された『コールドスリープシステム(CSS)』を搭載した大型のコロニー艦を中心とした移民船団を外惑星軌道上で建造して外宇宙のまだ見ぬ惑星へ旅立つ一団が現れた。
次々に建造される移民船団。大国や資金力が豊かな団体は我先に『ファルトン』を後にした。
そして、最後の船団が『ファルトン』を後にする。
数奇な間柄に有る3つの船団。予め予定された目標惑星の星域は近いが、それぞれの星域へ向かう事する。
そのうちの一つが『アーバイン』の衛星軌道上に到達して、移民禁止事項を無視して侵略を開始。
あがらう事も出来ずに隠れ住む先住民。
だが、偶然にその中の一人が日本へ転移。日本の技術や『術』を使って隠れ住むアーバインの民を救う。
反抗の機会を窺う先住民達。
しかし、地球にも『ファルトン』をたった一団が迫る。
彼らはどう出るのか?
『侵略』か『協調』か『離脱』か
『アーバイン』そして『地球』いずれにも訪れる最後の時。
人類は生き残っているのだろうか?
そして去っていく者達に行き先は有るのだろうか?
今、そのひとつの終わりが始まる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-10 06:05:03
2685552文字
会話率:31%
30XX年、慣性制御技術やワープ技術を確立した人類。
宇宙の各地を巡り、開拓していた。
しかし、そんな新天地の開拓は突如として終わり、人類は史上最大の危機に迫られた。突如訪れた地球外生命体、『 RLF』によって。
それは生物とは思えぬ程に
機械的...機械とも似つかない。だが、機械としか表せない。
岩のような身体で、SFの戦闘機のような形状で、変形してロボットようになったり、大きいものは航空母艦のように生命体を格納する。
岩と岩の間は青いチューブで接続されている。
地下に引きこもり、迎撃してきたが、徐々に消耗して撃退することは不可能だと判断した人類。ほぼ全員で宇宙戦艦に搭乗し、母星である地球を捨てる決断した。
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連載する予定でしたが難しかったので三話で終わりです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-05 15:00:00
4533文字
会話率:52%
踏み出すのだ
やがて死に至るところを案ずるな
歩くことは、すべての根源である…
移民船団の中で生まれ、大地を踏んだことのないハセン
新たに発見した惑星が入植可能との知らせを受け、真っ先に先遣隊への同行を希望した。
それから数年、念願の入植
先遣隊の第三次部隊に選抜され、彼は土の大地に降り立った
圧倒的な質量、命の鼓動…
その中で、彼は女神の教義にあった、心の翼を解き放つ
F.D.外伝~ゆめうつつ~の本編に収録される予定の、印象的なエピソードを抜き出して短編掲載します。
その第一弾、ハセンの記憶編です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-20 13:00:00
6359文字
会話率:10%
天の川銀河を制覇した人類は、隣の伴銀河であるマゼラン銀河へと開拓移民船団を向かわせた。
そこでは見たこともない生物や、未知の文明社会を持つ国家との争いが始まる。
最終更新:2022-10-22 07:41:04
108917文字
会話率:52%
滅びゆく故郷の星を捨てた人々を乗せた移民船団。長い航海により船の機能維持が限界を迎える中やっと移民できそうな星を発見。不時着した砂に覆われた惑星。それから幾星霜、今星の資源が枯渇し再び新天地を目指す。多くを犠牲にして。
※カクヨムにも掲載
しています。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2022-09-21 08:28:00
8029文字
会話率:64%
~ 終わらない世界再生実験、繰り返される終末戦争、創造主を討つ ~
地球到着まであと十年。
宇宙を旅する移民船団ノアは、正体不明の戦艦に襲われる。
一人生き残ったキアラは、千五百年前に消滅したはずの天球儀船プトレマイス号に不時着する。
そこ
は中世ファンタジー、現代、近未来ファンタジーが交錯し、現実と仮想の境界が曖昧な世界だった。
プトレマイオス号の周りには、太陽や月が公転している。
このとてつもなく巨大な浮遊大陸船は、人類が造ったものではない。
しかし、誰一人として、宇宙船の中で暮らしていることを知らない。皆、地球に住んでいると思っている。
歴史、科学、文化が改ざんされていることを誰も知らない。皆、世界は神「ノルン」の手によって創られたものと信じている。
そして、プトレマイオス号が巨大な実験場であり、破滅の道へ向かっていることを誰も知らない。
プトレマイオス号全体を制御・管理している人型モジュール「ノルン」を除いて。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-15 21:12:47
58337文字
会話率:42%
かつて、世界六大御曹司と呼ばれた男たちがいた。
男たちは、人類滅亡後に地球および太陽系の覇権を握る生物とはいかなるものかを考え、その末、六つのモノリスにそれを占わせることにした。
それから実に300年余。世界六大御曹司の残したモノリ
スは、予想もつかない形で暴走を始める。やがて訪れる人類の危機。しかし、そうなる可能性を僅かながらに予知していた一人の御曹司は、モノリスの暴走に備えたカウンター・システムを用意していた。
その名はフラクタル・ミライヴ・システム。
木星移民船団の子孫であったミライ・ノイマンは、ふとした切っ掛けから、モノリスの暴走とフラクタル・ミライヴ・システムの存在を知る。その時彼はまさに、人類の明日と御曹司の希望、そして数多の英雄たちの魂を託されたのであった。
※『VRMMOをカネの力で無双する』の300年後の世界となります。
※毎年4月1日定期更新です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-04-01 23:59:20
73551文字
会話率:44%
主人公はSF作家を夢見るサラリーマン。
相棒はメイドカフェの美しきメイド長。
この2人が秋葉原で起こる事件を次々と解決するオトナの、オトナによる、オトナの為のラノベ第46話です。
今回は、大陸から亡命して来た天才eゲーマーが秋葉原で本国
の女スパイに見つかりシネコンに拉致されます。
そこでeゲーマーは月移民船団をハッキングしたハッカーと対決し、無事船団は航行の自由を取り戻します。
元新体操選手だったeゲーマーは、ヲタクへのコンプレックスを克服し、プロゲーマーへの道を歩むのでした。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-01 22:48:10
11052文字
会話率:33%
地球から遥か彼方の移民船団の中で互いの気持ちを確かめ合い、結婚を決めたタローとカリン
婚姻の届けを出すために訪れた市役所で発覚したのは、カリンの本当の年齢だった
引っ越しの届け出を怠ったために、婚姻はおろか、様々な障害にぶち当たり、人生設
計が崩れていく二人
絶望しながらもあがく彼らは、無事に結婚できるのか?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-01-31 00:12:42
21442文字
会話率:52%
移民船団が第2の地球に辿り着けたのは偶然ではなく必然の積み重ねだった。
終わりからさかのぼり、必然を紐解いていく物語。
読み切りショートショート。
最終更新:2018-06-05 20:21:06
2111文字
会話率:4%
目覚めたときイヴは何処にいるのかも分からず、自分の名前さえ憶えていませんでした。
地球からの移民船団から事故ではぐれてしまった宇宙船は遠く離れた銀河に辿り着きました。そして生き残っていたのはイヴと、コールドスリープされた男性だけ。
し
かし男性は事故の影響で目覚めさせることができませんでした。
イヴの話し相手はたった一体だけ稼働しているロボットのシグマのみ。
やがてそのシグマすら活動を停止します。
最後の楽園でイヴの喜びと悲しみと、切ない愛の物語が始まります。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-05-26 22:07:20
11816文字
会話率:27%
氷河期の到来により、滅びに瀕した人類は地球から外宇宙へと脱していた。
十七歳の少年、火野翔斗は移民船団には乗れずに凍えた地球に取り残される形となったが────ふと気付くと、一万年後の凍り付いた地球にて、発火能力者・焦土として目覚めていた。
そこで出会ったのは、氷の魔女・フロージアと蒸気男爵・スティーブンソンだった。行く当てもなければ戻るべき場所もない焦土は、スティーブンソンの本体である蒸気式万能武装図書館アイオロス号に乗り、旅立つのだが……。
人類は滅亡し、雪原と氷河に支配された地球を巡る、長い旅路と日常の物語。
人外だらけの氷河期スチームパンクSF。
※後書きに挿絵あり。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-02-27 22:54:47
126837文字
会話率:56%
2000年代初頭どこからともなく現れた謎の博士。
それをきっかけに大きく変わった世界。
宇宙生物シープとの激しい戦い。
地球を捨てた人々。
地球を旅立ち、新世界を目指す移民船団。その一番艦ヴァンドラは特殊能力を持った外征
調査隊シュヴァリエを結成。
異世界の技術を集めることで打開策を見出そうと試み、シープが現れた異世界「サイト」に突入する。
世界を変える力があるという球体「パーティクル・スフィア」その希望を頼りに世界をめぐる。
人間を知る獣人。
何かを隠す上官。
どこかおかしな世界に疑念をいだく隼斗は次第に不信感を募らせていく。
不定期更新
12話以降は来年になります。思い出した頃にでも来てみてください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-02-03 22:39:24
4275文字
会話率:30%
2519年。宇宙に憧れる|桜岱 幸連《さくらたい ゆきや》は18歳。ハイスクールで落第したせいで、不況著しい惑星の就職にも脱落した。ニート目前な彼が、どうにかみつけたバイトの面接に向かうところから物語は始まる。
隣市バイトの面接は、な
ぜか空港の12番ゲート内。ハプニングから宇宙移民のエリート新入社員となって活躍?する。本艦と2隻の護衛艦からなる探査兼移民船団。本艦は艦長と12人のスタップ。移民するのは、熊タイプDNAを持つ160人の人間達。
必要性疑問なシステム類や強制的な嫁選び。話はどこへ向かうのか?
ギャグです。SF仕立てですが考証設定は適当にでっち上げてます。ツッコまないでくれると助かります。15R指定は軽エロの保険です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-01-08 17:48:46
81832文字
会話率:51%
宇宙を開拓し、新たな故郷を求めて旅をする移民船団『リ・アーノン』。
長い旅の果てに発見された惑星を調査する為に派遣されるクロスを含めた調査隊。
同僚でお調子者のキース。
後輩で明るい性格のミリア。
仲間思いで優秀な隊長ヴィン。
合理主義者のクロス。
彼ら4人は新たな惑星への着陸を試みるが、謎の攻撃によって調査船は撃墜され仲間達とは離れ離れになる。
意識を失い生死の境を彷徨ったクロスだったが、目を覚ますとなんと彼を介抱していたのはハーフエルフの少女だった!
どうやら、クロス達が降り立った惑星は魔物と魔法が存在する世界だと知ったクロスは仲間達と合流し、移民船団への帰還と調査を兼ねて旅に出る事にする。
これは、故郷を追われた者達が新たな惑星で故郷を求める物語。
※SF(サイエンスファンタジー)とHF(ハイファンタジー)の要素を詰め込んだ物語です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-10-10 01:12:17
590629文字
会話率:49%
遥か昔、とある星に移民船団に乗ってきたヒューマンはテラフォーミングをしたものの事故により開拓を中断、遺伝子操作により生み出したデミヒューマンに開拓を委託し、ヒューマンは長期睡眠(コールドスリープ)に入った。
そして、一万年の後、古代遺跡とな
った地上開拓駅で少年(地上人)は一万年寝坊した少女(先史文明人)が出会う。天には赤い月と二つのクロスするオービタルリング。地には大陸横断鉄道と蒸気船。地上と軌道が邂逅する長い旅が始まる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-10-09 18:00:00
19128文字
会話率:47%
故郷である地球を離れ、移住先を探す移民船団GET2。
船団の居住区は2隻に分かれ、人々の交流は著しく制限されている。
唯一交流が許された空間、開放エリアで出逢った少女と青年。
軌道エレベータは、今日もふたつの世界をつなぐ。
最終更新:2017-04-16 12:00:00
93647文字
会話率:54%
嘗て地球と呼ばれた惑星が、深刻な大気汚染、氷河期にみまわれ人が住めない星とかし、人類は他の惑星への移住を夢見て、移民船団を組織した。
人工Aiのサバイバル環境での適応力だけを基準にラッピングされた、上位5000名と移民船団の管理という名目の
特権階級の2000名を乗せて、地球を脱出した。
其れから、約300年の時が流れた。
この間人類は冷凍睡眠を繰り返しながら、移民船団の維持と移住先の惑星の探索を行っていた。
そして、発見した惑星には魔法が存在した。この発見に驚いた特権階級は、これに合わせた調整体を作成し移住計画を発動した。
そして、これに合わせ冷凍睡眠下にあった全調整体に此の星の現実に即した仮想現実を経験後移住させようと計画していた。
そして、一人のオークが仮想現実から目覚めた所から物語が始まる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-12-11 21:49:20
2329文字
会話率:25%
「俺は親交の使者である」
連れてこられた。そこは超巨大移民船団『カラーリテラ』
宇宙を放浪する船団にモルモットとして攫われ、解剖されそうになった直前にカラーリテラの特殊学者ルールビィ、通称ルビィによって彼女専属のモルモットとして引き取られ
る。
地球人を観察するためだそうだが途中、一つの異変が発生する。
連れてこられる際に『零壱ゲート』と呼ばれる特殊な道を通ったことにより体質が変化し超常的な超健康体質になってしまった。
ルビィは画策する。その超常体質と自身の発明したスーツを使い『ノンペル』と言う偶像でカラーリテラに一種の現象を起こすことを。
カラーリテラは今サイレント・ウォーと呼ばれる内戦がおこっている。侵攻派と親交派。それぞれがお互い主張し合い、どちらの思想を掲げるべきかと言うものだ。
ノンペルは広告塔だ。人助けや救助を行い、そこはかとなく親交派だと言うことをマーケティングするステマヒーロー。
ノンペルは一躍有名となりカラーリテラにヒーローと言う概念を創り上げる。
ノンペルとは本物のヒーローなのか。それとも偽りのヒーローなのか。地球へ帰る約束のために苦悩する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-10-14 12:00:00
154743文字
会話率:39%