一人の幼い少女が暗闇の中をひたすら走っている。
ハァハァと吐く息が白くなる冬の寒い時期だった。
何時から走っているのか、足は縺れる縺れる。
フラフラしながら動く足は止めない。いや、止めてはいけない。止めたら最後。
少女はずっと追いかけてくる
親だったモノをちらりと見ながら走る。
「あっ、、、」
雪に隠れていた木の根に引っかかっり、盛大に転けてしまった。幸い雪が積もっていたので大した怪我はしなかった。
怖さと寒さで我慢しきれなくなった少女は大きな声で泣いた。
助けて、怖いよ、寒いよ。
幼い子供の拙い語彙力で全部を説明するのは出来なかったが、吐き出したように叫んだ言葉は全て本心であった。
バケモンが近付き、少女を殺そうとした時、黒色の軍服を着た青年二人組がバケモンを倒していた。
倒し終えると震えている少女を一人が抱き上げ、名前を聞いた。
「君の名前は何かな?」
「、、、ルナ、、、」
「ルナちゃんか、いい名前だね」
優しく微笑む男性。
「ほら、オウバイも抱き上げてみなよ!」
ルナを抱き上げた青年は刀を持ったオウバイと呼ばれたに話しかける。
オウバイは言った。「ショウゾウ、その子はどうするんだ?」
ショウゾウはルナを抱き上げながら言った。
「本部で保護しよう」
「却下」
「え〜、、、」
却下という返答に納得いかないのか怪訝そうにオウバイに目を向ける。
「東京支部で良いだろ」
オウバイの出した案に渋々納得し、ルナは東京支部に保護されることになった。
それから十一年の月日が流れた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-23 09:00:01
10989文字
会話率:30%
『魔術』という技術が世界に登場してから二世紀。
極東の島国、日本帝国に存在する魔術の名家に、一人の男児が生まれる。
彼には、魔術の才能がなかった。欠片も無かった。魔術師の家系ですらない一般人でも、僅かなりとも持っているという魔力を一切保
持していなかったのだ。
優秀な魔術師を輩出する事で家格を上げている名家にとって、魔術の才能を持たない事は許し難い罪でしかない。
父は失望し、母は恥と言った。姉は軽蔑し、妹は侮蔑した。
やがて、彼は抹消される。戸籍を消し去り、生まれてきた事実を消し去り、そして彼自身は未開の原始の森へと捨てられた。
幼い子供であった彼に、そんな場所で生きていく能力はなく、時を置かずして死ぬと誰もが思っていたし、彼本人ですら遠くない死の気配を感じていた。
だが、彼は生き残った。
力を付けて、知恵を磨いて生き残った。
全ては復讐の為。
自分を無き者とした実家への、その価値観を培った世界への復讐の為に。
物語は、彼――刹那が世界の表舞台に上る所から始まる。
【令和2年4月2日、書籍化します!】折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-14 19:06:10
1681923文字
会話率:24%
幼い子供に戻った婚約者を育て直すお話。
ご都合主義のSS。
元サヤでハッピーエンド。
ざまぁは横恋慕した婚約者の幼馴染にちょっと添えるだけ。
アルファポリス様でも投稿しています。
最終更新:2024-06-18 07:44:52
2294文字
会話率:48%
共通恋愛プロット企画 参加作品です
遥彼方様の異世界のプロットを元に執筆させていただいております
こんなプロットです
落ち目の貴族令嬢のヒロイン。
焦った両親は、人に騙され、多額の借金を背負ってしまう。ヒロインは借金を返すため、黒い噂
の伯爵家に嫁ぐことになった。
噂いわく。伯爵は奴隷商人のお得意様で、幼い子供の奴隷を買っては、屋敷の地下で手足を切り刻んでいるらしい。
結婚式の後から、姿を見せない伯爵。初夜もなしでヒロインはホッとする。
伯爵の代わりに家令の青年(長い前髪で顔が隠れている)がいて、偽装結婚だから、地下室にさえ行かなければ屋敷の中で自由に暮らせばいいと告げられる。
言われた通りに自由にすることにしたヒロインは、屋敷の雑用を始める。
絶対に行くなと言い含められていた地下室に行くと、そこには元気な奴隷の子どもたちが。病気やケガで体のどこかが不自由な彼らは、伯爵に買われ、治療してもらったのだという。
子供たちの世話をするヒロイン。邪魔だやめろと迷惑そうにしていた青年だが、少しずつヒロインにほだされていく。ヒロインも、言葉と態度とは裏腹に優しい青年にひかれていく。
そんな時、今夜伯爵が会いたがっていると青年に言われ、今度こそ初夜だと焦るヒロイン。こっそりと屋敷の窓から抜け出そうとして、失敗したところを伯爵その人に助けられる。
実は青年が伯爵でハッピーエンド。
毎週土曜日 更新予定(できたらいいなぁ~)
結構長い話になりますが、よろしいでしょうか?
では、よろしくお願いいたします折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-15 10:20:00
229164文字
会話率:37%
ここは小さな女の子が登場するなろう作品を紹介していくエッセイとなります。
ジャンルとしての呼び方は『縮小娘』『小女子』『小人』『シュリンカー』『親指姫』など色々あってバラバラで統一しなくて検索しにくいのでこのような作品をここでまとめてみま
す。
ここでの『小さな』は幼い子供やロリっ子(幼女)という意味ではなく、物理的に小人や妖精みたいに体が小さいという意味です。リアルではなく、ファンタジーしかあり得ない要素です。
最初から小さいものや、薬や魔法などを使って元々普通サイズの人間が縮小化されたものや、異世界転移で尺度が違うというものなど、色んなタイプがあります。途中で等身大に巨大化できるという話もあります。
普通サイズの女の子を巨人目線から相対的に小人となるという話も含まれます。
R18(ノクターン、ムーンライト、ミッドナイト)はこのリストに含まれません。
この中の作品の並び方は『掲載開始の日』の順で、古い作品の方が先。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-24 19:59:42
90939文字
会話率:1%
お店側がやってくれていたことを当たり前だと、自分だから特別にやってくれていると思ってしまった人。
それが他人にどう見えているのか。
最終更新:2024-04-14 08:50:00
2897文字
会話率:42%
人生は死のように静かでしたが、ジンアーさんは元の生活に戻り、精神的および肉体的な拷問に耐えました。 しかし、幼い子供たちのために、たくましく生きなければなりません。
最終更新:2024-03-29 04:24:02
3086文字
会話率:0%
アルビエン・グロッサム伯爵──通称ドクロ伯爵は読書が好きだ。
だが大好きな読書ができない夜がたまにある。それはドクロになっている間。
彼は満月の夜になると、呪いでドクロになってしまうのだ。ちなみに体はどこかへ消える。
そんなドクロ伯爵の楽し
みは、ドクロの時だけできる行為、領地内の人々の様子を見ること。
「ああ、彼女は今夜もまた来ない彼氏を待っているのだな」
「幼い子供が夜更かししてるぞ」
「あそこはまた夫婦喧嘩か、やれやれ」
それをけして覗きと言うなかれ。ドクロ伯爵はそれを高尚な趣味と信じて疑わないのだから。
そして今夜も彼は目にする。ドクロ伯爵はそれを目撃するのだ。
「……また人が死んでいる」
それは連続殺人。殺人鬼による無差別殺人。
全てを見通せるドクロ伯爵の目からすら逃れるその者を……犯人を捜すべく、ドクロ伯爵は今日も目を光らせる。
──目、無いんですけどね
===
※筆者より注意書き※
本作品はホラーや推理物っぽいですが、気楽に読めるラノベです。(難しい推理物とか書けないので…)
特別深い話はございません、淡々と話は進みます。
あらかじめご理解いただきました上でお読みいただきますようお願い致します。
※注2※
舞台・年代は近世ヨーロッパ(イギリス)風な感じ(1800年~1900年くらい)、でもオリジナルで実在しない世界となります。パラレルワールド的な。
あまり時代考証とか考えずに気楽に読んでいただければと思います。
(つまり、筆者が細かいあれこれ考えるのが面倒、と)
※他サイトにも掲載しています折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-27 21:10:00
89804文字
会話率:42%
今はもう名前すら誰も知らない山奥のとある廃神社で、夜中の3時に金銭と願い事を書いた紙を奉納すると、忘れ去られた神様がどんな願い事も叶えてくれるという都市伝説がその街にはあった。
しかし、その願いを叶えてくれる神様の正体は…ただの幼い子供
二人だった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-12 07:05:19
315文字
会話率:0%
名門魔法学校を舞台に問題児と呼ばれる用務員と異世界からやってきた少年が、毎日問題を起こして楽しく過ごすファンタジーラヴコメ番外編!
今日はバレンタイン。
女子は甘いチョコ菓子と共に異性へ想いを伝える日。
そんな青春のイベントに
縁のない冥府総督府でも、バレンタイン旋風が起きようとしていた。
「オルト、お菓子作りの腕前に自信はあるか?」
「藪から棒にどうした」
同僚のアッシュからバレンタインの話題を切り出され、オルトレイは驚く。
どうやらアッシュの子供である双子、アンドレとエリザベスが兄であるエドワードにお菓子を渡したいようで……?
幼い子供の為にオルトレイは、とあるお菓子を提案することになる。
今年のバレンタインは冥府で決まり!
愉快なバレンタイン劇の開幕!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-15 00:06:39
9711文字
会話率:52%
核攻撃により絶命した主人公は異世界に転生したのですが、そちらの世界でも戦争がおきていたのです。
「戦争のない平和な世界なんて素敵かも」と軽い気持ちで行動を開始します。
しかし主人公が得た力は穴師。穴を掘るしか取り柄のないスキルなのでした。
諦めきれない主人公はスキルを使い、掘って、掘って、掘りまくり。スキルを鍛え続けた結果、穴を操るスペシャリストへと成長しました。
ですが主人公はまだ幼い子供、夢を実現するためには手足となる下僕が必要です。
有能な人材を探すためヘッドハンティングを続ける主人公は、大陸を横断しながら世界平和の実現に向け小さな種をまいていきます。
立ちはだかる難題を穴師の力を駆使しながら解決し、ついには大陸の統一を――。
争いを好まない主人公のまったり異世界統一記、12話完結の展開早めのストーリー、読んで頂けると幸いです。
この作品は「カクヨム、アルファポリス」にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-29 07:00:00
128060文字
会話率:52%
ぱぱとままの顔を知らない孤独な捨て猫ぽちは、嵐の日に女子大生、香宮湊《かみや みなと》に拾われる。
湊のアパートで飼い猫として暮らすことになったぽち。
初めてもらうお腹いっぱいのご飯。
柔らかくて温かなベッド。
優しく頭をなでなでしてもら
うこと。
湊との生活はぽちの知らない幸せでいっぱいだった。
しかし満ち足りたぽちと湊の生活は湊の交通事故死により突然の終わりを迎える。
湊は道路に飛び出した幼い子供を助けて、身代わりとなって死亡していた。
善行による死を神様に認められた湊は異世界へ転生することが許されたが、異世界で幸福に暮らすための加護【神の祝福】をぽちに遺して転生してしまう。
【神の祝福】を持たずに転生した湊は、幸せに暮らせるはずだった運命が捻じ曲げられて苛酷な人生を歩むことになる。
そのことを湊の転生を担当した天使エルウェルに教えられたぽちは湊を助けるために異世界へ行く決意をする。
「ぽちがご主人様を助けに行くのにゃ!!」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-03 10:06:15
9275文字
会話率:11%
センスはあんまり無かった。
けれどもずっと静かに努力出来る子だった。
泥水みたいな過去を必死に泳ぎきって、今を生きてる子だった。
だから嘗めるなよ。あの子を。
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
しっくり来なかったので、また書いてもお許し下さい。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-21 19:12:55
860文字
会話率:30%
会社帰りの飲み会にて。
何時もとは異なる顔を見せる彼女に興味を持った。
事務的な表情しか見せないのに、今この時だけは幼い子供の様だった。
また、誘います。
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注
意事項2
ほんのり恋愛が入っている気がします。
でもあまりにもほんのりなので、ジャンルはその他にしてます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-02 23:16:56
1552文字
会話率:39%
オタクじゃない、むしろゲームとか漫画とかアニメとか、そういうジャンルのものはあまり好きじゃないかも……そんな俺が10年ぶりくらいにゲーム機を起動しようとしたけど、なんか様子がおかしい。これってもしかして……『異世界転生』とかいうやつ……?
平凡な家庭出身のはずなのに、突如現れた魔法の鳥は父親の知り合いだし、出会った人々に神の遣いに間違われるし、性別不詳の謎の天使にモテるし、そんなのどうでもいいから家に帰りたい!
いや、まだここが現実と決まったわけじゃない。そう思いたい俺を否定するように、美少女「ソフィ」は、この世界を「魔術の絶滅しなかった地球」だと言った。
なぜか日本語が通じて、現地人の髪と目はカラフルで、なぜか恐竜がいて、クラゲみたいな生物が「犬」として飼われてて、なぜか人間が魔法を使える……ここは一体なんだ?
平凡な日常への未練を引きずりまくる男子大学生の、新天地での生活が今、幕を開ける……。
※主人公にあまりオタクの知識がないため誤認していますが、異世界転生ではなく異世界転移にあたります。
【メインキャラクター一部紹介】
薄野 湊人(ススキノ ミナト)
18歳の大学一年生。父はイラストレーター、母は研究員、姉は大学三年生。オタクな父と姉に辟易して、自身はオタク文化からはすこし距離を置いている。成績は上の下、運動神経は中の中、顔は柴犬似?オタクの知識はあまりないが、家族がオタクなので単語の聞き馴染みは多少ある。
ソフィ
15歳。ミナトと同じく世界の外から来た少女。年齢に対して上振れなのか下振れなのか判別不可能な言動と行動をかましてきたりするが、悪意はない、根はいい子である。この世界の人より明らかに格上の魔術を使うことができ、身体能力はイカれており肉体は桁外れに頑丈である。その天元突破したルックスの完成度含めて絶対に人間じゃないが、その正体やいかに。
エリス
自称、(57÷3×7)歳。長生きしていそうだが中身はお利口な幼い子供である。広げると端から端まで3mある白い翼で空を飛ぶことができ、見た目は名画や彫刻にある天使やキューピッドとよく似ている。「本当の天使になるために天使の泉へ行かなければならない」と言い天使の泉を目指しているが、天使と同じ見た目をしているのに泉へ行く必要はあるのかは謎。両性具有。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-16 14:59:43
35671文字
会話率:23%
男の名はフィル。転生者である。
熊のようなヒゲ面のムサイ男であるが、丁寧な言葉遣いに知識豊富でちょっぴりお茶目な旅の吟遊詩人。パーリーピーポーで女の扱いがうまい、割と節操のない男である。
そんな男の旅の道連れは、天使のようにきゃわゆ
い奇跡の美幼女ナカちゃん、ほか2名 (2匹?)。
この3人は首輪を付けたフィルのペットである……ペットぉ?
(本作はR15です……本当です。ちなみにペットの日本語訳は愛玩動物です)
首輪を付けた美幼女を連れまわす男は特殊な性癖の持ち主かはたまた奴隷商か? しかしてその実体は!
その真の名を『ペドロフ・チイチャイコスキー』という。ひどい名である。
男を転生させた女神?の計らい??により“ちいちゃいこ”と(卑猥な意味で)愛し合う幸福な一生?が約束されるチート能力保持者であった。
ところがこのフィルさん、幼い子供に欲情するような倒錯趣味は持ち合わせていない、全くのどストレート。
何処までも付きまとう真名という本名から逃げるように旅を続けるフィル。果たして彼は自らの真名とチート能力から逃げきれるのか、はたまた欲望に負けてノクタンに引っ越してしまうのか。
最初のお話は『ペドロフ・チイチャイコスキーとひみつのようじょ』
一行がとある王国にやってきたところから物語は始まります。
投稿方式は1エピソード1章の短期連載方式。
エピソード単位で執筆、投稿し最終回フラグを立てておしまい。
続きのエピソードができたら継続投稿、できなきゃそれでおしまい、という主に作者に優しい投稿方式を予定しています。
性的な直接表現はしませんが、それを想起させる描写はあります。
暴力描写があります、人も死にます。子供に対する暴力もあります。
小児性愛者(ペドフィル)と小児性犯罪者(チャイルドマレスター)を扱っています。なるべくライトに読めるよう努めますが、これらの関係者を茶化したり、軽んじる意図はありません。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-16 12:00:00
120713文字
会話率:43%
現世にて許されざる罪を犯し、神からも仏からも見捨てられた者達が落とされる地獄の底『無間地獄《むげんじごく》』。
その悍ましい獄卒が闊歩し、人の命が虫ケラの如く踏み躙られる最低最悪の地獄から抜け出す方法はただ一つ。同じ地獄に落とされた人間であ
る『獄門衆《ごくもんしゅう》』を百人殺し『盂蘭盆ノ経《うらぼんのきょう》』という経典を完成させる事。
現世にて己の腕を磨く為だけに数えきれない程の人々を手に掛け無間地獄に落とされた人斬り『雅《みやび》』、幼い子供の身でありながら無間地獄にたった一人落とされてしまった少年『千賀丸《せんがまる》』。
ひょんな事から当てのない旅路を共にする事と成った二人は、次々と現れる獄門衆や獄卒との死闘を掻い潜り、人の欲と罪とが渦巻く地獄の深淵へと潜ってゆく。
獄門衆を十人殺す毎に刻まれてゆく『業』という摩訶不思議な力、その能力と生前に獲得した戦闘技術とを駆使した罪人達の血で血を洗う殺し合い。
他に類を見ない圧倒的な臨場感で描く本格バトルアクション、新時代の物語が今始まる!!!!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-14 21:09:26
155607文字
会話率:29%
身に余る超能力と胸を持つ里見透。高校二年生。彼女には超能力を以ってしても解決出来ない悩みがあった。超能力を有しても非力で無力な彼女ができることはただ静かに時間が過ぎることを待つのみ。
歪でありながらも平穏な日常が一人の飛び級留学生によっ
て鮮やかに激変する。留学生はマルコ・マカリスターと名乗る。金髪オッドアイの日米ハーフでありながら日本語を流暢に話し、制服よりもランドセルが似合う年端もいかない幼い子供。
マルコが留学してきた初日のうちに旧校舎のトイレにて透はほんの出来心で『彼』が立って用を足す姿を透視能力で覗き見してしまう。
ここは女子校なのに何で男の子がとかそういうのはどうだっていい。
なんて……なんて可愛い男の子なんだ!
こうして、バトルありサスペンスありラブコメありなんでもありの目も眩むような学園生活が始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-25 23:01:47
1356201文字
会話率:52%
男爵家令嬢のルイ―セは、双子の病弱な兄と共に、領地に籠って慎ましやかに暮らしていた。
ある日、アーデルハイド王家から兄のカールを王宮へ呼びつける書簡が届く。
しかし、病弱な兄を王都へ向かわせることは困難だと思ったルイ―セは、自分が兄の身代わ
りになろうと、男装して王宮舞踏会へと乗り込んでいった。
「私がカール・ティーセルです」兄の名を名乗り、男装してワルツを踊れば元の生活へ戻れると信じていた彼女の元に、今度は王太子殿下からの書簡が届く。
どうにも断れない状況へと追い込まれ、男装したまま王太子殿下の側近として働くことになった彼女は、王妃殿下と一晩だけの約束でドレス姿を披露することになった。
その姿を王太子殿下に見られたことで、彼から一目惚れされたルイ―セは王太子殿下との婚約を回避しようと国外逃亡を決意する――。
※主人公ルイ―セは男装し兄の名前を名乗ります。
〇主人公ルイーセ・ティーセル →カール・ティーセル(男装時)
〇双子の兄 カール・ティーセル→ルイス・ティーセル
※乙女ゲーム世界の話ですが、主人公はゲームヒロインではありません。あくまでも脇役です。
※ゲームヒロインは転生者ですが、作者の力量不足によりその設定があまり生かせておりません。
※主人公のハーレム状態になりますが、これにも一応設定があるため、最後には理由が明かされます。
※乙女ゲームの世界は【王立学術院】入学後の三年間になります。36話からがゲーム本編になるとお考え下さい。
※幼い子供に性的な描写が後半で薄っすらあります。嫌悪感のある方は読むのをお止めください。
※この作品は同時にアルファポリス様にも掲載する予定です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-21 15:50:28
459834文字
会話率:33%
貴族たちが集うパブリックスクール。通称ガーデンには、「氷薔薇の乙女」と評される公爵令嬢がいた。誰をもが羨む美貌と、誰をも疎むその瞳は、近寄り難く。しかし、誰しもが手を伸ばすものだ。高嶺の花。その名はリコリス・アン・ヴァニティア。彼女は乙女ゲ
ーム「Masquerade Carnival」に登場する恋の邪魔役、いわゆる、悪役令嬢だった。
主人公、リコリスは幼少期のとある日に突然、前世の記憶を取り戻してしまう。それは彼女に大きな絶望を与える事となってしまう。それは「生まれ変わったら…悪役令嬢…。」「どうして主役じゃないの?」それは己の配役を恨んだ声だった。そう彼女は前世では「主役の座」を欲しがった一人の役者だった。しかし、与えられたのはまさかの脇役だった。生まれ変わっても得られなかったという失意が幼い子供の心を黒く染める。
しかしそれは彼女を熱く滾らせた。「私に脇役をやらせた神様に、役不足でしたって言わせてやる!」彼女はそう言って失意の底から立ち上がる。
そして誓うのだ。「原作通りの悪役令嬢」として振る舞い、この物語(うんめい)を全うしてみせると声高らかに。そして、彼女は自ら幕を上げる。それは滅びの物語か、それとも死への行進曲(マーチ)か?
「この世にはね、2種類の人間しかいないのよ」
「主役 と 脇役 。そう、私(わたくし)と貴女。脇役は脇役らしく身の程を弁えなさい。」
その言葉で原作ゲームの主人公であるメリー・マイアの物語の全てが始まり、その言葉で悪役令嬢であるリコリス・アン・ヴァニティアの人生の全てが終わる。
それでも彼女は悪役令嬢を貫く、それは自分の役者という威信にかけて。
これは主役になりたいと渇望しても、主役になれなかった哀れな少女の、それでも進むと決めたプライドの物語。これは滅びに抗う物語では無く、自ら滅びへと向かい、そして、死へと向かう物語。
少女は今日も、悪役令嬢の仮面を被り踊るだろう。そうすると強く決めたのだから。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-15 00:33:30
28391文字
会話率:41%
遥か昔暗殺者として名を馳せたある男は不老不死の呪いをかけられ、当てもなく世界を彷徨っている。過去の怨念に囚われ、終わる事のない苦しみにいつか死する事も諦め、ただ日々を過ごしていた。何も変わらないある日、男はある幼い子供を助ける。その子供は、
口が利けなかった。しかし男と共に旅をする中で少しずつ言葉を覚えていく。やがて成長したその子供は、男の目となり天の街を目指すのだった。
カクヨムにて短編版完結済み折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-04 22:17:06
274755文字
会話率:70%