よぉ。いきなりだけど、あんたは犬派? それとも猫派? なぁどっちだい?
なんて、ははは、どうでもいいんだ。悩ませちまったらごめんな。犬と猫どっちが好きか議論するなんて不毛だよ、不毛。そのことで争うなんて特にな。
しかし、ここにもそんな
不毛な連中がいた。猫好きの女と犬好きの男。ああ、女と男と言っても――
「おい、クソババア! そのクソ猫どもをうちの庭に入れるなっつっただろ! うちのロッキーが引っ掻かれでもしたらどうしてくれるんだよぉ!」
「うるさいんだよ! あんたこそ、その馬鹿犬の夜鳴きをやめさせたらどうなんだい! この飲んだくれ! デブ! 死ね!」
女と言っても婆さんで、名前はアン。男の方は小太りの中年で、名前はドリー。ドリーが着ている白いタンクトップは黄ばんでいて、いつかも思い出せない昔吐いたゲロが染みて模様になっている。
この二人は平屋住まいの隣同士。仕事をしておらず、ともに裕福とは言えない。趣味はテレビ、人の気持ちを考えず言いたいことを言い、嫌われるタイプ。それから不潔で、まあ、こんな風に共通点も多いが、この二人に恋が芽生えるはずもない。歳の差を言ってるんじゃない。猫好きの犬嫌いに犬好きの猫嫌い。こりゃキューピッドも逃げ出すね。
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-07-05 15:00:00
2487文字
会話率:17%
昼間の街中。ふらふらと歩くその男を見て、目を見開く通行人たち。
仰け反り、ビルの壁に背中をぶつけた主婦らしき女性。
手を合わせ、念仏らしきものを唱えたお婆さん。
うおっと、声を上げた会社員風の男性。
口にハンカチを当て眉を顰める。
皆、決まったような反応。
その男は白かったワイシャツを着ていた。そう、白かった。今は赤く汚れている。
その服の下には、心の内には何が隠されているのだろう。
男は青白い顔したまま歩いて行く。どこへ? どこへ行くにせよ
その先々で彼はヒッと漏らしたような悲鳴を浴びるのだろう。
彼はゾンビ。違う……とは言いきれない。
ある時、死者には一日の猶予が与えられるようになった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-20 16:00:00
2451文字
会話率:13%
・・・・・・いい気なもんだ。寝息を立てて眠ってやがる。
刑事は隣の席に座る老女を横目で見て
その手からずり落ちそうになっている布をかけ直した。
「・・・・・・うぉ!」
「ひひひ・・・・・・」
「なんだよ婆さん。起きてたのかよ。突然目
を開くから驚いたぜ」
「ひひ、私は眠りながら周りの状況を探ることができるのさ。
手を伸ばしてきたから胸でも触るんじゃないかと思ってね」
「はっ、冗談」
「私はいいんだよ?こいつを外してくれるなら色々サービスしてやるさねぇ」
そう言うと老女はバッと両腕を顔の前にあげた。
布が床に落ち、露になった手錠が車内灯に照らされキラリと光る。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-14 11:00:00
3353文字
会話率:20%
あちらこちらから水蒸気が上がり、焦げ臭さが充満する火災後の現場。
辛うじて焼け残った家の骨組みは真っ黒に煤け、消火活動で使われた大量の水がポタポタと滴り落ちていた。
通報からすぐ現場に到着したはずなのに、到着した時点で手の施しようが
ないほど建物は炎に包まれ燃え上がっていた。
消火というより、周りの建物への延焼を防ぐので精一杯だった。
名の通った拝み屋が住んでいたと聞くその建物で、拝み屋のお婆さんが逃げ遅れて焼死した。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-04 10:57:26
6449文字
会話率:27%
本編完結済みで番外編を5日に1度のペースで投稿しています。
※誤字報告ありがとうございます。
国語力がそこまでないために手直しとか出来ませんが見直した時にさすがにコレは…とわかった誤字は直します。
誤字が多いかも知れませんがそれでも良けれ
ば見ていって下さい。
【本編のあらすじ】
魔王を討伐した矢先に仲間の聖騎士、聖女、魔法使いに裏切りに合って意識を失う前に謎の女性の声を聞いた。
すると17年前に厳しくも愛情たっぷりに育ててくれた爺さん、婆さんに拾われた日に戻ってきていた。
しばらくしてよりいっそう逞しく成長した元勇者は一緒に育った友人と見聞を広める旅を始め心の中で「あいつらに出会ったら一発殴ってやる」と息ずいていたら、そこに前回の時に命を奪った魔王が「ようやく見つけたぞ!お前の為に魔王を止めてきた!嫁にしろ!」と押し掛けて来たがとある事情により出来なくなった…。
かれこれ問題が次々に起きたがそれをはね除ける元気な爺さんと婆さまと村人達がいるから事なきを得た。
そして主人公は自分が生まれた国に行き出生をしり祖国の問題を解決?し村に戻っると、とても悲しい出来事が襲ったのだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-03 20:00:00
1315536文字
会話率:80%
東の国ヒノモトで剣の修行に明け暮れ、天下無双とまで呼ばれるに至った剣士タケゾウ。
しかし思い描いた理想の剣士とはかけ離れた命のやり取りの毎日から逃れ、自らを見つめ直すために旅立った。
海を渡り、西へ西へと向かい辿り着いた城塞都市ブルーノで一
人の魔法使いと出会う。
彼女の名はローテアウゼン、少女の面影の残る姿をしているが500年余りを生きる魔法使いだった。
彼女は里帰りの護衛をタケゾウに依頼する。
こうして魔法使いとタケゾウの珍道中がはじまる。
しかし、その行く手が穏やかであるはずもなく、襲い掛かる魔獣、刺客、そして巻き込まれる事件の数々。
そんな旅の中でタケゾウはローテアウゼンを守ることに理想の剣士像を見つける。
そして少しずつ明かされていくローテアウゼンの生きてきた軌跡、彼女はなぜ自分に封印を課したのか。
なぜ里帰りをするのか?
彼女の郷里で待つものは何か?
第一章 城塞都市ブルーノ
第二章 漆黒の姉妹(レイヴェンシュワルツシュバイセン)
第三章 コリーンのイセッタ婆さん
第四章 決戦 スツーカ砦
第五章 黒い森のクロエ
第六章 黒金の城(シュタールシュロス)
第七章 英雄
最終章 エピローグ
Twitter【@kow_fukuyama】折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-03 06:00:00
354402文字
会話率:44%
『意味が分かると』『てるてる坊主』で検索したら先輩方の怖い話がヒットしたのだが、何故吊るす?
お婆さん、意味ある?
すいません、生意気な事言って。
キーワード:
最終更新:2024-07-01 03:15:21
215文字
会話率:55%
お婆さんを助けようと、不慮の事故で亡くなった幸雄。
真っ暗な空間で、告げられたのは、過去、三世代で能力を使い切れずに、亡くなっていたこと。
人間は、能力値を使い切って人生を全うするが、幸雄は溜まった能力を、開放する必要があった。
既に
現世では肉体がなく、別世界で生きることを告げられ、ライトという青年として転生する。
与えられたスキルはコピー。
しかし、実際にはスキルの枠があるだけで、努力しないと使えないことが分かる。
美人の冒険者ミーサと出会い、彼女の夢が、Sランクの冒険者になることだと知る。
異世界で生きていく為、訓練を積み、スキルを上げるライト。
異世界での記憶がない為、記憶喪失を装うライトだが、幼馴染のメイサと再会してしまう。
そして、事件に巻き込まれ、異世界では、あり得ないスキルの使用に、ミーサに疑われ始める。
真実を求めるミーサと、彼女に好意を寄せるライト。
ライトは、新たな世界で、如何に生きていくのか。
そして、想いを寄せる女性の夢を、叶えられるのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-30 21:29:34
1139603文字
会話率:54%
異世界転生先で育てのお婆さんが亡くなった時、少女は転生前の出来事を思い出す。
どうやら自分は短命の運命に囚われて記念すべき100回目の輪廻転生を果たしていたようだった。
何故自分は短命なのか。転生前に現れたクマはなんなのか。
そして、お
婆さんは一体何者なのか。
育てのお婆さんが最期に与えたお使いという名の旅に出た少女は自分と世界を知っていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-12 00:42:20
6123文字
会話率:35%
勇者に魔王様を殺され劣勢の魔族軍!ついに魔王召喚をするが現れたのは100歳を超えるババア!?
若返りスキルを使いサイドカー乗り回し、キャンピングカーを乗り回し!
経験値欲しさに冒険者を襲う!!
「殺られる前に殺りな!」「勇者の金を奪うんだ
よ!」と作り出される町は正に理想郷!?
戦争を生き抜いてきた魔王ババア……今正に絶頂期を迎える!
他サイトにも掲載中です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-02 18:20:00
191139文字
会話率:50%
恩人のお婆さんが作ってくれた『あの味』を再現するのって難しいんですね! でも、ボク頑張ります!
最終更新:2024-05-29 11:49:24
8858文字
会話率:30%
電車の中でスマホいじってる人多いですね。
最終更新:2018-08-08 05:36:05
299文字
会話率:100%
ある村にお爺さんとお婆さんが住んでいた。お婆さんが川で洗濯をしていると、川上から大きな桃が流れてきた。お婆さんはそれを拾って、家に持って帰ると、中から赤ん坊が生まれてきた。その赤ん坊は桃太郎と名付けられた。十五歳になった桃太郎はある重大は決
心をした。鬼ヶ島へ行き、鬼共を成敗してやるのだと誓った。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-23 19:28:43
55577文字
会話率:36%
兎に角気持ちの悪いババアに口の悪い兎が心の中で反抗する話。(笑)
最終更新:2024-05-20 18:14:05
1064文字
会話率:32%
異世界のクラス転移に巻き込まれ、最高ランクの召喚師として召喚された主人公が無双!! とはならずに右腕チョンパの上で国外に追放されてしまう。
運良く? 人使いの荒いお婆さんに助けてもらい、改めての異世界ライフを開始することになる。
少しく
らいな正直者が馬鹿を見ない展開があってもいいんじゃない?
モフモフ、ダックスフンドを添えて。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-24 20:11:03
55727文字
会話率:46%
あるところに、お爺さんとお婆さんがいました。
飼い犬とお婆さんを失った太郎は、鬼退治へ行きました。
「カクヨム」にも掲載します
最終更新:2024-04-12 00:12:53
7134文字
会話率:23%
あらすじ
主人公の栄二は母親に勉強が出来ないと暴力を受けていた。そしてついに家を追い出されて途方に暮れ歩いている時前はそんな事なかった事をを脈々と思い出しながら歩いていた以前預けられていたお婆さんの家での事やアメリカに移住していたころのこと
などを思い出しながら歩いていた。お婆さんの家では何でも自分でできるとても良い子だと褒められていたことやその家でも皆と仲良くしていたある日自分の家族と言う者達が栄二を迎えに来たのだったがその事が何なのか戸惑ってしまう時間もなくアメリカに一緒に連れていかれる事に為る。そしてアメリカでの家族と言う者達との生活だったことも思い出していた。しかし以前の生活では仲良くしていたのに母親が日本に帰ると急に窯変して何かと栄二に八つ当たりの如く体罰を与える様に成ったそして歩きながら以前褒められていた三ツ沢にあるお婆さんの家に行く事にしたが道が分からず交番で三ツ沢下町までの道筋を聞こうとするが子供の外に居る時間でないので連れ戻されてしまう。連れ戻されてから何をされるかと心配する栄二だったがそこに丁度父親の
一が帰宅して居てほっとするそして一は礼子にいくら何でも遣り過ぎだと言って聞かせた
。
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-04-05 18:49:07
33581文字
会話率:48%
母を癒しながら生まれてきた私は、教会で出産を手助けする『お産婆さん』の補助として働いていた。家と教会を行き来する私を見る、どこかで見たような男の人。彼が現れて、私は…
最終更新:2024-03-18 20:48:44
5642文字
会話率:52%
今一度考えて欲しい。
未来を結果を。
そんな想いを込めた小人婆さんです。
最終更新:2024-03-01 07:00:00
310文字
会話率:6%
謎の恩返しから始まるお婆さんの物語。
最終更新:2023-12-25 23:00:00
245文字
会話率:0%
数奇な運命を背負った血筋の青年、織島伊織。彼は母親の指示に従い、桃源神社に向かうことになった。
しかし、向かう途中に怨霊に襲われてしまう。
そのピンチをこの世に唯一存在する幽鬼(ゆうき)族の澪鬼(れいき)に救われる。
無事に桃源神社に到着し
た伊織はその日を境に不思議なもう一つの世界、『桃源郷』に脚を踏み入れる。
ハーレムは二話からです。
⭐⭐⭐は場面変換です。
そして『桃源郷』を巡る因縁に巻き込まれていく。
・織島伊織……二十二歳の男子大学生
・澪鬼……幽鬼族の鬼であやかしを狩ることを生業にしている。後に伊織の護衛も任される。
・ヒメ婆さん……伊織と『桃源郷』をつなぐキーマン。『桃源郷』でもかなりの有名人で……?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-24 23:00:00
7200文字
会話率:53%
聖女の家系であるエスメラルダは、日本に行くように、命令される。
日本に、魔王軍の幹部が潜伏しているからだ。
勇者の国には魔法がない。
エルメラルダは主戦場で戦いたいので、嫌がったが、無理矢理転移させられた。
だから、準備がなく。そこで知
り合った田中のお婆さんの持ち家で、ラーメン屋を任されることになったが、
ある日、店にラーメン評論家がやってきた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-21 19:11:19
2938文字
会話率:50%
今年30歳を迎える独身社畜、成宮 誠は、何故か昔から毎年決まって同じ様な内容の初夢を元日に見る。
それは2084年、90歳になった老後の自分が出てくる夢だ。いつも隣には俺の妻と思われる女性がいて、心底優しそうなそのヨボヨボのお婆さんと仲睦
まじくほのぼのと暮らしている理想の老後の姿が脳内には映し出される。
どうやら、俺はその夢の内容的に、まさにそこから60年前の2024年の30歳の時にその彼女と結婚するらしい。ただ、あまりにも夢に出てくる妻については、年齢のせいもあってか、若い頃の姿が全くもって想像できない。
そして、気がつけば俺はまさに今年30歳になる年。
初夢は正夢になるという迷信や、あまりにも同じ様な夢を元旦に毎年見るといった不思議な出来事からも、俺はその彼女をてっきり大学の頃から付き合っていて、プロポーズも済ませていた彼女との未来の姿だと信じてやまなかったが、蓋を開けてみれば浮気をされており...先日のクリスマスに別れたところ。
そして、今、俺に他に女性と関わりがあるかと言われれば、それも職場ぐらいで、それも皆、俺がどう頑張っても手に届かないような高嶺の華の女性達しかいないといった虚しい現状だ。だから、その彼女達と付き合うどころか、今年に結婚なんて論外でしかなく、ありえない。
そんな状況から、何度初夢として見ようが所詮は夢は夢。無意識に俺は昔から、ご都合主義な気持ち悪い妄想を夢として見ていたのだろうと、皮肉にも30歳になる年を迎えた今、一生独身で生きる決意をしたのだったが...折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-17 23:16:04
45303文字
会話率:24%
兎が抱く狸への復讐心と殺意…それは恩人のお婆さんを殺されたあの日から始まった。
カチカチ山に誘い込んで始まる兎と狸の愛と憎悪の物語。
こういう多くの人が知っている昔話を元にすると、その元ネタとの落差から面白さが倍増するという『ギャロップギャ
ップ効果』を狙ってみました…とか言って。
よろしければ是非!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-10 19:48:31
5581文字
会話率:43%