ただの取材旅行で訪れたつもりが、二年前にここで起こった真紀子氏の不審死、———あるいは未解決事件———について、調べることになるとは。
その悲劇が起こったのは、主人兼光氏の不在中であり、その時この島にいたのは、現在もこの館に泊まっている長男
俊典とその妻子真希と美香、次男の隆平に専属医の小山内咲、使用人三名と雪子氏。彼女の遺体には外傷や毒物反応が一切無かった。右腕の付け根には、火事の中俊典によって運ばれた際に付いたと見られる焦げ跡が残っていたと云うが、死因は依然不明である。しかし、ここからどのように犯人を探すのか。主人の懇願と私的興味に負けて先生は依頼を引き受けたものの、真相を突き止めるための策はあるのだろうか。そもそも、犯人は外部の人間で、今頃本土のどこかで何食わぬ顔で生きている可能性だってある。と云うか、その可能性の方が高いように思う。もしそうであったなら、いくら身を粉にして証拠を探したとしても、徒労以外の何でもない。ゴールのない迷路を右往左往するようなものである。
しかし、夕食前にご主人が云いかけた言葉が気になる。ご主人は、真紀子氏を殺した犯人が今ここに居ると云うような口振りだったが、彼には何かしらの———現在この島にいる人間の中に犯人がいると云う証拠———或いは、その犯人を見つけ出す手がかりでも持っているのだろうか。
夕食の席でのあの様子だと、ご主人はそれを家族にも教えていない。
明日からは、あくまで表向きは小説執筆のための取材として、容疑者でもある各人に二年前の事件について尋ねることになるのだろう—————
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-27 17:36:45
112694文字
会話率:51%
旅行関係のライターの仕事をしていた里美は、夢だった辺境の地への取材旅行を実現させる。
最終更新:2024-10-05 07:00:06
76585文字
会話率:16%
主人公の神谷たかしは小学校六年生。
特に目立つところはないごく普通の男の子だ。
行きつけの本屋である一冊の本に出会うことから、心に秘める様々な思いに駆り立てられるようになる。
雑誌の編集者がおじさんの知り合いだとわかり、どんどんその雑誌に引
き込まれていくようになる。
身近に抱える友達とのこと。クラスメイトの問題。
雑誌の取材旅行に参加した事で、少しずつ成長し、自分の抱える問題にも正面から向き合っていく姿を描いた物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-02 19:57:19
54806文字
会話率:42%
推理小説「咸陽の四鴻啼」を創作するときに取材旅行に行った「麻賀多神社」の話や創作裏話を書いたエッセイ。
最終更新:2022-05-16 02:10:25
2798文字
会話率:11%
作家の私は担当編集と共に取材旅行に出かけていた。すると担当編集が深夜に窓を叩く謎の音がすると訴えかけてきた……。
カクヨムの方でも掲載しております。
最終更新:2022-05-12 00:31:28
3036文字
会話率:31%
高校生漫画家の荒神は多くの新人賞に漫画を送るも全て落選していた。
長い時間をかけた作品も審査員から酷評され、荒神は自分の作品の方向性について悩む。そんな時、彼の前に魔神が現れた。魔神は言う、
「われの名はヤミヤミ! 100年に1度現れ、願
いを3つ叶える魔神である!! 『願いを増やす』以外の願いなら大抵のことは叶えてやるぞ」
願いを三つ叶えると言う魔神ヤミヤミ。
荒神が一つ目の願いとして口にしたことは『億万長者になりたい』とか『モテモテになりたい』などというありきたりな願いではなかった。
荒神が一つ目の願いとして言ったのは……、
「俺をファンタジーの世界に連れて行ってくれ!」
荒神はスランプを脱出するため、摩訶不思議な冒険が待っている異世界への取材旅行を決意したのだった。
荒神は取材をしながら漫画という文化を異世界に広めていく。
※漫画を作って成り上がり、漫画を通して仲間を作り、冒険する異世界ファンタジーです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-30 18:18:48
87883文字
会話率:54%
2年前、真理ちゃんの母であり画家の多恵さんは5月の長野に画の取材旅行に出掛ける。その列車の中で昔彼女に恋焦がれ、他の女性と結婚し借金の為自殺した男友達が幽霊になり、二人の仲間まで引き連れて現れる。仕方なく幽霊3人をお供に茅野でレンターカーを
借りて、ビーナスラインを突っ走る事にする。一人の男は元蕎麦屋で妻に浮気をされて、酒びたりに成り、肝臓を壊し死に、もう一人は憧れであった女性と結婚直前まで行き、破棄され、酔っ払って歩いている所を車に轢かれて死んだ男。素晴しい景色に感動し、スケッチの手を休める事無く幽霊達の話も聞く多恵さん。
そして多恵さん自身にも恋にまつわる苦い思い出に浸る。やがて男たちの心も次第に解れ、それぞれ幽霊から守護霊に転ずる事に努力すると誓い、多恵さんと別れていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-29 11:33:32
45240文字
会話率:48%
(あらすじ)
永久機関の発明を世界が夢見る時代。
ある王国はそれを他国に先駆けて開発、運用していた。
さて、その国の文壇で注目を集める作家ウィルは、義理の妹であるクレアと夜行列車にて取材旅行の最中、運悪くトラブルに見舞われて深い森を放
浪することになる。
兄妹がしばらく森をさ迷ってたどり着いたのは巨大な屋敷。……だがその屋敷にはある重大な機密が眠っていた。兄と妹の推理の絆がいまここに試される。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-19 08:24:16
59772文字
会話率:42%
俺はゲームディレクター、名前は……まぁ、言わなくてもいいやろ。1回しか出てこないし。新しいゲーム制作の取材旅行中、妙な遺跡で妙なロボットに妙な契約を強制的に結ばれてしまい、目が覚めたら、俺が20年も昔に作った乙女ゲームの悪役令嬢に転生してし
まっていた!!
美少女になっても中身はオッサン(四十路)! 迷走だらけのディレクター! 攻略ルートは多分1つ!
ようは悪役令嬢が高笑いしながら自分で作ったロボットを操縦してノリと勢いだけで好き勝手やって無双する話。たぶん。きっとそう。おそらくは。そうならなかったら笑って許して。
※2章の開始に合わせて、タイトルに『パッチワーク・フロンティア』を追加しました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-13 20:00:00
463691文字
会話率:37%
北海道の奥地にある針九里村で毎年の12月某日に「奇祭」が催されるという。しかしその実態は謎で誰も確認したことはない。千葉中央大学の民俗学懐疑をテーマにした研究を進める笠松教授はゼミ生である磯部が北海道の奥地出身で「針九里村に該当すると思わ
れる村がある」と話してきたことを機にゼミでの取材旅行を敢行することとした。ときを同じくして笠松ゼミの一員である野崎拓哉の彼女である高橋摩耶子も両親が「針九里村へいく」というメモを残して行方不明になった縁から旅行を共にすることとなる。
冬ホラーフェス2020参加作品。アリ・アスター監督が手掛けたホラー映画の金字塔「ミッドサマー」より着想を得て執筆に及びました。いわば「イデッチ版ミッドサマー」をとくとご覧あれ!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-24 00:00:00
18586文字
会話率:61%
黒岩は、大手広告代理店に入社し、徐々に成績を上げ、社内でも出世街道をひた走る。祖化しある陰謀に巻き込まれ、ついには警察の取り調べを受け、ようやくの事無事釈放された。しかし社内の腑に気は以前とは違い、釈放されたにもかかわらず、冷ややかな態度で
出迎えられ、自宅待機というたちとなり、取材旅行と称して、日本列島を旅する。その旅の途中に清楚な女性と出会い、その新鮮な雰囲気が気に入ったが、その主旅を続け、北海道まで旅をした。東京に帰ってからは、猛烈サラリーマンではなく、時間をゆっくりと楽しむ生活を楽しむようになった。そして会社を退社し、独立する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-11 17:51:55
287361文字
会話率:5%
小説の取材旅行に同行した作家と新人担当者。イケメンな新人担当は、旅行中に詩を書いていた。作家がそれをこっそり読んだら、それは恋の歌だった。隣にあの人がいるからー。あの人って、俺の事?!
東京から飛騨高山への詳細な描写付き。旅ものとしても楽
しめる!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-30 16:51:38
11848文字
会話率:44%
異世界から日本へやってきたエルフ(女)とドワーフ(女)。使命もなければ目的もない二人はただただ日本を観光して回る。地球の歴史にどっぷりはまったエルフのお目当ては城址に古戦場、神社仏閣、博物館! 大飯食らいで酒飲みのドワーフが目指すはご当地
グルメにブランド牛、地酒、地ビール! 異世界亜人コンビが今日も東奔西走する。
※作者の実体験を元にした観光レポ的作品のため、いわゆる取材旅行が必要ですので不定期集中連載となります。また、むしろ挿絵(加工済み取材写真+3Dキャラクター)がメインの作品ですので、文章自体は短めです。ご了承ください。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-27 12:05:59
30644文字
会話率:60%
絵本作家として10周年の迎えた門脇はアメリカに取材旅行へ行くことにした。
旅の途中で出会った西村という男と旅を共にすることになる。
その理由は、「囚われたユニコーンの角で体に十字を刻む」という摩訶不思議な目的を持っていたからだ。
旅の果て、
ニューヨークでユニコーンと対峙する西村だが、門脇は最後まで成り行きを見守ることができなかった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-23 01:09:40
17594文字
会話率:30%
美奈は、ある男の写真展の最終日に、銀座のギャラリーへと出かける。そこには男の人生の魂の記録が、隠喩のように、一枚一枚の展示作品に込められていた。男の名は悠。美奈との出会いはあるジャズ喫でだった。海外の取材旅行から帰ると、いつもそこに立ち寄っ
ては、目立たぬ片隅のテーブル席を選んで作品を広げ、原稿をしたためていた。悠は、大切そうに写真を手に取るたびに、旅先で置き忘れていた捨てやることのできぬ感慨に、一人ふけることになる。美奈はそんな悠の姿に、何か運命的なものを感じ、強く惹かれる。男の人生は、写真の中に収めfられた数枚の絵を通して、不思議な時Kを超えた出会いと別れの物語の中をさまよってきていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-03-15 19:44:39
47896文字
会話率:0%
民族のサラダボウル・ニューヨークに暮すルポライターのケンジは、東京のプロダクション社長の親友、瀬川からアメリカ先住民の取材を希望するカメラマン、ハルコを取材に同行させてほしいというリクエストを受け、ハルコを連れてサウスダコタに取材旅行に出か
けた。旅先の先住民居留地でハルコは両腕に蛇のタトゥーを入れた男らに囲まれ、金を要求される。ケンジは男らを追い払い、そのころからハルコはケンジに惹かれ始める。ニューヨークに戻り、マンハッタン成り立ちの話、ヘルズキッチンという、かつてアイリッシュ・マフィアの暗躍した地区などをめぐり、二人は愛を育んでいく。いったん日本に戻ったハルコは、瀬川に二人の関係を知られてしまい、東京のプロダクションをやめてマンハッタンで暮らそうと心に決めて、ケンジと再会する。ある日二人はクラブに出かけ、そこで先住民の少年と出会う。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-09-18 15:35:31
15231文字
会話率:45%
鹿児島県の離島で、島原・天草一揆を率いた益田四郎の子孫として益田瑞貴は生まれる。
その地ではクロ宗という隠れキリシタンを由来とする密教が信仰されていて、キリスト教が禁教だった時代から益田の一族はクロ宗の要として集落の中で護られ、迫害さ
れぬように隠されて生き続けてきた。
それから現代に至るまで、出生届を出すこともなく、無戸籍のままでクロ宗を守るためだけに生きて生涯を終えるのが慣例となっていた。益田の一族が集落の外に出ると良くないことが起こるという言い伝えもあり、瑞貴の母も外の世界の男に誑かされて島の外に出ようとし、神罰を受けて亡くなったと信じられていた。
瑞貴は両親について知らないまま生きてきたが、あるとき父親と思しき男の手掛かりを見つけて、会いに行くために島の外に出る。
瑞貴は外の世界で出会った清水洸と互いに好意をもって、洸の家で同居生活をする。
外の世界で暮らして二ヶ月半がたったころ、洸が持っていた龍泉寺淵の本がきっかけとなり、自らの父が著名な推理作家、龍泉寺淵だったことを知る。
龍泉寺淵は取材旅行で出会った瑞貴の母と恋におちて、やがて瑞貴をもうけるが、島内で交通事故を起こして瑞貴の母とともに亡くなっていた。
清水洸との結婚を認めてもらうべく単身で島に戻った瑞貴は、クロ宗の司祭であり、伯父である大倉恭一から強硬な反対に遭う。
恭一は戸籍のない瑞貴が外の世界で生きていくことなどできないと告げて、恭一の息子である蒼海との結婚を強制し、瑞貴は蒼海とともに閉じ込められる。
瑞貴の理解者で、もともとクロ宗の在り方に疑問を持っていた蒼海は結婚を拒み、父親である恭一を説得しようとする。その過程で瑞貴は、母と龍泉寺淵が亡くなったのは、司祭を補佐する橋口誠志の祖父が車に細工をしたためだったと知る。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-08-24 09:00:00
146183文字
会話率:43%
今まで自分が取材旅行をして集めた織田信長に関する地域の逸話、
大学の土木工学の関係者との交流、発掘現場へ赴いて得た知識など、
現在、文系である考古学の文章ではほとんど一般に発表されていない
科学的アプローチと、文書化されていないために、学術
的価値がないと判断されて、
廃棄されている地方の逸話、あと、まとまった記録ではない手紙など、
一般にはあまり顧みられず、一般人がほとんど知らないであろう情報を総合して
織田信長の行動様式や組織形成、政策などを語っていこうと思います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-06-30 18:47:59
88773文字
会話率:4%
処女作「君が愛を語るのか」で作家デビューを果たして以来、書く作品全てがベストセラーになる天才作家の山岸張安は、ある日を境に小説を書くことをやめてしまった。
それはいわゆるスランプなどではなく、小説を書くことそれ事態に彼が飽きてしまったのだ。
しかし物語を書き続ける以外に食い扶持のない彼は、何とか創作欲を取り戻そうと担当者の勧めで取材旅行に出掛ける。
そして取材旅行の最中、張安は創設者の墓が校内に建てられているという女子大の話を知った。
そして興味を引かれるがままにその大学に訪れた彼は、そこで運命の出会いを果たす。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-04-09 23:20:25
5958文字
会話率:58%
小説家を目指す橘 薫(タチバナ カオル)は旅費の出る取材旅行として、常連となった喫茶店に寄せられた依頼を受けることにする。法人として活動している探偵事務所に持っていかない時点で、まともな依頼なわけがないのだが……。※こちらはクトゥルフ神話を
ベースとしています。そういったものが苦手な方はご遠慮ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-03-30 15:52:39
2042文字
会話率:38%