隣国の国王が急逝し、性急に隣国の王子と婚儀を結び女王となったシンシア。
同時に行われた戴冠式で王に即位したライオネルは、戴冠式後から「俺はしばらく休む」と部屋から出てこなくなってしまった。
ライオネルの代わりに国務を担うも、前国王陛下の実の
弟である大公がとにかく反発心を剥き出しにしてきていた。
シンシアにしかできないこと。
ライオネルにしかできないこと。
前国王陛下の思惑は、二人にどう繋がっていくのか。
※エブリスタにも投稿しています折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-13 19:31:35
8068文字
会話率:39%
「師匠、正義って何ですか・・・・・・・・?」
突如、異世界へと飛ばされてきた主人公・久遠柚希。
しかし転移先の異世界では渾沌を極めていた。彼は確実な《地位と安定》を得るために高給と言われている帝国陸軍へと入隊する。
一方、東西を大国に挟まれた帝国は西側諸国と東側諸国とのバランサーの役割を果たすために奔走するも次々と裏目に出るハメとなる。
そして散々やらかした挙げ句、行き着いた道はーーーーーーー後戻り不可能な世界大戦《ラグナロク》だった。
魔術と機巧技術が著しく発展した時代で平凡な元男子高校生は護国の鬼となり戦火に身を投じることに・・・・・・・・・・折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-12 18:25:36
336577文字
会話率:73%
日の当たらない後宮で雪琳が出逢ったのは秀峰という宦官だった。
少しずつ想いを育んでいく二人。
けれど皇帝の崩御、新帝の即位により雪琳は四夫人に抜擢され状況は一変する。
さらに雪琳と秀峰の間には決して結ばれることのできない理由が存在した。
秀峰の汚名を雪ぐため身を引くことを選んだ雪琳。
こんなにもそばにいるのにこんなにもあなたが遠い。
切なく苦しい後宮咫尺天涯物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-08 20:00:00
24988文字
会話率:59%
女王として即位して7年。
17歳のエミリアは、政権基盤安定のために、女王即位に貢献した公爵家の長男と婚約を結んでいた。
だがある夜、その公爵家から婚約破棄を告げられる。
「ちょっと待って。そうなると代わりになる人がいないんだけど」
女王
の立場だって婚約破棄されてしまうムーブメント。
でも女王だって恋愛してもいいんじゃない?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-30 15:03:46
5600文字
会話率:52%
転生先には微乳エルフはいない。それどころか幾万もある異世界のどこにもいないらしい。悪魔から転生を勧められた際にその情報を手に入れた俺は、転生を拒んだ。いや、絶対無理だろ、巨乳エルフなんて。そりゃエロフだ。俺は正統エルフ派なのだ。そう言って死
を受け入れようとしたら、悪魔が自分が微乳エルフになって一緒に転生してくれることになった。なら行くか。待っていろよ異世界――
高いスペックと地位を確約され、ミリアム国の王子として転生した主人公。しかし記憶を取り戻した10歳までの間に父であった王は死に3歳で無理矢理即位させられ、宰相の傀儡として事実上の軟禁生活。成人すれば廃嫡され殺される運命しか待っていない。そんな時期に議会で承認されたエルフ居住地域殲滅計画。
このままエルフを見捨てるわけにはいかないと王位を捨て名前を捨て世界を駆け巡る……一緒に転生したはずの微乳エルフ(元悪魔)との出会いを夢見て。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-03-10 20:08:04
19867文字
会話率:49%
大陸北部に位置するエーデルラント王国の王太子レオンハルト、王国宰相の息子にして賢者ユリウス、王国の次期聖女シャルロッテ。
王国の未来を担う事になる三人の少年少女は、幼い頃から共に過ごした幼馴染で、宮廷の大人達も涙目になるような悪戯を成す悪ガ
キ集団でもあった。
その一方で、その鮮やかな手並みと巧みな連携から、彼等が立派に成長してくれれば王国は過去に類を見ない繁栄を迎えられるだろうと期待する者も大勢いた。
しかし、それが実現する事は無かった。
二十歳となったユリウスは、クーデターを起こして政権を奪取。レオンハルトとシャルロッテも命を狙われるが、二人は辛うじて王都を脱出した。
追手から逃げ切ったレオンハルトとシャルロッテは、国外へと落ち延びて素性を隠し、ギルドを立ち上げて慎ましいながらも新たな生活を始める。
一方、政権奪取に成功したユリウスは、レオンハルトの異母弟カール王子を新国王に即位させ、自らは宰相に就任。己が目的のために暗躍を開始する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-30 10:47:27
45110文字
会話率:42%
六歳で女王として即位したとき、二十五歳で宰相職を務めていた彼はひざまずいて忠誠を誓ってくれた。彼に一目惚れしたのはその時だ。それから十年…… シリアスがすぐに吹っ飛んでギャグしか無くなるラブコメ(変態成分多め)です。
◆凍り付くような鉄
面皮の下に変態しかない宰相閣下に悩まされる可哀想な女王陛下の話です。
◆全三話完結ですが番外をちまちま書いています。
◆変態なのに健全な展開しかない。エロス皆無。 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-26 11:00:00
77973文字
会話率:46%
「僕は一体いつになったら、アーニャとの再会が叶うんだ……?」
第三王子バルドゥールの恋のお相手は、他国の亡命王女アンナ。
二年前まで亡命滞在していたアンナは、自国の内乱が落ち着き、呼び戻されてしまう。
と同時に、アンナは女王即位のた
め、建国の逸話をなぞって旅に出ることに。
それは初代女王を描いた絵本、『海を渡ったアーニャ』が関わっているようで……。
※ 北欧神話とスラヴ神話の神々の名称が出てきますが、実際の神話とは異なります。
※ タイトル変更しました。旧題は『冒険女王アーニャの求婚』です。
アルファポリスにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-21 18:25:58
47233文字
会話率:31%
クレストル王立軍学校38期の続編。ミアナが女王として即位し、ミアナ軍を受け継いだリキがミアナの理想の世界を創るためにドガ王国、聖王国などの大国と渡り合い、デミルズ島の統一を目指す。
最終更新:2022-04-15 20:30:43
310549文字
会話率:51%
三年前、第一王子から突然婚約破棄を突き付けられたフェリシエは、国で一番身分の高い公爵令嬢でありながら、冷遇され、寂しい生活を送っていた。
フェリシエの心を慰めてくれるのは、友達の小さな蜥蜴だけ。
そんなフェリシエにある日新しい政略結婚の話が
舞い込む。
相手はなんと、新しく即位した竜王陛下で……
愛に飢えた不遇な公爵令嬢と、可愛くてちょっぴり危険な竜王陛下の王道溺愛ストーリーです!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-31 19:20:47
12014文字
会話率:56%
うだつの上がらない独身一般男性だった俺は、チート異世界転生の果てに『最強の王』の称号を手に入れた。
圧倒的な力と名誉!高身長で均整の取れた身体!なにより顔がいい!!これでモテないはずがないだろ!!
そう思っていたのに。
転生前と同じく全くモ
テないまま、俺は即位間もなく死んでしまった。なんでだ?!
だが!神は俺を見捨てなかった!
記憶を引き継いだまま、俺は再び同じ世界に生を受けたのだ!!
◇今度こそモテようと頑張るチート異世界転生二周目の主人公には、モテない理由があった……というお話です。周回プレイではありません。
一番強くてヤバイ女が勝つ内容になっています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-21 15:00:00
9738文字
会話率:43%
ウィリアムはオルブライト公爵家の嫡男として生を受けた。文武両道、眉目秀麗。何をやっても人より上手くこなせるウィリアムは張り合いのない灰色の毎日を送っていたが、第一王女のエルシーと出会い、その真面目で穏やかな気質に心惹かれていく。無事エルシー
の婚約者の座に収まったウィリアムは満たされた毎日を送るが、エルシーが女王に即位してしばらく経ち、結婚式を数日後に控えたある日、エルシーが事故に遭い湖に沈んでしまったと第二王女のリリーから告げられる。◆「死に戻り傀儡女王は逃走する:https://ncode.syosetu.com/n5204hm/」の死に戻り前ウィリアム目線のお話。こちらだけでもお読みいただけます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-04 19:05:25
7782文字
会話率:18%
凡庸な第一王女エルシーは優秀な妹のリリーと婚約者のウィリアムに劣等感を抱いていた。
女王として即位した後もそれは変わらず、二人の決定を認可するだけのお飾りの女王として周りからも軽んじられる。
リリーはやがてウィリアムに恋心を抱くように
なり、邪魔なエルシーを殺害するに至った。
しかし殺された筈のエルシーは女王即位の直前に目覚める。
どうやら過去に回帰したらしい。
傀儡として扱われ、挙句の果てに妹に殺される人生なんてもう御免。
そうしてエルシーは全てを捨てて逃げ出した。
しかし逃走は上手く行かず、逃げている最中に崖から足を滑らせて転落してしまう。
大怪我を負ったエルシーを助けたのは薬師の青年、セオだった。
二人はゆっくりと愛情を育んでいくが、ある日、二人の元を元婚約者であるウィリアムが訪れる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-21 23:22:57
5668文字
会話率:22%
『歴代天皇即位の軌跡』の番外編。神武天皇以前について。
最終更新:2022-02-22 00:11:47
2097文字
会話率:0%
これは小説ではありません。
古事記や日本書紀などをベースに、歴代天皇がどのように皇位を継承していったかをつらつらと書き連ねていきます。たまに想像・妄想を埋め込むこともあります。
※第34部分以降は続日本紀をベースにしていきます。
※第41部
分以降は日本後紀をベースにしていきます。
※第45部分は続日本後紀をベースにします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-12 18:06:00
119714文字
会話率:5%
とある国の第一王子のアルベルトは婚約者サンドラがいるにもかかわらず、カルメンと関係を持って子供を授かってしまった。
カルメンと結ばれるために邪魔になったサンドラを追放し、ついでに国王に即位するのに邪魔になりそうな勢力を排除するクーデタ
ーを引き起こした。
婚約者を追い出し国王の座に納まったアルベルトであったが事態は最悪な方向へと転がり始めた!
*他の小説投稿サイトでもアップしております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-05 01:54:38
1434文字
会話率:25%
僕はフィリエル。魔族のとある領主のお屋敷に仕える、しがない執事だ。
僕がお仕えするサキュバスのルーネお嬢様だけど、ある日とんでもない事件を起こしてしまう。
よりによって、魔王即位を目前にした皇太子様にエナジードレインをかまし、魔力を吸
いつくしてしまったのだ。
先代魔王の臣下たちは一計を案じ、皇太子の膨大な魔力を手に入れたお嬢様をかわりに魔王に即位させてしまった。
「――ということでよろしいでしょうか、陛下?」
「うむ。余はそなたらを信頼しておる、良きにはからえ」
なんだかんだでそつなく、威厳たっぷりの女魔王として振る舞うリーネお嬢様。
だけど……
「ふい~、つかれた~。フィリー、肩もんでー。あと、マポテチとマコーラねー」
「はい、ただちに。お嬢様」
ひとたび部屋に戻ればそこにいるのは、パジャマに着替えて、ゆるーくだらけるゆるだらの化身!
省エネモードで体は縮み、糖分と脂を過剰に摂取して娯楽にあけくれるその様は、ただのだらしない幼女!
こんなのが魔王でいいのか? いいんです!
可愛いから許す!
お嬢様は式典で突っ立って、会議でてきとーに頷いて、書類にハンコを押すだけ!
あとの事は全部僕がやります!
魔王の威厳? 魔族の将来? そんなもん、知ったことじゃない!
僕はお嬢様の怠惰な時間を守り、全力で甘やかすのみ!
だって、可愛いんだもの!!
そんなわけで、ゆるだら令嬢と甘やか執事が織りなす、全力甘やかし魔王コメディ開幕!
※本作はカクヨムサイトに掲載している同作と内容は同じです。
完結済みの第1シーズン分終了までは基本、毎日投稿で行きたいと思います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-04 20:04:12
230270文字
会話率:32%
魔法使い。
それはこの世界の支配者。
そんな魔法使いの頂点に君臨する皇帝に、なんと俺の妹が即位することになってしまった。
妹とはいっても血の繋がりはなく、義理の兄妹。だがこれで身分の上でも圧倒的に壁ができ、住む世界が変わってしまった。雲の
上の存在になってこれから二度と会うこともないだろうけど、どうか元気でね。
なんて思ってたら、次の瞬間妹がとんでもないことを叫ぶ。
「兄さんも一緒に連れてってくれないなら、私も行きません!」
この一言で、俺の生活は全て変わる。
下民から皇帝の兄へ。
住まいは貧民街から天空の城・帝城へ。
地べたに這いつくばる生活から地上を見下ろす生活へ。
何もかも、変わってしまった。
なにせ昨日まで俺をゴミのような目で見ていた人々が媚びへつらってくるのだ。
親の七光りならぬ妹の七光。
正直、怖いぞ。
これはただの平凡な少年な物語。
ただ彼の妹が、皇帝であっただけである。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-30 15:01:45
429052文字
会話率:23%
前世、体育会系で逞しい私は死ぬほどモテなかった。いつも私は男友達の親友ポジ。密かに恋心を抱いても、女として見られることはなく『親友』として「いい奴だな」という感想で終わってしまう。事故で死んだ私は大好きだった乙女ゲーム『シンフォニア』の悪役
令嬢ミラ・スチュワートとして転生したが、今世でも同様だ。気がつくと婚約者の王太子の親友ポジをゲットしていた。おかげで断罪、処刑の末路は避けることが出来た。王太子はヒロインと結婚し国王に即位。私は側妃として平穏な日々を過ごしていた。ある日国王から「お前、他の奴と結婚してみるか?」と言われるまでは・・・。ゲーム要素は強くありません。激甘溺愛の物語になる予定です。苦手な方はご注意下さい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-30 13:19:50
278706文字
会話率:34%
「――俺を大人にしたのは、麗珠だ。おまえが一目で惚れるような男になる、と言っただろう?」
皇帝は即位から十年、誰ひとりそばに置かず、呼ぶこともない。
異母姉妹のつなぎとして後宮入りした麗珠は、皇帝に存在を無視され、使用人にも邪険に扱われる
日々。
ある日食欲に負けて石を投げると、鳥と共に子供が落ちてきて眩い光を放った。
会う度におしりが光る子供はあっという間に美しく成長し、皇帝だと名乗って麗珠を妃にする。
「おまえの望みは、一石二鳥。鳥は仕留めたし、あとは――俺の寵をやる」
光り輝く美貌の皇帝と光らせてしまった乙女の、投石から始まる急成長と伝わらない溺愛のお話。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-15 21:40:18
127096文字
会話率:41%
国王に即位し、広く国民と触れ合うため、国内をめぐる巡幸に赴いた若き王と王妃。
だが、ある田舎町に入ったところで、暗殺者達に襲撃され、馬車は転覆。
護衛も次々に殺され、絶体絶命のピンチを迎える。
が、そこに謎の女が乱入してきた。
見たことも
ない武器、人間業とは思われない魔法を駆使して、彼女は暗殺者達を殲滅し──
無事、難を逃れた国王夫妻だったが、大きな謎が残された。
なぜ女は、暗殺計画を知っていたのか。
なぜ女は、暗殺計画を告発するのではなく、たった一人で戦ったのか。
なぜ女は、二十数名の手練れの暗殺者達を殲滅できたのか。
──残された手記には、世界を揺るがす凄惨な物語が綴られていた。
※全4話、本日中に完結です。
※このシリーズは今までコメディ路線ばかりでしたが、今回はシリアス&ダークですので、ご注意ください。
※前後に入れている曲は、歌詞と曲調から選んだものです。特定作品の特定場面が浮かぶ方もいらっしゃるかと思いますが、そのへんはスルーで!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-13 18:22:08
16842文字
会話率:10%
〈明記事項〉
「創域LIFE」は僕のオリジナルです。
「新・LSGD帝国/連盟」サイトにて、
掲載している創作小説を転載しています。
〈惹付文句〉
物語は生きている。僕の心の中――
〈作品紹介〉
天樹(てんじゅ)帝国の物語は、男の子の
界希(かいき)が転移した所から始まる。色なき木立(こだち)を迷い歩き、神霊と出逢い、忘れていた本当の願いを思い出した時に、世界は広ぐ。人と妖異(ようい)が入り乱れる戦いを鎮め、後に始祖と呼ばれる。そして、千年以上の月日が流れ、八十四代当主となる少年の旒(りゅう)に、役目が引き継がれる。学校に通う日々を送るも、事件の日に、大切な人を失った悲しみで、強大な力を発現する。存在理由を探しながら、運命に生きる。武術、陰陽術、魔術、有らゆるものを用いて戦う。試練を乗り越え、即位しても、終わらないファンタジー。
〈関連タグ〉
・異世界 ・ファンタジー
・成長記 ・エッセイ
・陰陽術 ・リリクス(歌詞)
・退魔術 ・オリジナル
〈公開サイト〉
新・LSGD帝国/連盟 ★ALZR【 TOP PAGE 】
https://www2.hp-ez.com/hp/togi--lsgd/alzr---top
〈掲載ページ〉
新・LSGD帝国/連盟★MAIN【文学・創作物語】
https://www2.hp-ez.com/hp/togi--lsgd/main---bungaku1折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-08 01:00:00
114018文字
会話率:48%
貴族が絶対の国、メロロ王国。ミラナリアは国防のために国一体に結界を張る仕事を行っており、日夜メロロ王国を魔物の被害から守っていた。
いや、正確には無理やりさせられていたのだ。もともと平民であった彼女の能力に目をつけたメロロ国王が無理やり彼
女にこの仕事を任せていたのだ。
貴族が絶対であったこの国で彼女が誘いを断る選択肢はなかった。そんな中、国王は考えついてしまったのだ。自身の息子と彼女の間に生まれた子供であれば同じ能力を引き継ぐのではないかと。
そこからは国王命令で王子の婚約者となったミラナリアであったが当然のこと平民の彼女を良く思う王子ではない。彼女は婚約者であるにも関わらず、いないものとして扱われたりと散々なものであった。
いないものとして扱われるだけなら直接の被害はないはずであったが、王子のことを狙っていた貴族の令嬢たちからしてみれば平民であるミラナリアが自分たちを出し抜き、婚約者となったのだ。
彼女たちがそんなことを許せるわけがなく、ミラナリアは理不尽な扱いを受けることになる。
そんな日々に耐えている中、病気のせいで国王があっけなく崩御してしまったのだ。そのため、ミラナリアの婚約者であった王子が国王として即位することとなる。
彼が国王となり、初めに行った仕事はミラナリアの追放だった。
「平民風情が、私の婚約者など片腹痛い。今すぐに我が国から出ていけ!次にお前を見つけたら粛清してやる。」
国王の命令で仕方なく婚約していた王子であったが、王子である自分の婚約者が平民のミラナリアというのが気に入らなかったのだ。
その日のうちに着の身、着のままでミラナリアは国を追放されてしまう。わずかばかりの財産もなく、追い出されてしまった彼女が生きていくのは絶望的だった。
しかし、その瞬間に彼女は思い出したのだ、前世の自分を。
「思い出した!ていうか、国から逃げ出せないなんてどれだけヤバい国なのよ!追い出されて正解だわ。頼まれてもあんな国に残らないわよ!さっさと別のまともな国に行きましょう!」
ミラナリアを追い出し、自分を慕う貴族令嬢たちと甘い夜を過ごす新たな国王、彼の気分は非常に良かった。しかし、彼は理解していなかったのだ。なぜ、自分の父であった国王がミラナリアと婚約させたのかを。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-04 23:48:32
56429文字
会話率:48%