諒国の名家、鈴家の一人娘・鈴翠蓮は、15の誕生日に身体が腐敗していく呪いを受ける。指先から徐々に全身に広がっていく腐敗、身体を走る激痛、口と鼻を覆う臭気。国中の祈祷師、呪術師を集めたが、治すことはできなかった。鈴家の翡翠と呼ばれた髪は白く
変色し、宮廷での演奏を望まれた龍笛はもう吹けない。婚約は解消され、家にいることさえ忌避された翠蓮は、山中の庵で死を待つのみとなった。
自死を選ぼうかと考える翠蓮。
そこに、奏と名乗る男が訪れる。
「呪いを解いてやるから、お前の人生を俺に寄越せ」
男は驚く程の呪術の腕で、翠蓮を清めていく。
「俺は、俺の呪いを解く為に、お前を助ける」
解呪の日が近づく。
「呪いに打ち勝つには強い意志が必要だ、生き延びてやりたい事を、生きたい理由を考えておけ」
「旅に出たい。貴方と呪いを解きながら旅をするっていうのは悪くないわ」
そしてその日は来た。
翠蓮の呪いは解けるのか。奏の目的は何なのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-13 21:00:00
14373文字
会話率:43%
人工都市「露夢衣」には天に魂のパッケージが星のように浮かび、ロープウェイの網が覆う街だった。
反抗コミュニティに属して暗殺業を行ってつつ、バタフライ・メーカーという殺人鬼を追っている少年の壱樹の元に、都市を破壊しよとする典馬のところから
、久宮という少女が助けを求めてきた。
典馬は都市を破壊するだけではなく、天の五星をつかって能力を得られる司天のコミュニティにも手をだす。
そこには、壱樹が殺し損ねた登賀という都市統治委員がいた。
登賀は、造ったという堕天使の陽慈璃によって、無き娘の姿にされる。
やがて、登賀の魂は娘の那美に取り込まれる。
都市南西部と中央の連絡を絶った典馬は、魂のない木偶であるベルナを巨大かさせて、都市破壊と天上の支配をもくろむが、堕天使に狙われたために、己の魂を殺す。
壱樹は、登賀から、自分がバタフライ・メーカーであり、要人を殺してきたと知らされた上に、同じく、天馬でもあると認識させられる。
はじめ天馬と組んでいた久宮は、あえて壱樹のところに逃げ込み、破壊願望のある天馬を殺してほしかったのだ。
陽慈璃は司天が支配する五星を木偶でできた堕天使の支配をすることで、事実上の堕天使からの連絡を絶つ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-08 09:19:28
55680文字
会話率:36%
静かな暗闇が部屋を覆う中、銀髪の美女が酒坏を片手に月を眺めていた。
彼女の名は夜月。
夜月は一人旅の最中、とある街で一休みしている所であった。この街で起きた出来事を思い出したながらも、次なる旅路で出逢う物語に思いを馳せる。
一体これから
どんな者たちと出会えるのであろうか。
「わっちを退屈させてくれるなよ?」
ぐいっ、と酒をあおりニヤリと笑う。彼女は何を求めて旅を続けるのか……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-11 12:28:10
16539文字
会話率:33%
物語には終わりと始まりがある。
登場人物すべてに物語があり、語り部が語るはほんの一部。
教室に残る十人の男女。時計の針は数字の十を指している。月を覆う濃い雲は淡い光を隠していた。
トランプの擦れる音、唾が喉を通る響きだけがやけに増幅して聞
こえる。
仲が良い、訳じゃあない。小学生からの付き合いというだけの十人はよく言って悪友か。放課後の教室に、堂々残り見つかることも気にしていない。
金曜日の二十二時、どうせ明日は休日だ。子供と大人の猶予に生きる、秘密を共有したい年頃の男女は小さな宴に浸っていた。世界が崩れ去ろうとは知らずに。
これは旅の物語。紡がれるのは幸福か、それとも絶望か。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-30 04:07:56
51227文字
会話率:48%
人を襲う魔獣を倒す討伐者のミーナを救ったのは、見たこともない、一体の竜種だった。
巨岩のような体に、美しい乳白色の一対の角、円らな瞳、口の先端の嘴に、首の周りを覆うちょっと小さな襟巻のような部分を持ったその竜種は、実は太古の世界を闊歩
していた古竜の一種、その子孫だった?!
「って俺、古竜じゃなくてトリケラトプスじゃねーか!!」
そして、その魂は、生きのいい青年のものだった!
巡り合った幼女な相棒と共に、第二の人生ならぬ竜生を駆け抜けろ、って言うか生き残れ!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-28 05:00:00
244564文字
会話率:42%
世界中を覆う規模の磁気嵐によって全ての電子機器がその役目を終え、爆発と噴火による噴煙によって太陽が隠れた終末世界。
砂と灰に埋もれた世界で生きる新世代と旧世代と呼ばれる2種類の人類。
そんな腐りきった世界を生きる新世代の少女と旧世代の男の
物語。
「腐りきった世界の片隅に花束を」シリーズ3作目。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-16 21:30:52
4237文字
会話率:31%
ある日突然、日常生活に異変が…空を覆う黒い塊が現れる。カフカ的思考作品。ぼんやりとした不安を主題に、日常に潜む不安、人間の内面に潜む不安を描く。
最終更新:2022-05-08 12:42:46
25989文字
会話率:24%
ディストピアなとある惑星。
そこに暮らす人間そっくりな種族は、古代人の作った、星全体を覆うシステムに、体の内外から支配されている。
彼らは身近な人から影響を受けて性転換する種族。
ごくまれに生まれる祖という体質の人だけは、一生を女性のまま過
ごす。
ある日、祖のメゾは、男に襲われそうになっていたところを、レナバードに助けられる。
孤独に生きていたメゾは、レナバードに助けを求める。
「そばにいて……!」「……もちろん。」
メゾと、女性化したレナバードの共同生活が始まる。
この星の人々は、システムのせいで、六度自殺しないと死ねない。
すでに四度自殺したことのあるレナとメゾ。
レナは提案する。
「じゃあ、あと二回は一緒に死のうか!」
メゾはレナにキスする……。
人々は、システムに強制的にコールドスリープさせられる時期がある。
レナとメゾはその時期がずれていた。
けれど、一緒に自殺すれば、リセットされる。
二人はビルの屋上から飛び降りる。
しかし、レナだけ死にぞこなってしまう。
三年後コールドスリープから帰ってきたレナは、体のあちこちに傷跡が残っていて、障害があった……。
治安の悪い街で買い物をした帰り、レナは男にナイフで胸を刺されてしまう。
襲ってきたのは、前にメゾを連れ去ろうとして、レナが蹴り飛ばした、あの男だった……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-04 10:09:14
20789文字
会話率:27%
雛倉晴の通っていた小学校には、包帯で顔を覆った女の子――『ユキ』がいた。小学校に通う誰もが一度もユキの素顔を見た事がなく、周囲の子供達は包帯で顔を覆うユキの姿を気味悪がって陰湿ないじめを繰り返す。そんな彼女を晴が助けたその日から二人の関係は
始まった。ユキにとって初めての友達になった晴。周囲のいじめからユキを守り、ユキも晴を頼ってとても良く懐いた。晴とユキは毎日のように遊び、次第に二人の間には恋心が芽生えていく。けれど、別れの日は突然やってくる。ユキの治療が出来る病院が見つかって、それは遠い海外にあるのだという。晴とユキは再会を誓い合い、離れ離れになっても互いを想い続けた。そして数年後、二人は遂に再会を果たす。高校への入学式の日、包帯を外して晴の前に現れたユキ。彼女の包帯の下は、初めて見る彼女の素顔は――まるで天使のように美しかった。
『いじめられていた包帯少女を助けたら包帯の下は美少女で、そんな彼女にえっちで甘々に迫られる高校生活――始まります』
イラストレーター:raru。
※イラストの無断転載、自作発言、二次利用などを固く禁じます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-26 07:00:00
294437文字
会話率:51%
あたし、レティーナ。
聖女だけど何もお仕事してないって追放されました。。
ほんとはすっごく大事なお仕事してたのに。
孤児だったあたしは大聖女サンドラ様に拾われ聖女として育てられました。そして特別な能力があったあたしは聖獣カイヤの中に
眠る魔法結晶に祈りを捧げることでこの国の聖都全体を覆う結界をはっていたのです。
でも、その大聖女様がお亡くなりになった時、あたしは王宮の中にあった聖女宮から追い出されることになったのです。
住むところもなく身寄りもないあたしはなんとか街で雇ってもらおうとしますが、そこにも意地悪な聖女長さま達の手が伸びて居ました。
聖都に居場所の無くなったあたしはカイヤを連れて森を彷徨うのでした……。
そこで出会った龍神族のレヴィアさん。
彼女から貰った魔ギア、ドラゴンオプスニルと龍のシズクを得たレティーナは、最強の能力を発揮する!
追放された聖女の冒険物語の開幕デス!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-21 13:16:30
301013文字
会話率:18%
村や妹を守る騎士を目指していたルーナは、一夜にして夢と村。そして妹を失った。
村を覆う消えぬ炎。目の前には盗賊の遺体と、血濡れのナイフ。
その光景を見た自身をとある商会の一人だと語る女性は、消えぬ炎の正体は神の力を持ってしまった神器による
ものだと言う。
同時に、そういった神器の回収が自身の使命であり、傭兵を探しているとも。
そこで、ルーナは彼女への協力を申し出た。
神の力を持つ神器で、村を、妹を蘇らせるために。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-11 09:33:49
17964文字
会話率:46%
ヤエという名の、一人で生きる少女がいた。
彼女には、右目を覆う大きなヤケドの痕がある。そのせいで、自分の容姿を恨み、周囲を恨み、人生を恨んだ。
心が、擦り切れてしまっていたのだ。
そんな歪んだ人生を、ずっと見ていた男が一人。
彼は、
ヤエの幼馴染みだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-03 21:53:48
7701文字
会話率:57%
太陽に愛され、笑いの絶えない理想郷。
それも、今は昔の話。遥か北の果て、高く聳える頂に竜が棲む時までだった。
国中を覆う雲、すぐに降り出す雨。
国を憂い、王の発した騎士団は全滅した。
褒賞に王女様を差し出しても討伐者は現
れぬ。
うず高く積もる骸の山の上で、今日も竜は微睡んでいる。
なによ、みんなだらしないんだから!アタシがでっかいトカゲごときぶち殺してやるわ!
城を飛び出すお転婆王女。臆病な従者を1人、引き連れて。
・・・・・・2人の明日は、どっちだ!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-15 23:59:38
34881文字
会話率:44%
夢に見た光景を具現化するシリーズ「夢物語集」その一。
夢を映した反戦小説です。
対岸の港と、対岸を覆うようにして点在する群島と、対岸に生まれた双子の兄弟タロ・ジロと、焼夷弾と、花火と、星空と。短い物語。
最終更新:2022-03-04 00:20:47
9018文字
会話率:24%
愛を誓いあった者たちを惨殺する影──黒恋と闇月。
彼らを仕留めるために神聖情愛隊。
超能力を持った神聖情愛隊は影を狩る。
しかし、分身術により、本体を攻撃できずにいた。
影たちは、クリスマスとバレンタインに行動を主流としだし、隊員の藍たちは
パトロールをはじめるが…。
熱愛バトルです♡
藤乃澄乃さまのバレンタイン恋彩企画参加作品です。
闇に染められたブラックバレンタインもしくは愛まみれのピンクバレンタイン。
どちらが世界を覆うのか!
それは全て神聖情愛隊にかかっている……──。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-26 00:15:59
30270文字
会話率:39%
警視庁第一課から派遣された刑事財前幸助五十四歳と北島薫二十九歳、ノンキャリアながら叩き上げで警部の地位を手に入れた財前に若きキャリアの北島は振り回されながら、この世のものとは思えない火力で焼かれた焼死体の事件を解決する。二人は事件を通して人
の憎しみと怒り、そして人々の日常に這い寄る恐ろしい真実に直面していく。世界を覆うのは闇かそれとも奇跡であるのか。それを知っている男は、ただ淡々と真実に向き合い深い深い闇の中に密かに仕舞い込もうとしていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-25 00:38:43
1162文字
会話率:0%
人工知能が世界を覆う、少し前の物語
最終更新:2022-02-16 14:14:37
970文字
会話率:71%
「ヒーローは絶対に負けないっ! それが”お約束”だからな――――ッ!」
――――妙光院 静は、神造人間である。
魂を管理する女神によって勇者に選ばれた【シズ】は、超人的な肉体能力と強力な必殺技を放てる【神器アガートラム】を与えられ、異世
界へ送り込まれる。
……それから6年後。
見事魔王を討ち取ったシズは、亡国の王女ダイアナを幼妻(合法)に迎えて辺境の村に移り住んでいた。
シズは元勇者であることを隠し、低ランクハンターとしてスローライフを送る。
しかし、二人の新婚生活を邪魔するように数々のトラブルが舞い込むのだった。
村を覆う不穏な影。
遺跡で見つけた謎の幼女(違法)。
巨乳の変態□リコンダークエルフ(犯罪者)……。
愛する嫁さんとの平和な日常を護るため、シズは今日も【仮面の勇者アガート】に変身する。
「セットアップ! 神衣展開《サモン・アガートラム》……ッ!」
これは《未来》を護り抜く物語である……。
■まとめると……
西洋風異世界ファンタジーで、
正義の変身ヒーローが、
ヒロインとイチャラブしながら
襲い来る強敵モンスターとバトルして、
最後に勝利して大団円!
というお話です。残虐描写、性描写はライトです。
趣味を詰め込みました。お楽しみいただけると幸いです。
※カクヨム・pixiv・ノベルアッププラスでも同名タイトルで連載してます。
(投稿サイトにより、内容と時系列を一部変更しています)
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-15 08:00:00
118870文字
会話率:42%
『ねぇ、姉さん。姉さんの心臓を僕に頂戴』
侯爵令嬢であるフィオナは、幼い頃妹を庇い魔女の呪いなるものをその身に受けた。美しかった顔は、その半分以上を覆う程のアザが出来て醜い顔に変わった。家族や周囲から醜女と呼ばれ、庇った妹にすら「お姉様
って、本当に醜いわね」と嘲笑われ、母からはみっともないからと仮面をつける様に言われる。
こんな顔じゃ結婚は望めないと、フィオナは一人で生きれる様にひたすらに勉学に励む。白塗りで赤く塗られた唇が一際目立つ仮面を被り、白い目を向けられながらも学院に通う日々。
そんな中、ある青年と知り合い恋に落ちて婚約まで結ぶが……フィオナの素顔を見た彼は「ごめん、やっぱり無理だ……」そう言って婚約破棄をし去って行った。
それから社交界ではフィオナの素顔で話題は持ちきりになり、仮面の下を見たいが為だけに次から次へと婚約を申し込む者達が後を経たない。そして仮面の下を見た男達は直ぐに婚約破棄をし去って行く。それが今社交界での流行りであり、暇な貴族達の遊びだった……。
※この作品はカクヨム、アルファポリス 、魔法のアイランドでも掲載されています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-02 21:28:34
113313文字
会話率:43%
はるか昔。精霊の力により文明が栄えていた。
健やかなる生活を送っていた人々は、この平和が永遠に続くものと思っていた。
そんな矢先の事である。
権力者達による精霊を巡る争いが勃発し、世界のバランスは崩壊する。
大地が割れ、海が裂け、
闇が空を覆う。災厄が引き起こされたのだ。
人々は絶望する。我々にこの先の未来はないと。
誰もが諦めかけていたその時、一人の少女が立ち上がるのだった。
「私がこの世界を取り戻してみせる」
小さな村から立ち上がったその一人の少女は、長き旅の末に世界に再び平和を取り戻すのであった。
後の世に語り継がれたこの戦争は、精霊戦争と名付けられ。忌まわしい災厄として、人々に恐れられる様になる。
それから早500年余り、人々は再び過ちを繰り返す。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-28 11:17:26
10211文字
会話率:34%