「ねぇ、知ってたかな? ボクは君が――ほんとに大好きだったよ」
出会いは最悪――
ぱたぱたと操縦服(うっすいぴちぴちハイレグ)のすそを開けてあおぎながらふと下をみると――彼と目があった。
「ぎゃああああっ! なんで男の子が
いるのっ」
――彼は、不思議なまでに技術者として有能だった。
新型関節の提案、試験騎の制作、設計者が舌を巻くほどの具体的アイデアの数々。
「あーそんなことをいうなら、ご自慢の新型間接焼きつけちゃうよ。ボクの運動についてこれるわけないもんねー!」
「やれるもんならやってみろ! 三分以内なら絶対に持つからなっ!」
「云ったなー!! 二分以内に焼きつけちゃるっ!!」
――悲喜こもごもありながら進む新型騎の開発。
同じ頃、連邦帝都
「"オーバルネスト"殴り込み作戦、ですか」
「そうだ。我らが連邦最高議会は、新型モータメイデン新造24騎の完成をもって、魔獣の巣オーバルネストへと攻撃を仕掛ける」
徹底的に表情を消した参謀本部長。
「身に余る光栄です」
こちらもまた一切の表情と感情を消し去った金髪の侍女長。
侵攻する殴り込み艦隊。
昼夜を問わず襲来する魔獣たちの前に護衛艦は次々と脱落し、ついに旗艦が擱座。
絶望的な防衛戦を繰り広げる殴り込み艦隊
十重二十重と囲まれ、ひたすら攻め寄せる魔獣たち。
残存艦艇の砲門は絶え間なく砲声を響かせ、モーターメイデンが出撃を繰り返す中で受けた通信。
『教えて――お願い』
酷い、と彼は思った。彼女の初めてのお願いが、こんなことだなんて。
だけれども、彼は伝える。
自分の伝える言葉が、彼女を殺すとわかっていながら。
『じゃあ、またね』
「ああ、また会おう」
二人は、決して果たせない約束をした――
敵味方表示映像板に映る敵は数十万、対するはただ一騎。
「最高の仲間とオスカーが造ったこの子と、最高峰の躁騎士たるボク――」
汗と血と小水で汚れた銀髪の少女は、操縦席で壮絶に笑う。
「教えてやる――ニンゲンをあんまりなめんなよっ!!!!」
疾走する巨人の中で、少女が涙とともに溢した言葉は誰にも届かずに消えた。
「ねぇ、知ってたかな? ボクは君が――ほんとに大好きだったよ」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-10-21 23:00:00
58223文字
会話率:33%
崩壊した世界、崩壊した街、蔓延る『ノロイ』。
絶望的な世界にもう一度笑える居場所を取り戻すために少女は進む。
最終更新:2017-10-14 00:34:30
595文字
会話率:0%
迷宮と呼ばれるダンジョンが多数存在する世界。
その中でも攻略が不可能、絶望的とされるダンジョンを人は七大迷宮と呼んでいた。
その中でも最難関と呼ばれるアイフラクトで荷物持ちと案内人を生業とするアルバス・ティニーニはあるものを探していた。
見つかるかもわからない。
あるのかもわからない。
これは最高の案内人と呼ばれた少年の話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-09-30 18:00:00
2653文字
会話率:47%
人間なら誰しも一度は経験している人としての尊厳を賭けた自分との戦い。
ある日夢の中で見た絶望的な戦いの一部始終をお届けします。
最終更新:2017-09-12 23:50:10
1563文字
会話率:0%
ある日、陽向日陰(ひなた ひかげ)はいつもと変わらぬ通学路を歩いているとノイズ音が鳴り響いた。頭痛を覚え頭を押さえる。ノイズ音が止み顔を上げ呆然としていると、どこからか男とも女ともつかない声が鳴り響く。
『さあ!!この世界を!!おおいに
楽しみたまえ!!』
ある日の平穏が崩され世界はゲームになり世界のあり方を変えてしまう。自身の強さを見れるステータスプレート。拡張された地球。未開の地。世界各国に出現したダンジョン。現れるモンスター。
様々な困難が待ち受ける中日陰のステータスは絶望的な数字を叩き出す。日陰は困難を乗り越える事が出来るのか?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-09-05 22:50:14
203709文字
会話率:40%
世界を混沌に貶めたアビス教徒の教祖ルシードバッハが五人の英雄によって倒されてからはや230年の時が経った。急速に近代技術を発展させたエスカルトと魔術文明を発展させてきたレーベン王国は互いの考え方の違いから戦争へ発展する。そして停戦協定を結ぶ
が事態はあらぬ方向へと傾いて行った。
そんな中、半獣人の少女ガディナは敵国エスカルトに拉致され研究所へと監禁される。
停戦中とはいえ敵国に拉致られたガディナは絶望的な状況の中行動を起こす……。
これは英雄の生まれ変わりである少女のつたないおとぎ話である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-09-01 17:30:22
37903文字
会話率:38%
『記憶』を失い『思い出』を喪った少年。目覚めた場所は見知らぬ遺跡の上。
「そりゃそうか……見知らぬも何も、今まで観てきた景色も全部思い出せないんだし」
絶望的な虚無感、狂いそうな喪失感だけが心を支配し、何をすればいいのか分からない。
そんな
正常な思考判断もままならない精神状態の中、記憶の奥底で疼く『何か』の存在に気がついた。この記憶の正体などカケラも分からない。でも何故か、絶対に思い出さなくてはいけない記憶だって事は分かった。
生きる目標を見つけた。それがせめてもの救いだった。
だが、顔を上げ視界に広がるそこは、力無くしては生き抜けない弱肉強食の剣と魔法の世界。
そして『記憶』を喪った少年は、『魔女』と、弟子の『魔法使い見習い』の少年と出会う。
ここから始まった運命は、異世界から来たと名乗る少女が歯車を回し、やがて国を、世界を、未来を巻き込む大冒険となる。
これは、大切な『記憶』を失った少年の、大切な『想い』を伝えるだけの物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-08-24 15:56:08
1297文字
会話率:0%
1962年、キューバ危機
この年から生活環境は地球から宇宙へと変わった。
それから30年後の宇宙では、化学工業発展の際に誕生したミリタリーカンパニー、通称MCの紛争が絶えず、地球帰還は絶望的に思われたが、ある組織が現れた事により状況が徐々
に変わってゆく。己の欲に従いながら争い合った人間達の物語
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-08-22 18:27:50
24481文字
会話率:70%
現実の私は「絶望的な状況」の中にあった
夢の中の私は「自由に空を飛び回っていた」
最終更新:2017-08-20 23:17:16
11721文字
会話率:32%
日常的に嘘をついて生きてきた男、御堂調は本当の自分というものがわからなくなっていた。唯一、本当の自分を感じることができるのは俯瞰から自分自身を見つめ絶望的な自己嫌悪に浸る時だけだった。御堂調にとっての本当の自分は自分自身を嫌う自分だけしかも
う残っていなかった。
しかし、そんな時大学の後輩から嘘をつく本性を看破されその上で好きだと告白をされてしまう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-08-17 02:44:36
1920文字
会話率:25%
異世界ダンジョンで目を覚ました高校生の田中ナリタカの前に現れたのは、自分をダンジョンだと名乗る少女だった。
そこはダンジョンに囲まれた町。
仕事がないならダンジョンで稼がなければならない場所で、絶望的な気持ちだったナリタカだったが、『ダン
ジョン擬人化スキル』のおかげでダンジョン本人から情報収集が可能に。
血と汗を流して自分を強化する、という冒険者のセオリーから外れて、助けてもらってのんびりさくさく、ときにはダンジョンを助けてあげつつ、独自の異世界ダンジョン制覇をしていくのだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-08-12 14:05:47
130941文字
会話率:52%
実話を元にしたエッセイです。
高校を卒業して間もないころ、別々の大学に進んだ高校時代の友人と遊んでおり、同窓会を計画しようということに。
その夜、電話で計画することになるのですが、絶望的な結末を迎えることになります。
ほんとにそんな人いる?
と思われるかもしれませんが、実話です(笑)
この作品は「アルファポリス」にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-08-09 18:00:00
2174文字
会話率:32%
絶望的な生活を脱した暗殺者<JOKER>の元に、ある教団内部の研究員「沢田」という男を殺して欲しいという依頼が舞い込む。峰花探偵事務所を営む峰花由美の手を借りて、研究施設のC棟を訪れたJOKERは、そこで白い部屋に監禁された白髪の少女を目
撃する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-08-01 12:14:54
15827文字
会話率:56%
いきなりの異世界転移で、困ってしまった岩田 鈴花。
そんな鈴花の前に現れたのは、幼き日の悪役令嬢だった。
もしかしなくても改変する部分があるので、申し訳ございません。
最終更新:2017-07-26 17:06:48
9680文字
会話率:24%
―――あの日のちょっと特別なただの日常が、あのような地獄を引き起こすなんて、そのときの私達は知るよしも無かった―――
リョナ小説、所謂女の子が痛めつけられる内容が主の小説です。
とあることで別世界に飛び、そこで様々な絶望的状況に立たされ
る高校2年生の主人公・黒川莉奈ちゃんは無事に別世界から抜けられるのか・・・
待ち受けるのは、希望か、絶望か・・・
※女の子が酷い目に会うのは無理、という方は閲覧をご遠慮下さい。
感想とか評価とか、目に見える形で何か貰えると励みになります。
暇なときでいいので、是非よろしくお願いします!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-07-23 00:00:00
95317文字
会話率:37%
2040年 日本は異世界へと転移した。そこまでならまだありがちなファンタジーな話と理解できるのだが、転移先が日本の領域を除いて赤く荒れた不毛の世界であった。余りにも絶望的な状況に頭を抱える日本政府だったが突然現れた神々の力を借りて国家存続の
ためにこの世界を復興させることを決意することとなる・・・
※気分転換用に書き進めているものです。更新速度は想定の2乗以上でお考え下さい。投稿は5話分をまとめて出していく方針です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-07-15 00:00:00
207898文字
会話率:45%
ええもうね、世界が消滅したのに死ねなかったんすよまったくせっかくの死に場所だと思ったのに。ロリババアな神魔王やらなぜかこっちをキラキラした視線で見つめてくる村娘やらどんだけ絶望的な体験をしても不殺を貫いてる正反対のバカヤローのせいで、終焉の
地には未だ届かず。
俺はただ死にたいだけだっつーのに!
はあ……しゃあないから、ついでに滅びた世界の復活でもしてやろうかな。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-07-12 22:23:31
221897文字
会話率:41%
小学4年生のユウキは、3日後のサマーキャンプをずうっとたのしみにしてきた。ところが折も折、台風でキャンプが中止になってしまいそうになる。絶望的なユウキに、妹のエミが考えたおまじないとは……。
最終更新:2017-07-06 13:11:23
6456文字
会話率:36%
この作品は
30歳オタリーマンの「ヒロ」と、29歳妻の「クミ」の日常の話です。
特にドキドキワクワクはありませんので、通勤中や待ち時間、絶望的に暇な時なんかにちょろっと見て下さい。
ちなみに大体実話です。
最終更新:2017-07-05 18:04:46
881文字
会話率:91%
【17歳になったその日。
俺は突如としてこの世界ではない何処かーーいわゆる『異世界』へと飛ばされた。
そんな俺を待ち受けていたのは、飛び切りの最強能力でも、最高の仲間たちでも、世界を破滅させる魔王でもなく。
凶悪な空腹と絶望的なお財布状況
だったーー。】
これは異世界に召喚された平凡な少年が、力を、仲間を、そして世界を救う大使命を。
ひたすら金を求めて冒険するうちに、ちゃっかり手に入れちゃう(かもしれない)物語である。
※ちなみに仲間とはほぼ絶世のイケメンや美少女たちの事を指すのがお決まりである。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-07-03 11:15:34
2280文字
会話率:50%